東京ナイツ 2008
音楽理論を知らず、目立ちたがりで、社会に適合しづらい三人がつどってバンドをやり、創作活動に従事すればこういう結果に落ち着く。彼らにいわせればロックンロールでも、その実はオリジネイターたちの彼らの好ましいかたちでの極解と、それを再現しきれないがゆえのパンク的スタイルなのである。
ロックンロールが商業主義の土壌にのみ咲き、実を結ぶ樹木である以上、バンドは金銭の呪縛から逃れることはできない。一見自由で無軌道に見えるインディーズミュージック界も、上部組織であるメジャーレーベルの植民地であり、バンド成功の可否も集客力(=友達づきあいの良さ、言いなりになる人間の多さ)に負っている。楽曲の良さ、バンドの個性というものは二の次、というかレーベルのさじ加減によってあとでどれだけでも補充の効くものなのであるから、全く重要ではない。
彼らのような異物は、それこそ無限に生えては水の苦さを思い知らされ淘汰されていく雑草たちである。しかし、そんな時代のあだ花たちを座臥にして目にすることができ、また場合によっては愛でることができるというのは現代の楽しみでもある。(大津英太)
Fuck This Town
2008/ 自主制作
ファック・ディス・タウン
東京ナイツ
オ○ンコ・ロケンロール
となりのねーちゃん
ニトロライダー
東京ナイツのマジカルブルース
東京光臨
ザ・セックスティーン
馬鹿にならなきゃ
EZライダー(ヴィデオキッズの悲劇)
ロックンロール・ナイツ(C'mon Let's Go!)
最終更新:2010年04月29日 13:21