校内

憂「お姉ちゃん、後1人で平気?」

唯「うんうん、また後でね憂~」

憂と唯は1階で別れた
1組以降の2年生クラスは全て2階である
1組である和は2人の会話に疑問を抱きつつクラスに入った

2-2(唯紬律のクラス)

唯「みんなおはよ~!」

ざわ…

最後に憂からお姉ちゃんと呼ばれた事で今男になっているという事実が、唯の頭から完全に抜け落ちていた

「だれ?」
「どこの学校の子?」
「誰かの弟~?」
「かわいい~」

男子高校生にしては明らかに小柄になってしまう唯
そう言われても仕方なかった

唯「し、しまった…えっとぉ…」
ピルルル
不意に唯の携帯が鳴る

唯「あ、むぎちゃんからだ」

紬『もしもし唯ちゃん?』

唯「あ、むぎちゃん!よかった~」

紬『今どこ?朝職員室に来てってメールしたんだけど…』

唯「え?あ…ごめん見てなかった‥」

紬『今から先生と教室向かうけど、今どこ?』

唯「えっとね~実は既に…」

「むぎちゃん?」
「ひょっとして琴吹さんの弟!?」

唯「あ、いや…」

紬『もしもし唯ちゃーん?』

ガラッ
その時教室のドアが開いた


2-1(和澪のクラス)
澪のクラスでは既に澪の紹介が始まっていた
元々恥ずかしがり屋の澪がこの事態に平然といられる筈はない

担任「えっとそれじゃ自己紹介をしてもらえる?」

澪「は、はい!」

澪の脳裏に先程のムギの言葉が蘇る

紬「一応皆偽名になるから」

律「え?そうなのか?」

紬「男の子だしね、澪ちゃんは~」

ムギに言われた名前を思い出し、なんとか切り出した

澪「あ、秋山勝彦です!おおおねがいしまままます」

………

元々知っているはずのクラスメイト相手なのだが澪は顔を真っ赤にして緊張していた

担任「はい、それじゃ秋山君はあの席に」

和「え?」

席は和の隣であった


1-?(憂梓純のクラス)

担任「出席とりまーす、赤木さん~」

純「ねね、憂ちゃん」

憂の後ろの席である純が肩をつついた

憂「なに?」

純「今日男の子と登校してたって本当?」

憂「えっあ…う、うん」

2人のヒソヒソ話は斜め横の梓にも聞こえていた

梓「……」

純「えー!彼氏?ねぇ彼氏??」

憂「ま、まさか~あれはお姉ちゃ…」

純「え?」

憂「の友達だよ~」

純「なんだぁ、抜け駆けかと思ったよー」

梓(…唯先輩だ)


2-2(唯紬律のクラス)

担任「はい、席に着いた~席に着いた~」

担任に連れられ教室に入ってくる律とムギ
後ろでは唯を取り囲んだ集まりが出来ていた

担任「こらそこー」

「あ、やっば」

律「って唯…あっ」
律は慌てて口を塞いだ

紬(唯ちゃんもう来てたのね)

担任「お、平沢か?」

唯「は、はい」

担任「はい前来て前」

担任「えーっと転校生を~」

話の途中ムギがこっそり唯に呟いた

紬「唯ちゃん、名前なんだけど」

唯「え?」

紬「これ」

ムギは忘れやすい唯のため小さな紙に書いた名前を渡した

唯「平沢進…?」

担任「はい、自己紹介して」

唯「は、はい!平沢しんです!みんなよろしくね~!」

律「ばか…すすむだ‥」

紬「うふふふ」

紬「あっそうじゃないそうじゃない‥がっははは」

紬「こうかしら」

律「田井中貞利だーよろしくな!」

紬「ことぶき、光です」

いきなりの転校生であったが美少年3人組にクラスが騒ぎ立った



~休み時間~

「ねー貞利くんってどっからきたのー?」

「そのカチューシャかわいいね~」

律「ああ、えっと…」

律(こいつら…)

普段顔を合わせてるクラスメイト達、どうにも妙な気分であった


2-1
3時間目

澪「あ…やば英語の辞書私の机ん中だ…」

澪「ど、どうしよ…」

澪が挙動不審にしていると和が気付く

和「無いの?」

澪「えっあ、うん…」

和「はい、使っていいわよ」

澪(の、和ぁ~!)

和「…?」

澪「あ!ありがとう!」


2-2
休み時間

紬「ああそれでね、僕はね~」

「あはは~光君面白い」

紬「この眉毛沢庵なんだよ」

「マジうけるー」

ムギの会話を少し離れて見守る2人

律「むぎの奴…キャラぶっこわれてんぞ…」

唯「むぎちゃん楽しそう~」


2-1
お昼休み

澪「あ!しまった…」

澪「お弁当無い…学食いくか…」

教室を出ようとする澪を数人のちゃらい女生徒が呼び止めた

「ねー学食?一緒に行かない?」
「うちら今日割引券もっとるねん」

澪「あ…えっと‥」

ふと1人でお弁当を広げている和が目にとまる

澪「あ…そうか私がいないから…」

「ほなアッキーいこかー!」

澪「ご、ごめん私…じゃない、僕ちょっと…」

澪「の、和!さん…」

和「え?」

お弁当の箸を止める和

澪「あの、よかったら学食で一緒に…」

和「あ、いいけど」


~学生食堂~

和「多いわねー」

澪「あ、わた…僕料理頼んでくる」

和「席取っておくわね」

券を買い列に並ぶ澪
ここでもやはり注目されていた

「ねね、あれ例の転校生じゃない?」
「本当だ」
「結構美形じゃん~」
「何組の子?」

澪「……」

自分が注目される事が大の苦手な澪、俯いたままであった

澪(明日は絶対弁当買っていく…)

時を同じくして律と唯も食堂にやってきた

唯「りっちゃん何食べる~?」

律「だからりっちゃん言うな」

唯「なんだっけ?覚えらんないよ~」

律「その喋り方も何とかしろ」

唯「えへへ、でもお弁当食べたのにまだお腹すくね~」

律「やっぱ男になったからだろうなぁ」

唯「あ、りっちゃんこれにしようよ!今日のスペシャルランチ!」

律「ばーか食いきれんのかよ」

律「ん?あれは…」


一応文化祭ネタもやるので時系列的に今10話と11話の間で頼む


律の目に映ったのは和と談笑しながらご飯を食べる澪の姿であった

律「……」

唯「ねぇりっちゃん~この特盛りカキフライ丼ってさ」

律「あ、ちょっと私あっち行ってくる」

唯「え?」

「あなたが噂の転校生君?」

不意に女生徒から声をかけられる唯

唯「え?あ、はい平沢しんです!」

「かわいーっ」
「ねねなんでこの学校来たの?」

唯「あーえっとその~」


和「へーっ楽器やってるの?」

澪「うん、ベースなんだけどさ」
向かい合って食べる2人の間に天ぷらうどん持った律がやってくる

律「ここいいっすかー!」

澪(げ!律!)

和「あら、あなたも転校生の…」

律「田井中貞利でーっす!」

律「いやーうちの勝彦がお世話になって」

澪「ば、バカお前」

和「あら、2人共知り合いなの?」


放課後
音楽室

律「いやーやっぱ疲れたなぁ」

唯「りっちゃんお昼からずっと寝てたじゃん」

律「あ?そうだっけ?あははは」

澪「……」
ガラッ

やや不機嫌な形相で澪が入ってくる

律「おう澪!やっぱここは落ち着くね~」

唯「あれ?むぎちゃんは?」

律「ああなんか改めて入部届け出さないとみたいでさ、今まとめて…」

澪「おい律!」

律「なんだよー」

澪「昼間のあれ!あんな事言ったら和に私らの正体バレるだろ!」

律「澪だってベースがうんぬん言ってたじゃん」

澪「う…」

律「それとも和とのランチタイム邪魔されて頭にきたとかー?」

ピクッ
澪の眉間に皺がよる
澪「そんな事言ってないだろ!」
唯「ちょ、ちょっと2人とも~」

さわ子「うーんいいわね…若い男の…はっ!いかんいかん…」

唯「さわちゃん先生~」


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