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時は十分に満ちた・・・ 彼は施設を抜け出すために、必要な物をすべてバッグに詰め込んだ。 そう・・・自らの願望・欲望・夢を果たすために。 彼にとって施設というものは監獄に等しかった。 何も出来ずに時が流れるだけ。自分の欲望さえも果たせない辛い生活。 明日は施設を管理する大人達が子供達の今後の育成方針を決めるべく、他の場所で会議をするためにここを離れるらしい。 願ってもないチャンスをものにするため、彼は動き出す。 「セカイヲカエル」ために・・・ 施設脱出翌日- 大人達が居なくなった午後1時頃 荷物を持ち、彼は堂々と正門から出る。 もちろん、彼を知ってる施設の子供にここぞとばかりに質問をされる。 「どこ行くの?」 「どうしたの?そんな荷物持って」 「出て行くの?」 「待ちなさいよ!」 彼は冷めた目で気に留めてくれた彼等をにらみつけ、無言で手を振り払い立ち去る。 彼等は何がなんだかわからず、呆然と過ぎ去って行く彼の背中を見つめた。 彼が最初に向かった場所・・・それは廃墟と化した校舎。 この校舎は今から14年前に不景気のため、経営が厳しいとの判断でやむを得ず廃校となった。 以後、校舎を解体できる費用もなく放置されていた。 だが、なぜ彼は此処に用事があったのか・・・ 彼は違う学校に通っていて、此処にはお世話になってはいなかった。 花壇の作業用の道具が並んでいた倉庫からスコップ持ち出し、彼は校舎の真ん中、校長の銅像が立っている場所を掘り始めた。 ザクッ・・・ザクッ・・・ザッ・・・コツン スコップに何か硬そうな物が当たる。 彼はその周りを掘り、その硬い物体を掘り出す。 その物体はいかにも古代を思い振るわせる、バレーボールぐらいの大きさの玉。 そう、ここは彼の中に潜む"ヤツ"が居たという云百年前と同じ場所。 何百年もの間、"ヤツ"はこの場所だけは忘れていなかったらしい。 その玉にどんな効果があるのかは現代には"ヤツ"しかわからないのであろうか。 いつしかの時代で悪魔とも呼ばれていたベージュ色の宝玉・・・ その禍々しい玉を彼はタオルで綺麗に土を拭き取ると、大きく掲げ持つ。 「ミセテヤロウ・・・ナガキヨリオモイシワガエンコン」
時は十分に満ちた・・・ 彼は施設を抜け出すために、必要な物をすべてバッグに詰め込んだ。 そう・・・自らの願望・欲望・夢を果たすために。 彼にとって施設というものは監獄に等しかった。 何も出来ずに時が流れるだけ。自分の欲望さえも果たせない辛い生活。 明日は施設を管理する大人達が子供達の今後の育成方針を決めるべく、他の場所で会議をするためにここを離れるらしい。 願ってもないチャンスをものにするため、彼は動き出す。 「セカイヲカエル」ために・・・ 施設脱出翌日- 大人達が居なくなった午後1時頃 荷物を持ち、堂々と正門から出る。 もちろん、彼を知ってる施設の子供にここぞとばかりに質問をされる。 「どこ行くの?」 「どうしたの?そんな荷物持って」 「出て行くの?」 「待ちなさいよ!」 彼は冷めた目で気に留めてくれた彼等をにらみつけ、無言で手を振り払い立ち去る。 彼等は何がなんだかわからず、呆然と過ぎ去って行く彼の背中を見つめた。 彼が最初に向かった場所・・・それは廃墟と化した校舎。 この校舎は今から14年前に不景気のため、経営が厳しいとの判断でやむを得ず廃校となる。 以後、校舎を解体できる費用もなく現在まで放置されている。 だが、なぜ此処に用事があったのか・・・ 彼は違う学校に通っていて、此処にはお世話になってはいなかった。 彼は誰かに取り憑かれたように花壇の作業用の道具が並んでいた倉庫からスコップを持ち出し、彼は校舎の真ん中、校長の銅像が立っている場所を掘り始めた。 ザクッ・・・ザクッ・・・ザッ・・・コツン スコップに何か硬そうな物が当たる。 彼はその周りを掘り、その硬い物体を掘り出す。 その物体はいかにも古代を思い振るわせる、バレーボールぐらいの大きさの玉。 そう、ここは彼の中に潜む"ヤツ"が居たという云百年前と同じ場所。 何百年もの間、"ヤツ"はこの場所だけは忘れていなかったらしい。 その玉にどんな効果があるのかは現代には"ヤツ"しかわからないのであろうか。 いつしかの時代で悪魔とも呼ばれていたベージュ色の宝玉・・・ その禍々しい玉を彼はタオルで綺麗に土を拭き取ると、大きく掲げ持つ。 「ミセテヤロウ・・・ナガキヨリオモイシワガエンコン」

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