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一方「…」ヒリヒリ
フレンダ「…絹旗が本気だったら頭が潰れたトマトみたいになってたわよ」
絹旗「…」
フレンダ「…しっかし…これじゃ駄目ね…バーベル持ち上げるのに10kgのバーで挫折したようなもんね」
絹旗「人のことをバーベルっていうのやめてくれませんか?頭潰しますよ?」
一方(…)
一方(…能力を使えば簡単に持ち上げられる…だが使いたくねェ)
一方(……そりゃァ俺が麦野さンの好みの男になるためってのもあるが…そォじゃねェ)
一方(俺が麦野さンを持ち上げる…麦野さンを支えてやれるかどォかだ……)
一方(…オシ)
一方「オイ、チビガキ。もう一回やンぞ」
絹旗「え!?」
フレンダ「大丈夫なの?」
一方「…意地があるンだよ…男の子にはなァ!!!」
絹旗「らびっと…」
フレンダ(あー…1+1を答えられないアニメの主人公みたいな台詞ね)
一方「ォラ、早く手ェ回せ」グイッ
絹旗「ちょっ……重いとか言わないでくださいよ!?」
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・・・
・
一方「クッ……もォ一度いくぜ…」
絹旗「だ、大丈夫ですか?」
フレンダ(かっこいい台詞言ったと思うけどやることは女子中学生を持ち上げる事だもんなぁ…)
一方「スゥー……ンがあああああああああああああァ!!!!!!!!」グォッ
絹旗「ひゃぁっ!!」
フレンダ「おー!持ち上がったー!」
一方「ハァ…ハァ……クカカッ!一旦持ち上げちまえばこっちのモンだなァ!あンまし重くねェぞォ!!」
絹旗「ちょっ!…まぁいいでしょう。超がんばりましたね」
フレンダ「ま。よく出来ましたって所ね」
一方「まァな。…よっ」サッ
絹旗「あ…どうも(…もう少し抱っこしててくれてもいいじゃないですか…まったく…)」
フレンダ「いやー、それにしてもいきなり持ち上がるものね」
一方「コツを掴めばこっちのモンだ……膝を曲げて腰を落とす…腕で持ち上げようとすンから駄目で
体の前を上げようとするときに体の後ろ側を落とせば持ち上がる…体で持ち上がるってやつだ」
絹旗「…それって普段無意識に重たいものを持ち上げる人なら出来そうですが」
フレンダ(やっぱりどっかの坊ちゃんだから重たいもの持ったことないのね)
一方(ずっとベクトル操作で重力や腕の力を変えてたかンな…体の使い方なンて気にもしなかったぜェ…)
一方「ンで…麦野さンはコイツのどン位重てェンだ?」
フレンダ「…それ麦野の前で言ってみ?包丁か何かで刺されるわよ」
一方「…気ィつけンぜ…」
絹旗「まぁ…体重はそんなに変わらないと思いますよ」
フレンダ「でも絹旗と違って出てるところは出てるって訳よ」
絹旗「フレンダ。私がお姫様だっこしてあげますよ」
フレンダ「嫌よ。どうせあんたの事だからパイルドライバーとかかけるんでしょ」
一方「ン…こンな時間か。オィ、麦野さンと滝壺を起こしに帰ンぞ」
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一方「ンじゃ、テメェら滝壺起こしに行け。俺ァ麦野さンを」
フレンダ「いやいや、私が」
絹旗「あなた達だと麦野が色々と危ないと思いますので私が行きます」
一方「…まァいいけどよ…ンじゃ金髪。テメェが滝壺起こしに行け」
フレンダ「いやいや、そこはあんたが行きなって…料理の配膳やっとくから」
一方「そォかい。そンじゃ忘れた頃にかかりそうな罠に気ィつけンぜ」
フレンダ(くそっ…ラビットって罠や危険に対する察知力が半端じゃないわね…)
一方「オィ、起きろ」コンコン
一方(…相変わらず起きねェか)
一方「邪魔すンぜ」ガチャ
滝壺「…」スースー
一方「…ン、やっぱ罠か…見えてンのは全部ダミーで本物はドアが閉まった時に出てくるな」
一方「オラ、起きr…ン?(…ここで滝壺持ち上げられたら麦野さンももしかしたら…)」
一方(…)
一方(まァ、寝込み襲う訳じゃねェし…やってみンか。とりあえず布団剥がすか)バサッ
滝壺「…」スースー
一方(…まず…指を組ませて首にかけて…)
滝壺「ん…」
一方(起きンか?…まァ変な事じゃねェしいいよな)
一方(肩に手ェ回して…膝に手ェ入れて…)
一方(腰を落としてっと…結構コイツ軽そォだな…)
一方「(オシ…)スゥー…ンガアッ!!!」グォッ
滝壺「…」スースー
一方(あァ?…簡単に持ち上がるよォになりやがった…コツ掴ンだのかァ?)
一方「…ククク…カカカカッ……!!こりゃァいけるンじゃねェのかァ!?カカカッ!!」
滝壺「…ん…らびっと?」
一方「おォ、悪ィな。こンな体勢でy」
ちゅっ
滝壺「……あれ?」
一方「…あァ?」
滝壺「…本物だ」
一方「……とりあえず顔でも洗ってけ…ドアは閉めンなよ」
滝壺「うん」トテトテ
一方(……寝ぼけてたのかァ?……人の頬にキスしといてアイツ何も思わねェのかよ…)
一方(…まァ…麦野さンじゃねェけど悪くねェな)
一方(待てよ…麦野さン…?)
一方(……)
一方(…)
一方()
一方(あああ…!!!)
一方(がぎぐっ……!)
一方(げっ…!げっ…!げっ…!)
一方(ごごごっ……!)
一方(チビガキ…!やっちまったァ…!迂闊…!圧倒的迂闊…!ミスを…!チビガキに行かせるべきじゃなかった…!)
一方(…チクショォ。まァいい…明日は…カカカッ!)
麦野「ん…なんだか寒くなってきたわね…」
絹旗「麦野ー…って珍しいですね。今日起きてるなんて」
麦野「あーおはよう。まぁスポンサーからの依頼っていうモーニングコールがあったからなぁ」
絹旗「で、今日は仕事ですか」
麦野「そ。まぁ後で伝えるわ。とりあえずご飯にしましょ」
作者コメント
すみませんラビットの最後の台詞は「明日の寝起きには」って事です。麦野の誕生日は「今日」
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「「「「「ごちそうさまー」」」」」
麦野「はいはい聞いてー。今日は仕事があるわよー」
フレンダ「やった!最近腕が鈍ってきたと思ってたとこでさー」
絹旗「で、概要は?」
麦野「まぁ、簡単に言ってしまえばあるブツが狙われるからそれの警護ね」
絹旗「今日から警護ですか」
麦野「そ。襲ってくるまでずっと待機。でも早めに襲ってきたらぶち殺してオシマイ。結構給料良いわ」
一方(チッ…早めに叩かなきゃ駄目じゃねェか…)
麦野「…でもブツが結構やばいものらしくてねー…学園都市の機密にかかわるものだとかだって。
だから他の暗部組織が強奪しに来る可能性は高いわ。滝壺。今回はあなたも来なさい」
滝壺「わかった」
フレンダ「で、結局そのヤバイ物って何よ」
麦野「まぁ…なぜ連中が狙ってるかよく知らされてないけど
どうも素粒子を掴めるものらしいわ」
作者コメント
だいぶ原作の話の改変、独自解釈を混ぜてありますのでご容赦下さい。
画面の女「…という訳で、超微粒物体干渉吸着式マニピュレーター。コレを守る事」
フレンダ「…ピンセットって言う割には冷蔵庫みたいな形ね」
絹旗「きっとそのうち冷蔵庫から本物のピンセットみたく超小型化されるんじゃないでしょうか」
麦野「あんたらそろそろ静かに聞きなって…」
画面の女「それじゃ回線を切るわよ」プツッ
一方「…そろそろ場所だ。麦野さン、どォすンだ?」
麦野「今回は1週間の定時警備ね。私がピンセットのある部屋の待機場所にいるわ。今日はフレンダと組む
絹旗と滝壺はラビットの車で待機。一日毎にフレンダと絹旗のポジションは交代」
絹旗「…私一人で滝壺を守ってていいんですか?」
麦野「あら嬉しくないの?一人前って事なのに」
絹旗「…そうじゃないですけど…」
麦野「…フー…いい?惚れた奴には命掛けるもんなんだよ」
絹旗「ちょ!麦野!」
一方(惚れたやつに命掛ける?麦野さンは俺の為に危険を冒して任務してンだよなァ?…って事はよォ…
つまり俺ァ麦野さンに惚れられてるかもしンねェよなァ!!)ニタニタ
絹旗「ちょ!ちょっと!ラビット!!超勘違いしないでくださいよ!!私は別にラビットの事なんか…」
一方「ち、違ェっての!!俺ァ麦野さンが心配で…」
絹旗「えっ」
一方「…はァ?」
フレンダ(……麦野と二人っきりだけど、このコントが見れないのは惜しいなぁ…)
滝壺(…柏餅食べたいなぁ)
麦野「それじゃ行って来るわ。行くわよフレンダ」
フレンダ「あいよー」
一方「…麦野さン、金髪」
麦野「?」
フレンダ「何よ」
一方(…)
一方「……気ィ付けろよ」
麦野「…?…ぷっ、あははははははは!!はー…わかったわかった。せいぜい気をつけるわ」
フレンダ「あんたねぇ…麦野に向かって何言ってるのよ…」
一方「…あァそォだったな。悪ィ」
麦野「はー……ラビット」
麦野「ありがとね」
一方(!)
麦野「それじゃ。勤務終了まではここで待機ね。じゃ」バタン
一方「…」
滝壺「…らびっと?」
絹旗「そんなに嬉しかったんですか?」
一方「あ、あァ…」
絹旗「…?」
一方(……チクショォ、何も不安が無ェのに…何で嫌な予感がすンだよ…)
一方「…とりあえず弁当と飲み物取ってくンぜ。お前ら何が良いンだ?」
絹旗「え、えーっと。じゃあミルクティーで」
滝壺「…ほうじ茶」
一方「あァ…行って来ンぜ」ガチャ
滝壺「…」
絹旗「ハァ…麦野の誕生日に仕事とはついてませんね」
滝壺「うん…でも誕生会は仕事終わったらやろう?」
絹旗「ええ、そうですけど…麦野にも秘密でしたからね…ちょっと残念に思ってるかもしれませんね」
滝壺「…」
絹旗「思えば…アイテムで誰かの誕生日を祝おうとするっていうのも初めてですね…」
滝壺「らびっとが説教してからだね」
絹旗「あの時からアイテムも変わりましたよ…なんだか壁が壊れた感じです」
滝壺「…きっとらびっとは今までも何か大きな壁を壊してきたんじゃないかな」
絹旗「…壁、ですか」
滝壺「多分、らびっとが杖を突いてるのもそのせいなんだと思う」
麦野「さてと…」
フレンダ「やっと二人っきりねー!麦野ぉー!」
麦野「はいはい。二人っきり二人っきり」
フレンダ「もー…つれないなぁ…」
麦野「大体アンタにはラビットが居るんでしょ?」
フレンダ「…は?」
麦野「アンタ達昨日は隠れてデートしてたじゃない」
フレンダ「だから違うって!」
麦野「あーあー。私ってばラビットに恨まれるかしらねー。彼女との時間を取っちゃって。
ラビットもあんた等好きだしアンタ達もラビット好きだしねー」
フレンダ「(ハァ…仕方ない)…もしかして麦野ってさ」
麦野「ん?」
フレンダ「私達に嫉妬とかしてる?(ここはカマかけて探りを入れつつ話題を転換ね)」
麦野「…」
フレンダ(…あれ?地雷?)
麦野「…」バチン!バチバチバチバチッ!!
フレンダ「ヒィッ!!ちょ、ちょっと待って!そんなつもりじゃ!」
麦野「ハァ…違うっての。ホラ」
フレンダ「…これは?……能力?」
麦野「レベル5ってのは最高地点だけど最終地点ではない…開発し尽くしたって訳じゃないって事よ」
フレンダ「…なるほど。使いようによっては使えるわね」
麦野「さ、アンタもさっさと準備にとりかかりなさい」
フレンダ「あいよー…って(さっきの話を上手くごまかされた気がする…)」
絹旗「…」
滝壺「…」
絹旗(…麦野といい滝壺といい気まずいですね…)
滝壺(…)
絹旗(フレンダとなら別に気まずくは無いと思いますが…)
滝壺(…)
絹旗(ラビットとだったら……気まずいでしょうね…)
滝壺(…)
絹旗(…)チラッ
滝壺(…)ボー
絹旗(…何を考えているんでしょうかね)
滝壺(チョウチョって小さい体でどうやって飛んでるのかな…)
絹旗(うーん…何を考えているかわかりませんね)
滝壺(…)
絹旗(…いい機会ですし、ちょっと訊いてみますか)
絹旗「あの、滝壺」
滝壺「なに?」
絹旗「滝壺はラビットの事、好きなんですか?」
滝壺「うん、好きだよ」
絹旗(…ある意味超予想通りでしたが…正直訊いてどうするって感じですね)
滝壺「?」
絹旗「ラビットが麦野が好きだっていうのは?」
滝壺「知ってるよ」
絹旗「…そうですよね」
滝壺「…でも」
絹旗「でも?」
滝壺「…人が人を想う事に見返りは求めない」
絹旗「!」
滝壺「私はらびっとを支えたいし、応援してる」
絹旗「…そう、ですよね」
滝壺「…だからといって」
絹旗「…?」
滝壺「…(……)」
絹旗「…なんですか」
滝壺「…うさぎさんはね、動物の中で一番性欲g」
絹旗「それはもういいですっ!!…まったく」
一方「チクショォ…弁当重てェ……いや、これもチビガキを抱っこした要領でやりゃァ良いンだ…
この持ち方も何か工夫すりゃァ良い持ち方があるハズだぜ…」
ガチャ
一方「…ォラ、弁当と飲み物だ」
絹旗「どうも。ご苦労さまでした」
滝壺「ありがとう、らびっと」
一方「チッ…結構研究所の売店ってのは遠いンだな」
絹旗「あ…やっぱり私が行っておいた方がよかったでしょうか」
一方「テメェは滝壺を守ンなきゃだろ。それにこォいうのは三下の仕事だ」
滝壺「…いただきます」ハムハム
一方「それに、体のトレーニングになンしなァ」
絹旗「あー、今日やった麦野を抱く練習ですか」
滝壺「!!…ゴホッ!」
一方「オイオイ、大丈夫かァ?」
滝壺「うん…大丈夫」
絹旗「!!(これは…滝壺…あの時の仕返しです)」
絹旗「そうそう。今日の誕生日の超サプライズでラビットが麦野を抱くんですよ」
滝壺「!!」
一方「あー…まァな?」
滝壺「らびっと…それ本当にやるの?無理やりやったら麦野傷つくよ?」
一方「あァ。確かに麦野さンは嫌がるかもしンねェが…まァ怒ってもせいぜいビンタか暫く口聞いてくれなくなンかだろ」
滝壺「…お願いらびっと、それだけは考え直して」
一方「あァ?なンでだよ。わざわざ今日のために練習したンだぜェ?」
滝壺「練習…?」
絹旗「ええ、私が今朝、ラビットの逞しい腕で抱かれました」
滝壺「」
一方「オイオイ、逞しいってそンな…」
絹旗「いいえ、私がラビットの首に手を回したとき、心なしか首周りも逞しく思えました」
滝壺(らびっとの首に手を…)
一方「まァ…抱えンのに随分苦労したけどよ」
滝壺「か、抱えるって…」
絹旗「そうです。(あ、ラビットが持ってきたこの弁当って)俗に言う駅弁ですね」
滝壺「」
絹旗「さ、早いところ食べましょう。冷めてしまいます」モキュモキュ
一方「オゥ」モグモグ
滝壺「…」
一方「オイ、食わねェのか」モグモグ
絹旗「食べないと体に毒ですよ?」モキュモキュ
滝壺「い、いただきます」ハムハム
絹旗「いやー、まったく…ラビットは本当にうさぎ並みですね。一回抱くたびにすごく体力消耗するのに
終わってすぐに『もォ一回だァ!』って何度も私を求めてきたじゃないですか」モキュモキュ
滝壺「」ポロッ
一方「オイ、飯こぼしたぞ。気ィつけろ。(うさぎって体力あるもンなのかァ?)」モグモグ
滝壺「う、うん…」ヒョイッ パクッ
一方「普通に拾って食うな」モグモグ
絹旗(あれだけ言ってもまだ…案外精神力強いんですね、滝壺…)モキュモキュ
一方「あァ、お姫様だlt」
絹旗「あー!ラビットォー!それは一般的に『お姫様…』ではなく『姫始め』と言うのが普通ですよぉ!!!」
一方「そォなのか。ンじゃチビガキ、後で麦野さンに姫始めする練習させてくれ」
滝壺「」
絹旗「ええ、構いませんよ(ふふふ滝壺…これで私の苦痛がわかりましたか)」
滝壺「………らびっと」
一方「あァ?」
滝壺「姫始めがまだで練習って事は、絹旗とは本番までやってないってこと?」
絹旗(がぎぐっ……!!しまった!耳年増が脳内で暴走した結果臨界超えましたかっ…って何言ってるか自分でもわかりませんが)
一方「オイ、チビガキ…練習って言ったけどよォ…本番ってのは麦野さンを抱くことじゃねェのか?」
滝壺「そっか、らびっとは知らないんだね」
一方「!!お前は知ってンのか!」
絹旗「ちょ!ラビット落ち着いてください!」
一方「テメェ、姫始めってのは本番があるとか聞いてねェぞォ!!」
滝壺「…多分きぬはたは本番をする事が怖かったんだと思う」
絹旗(…なんか面白そうなので黙ってましょう)
一方通行(今更年上好きとか言えねェよなァ・・・) 3スレ目その1
最終更新:2011年03月08日 18:15