絹旗「きぬはた荘、ですか?」滝壺「うん」 > 4スレ目 > 03


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~12月初旬 きぬはた荘 リビング~


絹旗 「なんか婚后さん宛に封筒が超たくさん届いてますよ」ガサガサ

婚后 「あら……思ったより早い到着ですわね」

白井 「……これは学校案内ですの?」

婚后 「ええ、わたくしも来年には受験ですし」

白井 「まだ志望校決めてませんの!? もう12月ですのよ!?」

婚后 「大丈夫、まだ間に合いますわ」

絹旗 「志望校決めの参考に、パンフレットを請求したってことですか」

婚后 「そういうことですわね」

絹旗 「? 高崎大学? これ大学じゃないんですか?」

白井 「……こっちには私立中学校の資料がございますの」

婚后 「余計な物が混じってしまってますわね。なにぶん手当たり次第にポチったもので……」

白井 「まずちょっと分けますの。まさか中学に入り直すつもりもございませんでしょうし」

絹旗 「こんだけあると、超大変ですね」

婚后 「も、申し訳ございません」


~20分後~


絹旗 「……これは超予想外です」

婚后 「まさかこんなことになるなんて」

白井 「ため息しか出ませんの」

婚后 「あれだけあって……高校のパンフレットが3部だけだなんて」

絹旗 「霧ヶ丘女学院に長点上機……もういっこはなんか聞いたことないですね」

白井 「まあ……正直申し上げて妥当ではないでしょうか」

絹旗 「妥当?」

白井 「今からあれやこれや選別するには時間がございませんし」

絹旗 「でも霧ヶ丘とか長点とか超難関じゃないですか」

婚后 「わたくしの実力なら問題ございませんわよ」

絹旗 (超サラリと言ってのけました)

白井 「あとは受験要綱の確認なり、必要とあれば学校見学なり行ってきて」

婚后 「見学……そうですわ、よろしければ見学に行きませんこと?」

白井 「確かに、どこかの婚后さんのように直前になって慌てふためくなら、今から準備しておくのもよいですの」

絹旗 「超いってらっしゃい」ノシ

白井 「絹旗さんもですの」

絹旗 「はい?」

白井 「わたくしも絹旗さんも、来年の今頃には受験準備に勤しんでますの」

絹旗 「いや、私は……」

白井 「今から少しずつでも準備しておけば、どこかの婚后さんのようにならなくて済みますのよ?」

婚后 「先程から一体全体なんなのですか!」

絹旗 (言われてみれば、この先どうするか考えたことなんてないですね……)

絹旗 (中卒ニートっていうのも、なんか……なんか、超アレですよね)

絹旗 (超高校生、ですか……)

絹旗 「ではまあ……超折角の機会ですし」

白井 「決まりですの」フンス

絹旗 「ところで、学校の見学ってどうやってやるんですか? 超夜中に潜り込むんですかね」

婚后 「それでは見学になりませんわ。夜中では生徒の活動や教育現場が見られませんもの」

白井 「いえ、それ以前の問題が」

絹旗 「では超昼間に潜り込みましょう」

白井 「潜り込む以外の方法もございますでしょう!」フンガー

絹旗 「?」キョトン

婚后 「そうですわね、窓口に申し込んだりとか」

絹旗 「追い返されないんですか?」

白井 「学校としても、優秀な生徒が集まることは望ましいことですの」

婚后 「つまり、わたくし達なら少なくとも断られることはないでしょう。腐ってもLevel4なのですし」

絹旗 「腐ってるんですか、私たち」

白井 「大丈夫、絹旗さんは腐ったミカンじゃございませんの」

絹旗 「は、はあ」

婚后 「あとは、在校生の方にお知り合いがいるなら案内してもらうのも良いですわね」

白井 「どちらにしても、所定の手続きは必要ですの」

絹旗 「でも先生よりは生徒と一緒の方が超気楽っぽいです」

婚后 「たしかに言えてますわね。でも、お知り合いはおられますか?」

白井 「霧ヶ丘に長点上機……うーん、思い当たるのは……」

絹旗 「大覇星祭で大暴れしてた人って、たしか長点上機ですよね」

婚后 「ああ、あの……ですが、連絡先も存じませんし」

絹旗 (……そういえば、あの人もたしか長点上機だったような)

白井 「あの、たしか滝壺さんと結標さんは霧ヶ丘だったのでは?」

婚后 「言われてみれば……」

絹旗 「言われるまで超忘れてました」

白井 「ダメもとでお願いしてみますの」

婚后 「あ、でも」

絹旗 「?」

婚后 「結標さんはミサワさんと外出していて、今日は遅くなるとか」

絹旗 「ではまず滝壺さんに超打診してみましょうか」

婚后 「ですが、滝壺さんも体調不良で休学なさっておられるのでは?」

絹旗 「え、ええと……最近は安定しているので超大丈夫かと」

絹旗 (ウソはついてませんよね)

白井 「するつもりはありませんが、無理強いはできませんの」


~同日夜 きぬはた荘 リビング~


滝壺 「学校の見学?」

婚后 「はい、もしよろしければご案内して頂きたいと思いまして」

浜面 「へー、滝壺って学校行けるんだな」

滝壺 「えっ」

浜面 「えっ」

白井 「恋仲でありながら、そんなことも知らないなんて……」

絹旗 「超浜面ですから」

滝壺 「学校って、霧ヶ丘でいいんだよね?」

浜面 (やべ、これは怒らせちまった)ダラダラ

白井 「はい、もしよろしければ……」

浜面 「あーそうそう! 俺と滝壺もそこで出会ったんだよな!」

白井 「えっ」

婚后 「えっ」

浜面 「えっ」

絹旗 「超ダメだこりゃ……」

滝壺 「……はまづら、霧ヶ丘女学院に通ってたの?」

浜面 「じょがくいん?」

滝壺 「はまづらは少し黙ってて。それと、後で話があります」

浜面 「」

絹旗 (うわぁ、うわぁ……)

婚后 (滝壺さんの本気怒りモードを久々に見ましたわ)

白井 (やはり滝壺さんだけは怒らせてはいけませんの……)

ユリコ 「(((( ゚ω゚)))ガクブル」

滝壺 「ごめんね。それで見学したいんだよね」

婚后 「は、はい……」

滝壺 「うん、いいよ。私も久々に行ってみたいし」

白井 「あ、ありがとうございますの!」

滝壺 「ええと、たしか…………」

絹旗 「たしか?」

滝壺 「……入るときに、なんか必要だったと思う」

白井 「おそらく名前なり所属校なりではないでしょうか」

婚后 「であれば、学生証を提示すればよろしいですわね」

絹旗 (常盤台の学生証ってどこにしまいましたっけ)

浜面 「ユリコー、おいでー、癒してー」

ユリコ 「( ( ( ( ・ω・)」

婚后 「服装は制服のほうがよろしいですわね」

滝壺 「決まりとかなかったと思うけど」

絹旗 「じゃあ、無難な服装で」

白井 「常盤台の生徒として訪問するのですから、制服が当然ですの」

絹旗 「超マジですか」

白井 「超マジですの」

婚后 「それに、絹旗さんの無難な服装は、その他多数にとっては無難ではございませんし」

絹旗 「なんでですか! 常盤台のスカートだって似たようなものじゃないですか!」ムキー

婚后 「まあ、そうなのですが……」

滝壺 「私も制服でいくから。絹旗だけ私服だと目立っちゃうよ?」

絹旗 「むう……」

浜面 「滝壺の制服だと?」

滝壺 「じゃあ、いつがいいかな」

浜面 (余計なこと言っちまったぁぁ! バカ! 俺のバカ!)

絹旗 (超浜面は、今夜何回土下座するんでしょうか)

婚后 「ご都合のよろしい日で構いませんわ」

白井 「学校見学といえば、公然と欠席もできますの」

滝壺 「うん、分かった。確認したいことがあるから……2~3日ちょうだい」

絹旗 「超問題ないです。私もその間に学生証を探しておきます」

白井 「絹旗さん?」

婚后 「探しておきます?」

絹旗 「あっ」

白井 「紛失されましたの……?」

絹旗 「違いますよ! どこにしまったのか分からなくなっただけです」

滝壺 「きぬはた、部屋は綺麗にって言ったのに」

絹旗 「う……だ、大丈夫ですよ」

白井 「本当に大丈夫ですの?」

絹旗 「きっと、この間買ったワンピの最新刊に挟まってるハズです!」フンス

婚后 「それは、栞に使ったと?」

白井 「フンスじゃございませんの。学生証を栞代わりに使うなんて……」

絹旗 「いいじゃないですか! 鍋敷きに使うより超マシです!」

浜面 「お前はそういうところあるから、鍋敷きもやりかねんな」ハァ

絹旗 「うっさいです浜面のくせに!」ムキー

白井 「とりあえず方針も纏まりましたし、今夜はこれでお開きですの」

婚后 「滝壺さん、ご協力感謝いたしますわ」

滝壺 「ううん、気にしないで」

絹旗 「はあ……今夜は徹夜で超大掃除ですね」

白井 「あまり夜中に物音を立てると、他の方に迷惑ですの」

絹旗 「では超静かにやります」

白井 「まあ、程々にお願いしますの」ハァ

滝壺 「……じゃ、はまづらの部屋にいこっか」

浜面 「」ビクゥ

婚后 (まな板の上の鯉とはこういうことを言うのでしょうね)


~同日深夜 きぬはた荘 番外個体個室~


番外個体 「……ねえ、さっきから天井がうるさいんだけど」

結標 「なにかしらね、ゴンゴンゴンゴン叩くみたいな音」

番外個体 「誰かが土下座しまくってんじゃない?」

結標 「まっさかー」ケラケラ


~同じ頃 絹旗個室~


絹旗 「うー」

絹旗 「ワンピには挟まってませんでしたか」

絹旗 「考えてみれば、超とっくに読み終わってましたね」

ユリコ 「(*・ω・)つ◯」コロコロ

絹旗 「あと買ったけど読み終わってない本は……」

絹旗 「」パラパラ

絹旗 「ないですね」

ユリコ 「(・ω・)フナー」

絹旗 「ユリコ? なにくわえて……あー!」

絹旗 「学生証超ありましたー!」ピャー



~2日後早朝 きぬはた荘 絹旗個室~


 プシュー


絹旗 「あちゃちゃちゃちゃ!」

ユリコ 「( ・ω・)?」

絹旗 「ユリコ! 超危ないからあっち行っててください!」

絹旗 「くぅ、なぜ私がアイロンがけなどを……」シュッシュッ

絹旗 「浜面にでも頼んでおくべきでした」

絹旗 「まあ、こんなもんでいいでしょう」

絹旗 「超早く着替えないと、朝食抜きになってしまいます」

ユリコ 「( -ω-)」

絹旗 「あー、ユリコー! 超どいてくださーい! 毛がー!」


~同じ頃 きぬはた荘 リビング~


番外個体 「うん、朝はこれに限る」ズズ...

結標 「ねえ、知ってる? コーヒー飲み過ぎると胸縮むのよ?」

番外個体 「……はい?」

結標 「それは疑ってる顔ね。私と貴女のサイズ差がいい証拠だと思うけど?」

番外個体 「」アゼン

滝壺 「おはよう」

結標 「あ、おはよ……あら、制服? どうしたの?」

滝壺 「今日は学校に行く用事があるの」

結標 「用事? え? なんかあったっけ?」

滝壺 「見学希望の人の案内」

番外個体 (そんなハズはそんなハズは……"コーヒー 胸"で検索、と)カチカチ

結標 「あぁ、そういうことね。検査かなにかと驚いちゃった」

滝壺 「驚かせちゃった」

白井 「おはようございますの」

婚后 「おはようございます」

滝壺 「あれ? きぬはたは?」

結標 「まだ起きてこないわね」

白井 「お2人はもう朝食は済まされましたの?」

結標 「ええ、ついさっき」

婚后 「わたくし達も朝食にいたしましょう。時間もおしておりますし」

滝壺 「先に食べてて。きぬはた起きてるかどうか見てくるから」

白井 「はいですの」

婚后 「滝壺さんと絹旗さんの分もご用意しておきますわね」

番外個体 (なん……だと……)

 :
 :
 :

滝壺 「きぬはた、準備できてる?」コンコン


<はい、超大丈夫です! 今行きます!


滝壺 「朝ご飯にするから、早くね」


<ガチャ


絹旗 「さあ、いきましょう!」

滝壺 「……きぬはた、寝ぐせ」ナデナデ

絹旗 「え? あ、これは超失礼しました」ビヨン

滝壺 「これは、あとで直しといて。頑固だから」

絹旗 「超了解です」


~朝食~


絹旗 「そういえば、霧ヶ丘ってどこにあるんでしたっけ」

滝壺 「第18学区だよ」

白井 「隣の学区になりますのね」

婚后 「とすると、バスで移動になりますわね」

白井 「何か必要なものはございますか?」

滝壺 「学生証があれば平気」

婚后 「学生証といえば、絹旗さんは学生証を見つけられたのですか?」

絹旗 「超大丈夫です、ユリコが見つけてくれました!」フンス

婚后 「まあ、お手柄でしたわね」ナデナデ

ユリコ 「(*・ω・)」

白井 「ところで、霧ヶ丘女学院というくらいですから、女子高なのですよね」

滝壺 「うん、そうだね」

婚后 「わたくし達のように女子高の文化に慣れてしまった人間にはいいかもしれませんわね」

絹旗 「私はあの空気、ちょっと超苦手ですけど……」

白井 「あら、そうなんですの?」

絹旗 「肌に合わないといいますか」

婚后 「絹旗さんは共学志望なのですね」

絹旗 「共学がいい訳ではなく、常盤台みたいにお嬢様しかいないところはちょっと」

滝壺 「庶民だもんね、私たち」

白井 「そういうものなのですか」

婚后 「でも、たしかに。わたくしも常盤台に編入した直後は色々戸惑ったものですわ」

絹旗 「校風ってヤツですかね」

白井 「そういうところも含めて、今日はしっかり見学しませんと」

滝壺 「食べ終わったら出かけよう」


~同日 第18学区 霧ヶ丘女学院~


滝壺 「ちょっと待っててね」

白井 「ここが霧ヶ丘女学院……」

婚后 「近代的な建物ですわね」

絹旗 「そこいらの研究所並ですね」

白井 「あ、滝壺さんが手招きしてますの」

絹旗 「行きましょう」

 :
 :
 :

滝壺 「ごめんね、これに名前書いてくれって」

白井 「これ、代表者は……」

絹旗 「婚后さんでいいんじゃないですか? 今日の超主役なんですから」

婚后 「ええ、よろしいですわよ」

係員 「あと、学生証の提示をお願いしますね」

白井 「はいですの」スチャ

婚后 「こちらになります」スチャ

絹旗 「」スチャ

滝壺 「きぬはた、それちがうよ」

絹旗 「え? あ、これTSUTAYAの会員証……こっちです」スチャ

係員 「はい、たしかに」クスクス

絹旗 (来て早々、恥かいちゃいました……)

係員 「今日はご訪問頂きありがとうございます。じゃ、あとはお願いしますね」

滝壺 「はい」

白井 「今日はよろしくお願い致しますの」

婚后 「よろしくお願い致します」

滝壺 「じゃ、行こう」

絹旗 「今更ですが、滝壺さんの制服姿って超レアですよね」

滝壺 「そうかな?」

白井 「滅多に見れるものではございませんの」

滝壺 「考えてみれば……」

婚后 「?」

滝壺 「みんなは私服でもよかったかも。よくも悪くも目立っちゃうから」


<あの制服って常盤台?
<箱入りのお嬢様がこんなところに何の用かしら


絹旗 (霧ケ丘だってお嬢様学校じゃないですか)ショボン

白井 「大丈夫ですの。常盤台の制服に身を包む以上、多かれ少なかれこういうことはございますの」

婚后 「こんな些末なことを気にするほど小さい人間ではございませんわ」

絹旗 「い、いきましょうよ。ここだと悪目立ちしちゃいます」

滝壺 「そうだね、中の方にいこっか」


~霧ヶ丘女学院 第2グラウンド~


絹旗 「なんですか、ここ。滑走路?」

婚后 「グラウンドというにはやけに横に長いですわね」

滝壺 「ここは普段使われないよ。身体検査のときしか使わないの」

白井 「なるほど、それならばこの長さも納得ですの」

滝壺 「噂では、むすじめの能力測定のために延長したらしいけど」

白井 「なっ……」

絹旗 「結標さんは800メートルぐらい軽く飛ばしちゃいますしね」

白井 「く、悔しいですの……」

滝壺 「他にも、念動力とかの人も使ったりするみたい」

婚后 「ここだったら、わたくしも思う存分能力を開放できそうですわね」

絹旗 「婚后さんの能力も超ブッ放し系ですもんね」

婚后 「エアロハンドと申し上げてくださいな」

滝壺 「こんごうが本気を出したら、どれぐらいすごいのかな」

白井 「12tトラックを弾丸代わりに使う程度ですの」

絹旗 「えっ。じゃ、大覇星祭のとき私を飛ばしたのは……」

婚后 「あれは相当加減してましたわよ」

滝壺 「きぬはたを本気で飛ばしたらどこまで行くかな」

白井 「今ここでやってみればいいんですの」

絹旗 「やめてくださいよ!」


~霧ヶ丘女学院 特別教室棟~


白井 「あの、ここって入って大丈夫なんですの?」

婚后 「見るからに特殊な機材ばかりなのですが……」

滝壺 「大丈夫。それに、ここを使うのはほんのちょこっとの人だけだし」

絹旗 「ほんのちょこっとの人のために、ここまで揃えるんですか」

滝壺 「私が使うのもあるよ」

白井 「えっ」

滝壺 「あ、あれ。AIMジェネレータ」

絹旗 「AIM拡散力場の擬似発生装置ですか……」

婚后 「初めて拝見しましたわ」

滝壺 「でも、きっともう使うことはないかな」

絹旗 (滝壺さん……)


~霧ヶ丘女学院 食堂~


絹旗 「いかにも食堂といった感じですね」

白井 「なんだかメニューが平凡ですの」

婚后 「これでは映えませんわね」ハァ

絹旗 「そりゃ常盤台と比べるのは酷ってもんですよ」

滝壺 「でも美味しくて安いんだよ」

白井 「の割には閑散としてますの」

婚后 「まだ昼食時ではございませんし」

滝壺 「今のうちに食べておく? 空いてるうちに」

絹旗 「私は超おkです。お腹空いてましたし」

婚后 「そうですわね、食べれる内に食べておきましょうか」

白井 「味のレベルの確認もできますの」

 :
 :
 :

絹旗 「そういえば、ここって」モキュモキュ

滝壺 「飲み込んでから喋る」

絹旗 「(ゴクン)超失礼しました」

滝壺 「で、どうしたの?」

絹旗 「ここって変な能力の開発に力入れてるんでしたっけ」

婚后 「そうですわね、再現の難しいイレギュラーな能力開発に関してはトップだとか」

絹旗 「じゃ婚后さんダメじゃないですか」

婚后 「はい?」

白井 「そうですわね、空間移動に比べると風使いは決して珍しくは……」ニヤニヤ

婚后 「ぐぬ……レ、レアリティだけが基準ではございませんわ!」

白井 「あら、負け惜しみはみっともないですの」

滝壺 「レアリティと言えば、きぬはたの能力ってきぬはた以外で見たことないよね」

絹旗 「まあ、私のは超特殊ですし。他にいないんじゃないんですか?」

婚后 「他にいない!?」

白井 「なんと……絹旗さんが最強のレアリティだったなんて」

婚后 「最も少ないのは肉体操作能力者3名だと思ってましたわ」

滝壺 「きぬはたすごい」パチパチ

絹旗 「いやいや、それ言ったら滝壺さんだって……」

白井 「絹旗さんは今日の帰りにこちらの願書を貰って帰りませんと」

婚后 「晴れて滝壺さんと結標さんの後輩になれますわね」

絹旗 「超気が早すぎです! ていうか、私が入ったとして、お二人は卒業してますよ!」

滝壺 ("たきつぼ先輩"って呼ばれる……ありかも)


 メシジャメシジャー
  ハラヘッタワーイ


白井 「ぽつぽつと人が増えてきましたわね」

絹旗 「」ジー

婚后 「絹旗さん? どうかされました?」

絹旗 「いえ、女子高ってどこもこんなもんなのかな、と超思いまして」

滝壺 「?」

絹旗 「あそこの二人組……」


<あーもう! 食事の時ぐらい離れなさい!
<あぁん、おねえさまぁ~~


白井 「」

婚后 「まぁ、どこかで見たようなやりとりですわね」

???? 「あっ、あの!」

滝壺 「??」

女子生徒 「失礼ですが、見学の方ですか?」

婚后 「はい、お邪魔させて頂いております」ペコリ

女子生徒 「そ、そうですか! やっぱり!」

白井 (……もしや、この方)


 ガシッ


絹旗 「え?」

女子生徒 「ぜひ、霧ヶ丘にきてくださいね!」キラキラ

絹旗 「は、はあ……」

女子生徒 「それでは、またいつか!」

白井 「……あれは、獲物を狙うときの目ですの」

絹旗 「どこにも白井さんみたいな人いるんですね……」

白井 「人をガチ百合みたいに言わないでくださいな」

絹旗 「えっ、違うんですか?」

婚后 「違うのですか?」

滝壺 「違うの?」

白井 「まるで人を雑食系女子のように……わたくしの愛はお姉様(と他数名)にのみ注がれるプラトニックなものですの!」ムキー

婚后 「プラトニックではございませんでしょうに」

白井 「それでも! 我が身の全てはお姉様のために、ですの」


<おお……なんという心意気
<義妹の鑑ですわ


絹旗 「……も、もう行きましょうよ。超食べ終わってることですし」

滝壺 「そうだね、混んできたしそろそろ行こうか」


~霧ヶ丘女学院 旧校舎~


絹旗 「な、なんですか、ここ……」

滝壺 「適当に歩いてたら来ちゃった」

白井 「そんな……」

滝壺 「? でもここって、ずっと前に閉鎖されてなかったっけ」

婚后 「や、やめてくださいな」


  ミシッ


3人 「」ビックゥ

滝壺 「誰かいるのかな」

絹旗 「も、もももも、もも、戻りましょう!」グイグイ

滝壺 「大丈夫だよ。学園都市だし」

絹旗 (イヤですぅ……イヤですぅ……)ビクビク

滝壺 「そういえばね」

白井 「ど、どうかされましたの?」

滝壺 「私もちゃんと通ってないから詳しくは知らないけど、ここにはこんな噂があるんだよ」

絹旗 「やめてくださいぃぃぃ!」←涙声

婚后 (気のせいでしょうか……滝壺さんがいつもより饒舌に……)

滝壺 「ここのランクはね、能力で決められるんだけど」

白井 「進学校には、よくある、話ですの」

婚后 「そ、それがなにか?」

滝壺 「一位はね、いっつも同じ人なんだ」

白井 「そ、それは、さぞかし優秀な」

絹旗 「あー! 受験ノイローゼで超自殺したとか、超妬みから超イジめられたとかいう話ですね!」

滝壺 「ううん」フルフル

絹旗 「」

白井 「そ、その一位の方が……?」ガクブル

滝壺 「誰も見たことがないの」

婚后 「見たことがない?」

滝壺 「名簿には存在する。けど、生徒も教師も、誰も姿を見たことがないの」

白井 「そ、それはどういう……」

絹旗 「」

滝壺 「噂では」


  バキィン


3人 「!?」ビビックゥ

滝壺 (木の板踏んじゃった。いたい)

絹旗 「も、もう超十分です! 出ましょう! 外に出ましょうよぉ!」←超涙声

白井 「そ、そうですの! 絹旗さんもこう仰ってますし」

婚后 「ここはほら、ホコリっぽいですし……」

滝壺 「」

絹旗 「滝壺さん? 滝壺さーん?」

滝壺 「南南東から何かが来てる」

3人 「」

白井 「婚后さんは右腕を!」ガシッ

滝壺 「え? なに? なんで掴むの?」

婚后 「は、はい! さあ、絹旗さん! 早くここから脱出しますわよ!」ガシッ

絹旗 「あ、あ、脚がすくんでまして……」ペタン

白井 「き、絹旗さん! 座り込んじゃダメですの!」

婚后 「仕方ございませんわね……はいっ」ヒュパッ

絹旗 「おわぁぁぁぁぁぁぁ!?」

白井 「絹旗さんは……無事、出口の方に飛んでいきましたの」

婚后 「わたくし達も参りましょう」

滝壺 (ちょっとやり過ぎたかな)ズルズル

 :
 :
 :

滝壺 「だいたい見て回ったかな」

絹旗 「……」グッタリ

白井 「そうですわね、施設は一通り拝見しましたの」

婚后 「やはり自分の目で見るのは違いますわね」

絹旗 「超疲れました……」

滝壺 「それじゃ、そろそろ帰ろうか」

白井 「はいですの」

婚后 「今日はありがとうございました」ペコリ


~同日夕方 きぬはた荘 リビング~


番外個体 「あ、おかえり」ズズ...

白井 「ただいまですの」

婚后 「ただいま戻りました」

絹旗 「はー、超ドッと疲れました」ドサッ

滝壺 「きぬはた、シワになるよ」

絹旗 「このカッコも超疲れますし、着替えてきます……」

滝壺 「私も」

番外個体 「二人はいいの?」

白井 「わたくしは入浴と就寝以外は制服ですし」

婚后 「慣れとは恐ろしいものですわね」クスクス

番外個体 「そんなもんかねぇ」

婚后 「……? この香りは……」

白井 「あら、大きいお姉様が抹茶なんて珍しいですの」

番外個体 「あ、えっ。はは、たまにはね。そ、それよりさ」

白井 「?」

番外個体 「学校の見学行ってたんだって? どうだった?」

婚后 「見聞を広めることができて、色々新鮮でしたわ」

白井 「進学先を自分で見るというのは、重要だと痛感しましたの」

番外個体 「高校かぁ……」

婚后 「そういえば、ミサワさんは学校には行かないのですか?」

白井 「きっと事情がおありですの。すでに高校卒業レベルの学力を有しているとか」

番外個体 「いや、メンドくさいだけ」

婚后 「」

白井 「大きいお姉様らしいフリーダムな理由ですの」


<真琴ー、ちょっと手伝ってー


番外個体 「んー? はいはーい。あ、ゴメンね、二人とも」ノシ

婚后 「いえいえ、お気になさらず」

婚后 「さて、次ですが……長点上機か、この名もなき高校か……」

白井 「どちらにしても、ツテがございませんの」

絹旗 「あの、それなんですけれども」シュタッ

ユリコ 「(・ω・)」シュタッ

婚后 「あら、絹旗さん」

白井 「滝壺さんは一緒じゃございませんの?」

絹旗 「"ご飯ができたら起こしてね"だそうです」

婚后 「ご無理をさせてしまったでしょうか……」

白井 「今朝は早起きで、日中ほぼ歩きまわってましたし」

絹旗 「いえ、多分日課のお昼寝を今してるのかと」

白井 「日課の?」

婚后 「お昼寝?」

絹旗 「いつものお昼寝の時間、今日は外にいましたし」

白井 「は、はあ……なら、よいのですが」

絹旗 「それより、長点上機の関係者に超心当たりがあります」

白井 「あら、お知り合いですの?」

絹旗 「知り合いといえば超知り合いですね。連絡とってみます?」

婚后 「お願いできますか?」

白井 「なんだか申し訳ないですの」

絹旗 「ただ、保証はちょっと超できかねますが」

白井 「それはまあ、仕方ないですの」

絹旗 「連絡先が見つかったら、連絡してみます」

婚后白井 ((やっぱり探すところからか……))


~同日夜 きぬはた荘 絹旗個室~


絹旗 「ええとたしか、もしものときのための連絡先が……」ガサガサ

絹旗 「ないですね……ユリコみませんでした?」

ユリコ 「(・ω・)ホマー」

絹旗 「お、これです! さすが超ユリコです!」ナデナデ

ユリコ 「(*-ω-)」ゴロゴロ

絹旗 「さて。この番号がまだ生きてるといいんですが……」カチカチ


 Prrrrr Prrrrr Prrカチャ


?? 『はい、どなた』

絹旗 「あ! 私です、私! わかりますかね?」

?? 『……久しぶりね。あなたが、私のような人間に何の用?』

絹旗 「超お願いしたいことがございまして」

?? 『What...?』

 :
 :
 :

絹旗 「というワケなのです。手を貸してくれると超ありがたいのですが」

?? 『Serious...こっちはもう卒業した身よ。それに、私たちはそんなに仲良しだったかしら』

絹旗 「まあまあ、知らぬ仲ではないじゃないですか」

?? 『あなたのお陰で、私がどんな扱いを受けたかも知らぬと?』

絹旗 「そこは超自業自得ってヤツです」

?? 『……alas, 悔しいけど、言い返すだけの材料もないわね』

絹旗 「お互い暗部を超クビになったんですし、昨日の敵は今日の友ってことで」

?? 『ふん……あなたは年上に対する敬語がしっかりできてるし。協力しないこともない』

絹旗 「別に年上だからって訳じゃないですが」

?? 『何か言った?』

絹旗 「いえ、何も」

?? 『Then……明後日にでも来て頂戴。手続きはしておいてあげる』



~翌日 きぬはた荘 リビング~


絹旗 「関係者と連絡とれました。超おkだそうですよ」

婚后 「まあ。吉報ですわね」

白井 「どんな方なんですの?」

絹旗 「今年卒業した人ですね。超OBってヤツです。
    なんでも、その分野じゃ知らない人がいない超有名な研究者だそうですよ」

白井 「まあ、そんなすごい人が」

婚后 「さすが長点上機学園、人材レベルはトップクラスですわね」

絹旗 「その手のご多分に漏れず、超少々変わり者ですけどね」

白井 「いつだって、天才と変人は表裏一体ですの」

絹旗 「Level5も超変人しかいませんもんね」

白井 「お、お姉様は例外ですの!」ウガー

婚后 「それにしても、そんなすごい方とどうやってお知り合いに?」

絹旗 「前に研究所で撃たれたり超殴ったりした仲です」フンス

白井 「撃たれたり?」

婚后 「殴ったり?」

絹旗 「最終的には超気絶させて持って帰りましたけど」

白井 「」

婚后 「いったいどういう……あ、いえ、詮索は無粋ですわね」

絹旗 「いや、超かまいませんよ。元々私が研究所でかくれんぼを」

婚后 「と、ともかく! 日程は決まっておりますか?」

絹旗 「えー、これからが超いいところなのに……」

白井 「武勇伝を語られても困りますの」

婚后 「それで、いつ頃に訪問すればよろしいのですか?」

婚后 「超明日です」

白井 「あ、明日ですの!?」

絹旗 「まあ……先方の指定ですし」

婚后 「急ではございますが、仕方ございませんわね」

絹旗 「ところで、長点上機学園ってどこにあるんですか?」

白井 「学校案内によりますと……第18学区ですの」

婚后 「霧ヶ丘の、さらに向こう側になりますわね」

絹旗 「だー、超遠いじゃないですか!」

白井 「これならまだ近いほうかと」

婚后 「隣の学区ですものね」

絹旗 「超イヤですよ! この間だって満員バスでムギュムギュされましたし!」

白井 「たしかに、あれはちょっとこたえましたの……」

絹旗 「痴漢にもあいましたし! 超ムカついたんで手首を折ってやりました」

白井 「ちょっと待て」

婚后 「まあ、痴漢ですか!? なんと恐ろしい……」

白井 「いえ、あの」

絹旗 「この絹旗サマの身体に手を出したんですから、超当然の報いです」フンス

白井 「やりすぎでs」

婚后 「そう考えると、バスも怖いですわね……」

絹旗 「私に超考えがあります」

白井 「ユリコー、ほらー、ねこじゃらしですのー」ピョコピョコ

ユリコ 「ノシ・ω・)ノシ」

婚后 「考えですか?」

絹旗 「浜面! 浜面はおるか!」パンパン


<ダダダダダ


浜面 「これに!……ってなにやらしてんだぁ!?」

絹旗 「うわぁ……ここまでノリがいいと逆に引いちゃいます」

浜面 「ひっでぇ!」

絹旗 「それより浜面。久々に車運転したくないですか?」

浜面 「……おい、何やらせるつもりだよ」

絹旗 「超簡単なお仕事ですよ」ニコニコ


~翌日早朝 キャンピングカー車内~


 ブロロロロ...


白井 「まさか、この車の出番がまたあるなんて」

婚后 「浜面さんにはちゃんとお礼をしないといけませんわね」

絹旗 「」スピー

婚后 「絹旗さん、制服で横になってはシワになりますわよ」ユサユサ

白井 「といいますか、この布切れはなんなんですの」

婚后 「ただでさえ短いスカートを更に詰めるなんて……」

絹旗 「」ゴロン

白井 「あぁぁ、なんと無防備な……見てられませんの」

婚后 「まったく、仕方ございませんわね」ファサッ

絹旗 「」スピー


~第18学区 長点上機学園前~


絹旗 「ええと……」

婚后 「ここで待ち合わせなのですか?」

絹旗 「はい、学校前に来い、と」

白井 「……あの、あそこに異彩を放つ方がおられるのですが、もしや」

婚后 「ゴシックロリータ+白衣とは、前衛的ですわね」

絹旗 「あ、いたいた。あの人ですよ。おーい」ノシ


 ゴツッ ゴツッ ゴツッ...


布束 「予想してたよりも早い到着ね。驚いたわ」

絹旗 「遅刻前提みたいな言い方しないでください」

白井 (大きいお姉様を超える眼力ですの)

婚后 「本日は宜しくお願い致します、ええと……」ペコリ

布束 「丁寧で好感が持てるわね。布束砥信よ」

白井 「よろしくお願い致しますの」

絹旗 「超よろしく」

布束 「Well 集まったようだし、行きましょうか」

 :
 :
 :

婚后 「ここがあの長点上機学園……」

絹旗 「思ってたよりも全然超普通ですね」

布束 「何を期待していたのかしら?」

絹旗 「もっとこう、エリートエリートしたところをですね」

布束 「……あなたの言動は、たまに理解に苦しむわね」

白井 「ですが生徒の方がまとってる空気は何か違いますの」

婚后 「それは、ここにはレベルの高い能力者ばかりが」

布束 「Negative, その限りではないわ」

白井 「と、申されますと?」

布束 「……あなた達、常盤台ね? あそこは入学資格に強度があったはず」

婚后 「はい、最低でも Level3 はございませんと」

布束 「ならピンとこないかもしれないわね。ここは Level0 でも入れるのよ」

絹旗 「超マジですか」

布束 「一芸入試とでもいうのかしら?」

婚后 「聞いたことがございますわね。突出した才があれば入学を認められると」

絹旗 「じゃ、あなたはその一芸とやらで入ったんですか?」

布束 「No」ポンポン

絹旗 「わ、ちょ、なんですか。人の頭に」

布束 「これが私の能力」

白井 「え?」

布束 「"寿命中断"<Critical>。触れた相手の寿命を強制的に終わらせる力よ」

絹旗 「」

白井 「え、あの」

婚后 「いくらなんでも……!」

絹旗 「ブラフですよねハッタリですよね!?」

布束 「あなたは私に恨まれる覚えはない? Even if 逆恨みであったとしても」

絹旗 「う、あ……」

白井 「それぐらいにしてくださいまし! 悪戯にしては悪質ですの!」

布束 「……そうね。度が過ぎたわ。行きましょう」

絹旗 (ちょ、ここでやめるんですかぁ! ある意味で一番悪質です!!)

白井 「あの、絹旗さん、なんともございませんの?」

絹旗 「ど、どうせ超ブラフですよ! 実際なんともないです!」

布束 「どうかしら? あなたは既に私の術中にあるとは思わない?」

絹旗 「超思いません!」ウガー

婚后 (なかなか扱いづらい方ですわね……)



~長点上機学園 図書館~


白井 「これはすごい規模ですの」

婚后 「天井近くまで本棚が続いてるなんて」

布束 「蔵書量ではトップクラスよ。Because 研究者や教授の論文もあるからね」

絹旗 「……お? これも論文ですか?」


 つ【ネコに能力は使えるか】


布束 「それは霧ヶ丘女学院の磯塩教諭が発表した論文ね」

婚后 「まあ、霧ヶ丘の……」

白井 「ネコに能力とは、興味深いテーマですの」

絹旗 「うちのユリコも能力を使えるかもしれませんね」

布束 「Then それはどうかしら?」

白井 「と、申されますと?」

布束 「その論文、ネコに能力は使えないと結論付けているの」

絹旗 「なんだ……超面白くないですね」

布束 「But その論文が絶対に正しいという保証もないわ」

白井 「可能性はあるかもしれませんの」

絹旗 「その方が夢があるじゃないですか」

布束 「人生を賭けて研究をしてみたら? もしかしたら有り余る物を手にするかもしれないわよ?」

絹旗 「いや、いいですよ。そこまでしなくても」

婚后 「動物に能力……突飛な発想かもしれませんが、面白そうですわね」

白井 (そういえば、同じような主張をしてたあの人も霧ヶ丘でしたの……もしや教え子?)



~その頃 きぬはた荘 リビング~


結標 「っくしゅん」

番外個体 「おんや? 淡希、また風邪かい?」

結標 「もう風邪は御免よ」



~長点上機学園 グラウンド~


 ヒュゴォォン


絹旗 「……今、何か通り過ぎませんでした?」

白井 「? 風が吹いたような気がしましたが」

婚后 「気のせいではないですか?」

絹旗 「??」

布束 「……Maybe 第7位の彼ね」

白井 「第7位……あの、暑苦しい殿方ですの?」

布束 「あら、知っているの?」

婚后 「ええ、まあ、色々とございまして……」

布束 「あなたたちも大変ね。アレに関わってしまうなんて」

絹旗 「何気にヒドイこと言ってますね」

白井 「で、ですが、悪い人ではございませんでしたの」

婚后 「そ、そうですわね、ちょっと人の話を聞かないぐらいで」

布束 「So それが問題なんじゃない。話が通じない人間ほど厄介な生き物はないわ」

絹旗 (仲悪いんですかね)

布束 「いっつもそう。話があるって言ってるのに右から左にすりぬけて……」ブツブツ

白井 (……おや?)

婚后 (これはもしや……?)

絹旗 (超分かりやすいですね)

布束 「さあ、あんなバカの話はお終い。次行くわよ」

白井 「あの、もしよろしければ第7位さんにご挨拶をしたいのですが」

布束 「却 下」ピシャリ

婚后 (当確ですわね)

絹旗 (超当確ですね)

絹旗 「あの、超第7位ってどんな人なんですか?」

布束 「ただの根性バカよ」

婚后 「シンプルかつ的確な表現ですわね」

布束 「But 忌々しいことに、この学校の第一位なんだけどね」

白井 「ここも、霧ヶ丘のように能力のみでランク付けされますの?」

絹旗 「白井さん、遠回しに"第7位はお馬鹿"って言ってますよ」

布束 「いいえ。ここのランクは学力、能力、その他諸々考慮されるわよ」

婚后 「と、いうことは」

布束 「……普通の勉強はできるのよ、あの男。念動力学だけは苦手らしいけど」

白井 「さすが Level5 ですの」

絹旗 「でも超変わり者でしたよね」

布束 「ただのバカよ。強い人がいればケンカふっかけて、不良がいれば殲滅して」

婚后 「褒めるのかけなすのか、どっちかにしてくださいな」

白井 (お相手はあれ、当人はこれじゃ障害なんてレベルじゃございませんの)

布束 「Nevertheless いつも無傷で帰ってくるけどね。そうでなければ張り倒してるわ」

絹旗 「まあ、あの人はちょっとやそっとじゃ……え、帰ってくる?」

白井 「どちらに帰ってきますの?」

布束 「……喋りすぎたわ。私らしくないわね。次行くわよ」

絹旗 「えー、超ケチです」

布束 「"寿命中断"!!」カッ

絹旗 「」

白井 「え? 絹旗さん? 絹旗さん!?」

婚后 「な、なんということを……!」

布束 「だから言ったじゃない。私の術中にあるって」

白井 「BADEND ですの……」

婚后 「こんな結末が許されるのですか!?」

絹旗 「死んでませんから! 超びっくりしただけですから!」

布束 「生き返ったところで、いい加減に次いきましょう」



~長点上機学園 食堂~


白井 「やっぱり食堂は見ておきますのね」

絹旗 「そりゃ、ご飯が美味しいかどうかは超重要ですから」

婚后 「仰るとおりではありますが……」

布束 「……」ハァ

白井 「どうしましたの、ってアレは……」


<うん、今日も根性でメシがうまい!


絹旗 「超7位ですね」

婚后 「まあ、よく食べる方ですのね」

白井 「折角ですし、ご挨拶していきますの」

布束 「ちょ、ちょっと待ちなさい」

削板 「やっぱ根性のもとは肉だよな」ガツガツ

絹旗 「超お久しぶりです」シュタッ

削板 「んお!? お前はあの時のおチビじゃないか!」

絹旗 「だ、誰が超チビですか!」

削板 「超は言っとらん!」

白井 「お久しぶりですの、第7位さん」

婚后 「お邪魔しております」

削板 「おお、お前たちは! そうかそうか、リベンジマッチという訳だな!」

絹旗 「は?」

削板 「根性あるヤツは大好きだぜ! 食後の運動にも丁度いいしな!」

白井 「い、いえ、わたくし達は」

布束 「落ち着け」ガゴォォン

削板 「ぬぉぉ!?」

婚后 「布束さん何を!?」

削板 「何すんだ、痛いだろうが!」

絹旗 「ああ、そうだ。こういう人でした」

布束 「Usual また肉ばっかり食べて」

削板 「肉こそが根性だからな!」

布束 「」ハァ

白井 「余計かもしれませんが、バランスよく食べた方が」

削板 「魚も食ってるぞ!」

婚后 「そうではなく、野菜だとか」

削板 「野菜もあるだろ、ほら」

絹旗 「じゃがバターを野菜と言い張るんですか」

布束 「言ったでしょ、こいつには何言っても無駄なの。丁度いいわ、私たちも食事にしましょう」

 :
 :
 :

削板 「そうかそうか、見学に来てたのか!」

婚后 「はい、今後の参考になれば、と」

削板 「で、ここはどうだ? 俺としてはメシがうまくてお勧めなんだがな」

白井 「設備も整ってますし、さすがトップ高ですの」

絹旗 「家から遠いのは超問題ですけどね」

布束 「慣れの問題よ」

削板 「しかし、なるほど。こういう理由だったのか」ウンウン

絹旗 「何がですか」

削板 「いや、こいつがな。朝早くから"学校に行ってくる"ていうもんだからよ」

布束 「」

削板 「なんで卒業生のお前が? と思ったんだが、なるほど、案内だったんだな」

白井 「え? あれ? お二人は同じ屋根の下に?」

削板 「ん? なんかおかしかったか?」

布束 「"寿命中断"!」カッ

削板 「」

絹旗 「」

白井 「お、お二人とも!?」

婚后 「なんということでしょう……」

絹旗 「いやだから違いますって!」

削板 「お前それやめろよ! お前の目でそれやられるとビビるんだよ!」

布束 「Because 余計なこと言うからよ!」

白井 (結局"寿命中断"はブラフなのかはっきりしませんの)

婚后 (あまりこの話題に持っていかない方がよさそうですわね)

絹旗 「ていうか、今のは超巻き添えじゃないですか! 超7位のせいです!」

削板 「俺かよ!」

布束 「他にいないじゃない」

削板 「すいませんでした」



~数時間後 長点上機学園 校門~


婚后 「本日はありがとうございました」

布束 「参考になったのなら嬉しいわね」

白井 「他の学校に行った時も思いましたが、やはり自分の目でみるのは大事ですの」

絹旗 「そういえば、根性さんはどこいったんですか?」

布束 「さあ?」

婚后 「ご挨拶しておきたかったのですが」

布束 「よろしく伝えておくわよ」


<プップー


絹旗 「お、ようやく迎えが来ましたか」

白井 「それでは、今日はありがとうございましたの」

婚后 「また機会がございましたら、よろしくお願い致します」

布束 「Well 気をつけてね」

布束 「行ったわね……さて、あの馬鹿探さないとね」



~同日夕方 きぬはた荘 リビング~


ユリコ 「フモー」

結標 「ちょ、ユリコ! どこに頭突っ込んでんのよ!」

ユリコ 「」ゴロゴロ

結標 「貴女、女の子でしょ! 白井さんじゃあるまいし」ヒョイ

ユリコ 「(・ω・)?」

白井 「わたくしがどうかしましたの?」

結標 「あ、おかえりなさい」

婚后 「ただいま戻りました」

絹旗 「ただいまです」

結標 「絹旗さんも、制服に慣れてきたみたいね」

絹旗 「えぇ、超不本意ながら」

白井 「不本意の理由が分かりかねますの」

結標 「ところで、リビングに置きっぱなしになってたパンフ。貴女達のでしょ?」つ□

婚后 「あら、これは失礼致しました」

結標 「次はこの学校見に行くの?」

白井 「はい、その予定なのですが……」

絹旗 「あいにくとコネがないですね。ここは超スニーキングミッションで」

白井 「ダメですの!」

結標 (ここってたしか、小萌とか土御門がいるところよね)

結標 「私の知り合いでよければ、話してみるけど?」

白井 「え、よろしいんですの?」

結標 「ちょうど、ここの生徒にも教師にも知り合いがいるからね」

絹旗 「では生徒のほうでお願いします」

結標 「えっ?(小萌ならこういう話にはルパンダイブすると思ってたのに)」

婚后 「生徒のほうが、気が楽なんだそうですよ?」クスクス

結標 「うーん……(ますます小萌が適任じゃない)」

白井 「こういうのもなんですが、お願いしてよろしいですの?」

結標 「ま、言いだしっぺの法則ってヤツよね。連絡してみるわ」

絹旗 「超ありがとうございます! お礼に超B級映画の半券を」

結標 「いらない。それで、希望の日程とかある?」

白井 「そうですの……ええと、では明後日か明明後日ぐらいで」

婚后 「ユリコ! おやめなさいな!」

ユリコ 「フモー」



~同日深夜 きぬはた荘 結標個室~


結標 「ええと、土御門は……"グループ01"でいい、のよね?」カチカチ


 Prrカチャ


土御門 『結標か? 仕事ならないぞ』

結標 (よかった、正解)

結標 「仕事なんて期待してないわよ。数ヶ月まともな案件よこさないクセにさ」

土御門 『なら何の用だ。言っておくが、暇つぶしのお喋りならご免だぞ』

結標 「それも期待してないわね。トークの相手ならもっと上等なのがいるもの」

土御門 『それで結構。他に用件があるならシンプルに済ませてくれないか?』

結標 「貴方のとこの学校を見学したいっていう女子中学生がいるんだけどさ。案内を」

土御門 『で? 何時にどこに行けばいいんだ?』

結標 「うっわぁ……」

土御門 『おお? なーに引いてるんだ、あわきん』

結標 「貴方、妹一筋なんじゃないの? なに食いついてるのよ」

土御門 『それはそれ。これはこれ』キリッ

結標 「まあ、いいけど……明後日か明明後日でどう?」

土御門 『っにゃー、実に魅力的なお誘いなんだがな。ちょいとその日は外せないんだぜい』

結標 「あら、残念ね」

土御門 『可愛い可愛い妹とだな、』

結標 「聞いてないわよ。やっぱり歪みないわね、貴方は」

土御門 『子曰、妹此正義』

結標 (こいつに任せて大丈夫なの? 心配になってきたわ……)

土御門 『まあまあ、これで終わらせるのもなんだから、代理は用意しておくぜい』

結標 「じゃあそのまま向かわせちゃっていいのね?」

土御門 『問題ないようにセッティングはしておくから、安心するにゃー』

結標 「……一応言っておくけど、マトモな人間にしてよ?」

土御門 『心配いらないぜい。ロリに危害を加えるヤツはロリ失格だ』

結標 「意味分かんない」

土御門 『つまり、あわきんの言うマトモな人間を寄越すってことだにゃー』

結標 「頼むわよ。身内を預けるんだから」

土御門 『お姉さん気取りか? お前さんもやっと義妹のよさが 「じゃあね、バイバイ」ピッ

結標 「大丈夫なのかしら……ま、あの子たちなら自分の身ぐらい護れるでしょ」



~当日 とある高校前~


絹旗 「という訳で超来てみましたが……」

白井 「それらしき方はいらっしゃいませんの」キョロキョロ

婚后 「結標さんは現地合流と仰ってましたが」

絹旗 「待ち合わせの時間より早く来てしまいましたし、ひとまず待ちましょうか」

白井 「それにしても、ここは……なんと言いますか」

婚后 「長点上機や霧ヶ丘と空気が違いますわね」

絹旗 「まったりしてていいじゃないですか」


<お、常盤台の制服3人娘! てことはお嬢ちゃんらが今日のお客様やな!


3人 「!?」

青ピ 「いやぁ~、ボクとしたことが。女の子を待たせてしまうなんて紳士失格やわぁ」ポリポリ

白井 (この殿方が今日の案内人ですの?)ヒソヒソ

婚后 (こう言ってはなんですが、軽薄そうな方ですわね)ヒソヒソ

絹旗 (なんか浜面と同じ匂いがします)ヒソヒソ

青ピ 「あぁ、美少女たちがボクを見てヒソヒソ話なんて、たまらんシチュやわぁ」クネクネ

3人 「……」

青ピ 「その蔑むような視線も高ポイントやで! 要チェックや!」クネクネ

絹旗 (あの、この人であってるんですよね?)

白井 (なんか不安になってきましたの)

婚后 (念のため確認してみますわ)

婚后 「あの、失礼ですけれども、どちら様で?」

青ピ 「ん~、適当に青髪とか、そんな感じで呼んでくれてかまへんよ」

絹旗 (本名を名乗らないとか、超怪しすぎです)

白井 「わたくしたち、今日は結標さんという方のご紹介で伺ったのですが」

青ピ 「むすじめ? ボクはつっちーから案内してやれ言われて、ここに来たんやけど」

白井 「……」

絹旗 「……」

婚后 「……」

青ピ 「ちょ、その怪しい人を見るような目はヤメテ!」

絹旗 「私たちからすれば、現時点では超怪しい人ですよ」

青ピ 「困ったなー、どうすれば信用してもらえるん?」

婚后 「……少々お待ち頂けますか? 結標さんに確認してみますので」カチカチ

 :
 :
 :

絹旗 「で、整理すると。結標さんは知り合いの土御門さんに連絡して」

婚后 「土御門さんが、貴方様を寄越したということですわね」

青ピ 「いやぁ、ようやく分かってもらえたみたいで嬉しいわ」

白井 「それにしても、あの土御門さんのお兄様のご学友だなんて……世間は狭いですの」

青ピ 「ほな改めて、今日はよろしく」

婚后 「よろしくお願い致します」ペコリ

白井 「よろしくお願いしますの」

絹旗 「超よろしく」

青ピ 「お嬢様3人のエスコート役なんて、天にも昇る気持ちやわぁ」クネクネ

絹旗 「……」

白井 「……」

婚后 「……」

青ピ 「その汚物を見るような目も最早快感やでぇ」クネクネ

絹旗 (大丈夫なんですか……)

白井 (先行き不安ですの……)

婚后 (何かありましたら、結標さんの責任ですわよ……)



~とある高校 校舎内~


青ピ 「んー、でも正直言うと意外なんよ」

白井 「何がですの?」

青ピ 「ここな、せいぜい Level2 の生徒しかおらん底辺校や。
    常盤台のお嬢様方のレベルにはあってないと思うけどなぁ」

絹旗 「なるほど。全体的にまったりした空気が流れてるのはそのせいですか」

婚后 「霧ヶ丘や長点上機と比べると、どこかゆったりしてますわね」

青ピ 「あんなエリート校と比べたら、向こうさんに失礼やで」ケラケラ

絹旗 「でも私的には超ポイント高いですよ。家からも近いですし」

青ピ 「お! お嬢ちゃんみたいな器量良しが来るならボクは何度でも留年するで!」

絹旗 「やっぱさっきのナシで」

青ピ 「あぁ、もう、ツンツンしたところがたまらんわぁ」クネクネ

白井 (ドMほど相手にしづらい人種もおりませんの)

婚后 「それにしても、よくて Level2 というのも……なんと言いますか……」

青ピ 「あー、誤解のないように言っておくとな。センセー方が無能って訳じゃあれへんよ。
    あくまでも、生徒にそういう連中が多いってだけの話や」

婚后 「す、すみません! なんだか失礼なことを言ってしまって……」

青ピ 「ええよええよ、ここにいる奴らはんなこと気にせんで生きとるから」

絹旗 「おお、超心が広いじゃないですか」

青ピ 「惚れちゃう? ボクに惚れちゃう?」

絹旗 「それとこれとは超別です」

青ピ 「これが話にきくツンデレってヤツやね!」

絹旗 「だーもう! いい加減にしないと超殴りますよ!」ウガー

青ピ 「どんと来い!」キリッ

絹旗 (駄目だこりゃ……)

白井 (ここまでフリーダムな人も久々に拝見しましたの)

 :
 :
 :

青ピ 「おんや? あの見覚えのある人影は」

吹寄 「あら、貴方が土曜日に学校にいるということは、補修かしら?」

青ピ 「いやー、残念ながら違うんよね」

吹寄 「補修を残念がるなんて、貴方ぐらいよ……そちらの方たちは」

絹旗 「」ペコリ

婚后 「お邪魔しております」

白井 「進学の参考にと、見学をさせて頂いておりますの」

青ピ 「で、ボクはその案内役ってワケや」フンス

吹寄 「見学? わざわざこんなところまで……あたしは吹寄、こいつと同じクラスよ」

青ピ 「聞いて驚け、なんと吹寄さんは学園都市第6位の超スゴイお人なんやで!」

吹寄 「」

絹旗 「なっ……」

白井 「第6位!」

婚后 「そんなすごい方が……!」

吹寄 「貴様というヤツは……」プルプル

青ピ 「え? あれ? なんかマズかったん?」

吹寄 「自分の胸に手をあてて考えてみろぉ!」

青ピ 「ちょっと待って! タイム! 今のなし! ノーカンノーカン! それシャレになれへん!」

吹寄 「問答無用!!」ドグシャァ

青ピ 「ごっ、がァァああああああああッ!!」


<ドンガラゴシャァァン


白井 「」ポカーン

婚后 「あ、あの巨体を一撃で……」

絹旗 「超ノーバウンドですっ飛んでいきましたよ」

白井 「これが、第6位の力ですの」ガクブル

吹寄 「あなたたちも! 簡単に騙されないで!」

絹旗 「もしかして肉体変化とかそういう系ですか? だとしたらその凶悪なバストも超納得です」

吹寄 「これは天然モノよ! って、何言わせてるの!」

青ピ 「いやー、今のはきいたで」パンパン

絹旗 「げっ、超ピンピンしてます」

吹寄 「まったく、貴様はいつもいつもそうやって調子に乗って……」ハァ

白井 (この方たち、何気にすごいのでは……)

青ピ 「そういう吹寄サンはなんで学校におるん?」

吹寄 「小萌先生に頼まれてたものがあって。それを届けにきてたのよ」

青ピ 「なんやて! なんでボクを呼んでくれへんかったん!?」

吹寄 「なぜ呼ぶ必要がある……ねえ、あなたたち」

婚后 「はい?」

吹寄 「この男に変なことされてない? 何かあったら、あたしで良ければすぐに言って」

青ピ 「そんなボクみたいな紳士つかまえて何言うとんの」

絹旗 「さっきから超言い寄られて困ってます」

吹寄 「」ビキッ

青ピ 「」

婚后 「ええと、あながち間違いでもございませんわね」

白井 「言われてみれば、絹旗さんにだけ妙に親切なような……」

青ピ 「そ、それはないで! ボクは落下系ヒロインのみならず」

吹寄 「貴様というヤツは! こんな小さな子にまで手を出して!」ガシッ

絹旗 (小さな子って……)

青ピ 「やめて! ボクまだ死にとうない!」

吹寄 「黙れこのド変態!」


<ゴッゴッゴッゴッゴッゴッゴッ
<あbbbbbbbb


白井 「……マシンガンヘッドバッドですの」

絹旗 「真の武器は超デコでしたか」

婚后 「あれはさぞ痛いでしょうね……」

 :
 :
 :

青ピ 「」プスプス

吹寄 「今後は己の行動をきちんと鑑みることね」

絹旗 (この人、ホントに第6位だったりするんじゃないですか)

吹寄 「……え、えーと、あなたたち見学に来てたのよね?」

白井 「は、はい」

吹寄 「あたしの過失で案内人がダウンしてしまったから、お詫びも兼ねてここからはあたしが案内するわ」

婚后 「よろしいのですか?」

吹寄 「ええ。ちょっとした用事で学校に来ただけだし、その用事も済んだしね」

絹旗 「では、超お願いします」

吹寄 「改めて、吹寄制理っていうの。よろしくね」

婚后 「よろしくお願い致します」ペコリ

白井 「お手数おかけいたしますの」

絹旗 「あの、この残骸はどうします?」

青ピ 「」

絹旗 「起きてくださいよ、風邪ひきますよ」フミフミ

白井 「絹旗さん、流石に踏むのはあんまりですの」

青ピ 「ふ、踏まんといて。あ、いや、もっと踏んで」

絹旗 「うわぁ、超キモイです」

青ピ 「ふふふ、4人の美少女に見下ろされながら踏まれるなんてご褒美やで」

吹寄 「こいつ、ここまで重症だったかしら……」

婚后 「どちらにしても、放置は可哀想ですわ」

絹旗 「そうですよ。どうせ放置プレイと超解釈するんですし」

吹寄 「……しょうがないわね」ハァ

白井 「では、及ばずながらわたくしが」

吹寄 「ああ、いいわよ。気にしないで」ガシッ ズルズル

青ピ 「んがっ、ご、が、ほっ」

婚后 「あ、あの、運ぶならもう少し穏便に」

白井 「左足を持ち上げて引きずるのは、色々ぶつかったりこすったりしてますので……」

絹旗 「青い人、なんていうか、扱いヒドイですね」

青ピ 「ははは、これぐらいでへこたれるボクじゃあれへんで」

吹寄 「さーて、どこから行きましょうか」

絹旗 「あ、では食堂でお願いします」

白井 「やはり絹旗さん的にそこは重要ですのね」



~とある高校 食堂~


青ピ 「さーて、何にするん?」

絹旗 「復活早すぎやしませんか……?」

婚后 「すごいタフネスですのね」

白井 「ある種、風紀委員にほしい人材ですの」

吹寄 「こいつは風紀を乱す側だと思うけど」

青ピ 「あれ? みんなは何も食べへんの?」

絹旗 「……お腹超ペコペコなんですけど、お金ないんですぅ……」

青ピ 「あー、そうなん? じゃ、どないしy」

絹旗 「」ウルウル ジー

青ピ 「ここはボクが全員分だしたるで! 好きなだけ食べてや!」フンス

吹寄 (絹旗さんだっけ? 恐ろしい子ね……)

白井 「あっ、わ、わたくしは自分の分ぐらいは出せますので」

婚后 「お、同じくですわ」

絹旗 「そういえば、青い人は関西の人なんですか?」

青ピ 「お、なんでわかったん?」

絹旗 「いや、なんでもなにも……」

婚后 「学園都市で、ネイティブな関西弁は初めて耳にしましたわ」

白井 「考えてみれば貴重ですの」

青ピ 「ボクの大事な人になれば、毎日でも聞けるんやで」

絹旗 「超結構です」

吹寄 「何を言っているのか……貴方は米どころ出身でしょうに」

青ピ 「」

白井 「と申されますと、東北の方になりますの?」

絹旗 「米と聞いて連想するのはそっちですよね」

青ピ 「あれよ、あれ。関西の米どころとして名高い京都の出身なんどす」

吹寄 「語尾を変えるな」ハァ

絹旗 「とりあえず、青い人は超いい加減だということは分かりました」

青ピ 「そんな! ボクほど誠実な男もそうおらへんで!」

婚后 「そうなんですか?」

吹寄 「……まあ、義理堅いところはあるわね」

青ピ 「それに、こう見えて全然モテへんから、浮気の心配もあれへんよ!」

白井 「自分で言ってて悲しくございませんの?」

絹旗 「それにモテなさすぎる男ってのも、逆にちょっと……」

婚后 「確かに、浮気の心配はないかもございませんが」

青ピ 「うわぁ、フルボッコ。もうたまらんわぁ」クネクネ

吹寄 「ダメだこいつ、早くなんとかしないと……」

 :
 :
 :

青ピ 「そういえば、常盤台の食堂ってどんなんが出るん?」マグマグ

吹寄 「それはあたしも興味あるわね」

絹旗 「ここと大して変わりませんよ。値段が超高いだけです」サクサク

婚后 「まあ、絹旗さんったら。ランチが1800円なんてリーズナブルではございませんか」

青ピ 「」

吹寄 「」

白井 「すみません、この人世間知らずのお嬢様なもので」

婚后 「なっ、なにかおかしいですか?」

青ピ 「1800円なんて、ボクの基準では1週間の食費やで」

絹旗 「それはそれですごくないですか」

青ピ 「あー、ボクな、パン屋で働いてるんよ。売れ残りとか次の日の弁当にしとるからなぁ」

婚后 「まあ、パン屋でございますか」

白井 「ぜひお伺いしてみたいですの」

青ピ 「ほんま? 社交辞令でも嬉しいわぁ」クネクネ

絹旗 (このクネクネがなければ、まだマシなんですが)



~とある高校 グラウンド~


吹寄 「いかにも学校のグラウンドって感じよね」

青ピ 「せや! みんなも能力使えるんよね?」

白井 「はい? えぇ、まあ」

青ピ 「もしよければ、ボクに向かってぶっぱなしてくれへん?」

絹旗 「……はい?」

婚后 「あの、それはどういう……」

青ピ 「高レベル能力を肌で感じてみたいんよ!」ワクテカ

絹旗 (こういうとき、どんな顔すればいいんでしょう)

白井 (この手の輩は無駄に頑丈だから大丈夫ですの)

婚后 (念のため、吹寄さんにもご意見を伺いましょう)

婚后 「あの、吹寄さん……」

吹寄 「やっちまいな」

絹旗 「超お達しがでました」

婚后 「で、では怪我をしない程度に……」

青ピ 「どんと来い!」

白井 「では、わたくしから失礼致しますの」ヒュッ

青ピ 「うお、なんや!?」

吹寄 「瞬間移動?」

白井 「飛んでくださいまし」ペシ


<うおお!?これが瞬間移動か!すごいなぁ!!


絹旗 「あれって白井さんの限界距離ですか?」

白井 「ええ、悔しいながら……」

吹寄 「初めて生で見たわ。便利な能力ね」

青ピ 「瞬間移動されたのは初めてやわ。いやぁ、これが11次元パワーってやつやね!」

絹旗 「え、もう戻ってきましたよ!?」

青ピ 「身体能力には自信があるんよ」フンス

吹寄 「それは言えてるわね」

青ピ 「さぁ、次は誰が来るん?」カモーン

婚后 「で、では、わたくしが……あの、わたくしの能力はエアロハンドと申しまして」

青ピ 「あぁ、説明はええよ。男は度胸、なんでも試してみるもんや!」

婚后 「はあ……失礼致します」ポム

青ピ 「オゥフ、ボディタッチ」


 バヒュゥゥゥ


青ピ 「お? おぉぉぉ!?」

吹寄 「ジェット噴射?」

婚后 「これがエアロハンドですわ」


<すごい!飛んでる!ボク空飛んでるで!


 ヒュルルル...


青ピ 「よっと」ストン

白井 「見事な着地ですの」

吹寄 「なるほど、空気の噴射ポイントを作ってるのね」

婚后 「ええ、そうなりますわね」

青ピ 「よし、最後はチビっ子やで!」ビシィ

絹旗 「誰が超チビっ子ですか! こうされても同じことが言えますか!?」ヒョイ

吹寄 「も、持ち上げた!?」

青ピ 「すごい力持ちやなぁ!」

絹旗 「でぇぇぇぇりゃぁぁぁぁぁ」

青ピ 「お? お!?」

絹旗 「超飛んでけ~~~!」ブンッ


 キラッ☆


吹寄 「飛んでった……?」

絹旗 「いけね、やりすぎました」

白井 「どうしますの、これ……」

婚后 「どうしましょう……」

青ピ 「どないしよう……」

絹旗 「うひゃぁぁぁ!?」

青ピ 「ちょ、なんでそんなビックリするん? さすがのボクも傷つくわー」

絹旗 「え? だって、超飛んで、え、あれ?」

吹寄 「ほんとに神出鬼没よね、貴方は」

婚后 「もしや、これが青髪さんの能力なのですか?」

青ピ 「ふふん、ナイショ☆ ミステリアスな男ってステキやん?」



~数時間後 とある高校 正門~


青ピ 「もう帰ってまうん? 寂しいわぁ」

吹寄 「もうこれ以上は見て回る場所もないでしょ」

婚后 「本日はありがとうございました」ペコリ

白井 「ありがとうございましたの」

絹旗 「吹寄さん、超ありがとうございました」

青ピ 「あるぇ~絹旗ちゃん? ボクは? ボクには?」

絹旗 「ごくろうさんです」

青ピ 「ああん、もう、そういうつれないところも魅力的やでぇ」クネクネ

絹旗 (もうどうにもならんですぅ……)

吹寄 「あなたたちからすれば平凡なところかもしれないけど、また縁があったら会いましょ」

婚后 「ええ、その際にはよろしくお願い致します」

白井 「またお会い出来る日を楽しみにしてますの」



~同日夜 きぬはた荘 白井個室~


白井 「ひとまず三校まわりましたわね」

絹旗 「超お腹いっぱいです」

婚后 「ところで、お二人はどこがお気に召しましたか?」

白井 「居心地の良さという点では、やはり霧ヶ丘ですの」

絹旗 「やっぱガチ百合なんじゃないですか」

白井 「何をおっしゃいますの! わたくしはお姉様のみならず」

婚后 「白井さん、何か違ってますわよ」

絹旗 (伝染っちゃったんですかね)

婚后 「絹旗さんはどうでしたか?」

絹旗 「そうですね……私的には、今日いったところがいいです」

白井 「あら、あの青い殿方に惹かれてますの?」

絹旗 「なんでそうなるんですか!」

婚后 「どこがポイントでしたか?」

絹旗 「うーん……私、エリートエリートしたところってどうも苦手なんです」

白井 「なんだか抽象的ですの」

絹旗 「つまり、今日行ったところぐらいまったりしてる方がいいんですよ」

婚后 「それも一理ございますわね」

白井 「婚后さんは、どこがお気に召しましたの?」

婚后 「そうですわね。トータルで考えると、やはり長点上機かと」

絹旗 「入れるんですかね」

婚后 「もちろん、一筋縄ではいかないですわね」

白井 「見事に三者でバラけてしまいましたの」

婚后 「来年再来年の大覇星祭では、敵同士かもしれませんわね」

絹旗 「そうなったとしても、超負けるつもりはありませんよ」フンス

白井 「望むところですの」フンス

婚后 「来年の話をすると鬼が笑うと申しますが、そうも言ってられませんわね」

白井 「婚后さんはもう本格的に受験シーズンですものね」

絹旗 「鬼なんて超笑わせておきゃいいんですよ」

婚后 「鬼で思い出したのですが、御坂さんはもう志望校を決めているらしいですわ」

絹旗 「なんで鬼から御坂さんを連想するんですか」

白井 「決めましたの、わたくしはお姉様と同じところに」ドン

絹旗 「で、どこなんですか?」

婚后 「さあ、そこまでは……ただ、進路指導の先生が必死に説得する場面は見ましたわね」

白井 「もうどこだか分かった気がしますの……」

絹旗 「?」

白井 「こうしてはおられませんわ! 直接お姉様にお話を伺いませんと!」ヒュンッ

絹旗 「……ええと……あ、もう超遅いので私も部屋に戻りますね」

婚后 「はい、お休みなさいませ」



~きぬはた荘 絹旗個室~


絹旗 「ユリコー」

ユリコ 「(・ω・)?」

絹旗 「私、超復学しようと思ってるんです」

絹旗 「なんだか、このままじゃいけないような気がしてきて」

絹旗 「私みたいなのでもやっていけると思いますか?」

ユリコ 「( ・ω・)ノ」ビシィ

絹旗 「ふふ、そうですかね。何言ってるか分かりませんけど」

絹旗 「よーく考えて決めてみます。戻るにしても、今の時期じゃ超中途半端ですし」

絹旗 「超普通に学生やってる自分が想像できないんですよね……」

ユリコ 「(*・ω・)」ペロペロ

絹旗 「さて、超疲れましたし。今日はもう寝ましょうか」ヒョイ

ユリコ 「(・ω・)♪」

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