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3日目夜【ふれてはいけないもの】」(2007/08/30 (木) 21:59:48) の最新版変更点

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【書き出しは幼馴染共通√が終わってから書きます】 【アルビノの表情は、立ち絵完成後に振り分けます。】 【いろいろと相談して、再構成したいっす。】 とりあえず、梨亜と出会った場面から。 【背景:夜の公園】【BGMアルビノテーマ】【立ち絵:アルビノ】 梨亜 「大……輔?」 梨亜 「どうして……昨日来なかったくせに……」 やっぱり、怒ってるよなぁ…… 大輔 「えっと、その……」 素直に小春のことを話して、謝るべきなんだろうけど…… となると、必然的に俺の引きこもりがばれてしまう訳で。 出来ればそれは避けたい。 でも、このままでは梨亜に不信感を与えてしまうだろう。 大輔 「なんていえば、いいのか……」 ………………無理。 俺の頭じゃ容量オーバー。あんな事うまく説明出来るわけがない。 こんなことなら大学を辞める前に、もう少し会話の勉強をするべきだった…… さて、どうするか…… 梨亜 「よかった……」 大輔 「…………んっ??」 ―――よかった? 普通は……怒られるんじゃないのか? だって……俺は梨亜を裏切ってしまったのに…… 梨亜 「私、心の中で大輔はもう来てくれないんだって思ってた」 梨亜 「やっぱり大輔も、あの子と同じだったんだって……」 梨亜 「そんなことなかったのに。ごめんなさい……」 ……梨亜は一体なんの話をしてるんだ? 俺が謝られる理由なんて……それにあの子って…… 大輔 「そんな……俺が全部悪いのに……」 梨亜 「………………」 どういう……ことなんだろう。 いくら考えても見当がつかない。 ダメだ、頭がパンクしそう…… ……… …… … 虫の鳴き声が一段と大きく聞こえる。 このまま永久に続くかと思えた沈黙の時間を破ったのは、梨亜だった。 梨亜 「ねぇ、大輔。最初に私を見たときどう思った?」 大輔 「へっ?」 …………ヤバい、声が裏返った…… こんなことなら大学を辞める前に、もう少し発声練習を……って、そんな講義あったっけ? ……っと、そんなことはどうでもいい!! 早く質問に…… 大輔 「えっと……か……可愛い女の子だな~って」 …………あっ…… 何も考えずにサラッと言っちゃったけど、なんか無茶苦茶恥ずかしい言葉のような気がする。 キョトンとした顔で、こちらを見つめてくる梨亜の視線が、心なしか痛い。 ……微妙に顔を赤らめてる気がするのは、きっと俺の妄想なんだろう。 大輔 「いや……その……」 梨亜 「大輔はやっぱりおかしい人だねぇ」 【SE:グサ!!】 大輔 「………………ぐは!」 わかってることなんだけど、面と向かって言われるとグサッとくるな…… ちょっと吊ってきたい気分になる。 梨亜 「フフフッ……うん、大輔は相当おかしな人だ」 【SE:グサ×2】 大輔 「……………ぐほっ!」 ……あの、それ、俺の急所にクリティカルヒットです。 大輔 「ちょ……ちょっと言いすぎ……」 梨亜 「変人」 大輔 「……………ぐふッ……」 もうやめて~……俺のライフは0よ~…… 梨亜 「ロリコン」 大輔 「なんでそうなるッ!!?」 (でかい文字) ……… …… … 梨亜 「そういえば、ちゃんと持って来てくれた?」 大輔 「…………ふぇ?」 ……なんのことだ? ………………… あぁ~、そういえば写真を見せる約束をしてたんだっ―― 梨亜 「…………忘れたの?この変――」 大輔 「写真でございますね!?ちゃんとご用意させていただきましたっ!」 梨亜 「よろしい。早く見せてっ!」 あ……あぶねぇ……間一髪セーフ。 また殺されるところだった…… 大輔 「ちょっと待ってて、確かここに……」 ポケットの中をごそごそと漁る。 …………あれ? 大輔 「おっかしいなぁ……」 梨亜 「……どうかしたの?」 大輔 「あ……いや……」 怪訝な表情で見つめてくる梨亜を横目に、必死の思いで写真を探し続ける。 ここに入れたはずなのに…………なんで、見つからないんだ。 梨亜 「どんな言葉で……苛めて欲しい?」 大輔 「少々お待ちくださいッ~~~!!」 これは、間違いなく人生最大の危機だろう。 あれ以上罵詈雑言をかけられたら、嬉しくて悶え……もとい、今度こそ天に召されてしまう。 ……こういうときは、消去法が一番。 まずは、家に……いや、それはないよな。 出てくる前にちゃんと確認したはずだ。 そのときはちゃんとポケットに…… 大輔 「……………あ」 そうだ、あそこにいれたんだった。 梨亜 「何……してるの?」 大輔 「見てわからない?」 梨亜 「それはわかるけど……なんで靴なんか脱いでるのかなぁ~って」 大輔 「すぐにわかるよ、よっ……と、はい写真」 俺は靴下の中から例の物を取り出して、梨亜に見せた。 梨亜 「うわ、汚い……」 大輔 「大丈夫。ちゃんと出かける前に靴下変えたから」 梨亜 「そういう問題じゃない気がするなぁ~……何でこんなところにいれてきたの?」 大輔 「え……だって、学校でそう習ったよね?」 梨亜 「どこの国の話をしてるのさ……」 大輔 「最近の日本を甘く見ちゃいけないよ?なんたって―――」 ※ここは、構成案を2つ用意してみました。 【1立ち絵:アルビノ:効果:拡大】 【2一枚絵:ベンチで二人改修VER(アルビノが大輔にのしかかる)】 梨亜 「あぁもう、そんなことどうでもいいから!早く見せてっ!!」 大輔 「うおッ!?」 梨亜は写真を奪おうと、俺の右手に向かって体を乗り出した。 甘い香りが鼻腔をくすぐる。 梨亜が座っている位置は俺の左側。 ……ようするに、体を俺にくっつけないと取れない位置。 そうなると、必然的に梨亜の体と俺の体が密着するわけでして。 微妙に柔らかいものがわき腹に当たってる…… ……これってやっぱりアレ? 梨亜 「なんか……急に顔が赤くなってない?」 大輔 「あ……当たってる当たってる」 梨亜 「……何が?」 大輔 「たぶん……胸?」 梨亜 「~~~~~~~ッツ!!?」 【BGMSTOP】 ようやく、自分がどんな体勢なのか理解したらしい。 俺と同じく、顔を真っ赤にして慌てて元の場所に戻った。 【BGM:コメディ】 梨亜 「…………このっ―――」 大輔 「…………へ?」 【SE:殴り】 【画面中央小窓で画像表示:SDアルビノファースト右フック!!】 梨亜 「変態スケベぇぇぇえええ~~~!!」  【SE:ドスって】【画面効果、中央のウインドウのこして揺れ】 大輔 「ぐぉば!!?」 【SE:殴り】 【画面中央小窓で画像表示:SDアルビノセカンド左ジャブ!!!!】 梨亜 「私はまな板じゃない!!まだ発展途上なんだぁぁぁ!!」  【SE:ドス】【画面効果、中央のウインドウのこして揺れ】 大輔 「gじょえいg!!!」 ……い、意味がわかんねぇ。 それに、なんで……俺が殴られてるんだ。 【SE:殴り】 【画面中央小窓で画像表示:SDアルビノファースト右フック!!】 【画面効果、中央のウインドウのこして揺れ】 梨亜「バカ!!」 【SE:殴り】 【画面中央小窓で画像表示:SDアルビノセカンド左ジャブ!!!!】 【画面効果、中央のウインドウのこして揺れ】 「変態!!」(殴る音) 【SE:爆発音】 【画面中央おおきくなる感じで一枚絵:SDアルビノ滅殺のファイナルアッパー!!!!】 【画面効果、中央のウインドウのこして揺れ】 「この世から抹消されちゃえぇえええッ!!!!」 【SE:バタン倒れこむ音】 大輔「ひでぶっ!!!!」 ヤバい……お花畑が見えてきた。 天国にいるお父さん、お母さん。先立つ息子の親不幸をお許しください…… あ……もう天国にいるんだから、先立っては……な………… 【SE:カン カン カン カーン!!!!(ボクシングとかのあれ)】 【画面ゆっくりと暗転】 【BGM:ストップ】 梨亜 「はぁ~、はぁ~……あれ?」 梨亜 「お~い……大輔ぇ~?」 梨亜 「あっはは……やりすぎちゃったかも……」 ……… …… … 【背景:星空】(もやもやフェードイン) 大輔 「ッ!?…………あれ?」 なんで、視界一面に空が見えるんだ? 慌てて体を起こすと、そこは公園のベンチの上だった。 【立ち絵:アルビノ】【背景:夜の公園】【BGM:星空の下で】 梨亜 「あ、おっはよ~」 俺の背後から鈴の鳴るような明るい声が聞こえてくる。 大輔 「……誰?」 梨亜 「……記憶喪失なんて言わないでね、お願いだから……」 ……ちょっと待ってくれ。 なんだか、頭がうまく働かない。 えっと、隣に居るのは…… 大輔 「ゴメン、梨亜……まだ寝ぼけてるみたいだ」 梨亜 「あ、よかったぁ~。私のことは覚えてたんだ」 大輔 「……なんで俺はここで寝てたんだ?」 確か、さっきまで梨亜と話をしていたはず。 梨亜 「なんでって、私が殴っ……じゃなくて、急に倒れこんじゃったんだよ~っ!?」 大輔 「………………」 明らかに挙動不審だ。 これは何かを隠しているに違いない。 梨亜 「つ……疲れてたんじゃないかなぁ~っ!?ほら、最近暑くなってきたような気がしなくもなかったし!!」 大輔 「……どっちなのかわかんないぞ、それ……」 梨亜 「とりあえず、それだけ暑いってこと!!」 これは、本格的に考える必要がありそうだな。 あからさまに怪しい。 順を追って思い出してみるか…… 梨亜と出会って、写真を取り出して、奪い合いになって…… ………………ダメだ、そこから先が全く思い出せない。 しかも、唯一出てきた単語が…… 大輔 「……まな板ってなんのことなんだろう……」 【SE:ピシっとなにかがひび割れる音)】 【画面効果:ネガみたいに背景の色を変えると効果的だそうな。】(スクに任せるからいろいろとためしてくれ ……なんか一瞬空気が凍ったような…… たぶん気のせい……だよな? 梨亜 「………………」 大輔 「まな板……う~ん、俺の頭じゃ『まな板の上の鯉』くらいしか思いつか――」 梨亜 「大輔」 大輔 「ん?どうかし……た……」 振り向いた途端、思考が停止する。 それは、梨亜が笑いながらこっちを見ていたためだ。 …………背後に阿修羅像を召喚させながら。 梨亜 「何か……言ったかな?」 大輔 「………………」 ……頼むからその笑顔をやめてくれ。 見てるだけで、俺の人生に三行半を叩きつけたい気分になる。 梨亜 「何か言ったかって……聞いてるんだけど?」 大輔 「い……いえ……何も言っておりません」 梨亜 「ん、ならいいんだ」 梨亜はその言葉を言い終えると共に、背後の阿修羅像を元の世界へと戻した。 俺もようやく強大なプレッシャーから解放される。 大輔 「あ……はは……」 …………なぜだかわからないけど、今のは禁止ワードだったらしい。 もう一度恐怖体験をしないためにも、脳に刻んでおくことにしよう…… 梨亜 「あ、そうだ。写真見せてもらったよ」 そういって、手に持っていた写真をひらひらと見せ付けてくる。 大輔 「いつの間に……」 梨亜 「フフッ、さっき大輔が寝てる間に。……すごくいい写真だったよ」 大輔 「そんなわけないよ……素人が撮った写真だし」 梨亜 「うん、技術的にはボロボロだと思う。ここなんてピンボケしてるし」 (グサって音) ……いやまぁ、自分から言ったんだけどさ。 ちょっと、ひどくない? 梨亜 「でも、なんて言ったらいいのかな。……心がこもってた」 大輔 「……えっ?」 梨亜 「写真からね、大輔の風景に対する愛情が伝わってきたんだ。それって凄いことだと思う」 大輔 「………………」 そういえば、アイツも同じこと言ってたっけ。 あの頃は、目に見えるもの全てが愛おしくて…… 今の俺に、この写真は撮れるんだろうか。 なんだか…………複雑な気分。 大輔 「…………ありがとな」 梨亜 「ううん、ほんとのこと言っただけだよ。(小さい文字)私も、久しぶりに――」 大輔 「何か言った?」 梨亜 「な、なんでもない。…………あ、そうだ!」 梨亜は、何かを思いついたようで、突然パンッと両手を叩き合わせた。 ……ちょっと、ビクッとなってしまったのは内緒だ。 大輔 「い、いきなりどうしたの?」 梨亜 「明日も、ここに来れるかな?」 大輔 「大丈夫だけど……」 梨亜 「今度はちゃんと……来てくれるよね?」 大輔 「………………ホントにごめん」 梨亜 「あっはは、明日ちゃんと来てくれたら、昨日のことは忘れよう」 大輔 「………………ごめん」 梨亜 「もう、謝るのは禁止」 大輔 「……わかった」 梨亜 「よろしい。んで、話しを戻すけどさ、ちょっと早めに来れない?」 大輔 「早め…………かぁ~」 梨亜 「あれ?何か用事あった?」 そういって、小首を傾げてくる。 用事ってわけじゃないんだけどな…… 大輔 「……何時くらい?」 梨亜 「う~ん、いつもより2時間くらい早くかな」 大輔 「あ、それなら大丈夫」 その時間なら、人通りも少なくなっているだろう。 少し気をつけて歩けば、危険は回避できるはず。 でも………… 大輔 「……梨亜は大丈夫なの?」 梨亜 「うん、私はいつでも暇だから」 大輔 「そうじゃなくて……いつも夜に出歩いてるみたいだけど、親が心配してない?」 俺がもし梨亜の両親なら、こんな時間の外出なんて一切認めない。 だとしたら、内緒で出てきてる可能性が高いだろう。 少し……諭しておいたほうがいいかもしれないな。 梨亜 「…………私は、夜しか外に出れないから」 大輔 「…………えっ?」 梨亜 「人がね……怖いんだ。だから、誰も居ない時間にしか出歩けない。親もそれがわかってるから、何にも言ってこないんだよね」 大輔 「…………………」 思いもよらない事実に、先ほどの考えが吹き飛んだ。 空気が一気に冷たくなるのがよくわかる。 人が……怖いだって? 俺とあんなに楽しそうに話していたじゃないか。 一体なんで……こんな明るい子が俺と同じ悩みを…… 梨亜 「……大輔も、私と同じで人が怖いんじゃないの?」 大輔 「なっ!?」 驚きで思わず大きな声をあげてしまう。 なんで、梨亜がそのことを知ってるんだ!? ごく一部の人間しか知らないはず…… 慌てて梨亜のほうを見ると、彼女は寂しげに笑っていた。 梨亜 「あ、やっぱりそうなんだ」 大輔 「……どうして、わかったんだ?」 梨亜 「雰囲気で……かな?肌で感じたんだと思う」 鋭い……な。 俺は梨亜が告白しなかったら全く気づかないままだっただろう。 大輔 「一つだけ……聞いてもいい?」 梨亜 「ん、いいよ」 大輔 「どうして……人が?」 梨亜 「それは……詮索しないようにしようよ。誰にだって……話せないことはある」 大輔 「そう……だな。やめておこう」 確かに、俺のことを梨亜に聞かれても話せる自信はない。 梨亜 「ありがと………えへへ、仲間だね」 梨亜は急に雰囲気を変え、にこっと俺に笑いかけてきた。 先ほどまでの空気を飛ばそうと、無理をしているのがわかる。 でも…… ここは梨亜に甘えよう。 いつまでも、この空気にしておきたくはない。 俺も梨亜と同じく、笑みを浮かべて話しかけた。 大輔 「仲間?」 梨亜 「うん、人が怖い同士だから」 大輔 「嫌な……仲間だな」 梨亜 「間違いない」 どちらからともなく俺たちは視線を交える。 そして…… 大輔 「…………っぷ、くくくッ!」 梨亜 「フフッ、アハハハハハッ!」 【背景:星空】(移行方法はスクに任せるので、いい感じなのを ……これでいいよな。 こうやって他愛無く毎日を過ごしていれば、お互いのことを話す日が来るかもしれない。 それは、とてもツラく苦しいことになるだろう。 せめてその時が来るまでは……笑って過ごしていこう。 今はこのひと時を……彼女と二人。 【アイキャッチ】 【日付変更】 4日目へ続く…  
【書き出しは幼馴染共通√が終わってから書きます】 【アルビノの表情は、立ち絵完成後に振り分けます。】 【いろいろと相談して、再構成したいっす。】 とりあえず、梨亜と出会った場面から。 【背景:夜の公園】【BGMアルビノテーマ】【立ち絵:アルビノ】 梨亜 「大……輔?」 梨亜 「どうして……昨日来なかったくせに……」 やっぱり、怒ってるよなぁ…… 大輔 「えっと、その……」 素直に小春のことを話して、謝るべきなんだろうけど…… となると、必然的に俺の引きこもりがばれてしまう訳で。 出来ればそれは避けたい。 でも、このままでは梨亜に不信感を与えてしまうだろう。 大輔 「なんていえば、いいのか……」 ………………無理。 俺の頭じゃ容量オーバー。あんな事うまく説明出来るわけがない。 こんなことなら大学を辞める前に、もう少し会話の勉強をするべきだった…… さて、どうするか…… 梨亜 「よかった……」 大輔 「…………んっ??」 ―――よかった? 普通は……怒られるんじゃないのか? だって……俺は梨亜を裏切ってしまったのに…… 梨亜 「私、心の中で大輔はもう来てくれないんだって思ってた」 梨亜 「やっぱり大輔も、あの子と同じだったんだって……」 梨亜 「そんなことなかったのに。ごめんなさい……」 ……梨亜は一体なんの話をしてるんだ? 俺が謝られる理由なんて……それにあの子って…… 大輔 「そんな……俺が全部悪いのに……」 梨亜 「………………」 どういう……ことなんだろう。 いくら考えても見当がつかない。 ダメだ、頭がパンクしそう…… ……… …… … 虫の鳴き声が一段と大きく聞こえる。 このまま永久に続くかと思えた沈黙の時間を破ったのは、梨亜だった。 梨亜 「ねぇ、大輔。最初に私を見たときどう思った?」 大輔 「へっ?」 …………ヤバい、声が裏返った…… こんなことなら大学を辞める前に、もう少し発声練習を……って、そんな講義あったっけ? ……っと、そんなことはどうでもいい!! 早く質問に…… 大輔 「えっと……か……可愛い女の子だな~って」 …………あっ…… 何も考えずにサラッと言っちゃったけど、なんか無茶苦茶恥ずかしい言葉のような気がする。 キョトンとした顔で、こちらを見つめてくる梨亜の視線が、心なしか痛い。 ……微妙に顔を赤らめてる気がするのは、きっと俺の妄想なんだろう。 大輔 「いや……その……」 梨亜 「大輔はやっぱりおかしい人だねぇ」 【SE:グサ!!】 大輔 「………………ぐは!」 わかってることなんだけど、面と向かって言われるとグサッとくるな…… ちょっと吊ってきたい気分になる。 梨亜 「フフフッ……うん、大輔は相当おかしな人だ」 【SE:グサ×2】 大輔 「……………ぐほっ!」 ……あの、それ、俺の急所にクリティカルヒットです。 大輔 「ちょ……ちょっと言いすぎ……」 梨亜 「変人」 大輔 「……………ぐふッ……」 もうやめて~……俺のライフは0よ~…… 梨亜 「ロリコン」 大輔 「なんでそうなるッ!!?」 (でかい文字) ……… …… … 梨亜 「そういえば、ちゃんと持って来てくれた?」 大輔 「…………ふぇ?」 ……なんのことだ? ………………… あぁ~、そういえば写真を見せる約束をしてたんだっ―― 梨亜 「…………忘れたの?この変――」 大輔 「写真でございますね!?ちゃんとご用意させていただきましたっ!」 梨亜 「よろしい。早く見せてっ!」 あ……あぶねぇ……間一髪セーフ。 また殺されるところだった…… 大輔 「ちょっと待ってて、確かここに……」 ポケットの中をごそごそと漁る。 …………あれ? 大輔 「おっかしいなぁ……」 梨亜 「……どうかしたの?」 大輔 「あ……いや……」 怪訝な表情で見つめてくる梨亜を横目に、必死の思いで写真を探し続ける。 ここに入れたはずなのに…………なんで、見つからないんだ。 梨亜 「どんな言葉で……苛めて欲しい?」 大輔 「少々お待ちくださいッ~~~!!」 これは、間違いなく人生最大の危機だろう。 あれ以上罵詈雑言をかけられたら、嬉しくて悶え……もとい、今度こそ天に召されてしまう。 ……こういうときは、消去法が一番。 まずは、家に……いや、それはないよな。 出てくる前にちゃんと確認したはずだ。 そのときはちゃんとポケットに…… 大輔 「……………あ」 そうだ、あそこにいれたんだった。 梨亜 「何……してるの?」 大輔 「見てわからない?」 梨亜 「それはわかるけど……なんで靴なんか脱いでるのかなぁ~って」 大輔 「すぐにわかるよ、よっ……と、はい写真」 俺は靴下の中から例の物を取り出して、梨亜に見せた。 梨亜 「うわ、汚い……」 大輔 「大丈夫。ちゃんと出かける前に靴下変えたから」 梨亜 「そういう問題じゃない気がするなぁ~……何でこんなところにいれてきたの?」 大輔 「え……だって、学校でそう習ったよね?」 梨亜 「どこの国の話をしてるのさ……」 大輔 「最近の日本を甘く見ちゃいけないよ?なんたって―――」 ※ここは、構成案を2つ用意してみました。 【1立ち絵:アルビノ:効果:拡大】 【2一枚絵:ベンチで二人改修VER(アルビノが大輔にのしかかる)】 梨亜 「あぁもう、そんなことどうでもいいから!早く見せてっ!!」 大輔 「うおッ!?」 梨亜は写真を奪おうと、俺の右手に向かって体を乗り出した。 甘い香りが鼻腔をくすぐる。 梨亜が座っている位置は俺の左側。 ……ようするに、体を俺にくっつけないと取れない位置。 そうなると、必然的に梨亜の体と俺の体が密着するわけでして。 微妙に柔らかいものがわき腹に当たってる…… ……これってやっぱりアレ? 梨亜 「なんか……急に顔が赤くなってない?」 大輔 「あ……当たってる当たってる」 梨亜 「……何が?」 大輔 「たぶん……胸?」 梨亜 「~~~~~~~ッツ!!?」 【BGMSTOP】 ようやく、自分がどんな体勢なのか理解したらしい。 俺と同じく、顔を真っ赤にして慌てて元の場所に戻った。 ※ここから始まるコメディ部分は、何回か間のとりかたをゲーム作成時にうまく修正していきたい。 【BGM:コメディ】 梨亜 「…………このっ―――」 大輔 「…………へ?」 【SE:殴り】 【画面中央小窓で画像表示:SDアルビノファースト右フック!!】 梨亜 「変態スケベぇぇぇえええ~~~!!」  【SE:ドスって】【画面効果、中央のウインドウのこして揺れ】 大輔 「ぐぉば!!?」 【SE:殴り】 【画面中央小窓で画像表示:SDアルビノセカンド左ジャブ!!!!】 梨亜 「私はまな板じゃない!!まだ発展途上なんだぁぁぁ!!」  【SE:ドス】【画面効果、中央のウインドウのこして揺れ】 大輔 「gじょえいg!!!」 ……い、意味がわかんねぇ。 それに、なんで……俺が殴られてるんだ。 【SE:殴り】 【画面中央小窓で画像表示:SDアルビノファースト右フック!!】 【画面効果、中央のウインドウのこして揺れ】 梨亜「バカ!!」 【SE:殴り】 【画面中央小窓で画像表示:SDアルビノセカンド左ジャブ!!!!】 【画面効果、中央のウインドウのこして揺れ】 「変態!!」(殴る音) 【SE:爆発音】 【画面中央おおきくなる感じで一枚絵:SDアルビノ滅殺のファイナルアッパー!!!!】 【画面効果、中央のウインドウのこして揺れ】 「この世から抹消されちゃえぇえええッ!!!!」 大輔「ひでぶっ!!!!」 【SE:バタン倒れこむ音】 ヤバい……お花畑が見えてきた。 天国にいるお父さん、お母さん。先立つ息子の親不幸をお許しください…… あ……もう天国にいるんだから、先立っては……な………… 【SE:カンッ カンッ カンッ カーン!!!!(ボクシングとかのあれ)】 【画面ゆっくりと暗転】 【BGM:ストップ】 梨亜 「はぁ~、はぁ~……あれ?」 梨亜 「お~い……大輔ぇ~?」 梨亜 「あっはは……やりすぎちゃったかも……」 ……… …… … 【背景:星空】(もやもやフェードイン) 大輔 「ッ!?…………あれ?」 なんで、視界一面に空が見えるんだ? 慌てて体を起こすと、そこは公園のベンチの上だった。 【立ち絵:アルビノ】【背景:夜の公園】【BGM:星空の下で】 梨亜 「あ、おっはよ~」 俺の背後から鈴の鳴るような明るい声が聞こえてくる。 大輔 「……誰?」 梨亜 「……記憶喪失なんて言わないでね、お願いだから……」 ……ちょっと待ってくれ。 なんだか、頭がうまく働かない。 えっと、隣に居るのは…… 大輔 「ゴメン、梨亜……まだ寝ぼけてるみたいだ」 梨亜 「あ、よかったぁ~。私のことは覚えてたんだ」 大輔 「……なんで俺はここで寝てたんだ?」 確か、さっきまで梨亜と話をしていたはず。 梨亜 「なんでって、私が殴っ……じゃなくて、急に倒れこんじゃったんだよ~っ!?」 大輔 「………………」 明らかに挙動不審だ。 これは何かを隠しているに違いない。 梨亜 「つ……疲れてたんじゃないかなぁ~っ!?ほら、最近暑くなってきたような気がしなくもなかったし!!」 大輔 「……どっちなのかわかんないぞ、それ……」 梨亜 「とりあえず、それだけ暑いってこと!!」 これは、本格的に考える必要がありそうだな。 あからさまに怪しい。 順を追って思い出してみるか…… 梨亜と出会って、写真を取り出して、奪い合いになって…… ………………ダメだ、そこから先が全く思い出せない。 しかも、唯一出てきた単語が…… 大輔 「……まな板ってなんのことなんだろう……」 【SE:ピシっとなにかがひび割れる音)】 【画面効果:ネガみたいに背景の色を変えると効果的だそうな。】(スクに任せるからいろいろとためしてくれ ……なんか一瞬空気が凍ったような…… たぶん気のせい……だよな? 梨亜 「………………」 大輔 「まな板……う~ん、俺の頭じゃ『まな板の上の鯉』くらいしか思いつか――」 梨亜 「大輔」 大輔 「ん?どうかし……た……」 振り向いた途端、思考が停止する。 それは、梨亜が笑いながらこっちを見ていたためだ。 …………背後に阿修羅像を召喚させながら。 梨亜 「何か……言ったかな?」 大輔 「………………」 ……頼むからその笑顔をやめてくれ。 見てるだけで、俺の人生に三行半を叩きつけたい気分になる。 梨亜 「何か言ったかって……聞いてるんだけど?」 大輔 「い……いえ……何も言っておりません」 梨亜 「ん、ならいいんだ」 梨亜はその言葉を言い終えると共に、背後の阿修羅像を元の世界へと戻した。 俺もようやく強大なプレッシャーから解放される。 大輔 「あ……はは……」 …………なぜだかわからないけど、今のは禁止ワードだったらしい。 もう一度恐怖体験をしないためにも、脳に刻んでおくことにしよう…… 梨亜 「あ、そうだ。写真見せてもらったよ」 そういって、手に持っていた写真をひらひらと見せ付けてくる。 大輔 「いつの間に……」 梨亜 「フフッ、さっき大輔が寝てる間に。……すごくいい写真だったよ」 大輔 「そんなわけないよ……素人が撮った写真だし」 梨亜 「うん、技術的にはボロボロだと思う。ここなんてピンボケしてるし」 (グサって音) ……いやまぁ、自分から言ったんだけどさ。 ちょっと、ひどくない? 梨亜 「でも、なんて言ったらいいのかな。……心がこもってた」 大輔 「……えっ?」 梨亜 「写真からね、大輔の風景に対する愛情が伝わってきたんだ。それって凄いことだと思う」 大輔 「………………」 そういえば、アイツも同じこと言ってたっけ。 あの頃は、目に見えるもの全てが愛おしくて…… 今の俺に、この写真は撮れるんだろうか。 なんだか…………複雑な気分。 大輔 「…………ありがとな」 梨亜 「ううん、ほんとのこと言っただけだよ。(小さい文字)私も、久しぶりに――」 大輔 「何か言った?」 梨亜 「な、なんでもない。…………あ、そうだ!」 梨亜は、何かを思いついたようで、突然パンッと両手を叩き合わせた。 ……ちょっと、ビクッとなってしまったのは内緒だ。 大輔 「い、いきなりどうしたの?」 梨亜 「明日も、ここに来れるかな?」 大輔 「大丈夫だけど……」 梨亜 「今度はちゃんと……来てくれるよね?」 大輔 「………………ホントにごめん」 梨亜 「あっはは、明日ちゃんと来てくれたら、昨日のことは忘れよう」 大輔 「………………ごめん」 梨亜 「もう、謝るのは禁止」 大輔 「……わかった」 梨亜 「よろしい。んで、話しを戻すけどさ、ちょっと早めに来れない?」 大輔 「早め…………かぁ~」 梨亜 「あれ?何か用事あった?」 そういって、小首を傾げてくる。 用事ってわけじゃないんだけどな…… 大輔 「……何時くらい?」 梨亜 「う~ん、いつもより2時間くらい早くかな」 大輔 「あ、それなら大丈夫」 その時間なら、人通りも少なくなっているだろう。 少し気をつけて歩けば、危険は回避できるはず。 でも………… 大輔 「……梨亜は大丈夫なの?」 梨亜 「うん、私はいつでも暇だから」 大輔 「そうじゃなくて……いつも夜に出歩いてるみたいだけど、親が心配してない?」 俺がもし梨亜の両親なら、こんな時間の外出なんて一切認めない。 だとしたら、内緒で出てきてる可能性が高いだろう。 少し……諭しておいたほうがいいかもしれないな。 梨亜 「…………私は、夜しか外に出れないから」 大輔 「…………えっ?」 梨亜 「人がね……怖いんだ。だから、誰も居ない時間にしか出歩けない。親もそれがわかってるから、何にも言ってこないんだよね」 大輔 「…………………」 思いもよらない事実に、先ほどの考えが吹き飛んだ。 空気が一気に冷たくなるのがよくわかる。 人が……怖いだって? 俺とあんなに楽しそうに話していたじゃないか。 一体なんで……こんな明るい子が俺と同じ悩みを…… 梨亜 「……大輔も、私と同じで人が怖いんじゃないの?」 大輔 「なっ!?」 驚きで思わず大きな声をあげてしまう。 なんで、梨亜がそのことを知ってるんだ!? ごく一部の人間しか知らないはず…… 慌てて梨亜のほうを見ると、彼女は寂しげに笑っていた。 梨亜 「あ、やっぱりそうなんだ」 大輔 「……どうして、わかったんだ?」 梨亜 「雰囲気で……かな?肌で感じたんだと思う」 鋭い……な。 俺は梨亜が告白しなかったら全く気づかないままだっただろう。 大輔 「一つだけ……聞いてもいい?」 梨亜 「ん、いいよ」 大輔 「どうして……人が?」 梨亜 「それは……詮索しないようにしようよ。誰にだって……話せないことはある」 大輔 「そう……だな。やめておこう」 確かに、俺のことを梨亜に聞かれても話せる自信はない。 梨亜 「ありがと………えへへ、仲間だね」 梨亜は急に雰囲気を変え、にこっと俺に笑いかけてきた。 先ほどまでの空気を飛ばそうと、無理をしているのがわかる。 でも…… ここは梨亜に甘えよう。 いつまでも、この空気にしておきたくはない。 俺も梨亜と同じく、笑みを浮かべて話しかけた。 大輔 「仲間?」 梨亜 「うん、人が怖い同士だから」 大輔 「嫌な……仲間だな」 梨亜 「間違いない」 どちらからともなく俺たちは視線を交える。 そして…… 大輔 「…………っぷ、くくくッ!」 梨亜 「フフッ、アハハハハハッ!」 【背景:星空】(移行方法はスクに任せるので、いい感じなのを ……これでいいよな。 こうやって他愛無く毎日を過ごしていれば、お互いのことを話す日が来るかもしれない。 それは、とてもツラく苦しいことになるだろう。 せめてその時が来るまでは……笑って過ごしていこう。 今はこのひと時を……彼女と二人。 【アイキャッチ】 【日付変更】 4日目へ続く…  

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