紬「あ、この澪ちゃんかわいい」ペラ

澪「えー…、なんか恥ずかしいn」

紬「ね、かわいく写ってるでしょ」

澪「律」

律「ん? どれが焼き増しして欲しいンンッ!?」ギュッ

澪「なんで寝てる姿を撮って、持ってきてんだよ!ぱ、パンツ見えてるじゃないか!」ボソッ

律「し、死ぬ…」

紬「唯ちゃん、この澪ちゃんかわいいよね」

唯「ぶッ」


律「澪、練習再開だぞー」

澪「」

律「ムギ、よりにもよってパンツ写真を見せるなよ」

紬「ごめんなさい」

律「まぁ、抜くの忘れて全部持ってきた私が悪いんだけどさ」

唯「澪、ごめんって」

澪「」

唯「…一体どうしたら」


澪「…パンツ…パンツ」



「澪…、かわいいよ」ボソッ

澪「えっ」バッ

律「やあ」


ゴギンッ



澪「律の馬鹿!」カァァッ

律「さて、練習再開だ」プクゥ

紬「痛そう…」

唯「律、無茶しやがって…」



ジャーン…ジャンッ

澪「うーん…こうか?」ダゥンッ

唯「や、今のは俺がちょっとズレちまった」

澪「そうかな…私がズレたような気がする」

紬「だんだん修正もシビアになってきたわね」

律「もう走ってるとか言ってられないんだもんな」

ジャーン…ジャンッ


澪「今のは?」

唯「どうだった?」

律「ごめん、聞いてなかった」



唯「ふいー、今日も頑張った」

紬「とか言って、家でも練習するんでしょ」

唯「そうなんだけどね」ジャカッ

律「あ、唯にムギ」

唯「ん?」紬「なに?」

律「今日神社で祭りらしいけどみんなで行かないか」

唯「いいね」

紬「お祭り…素敵ねー」

律「じゃあ決定。あ、澪は浴衣に着替えてから来いよ」

澪「なんでだよッ」



ガヤガヤ…ワイワイ…

澪「鞄が邪魔だな…」

律「じゃあやっぱり家に帰って浴衣に…」
澪「それはもういい!」

唯「今年は結構人いるな」

紬「いつもこうじゃないの?」

唯「去年は雨だったから…」

紬「そうなのー」

律「ほら、遅れずについてこーい」


律「ほら、屋台は後々!」

紬「そんな殺生なー」

唯「せめてヤキソバを…」

律「Forward march!」

澪「何故キャプテンジャック…」

唯「や、元ネタ分かる澪も凄いから」

律「left、right、left」


デゲデゲデゲデゲデェエーェエーン

パチパチパチパチパチパチ

「みんなありがとうー!」

律「ああっ けんちゃんバンドが終わっちゃった」

紬「けんちゃんバンド?」

澪「近所の兄さん達が組んでるバンド。祭りの時しか練習してないらしいけど」

唯「けんちゃんバンドが見たかったの?」

律「違うよ! 今年はもう一組バンドが出るらしいんだ」

澪「おい、始まるぞ」

カッカッカッカッ 

ジャガジャカジャカジャッ ジャガシャガジャガシャンッ 

律「お、ガールズバンドじゃん」

紬「私達と同…じ…」

澪律(キーボードじゃなくボーカルだ…)
唯「あ、あの娘」



梓「…」ヂャカジャカジャジャジャカッ


ズンズンッダガダンッダンダダカダンッ

ドゥンドッドゥンドゥドゥドッドゥンッ


律「…」

澪「上手いな…」

律「…ああ」

唯「律、澪、ムギ」

律澪紬「?」

唯「ギターの娘、野外フェスで会った娘だよ」

律「えっ」

紬「ホントだ!」


律「ヤバい…あんな上手い奴に先輩面しちゃったよ…」

澪「練習すればいい話だろ」

律「澪にしては強気な発言だな…」

唯「そうだぞ律、梓ちゃん達より上手くなればいい話だ」

律「同じパートの唯に言われたくないわ!」



紬「ちょっと待って、『梓ちゃん』?」

唯「そう、中野梓ちゃん」


律「知り合いだったのか?」

唯「ああ、楽器屋でたまたま会って、メンテ道具とか教えてもらったんだ」

律「どういう手を使ったんだこのスケコm」

澪「律、それは後にして演奏を聞こう」

律「お、おう」


「青いー傘をーさせばーぁいいっ ラララーラララララララーァ」


パチパチパチパチパチ…

「みんなありがとー!」

澪「すごかったな…」

律「こりゃあ大変だ!」

紬「うん、大変だっ」

唯「…」

紬「唯君?」


唯「すげぇ…すげぇよ!」パチパチパチパチッ

澪「唯!?」

律「遅い!拍手遅いって!」

唯「ブラボー!」パチパチッ


律「このままでは町内一の座が危うい」

澪「ライブハウス行けば上はいくらでもいるぞ」

律「…とりあえず、目の届く場所に上のバンドがいるんだぞ! 負けられん」

紬「うーん」

律「どうした、ムギ」

紬「りっちゃん、勝たないと駄目なのかしら?」

律「え、そ、そりゃあ…」

紬「私は無理に勝ちに行かなくてもいいと思うなぁ」

澪「勝ちにいくっていうか、目標を設けて頑張りたいんだろ、律は」

律「そうなんだよ。ライブまでにさっきのバンドよか上手くなりたいなって」

澪「ムギは今のままのびのびと演奏するのがいいと思ってるから、律の発言に疑問を持ったんだろ?」

紬「うん…」

律「大丈夫大丈夫、そういう気持ちを持つってだけだから」

澪「ムギ、心配ないって。律はああ見えてしっかりしてるから」

紬(それが心配なんだけど…)


それから、祭りの夜が明け…

夏休みが終わり…二学期が始まった…

そんなある日



澪「律、また走り気味になってきてるぞ」
律「おかしな…」

澪「ここの所リズムキープが上手くいってないな」

律「そうなんだよ…みんな、」

紬「お茶にしましょう」

律「ムギ、もう学園祭まで時間がないんだぞ」

紬「だからこそ、気持ちの切り替えが必要じゃない?」

律「ムギ、来週からクラスの催し物の準備も始まるんだ。今の内に…」

唯「律、落ち着け」

澪「気持ちは分かるけど…、はっきり言えば、リテイクする度に悪化してる」

律「ぐ…っ」

紬「一服して、気持ちを落ち着けましょう、ね?」

律「わ、わかったよ…」


その日は紬の提案で取った休憩のせいか、後の演奏は及第点に達した

しかし、翌日…翌々日と、日を増す毎に演奏のバランスは崩れて行った

焦りの色を隠せない律を始め、律のフォローに回っていた澪も、いつしか自分の事すらままならなくなっていった



そしてクラスの催し物の準備が始まり2日目…


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