神術・陰陽術の拡張


概要

このルールは、神術・陰陽術より派生する系統として「神聖術」「神道術」を追加し、神術のイメージとデータに幅を持たせる選択ルールである。
神聖術は、魔を退け邪を滅することに特化した攻撃的な系統であり、基本的に、西洋における一神教の司祭や祓魔師に近いイメージを持つ。
人間が魔(或いは異教)に対抗する目的で編み出した術であり、人間・付喪神・魔法使いのみが扱うことができる。
結界術の使用に制限が加えられる代わりに、戦闘能力、とりわけ吸血鬼・悪魔・亡霊といった強力な妖怪への攻撃力が大幅に上昇する。
神道術は神の力を借りて強力な術を使うことができる系統であり、幻想郷の世界観により近いイメージを持つ。
対妖怪能力と引き換えに、属性使いスペルを使うことができる儀式スペル[神事]と、神の力をより強く授かることのできる強力な固有スペルを使うことができる。
従来の神術・陰陽術は、どちらにも傾かない、或いは独自性を持つ汎用的な系統「神術/陰陽術」として再定義し、別の系統の術も一部使用することが可能となる。一般的な法術や仙術もこちらで扱う。(外法であったり特殊な術の場合は別系統や魔法としてもよい)

習得ルール

  • [神術・陰陽術]を初めて習得した(1レベル以上取得した)時、[神聖術][神道術][神術/陰陽術]のいずれかの系統を選択し、その系統の特徴・制限を適用する。
  • ただし、術式のみ習得の場合は自動的に[神術/陰陽術]となる(イメージは自由)上、特徴・制限は適用されない。
  • 系統の変更は、それまで習得していた[神術・陰陽術]のレベルを失う(0にする)ことでのみ、GMの許可を得た上で可能。
  • [神術・陰陽術]という記述は、[神聖術][神道術][神術/陰陽術]の全てを含む。

神聖術

特徴

  • 妖怪・怪異・亡霊・吸血鬼・悪魔を「妖魔」と定義し、[神聖術]のスペル本文で用いる。
  • [神術・陰陽術]による「ショット」「弾幕」「ホーミング」を用いて亡霊・吸血鬼・悪魔を攻撃する場合、2Dの追加ダメージを与える。弾幕など、ダイスを用いずに決定するダメージは固定でダメージに+5とする。
  • [神器][祝福][守護][威光][聖域]を習得可能
  • 5レベル到達時、[裁き][神罰]のいずれかひとつを習得する。(レベル上昇時の習得枠を消費しない)

制限

  • 人間・[神器]を習得した付喪神・[神聖魔法]を習得した魔法使いのみ選択可能(GMが許可した場合はこの限りでない)
  • [聖域]以外の結界系スペルは、[神術・陰陽術]Lvが2低いものとして発動する。

神道術

特徴

  • [神事][奉納][降神]を習得可能

制限

  • [神術・陰陽術]による妖怪への追加ダメージは発生しない。
  • 助力を得ている神の機嫌を損なうと、即座にスペルの効果は失われ、GMの判断に応じたペナルティを受ける。

神術/陰陽術

特徴

  • ([神術・陰陽術]Lv/3・端数切り捨て)個の([裁き][神罰]を除く)「神聖術」または「神道術」のスペルを習得することができる。

制限

  • [神聖術]または[神道術]のスペルの習得は、スペル2個分の習得枠を消費する。
  • [神聖術]または[神道術]のスペルの使用は1日([神術・陰陽術]Lv/2・端数切り上げ)回までで、かつ使用時は本来の1.5倍(端数切り上げ)の霊力を消費する。



神術・陰陽術 追加スペルリスト

 各スペルの詳細なルールを示す。リストは系統ごとを五十音順に並べている。

データの読み方は以下の通り:
  • スペル名:「■スペル名」の形式で記している。神聖術のみ英名と併記している。
  • 目標値:発動判定の目標値。使用方法によって異なる場合は“/” で区切っている。
  • 消費霊力:発動判定時に消費する霊力。使用方法によって異なる場合は“/” で区切っている。
  • 効果範囲:範囲の意味は個々のスペルによる。通常は発動可能な距離を示し、範囲に効果を及ぼす場合は“/” 以下に記している。
  • 持続時間:効果を現す時間。「一瞬」や「永続」の場合、能力の効果は解除されない。
  • スペルの解説:スペルの効果に関する詳細なルールを記している。



神聖術スペルリスト


聖域 (せいいき/サンクチュアリ)

  目標値 :表参照  消費霊力 :表参照  効果範囲 :30m/表参照   持続時間 :(Lv×2)時間

 神の加護を受けた聖域を作り出す。
  • このスペルは結界系スペルとして扱い、結界表に従って目標値などを決定する。
  • 妖魔は範囲内へ外から入る時に精神抵抗を行い、失敗すれば結界が効果を失うまで中へ入ることができない。
  • 全体作用する。結界を張った時点で一部が入っていた効果対象は、一度完全に出てしまわない限りそのまま侵入できる。
  • 範囲外から範囲内への、妖魔による全ての攻撃と[妖術]は、[聖域]の達成値を越えない限り成功できない。「弾幕」は別に扱う。
  • 範囲外からの、妖魔と[妖術]による「弾幕」の効果によるダイスプール減少及びダメージは、「[聖域]の達成値の十の位」だけ小さくなる。
  • 範囲外から範囲内への、妖魔による近接攻撃は、結界内への侵入が不可能な状況では行えない。
  • 範囲内にいる妖魔は、全ての達成値が-([神術・陰陽術]Lv/2・端数切り上げ)される

神器 (じんぎ/セイクリッドウェポン)

  目標値 :16  消費霊力 :5  効果範囲 :接触   持続時間 :5分

対象の武器に神聖な加護を与える。
  • 対象の武器による「近接攻撃」「ショット」「ホーミング」のダメージが([神術・陰陽術]Lv)増加する。
  • [神聖術]による攻撃として扱う。幽体にも効果を及ぼすようになり、妖魔にはダメージボーナスが付与される。
  • 射撃武器の場合、指定した武器を用いた攻撃は、全ての弾が[神器]の効果を持つと扱ってよい。

威光 (いこう/エクスーシア)

  目標値 :18  消費霊力 :4  効果範囲 :30m   持続時間 :一瞬

 高位の存在によらない術を対抗呪文により打ち消す。
  • [神術・陰陽術]以外の、効果範囲内で持続しているか使用される能力1つを打ち消す。
  • 持続している能力は、対象の効果の達成値と比較し、勝っていれば消せる。この場合消すことができるのは、魔法や属性使い、妖術など「発動の手順が必要なもの」で、なおかつ達成値と持続時間を持つもののみとする。GMはシナリオの都合などで他に打ち消し可能な効果を設定してもよい。
 達成値が足りない場合は、[威光]の達成値の1.5倍(切り上げ)と対象の効果の達成値を比べ、前者の方が大きければ、差の分だけ後者の達成値を減らす。この場合、効果範囲などは再計算しないが、以後の抵抗目標値に関しては減少した値を使う。
  • 使用される能力を打ち消す場合も、対象の能力の達成値と比較し、勝っていれば打ち消せる。
  • このスペルは、例外的に防御行動のタイミングで使用可能。
  • ただし、次の攻撃行動を飛ばす(そのターン攻撃行動していなければ、そのターンの攻撃行動を飛ばす。攻撃行動していれば、次のターンの攻撃行動を飛ばす)。
  • 「待機」したターンに使用した場合は、待機の効果を無くし、次のターンの攻撃行動は通常通り行う。
  • [威光]は既に次の自分のターンの攻撃行動が飛ばされた状態では行うことができない
  • 「防御専念」を宣言している場合も使用可能で、「防御専念」の効果を阻害しない。
  • 達成値が同値の場合、消される側を「受動側」と見なす。

祝福 (しゅくふく/ブレッシング)

  目標値 :18  消費霊力 :6  効果範囲 :接触   持続時間 :1分

 神の祝福を与えることで、対象の攻撃力を瞬間的に引き上げる。
  • 対象による次の「近接攻撃」「ショット」「ホーミング」のダメージに、([神術・陰陽術]Lv/2)Dし、妖魔への攻撃は更に2Dのダメージボーナスが付与される。
  • [祝福]の効果は、持続時間が経過するか「近接攻撃」「ショット」「ホーミング」を1度行うと失われる。

守護 (しゅご/プロテクション)

  目標値 :18  消費霊力 :5  効果範囲 :接触   持続時間 :1分

 聖なる守りで、妖怪からの攻撃への回避力・防御力を高める。
  • 対象は妖魔からの、攻撃行動に対する防御行動の達成値が([神術・陰陽術]Lv/2・端数切り上げ)分上昇する。
  • 妖魔からの、攻撃のダメージと弾幕を避けた際のDP減少を([神術・陰陽術]Lv/2・端数切り上げ)分軽減する。

上級神聖術スペルリスト

[神聖術]のレベルが5になった時、どちらか一つを選んで習得する。

裁き (さばき/ジャッジメント)

  目標値 :25  消費霊力 :15  効果範囲 :視界   持続時間 :一瞬

聖なる力により強化し、さらに範囲も拡大したショットを放つ。
  • [神術・陰陽術]による「ショット」として扱う。DP消費数に上限はない。複数の敵に攻撃可能で、「前衛と後衛」のルールの制限を受けない。達成値が目標値を超えていれば発動、この達成値をそのまま命中判定に用いる。
  • DP消費は、「判定に用いるダイス数×(対象数+1)÷2」となる。(これは「追加する一体毎にダイス数の半分だけダイスプールを追加で消費」と同じ事)
  • 「[神術・陰陽術]Lv÷2(端数切り上げ)」Dの追加ダメージが生じる。
  • スペルカードを設定した場合、スペルカードルールの「ショット」の項と同様に判定値への修正と追加ダメージを受ける。霊力消費は「スペル」の項と同様に修正される(展開型では半減、消費型では霊力消費無し)。
  • [裁き]によるダメージの上昇は追加ダメージであることに注意。また、「拡大」のスペルカードには設定できない。

神罰 (しんばつ/パニッシュメント)

  目標値 :16  消費霊力 :5  効果範囲 :視界   持続時間 :一瞬

神の力により強化した弾幕を放つ。
  • [神術・陰陽術]による「弾幕」として扱う。通常のスペルと同様に最大3Dまでで発動判定を行い、成功すれば「弾幕」攻撃が発生する。
  • 通常の[神術・陰陽術]による「弾幕」に対して、ダイスプール減少+1、ダメージ+2。
  • スペルカードを設定した場合、発動判定の判定値を+2/+3(展開型)または+5(消費型)する。さらに、[神罰]による増加に加えて、スペルカードルールの「弾幕」の項と同様にDP減少とダメージへの修正を受ける。霊力消費は「スペル」の項と同様に修正される(展開型では消費半減、消費型では霊力消費無し)。

神道術スペルリスト


神事

  目標値 :20  消費霊力 :10  効果範囲 :効果参照   持続時間 :効果参照

八百万の神を呼び出すことで、望む属性使いのスペルを一つだけ起こしてもらう。
  • 習得時、属性を3つ選ぶ。[神事]は重ねて複数回習得することができ、その度に新たに属性を3つ選ぶ。(例:[神事]を2回習得した場合、属性を6つ選ぶことができる。)
  • [神事]は、最低5m四方の空間に陣を描き、必要な道具(GMが指定する)を用意して30分間の儀式を行った後その場で発動する。
  • 習得時に選んだ中で任意の属性の[属性使い]の基本能力または追加能力スペルを1つ発動する。内容は術者が指定してよい。発動するスペルのレベルは[神術・陰陽術]のレベルと同じである。

奉納

  目標値 :18  消費霊力 :5  効果範囲 :術者   持続時間 :一瞬

神に捧げものを奉納することで、それに応じた神力を授かる。
  • [奉納]の発動成功時、([神術・陰陽術]Lv×2)円までの任意の金銭を消費する。
  • 使用後一日の間、判定前に宣言することで[神術・陰陽術]スペル発動時の霊力消費を([神術・陰陽術]Lv)分まで軽減してよい(最低0)。
  • 使用後一日の間、判定前に宣言することで([神術・陰陽術]Lv)分まで[神術・陰陽術]スペルの達成値を上昇させてよい。
  • 合計で(消費した金額)円分と同じ値の霊力消費を軽減またはスペルの達成値を上昇させた時点でこの効果は終了する。
  • 一度発動を試みると、成否や効果の消費にかかわらず、1日が過ぎるまでは再度[奉納]を使用することはできない。
  • 例:5レベルの術者は10円までの金銭を[奉納]することができる。7円奉納した術者は、霊力消費を4点軽減し、[禊ぎ]の達成値を3上昇させた。この時点で、[奉納]の効果は終了した。
  • [奉納]は持続している効果と見なさない。また、スペルカードに設定できない。

降神

  目標値 :20  消費霊力 :7  効果範囲 :術者   持続時間 :1時間

神の分霊の一部をその身に宿し、それに応じた特性を得る。
  • [降神]は、最低5m四方の空間に陣を描き、必要な道具(GMが指定する)を用意して10分間の儀式を行った後その場で発動する。
  • 発動時、属性を一つ選択する。術者と、術者の使う[神術・陰陽術]のスペル・ショット・ホーミング・弾幕は、選択した属性を持つ。
  • 効果時間中、[神術・陰陽術]のスペルの達成値は+(神術・陰陽術Lv/3・端数切り上げ)される。
  • [降神]は、戦闘中の場合攻撃行動の代わりに1ターン集中することで解除できる。