絹旗「きぬはた荘、ですか?」滝壺「うん」 > 4スレ目 > 02


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~とある夜 番外個体個室~


番外個体 「海原さんに誘われた?」

結標 「うん。この間のお礼に食事でも、って」

番外個体 「お礼って?」

結標 「みんなして風邪こじらせたじゃない。あれよ、あれ」

番外個体 「あーあー。淡希が寝ずの看病してたときの話ね」

結標 「ちょっ、それはもういいのよ!」

番外個体 「ねえ、具体的に何してあげたの?」

結標 「……悪寒が酷いっていうから、人肌で……」

番外個体 「キャー、だいたーん☆」

結標 「」スチャ

番外個体 「はい、黙るので軍用懐中電灯はしまってください」

結標 「ったく……」ハァ

番外個体 「……? でもさ、淡希がダウンしてる間はずっと付き添ってもらってたんだよね?」

結標 「うん。だからいいって言ったんだけど……」

~~~~~
海原 「それでは僕の気が済みませんので」
~~~~~

結標 「だって」

番外個体 「まー、海原さんらしいと言えばらしいのかな」

結標 「単に貸し借りゼロにしておきたいだけでしょ」

番外個体 「うっわ、なにそれ。可愛くなーい」ニヤニヤ

結標 「」ムスー

番外個体 「大体、貸し借りゼロで気が済むんなら、看病して終わりでしょ」

結標 「そうだけどさ」

番外個体 「なにか不満なの?」

結標 「正直、お礼とか貸し借りとかどうでもいいの。せっかく出かけるのに食事だけってのも……」

番外個体 「もっとデートを満喫したいですぅ、ってことね」

結標 「」コクリ

番外個体 「あれもこれも、って感じで連れ回せばいいんじゃない?」

結標 「いいのかな……」

番外個体 「紳士な海原さんなら、どこぞの白いのと違って無碍にはしないと思うけどな」

結標 「貴女も苦労してるみたいね」

番外個体 「いや、あいつも口が悪いだけで付き合ってはくれるよ、一応」

結標 「んー、リクエストはしてみるけど」

番外個体 「けど?」

結標 「どういうところがいいと思う?」

番外個体 「ランジェリーショップ」

結標 「」スパァァン

番外個体 「いったぁぁぁぁ!?」

結標 「こっちはこれでも真剣なの!」

番外個体 「太ももに手形が……そ、そんな淡希にはコレだ!」スチャ

結標 「学園都市Walker?」

番外個体 「ええと……あったあった。ほら、第6学区に水族館オープンだって」

結標 「へー、水族館か。そういえば、行ったことないわね」

番外個体 「しかもほら、開館キャンペーンでカップルのお客様に写真撮影のサービスが」

結標 「ちょっと待ちなさい。なんでこのページにポストイットが貼ってあるの?」

番外個体 「……私も誘ってみたんだけどさ。都合が悪いって」

結標 「……」

番外個体 「私の分も、ってつもりじゃないけど。代わりに行ってきてよ」クスッ


~同日夜 きぬはた荘 海原個室~


海原 「水族館、ですか?」

結標 「そう。よかったらどうかな、と思って」

海原 「面白そうですね。実は行ったことがないんですよ」

結標 「え? そ、そうなの?」

海原 「昼食の後に寄ってみませんか?」

結標 「い、あ……」

海原 「?」

結標 「貴方が行きたいんだったら、別に……」

海原 「いやぁ、これは楽しみです」ニコニコ

結標 「よ、良かったじゃない……」

海原 「しかし、急なお誘いになってしまって申し訳ないですね」

結標 「いいのよ、どうせいつも暇なんだから」

海原 「またまたご冗談を」

結標 「冗談じゃなく、ホントに大してやることないんだって。わかってるでしょ?」

海原 「まあ、僕も似たようなものですしね」

結標 「最近ふられてくる仕事もなんかアレだしね」

海原 「あ、それで、当日の待ち合わせなんですが」

結標 「? 一緒に出ればいいんじゃないの?」

海原 「当日に整髪していきたいんですよ。これにまで付き合わせる訳にもいきませんので」

結標 「そういうことね。じゃ、どうすればいい?」

海原 「11時でどうでしょうか?」


~ドアの向こうでは~


番外個体 (んー、肝心なところが聞こえない)

番外個体 (ちゃんと誘ったのかな)

浜面 「何やってんだ?」

番外個体 「!」

浜面 「あ、もしかしてスネークごっこか? よし、じゃ俺ビッグボス(ガシッ)モゴッ」

番外個体 (しーずーかーに!)

浜面 「???」

滝壺 「2人してなにしてるの?」

婚后 「ここは、海原さんの部屋ですわね」

番外個体 「」

 :
 :
 :

海原 「ほう。ミサワさんが最近いつも付けているピアスはやはり彼が」

結標 「いきなり言い出すもんだから驚いたわよ、ホント」

海原 「あの頃は大変でしたね。まさかあなた方が喧嘩なさるとは」

結標 「まあ……仲直りできてから、前より仲良くなったような気もするけどね。
    あのときはありがとね。ちょこっと話聞いてもらえただけでも楽になったし」


<ちょっと押さないで!
<超バレますって!
<痛いですのー!


海原 「? なんだか廊下が騒がしいですね」

結標 「……まさか」


 ガチャ  ドタッ ベチ ビターン


番外個体 「いててて……急に開けないでよ!」

結標 「みんなして何やってんのよ!?」

浜面 「やべっ、二人とも逃げるぞ!」

滝壺 「うわ」

絹旗 「ひ、引っ張らないでくださいよ!」

結標 「……」ヒクヒク

婚后 「えーと……し、白井さん?」ヒュン

白井 「ほほほ、お、お休みなさいませ」ヒュン

番外個体 「え、ウソ……私だけ? ヒドくない?」

結標 「まーこーとー……」


<天誅!
<みぎゃぁぁぁぁ!!


海原 「雨降って地固まる、ですか。友情とはいいものですね」ニコニコ


~11月下旬 きぬはた荘 リビング~


結標 「ねえ、変じゃないかな」

番外個体 「うーん……正直、私に聞かれても。ファッションとか疎いし」

結標 「別にコーディネートがどうとか聞いてないわよ。貴女から見て変じゃない?」

番外個体 「その服に、この間買ったロングブーツだよね? いいんじゃないかな……でも、これ」

結標 「?」

番外個体 「スカートがダークブラウンなせいで、ユリコの毛が目立ってる」

結標 「え? あーー!!」

ユリコ 「(*・ω・)ノシ」ペシペシ

結標 「あ、ユリコだめ! スカートの裾で遊ばないで! これカーテンじゃないから!」

番外個体 「ほら、ユリコ。焼き海苔あるよー、ほれほれ」つ■

ユリコ 「(・ω・*)三三三」トテテテ

結標 「ユリコに悪気はないんだろうけどね……」

番外個体 「ユリコは白猫だし、これはしょうがない」

結標 「今日は家に貴女一人なの? あの子たちは学校なんでしょうけど」

番外個体 「滝壺さんと浜面さんは一緒に出かけたし、絹旗さんもどっか行っちゃったし」

結標 「ちゃんとお留守番できる?」

番外個体 「それ、どういう意味かな」

結標 「冗談よ。じゃ行ってくるわね」

番外個体 「今日は帰ってこなくていいからねー」


<バタン


番外個体 「はあ……ねえ、ユリコはお留守番できる?」

ユリコ 「(・ω・)?」


~同日 第7学区 とある駅前~


結標 (10時半過ぎだもんね、さすがにまだ来てないか)

結標 (このベンチに座ってればすぐ見つけてくれるかな)ポスン

結標 「……」

結標 (水族館だけじゃなくて、もうちょっとどっか行きたいなぁ)

結標 (買い物でもいいし、景色が綺麗なところでもいいし)

結標 「……鏡」ゴソゴソ

結標 (前髪ヘンじゃないかな? 大丈夫よね?)

結標 「はぁ……」

結標 (待つのは慣れてるつもりだったけど、なんでこんな長く感じるのかな)

結標 (海原と二人組で行動なんてこれが初めてじゃないのに……いつからこうなったんだろ)

結標 「……まだあと20分もあるのか」ソワソワ


??? 「こちら暗号名M、駅前にてターゲットを捕捉」

??? 『こちら暗号名S。了解、至急そちらに合流します』

??? 「了解」ピッ

??? 「……ふふっ。今日が最後の思い出にならないよう、せいぜいしっかりやることだね」

 :
 :
 :

結標 「あ!」

海原 「すみません、お待たせしてしまいましたか」

結標 「……遅い。私が早く来すぎたのもあるけど」

海原 「いやぁ、申し訳ないです。お詫びになるか分かりませんが、今日はとことんお付き合いしますよ」

結標 「信じていいのね?」

海原 「もちろんですとも」

結標 「ふーん……それについては、お昼食べながら話しましょ」

海原 「そうですね、何か食べたい物とかありますか?」

結標 「何かって……こういう場合、誘ったほうが店を考えておくものでしょ?」

海原 「候補はいくつか用意してありますよ。その中から、結標さんのニーズにあった店を選びたいかと」

結標 「えと、じゃあ、ヘルシーなのがいいかな」

海原 「となりますと、野菜か魚といったところですかね」

結標 「う、うん。それで」

海原 「では、行きましょうか」

結標 「どこいくの?」

海原 「野菜料理をメインにしてる店があるんですよ。そこに行きましょう」

結標 「あら、いいじゃない」

海原 「口に合うといいのですが」

結標 「そればっかりは食べてみないと分からないわね」

海原 「ふふ、手厳しいですね」

結標 「♪」コツコツ

海原 「……今日はなんだか」

結標 「うん?」

海原 「服装が、いつもと違う雰囲気ですね」

結標 「えっ……そ、そうかな?」

海原 「ええ。落ち着いた感じがして良いと思いますよ」

結標 「な、なによ。いつもはそんなこと言わないじゃない」

海原 「そりゃ普段は露出狂じみてて(ベシッ)痛いですよ」

結標 「~~っ、さっさと行くわよ」グイ

海原 「結標さん、引っ張らなくてもお店は逃げませんよ」

結標 「お腹空いてるの!」

結標 (服選ぶの時間かけすぎて朝食べられなかったんだもん)


黒服女(小) 「お待たせしました、暗号名M」

黒服女(大) 「思ったより早かったね、暗号名S……ねえ、暗号名って必要?」

黒服女(小) 「やはりこういう時は超雰囲気から入りませんと」

黒服女(大) 「いや、なんか厨2っぽくてさぁ……」

黒服女(小) 「だったら、こんなマトリックスオフみたいな格好してる時点で超アウトですよ」

黒服女(大) 「そこはほら、目立たないようにね」

黒服女(小) (逆に目立ってますって)

黒服女(大) 「さーて。事前情報によると、ターゲットはまず昼食、その後で水族館に向かうらしいよ」

黒服女(小) 「むむ……意外性に超欠けますね」

黒服女(大) 「ターゲットも実力者だから。尾行は慎重にね。見た情報は持ち帰らないといけないし」

黒服女(小) 「超わかってますとも」


結標 「そのお店までどれぐらいかかるの?」

海原 「このペースで歩けば、15分ほどで着きますよ」

結標 「じゃ、ゆっくりいきましょ。天気もいいんだし」

海原 「お腹空いているのでは?」

結標 「う、うるさいわね! いいでしょ、別に!」

結標 (急いだら、この時間が勿体無いような気がしちゃった)

海原 「まあ、今日は結標さんに合わせるつもりですので、従うだけなんですけどね」ニコニコ

結標 「……バカ」


  ガキッ


結標 「えっ?(やばっ、ヒールが……!)」

海原 「危ない!」グイッ

結標 「ひゃぁ」ポフ

海原 「いやぁ、危なかったですね」

結標 (……やっぱり胸板厚いな)

海原 「足首は痛めてませんか?」

結標 「うん、大丈夫。ありがと……」

海原 「怪我がないようでなによりですね」

結標 「そうだ、ヒール……見事に折れちゃってるわね。このブーツ、2~3回しか履いてないのに」

海原 「食事より先に修理屋に行きましょうか」

結標 「ゴメンなさい……」

海原 「トラブルはつき物ですよ。こんな程度で済んでよかったと思っておきましょう」

結標 「腕につかまっていい? 歩きづらくて」

海原 「ええ、どうぞ」スッ


黒服女(小) 「なるほど、これが超フラグイベントというヤツですね」

黒服女(大) 「淡希……まさか、わざとヒールを溝に差し込んだのかな」

 :
 :
 :

リペア屋 「ちょっとお時間いただきますね」

海原 「さ、どうぞ。座っててください」

結標 「貴方はいいの?」ストン

海原 「イスは1つしかありませんし」

結標 「あ」

海原 「いいですよ。お気になさらず」

結標 「ご、ゴメン、なんか……」

結標 (幸先悪いスタートね……)

海原 「いいじゃないですか、こういう寄り道も」

結標 「」ムー

海原 「時間はたっぷりあるんですから」ニコニコ

結標 「……そ、そうよね」

結標 (ホント掴みどころがないわ)

リペア屋 「終わりましたので、確かめて頂けますか?」

結標 「はい、どうも」ゴソゴソ

結標 「……うん、大丈夫かな」カツカツ

海原 「おっ、ちょっと背が高くなりましたね」

結標 「うるさいわね、ほっといてよ」

海原 「気にしてましたか? これは失礼」ニコニコ

結標 「サイテー……すみません、いくらですか?」

リペア屋 「1800円です。……彼氏さんですか?」

結標 「へ? あ、そ、そんなのじゃないんです、決して」

リペア屋 「そうなんですか? 仲良さそうだったので、てっきり」

結標 (そ、そんな風に見えるのかな……)

海原 「終わりましたか?」

結標 「わっ!? びっくりさせないでよ!」

リペア屋 (美男美女のカップルかー、いいなー)

海原 「すみません、驚かせるつもりはなかったんですが」

結標 「ったく、もう……あ、ありがとうございました。ほら、行きましょ」

海原 「あ、お世話になりました」ペコリ

リペア屋 「またどうぞー」ニコニコ

結標 (彼氏……)

海原 「結標さん、まだ歩きづらいですか?」

結標 「いえ、もう大丈夫よ?」

海原 「そうでしたか。腕を掴みっぱなしだったので、まだ歩きづらいのかと」

結標 「Σ」パッ

海原 「さ、ちょうどお昼時ですし。満席になる前に行きましょう」

結標 (調子狂わされるなぁ)


~15分後 野菜レストラン「オールグリーン」~


店員 「いらっしゃいませ」

海原 「2名お願いします」

店員 「かしこまりました。こちらへどうぞ」

結標 「へぇ……サラダバーもあるのね」

海原 「ええ。あれは基本的に食べ放題ですよ」

店員 「こちらのお席へどうぞ。ご注文がお決まりになりましたらお呼び下さい」

海原 「ついてますね、窓際の特等席ですよ」

結標 「サラダバーからは遠いけどね」

海原 「さて、ここは野菜ソムリエの方が常駐してまして、味の評判もいいんですよ」

結標 「オススメってある?」パラパラ

海原 「ロールキャベツのトマトソースがけでしょうかね」

結標 「じゃあそれ」

海原 「決まりですね。すいません」ノシ

店員 「はい」

海原 「ロールキャベツを2つ、1つはトマトソースで、もう1つはホワイトソースで」

店員 「かしこまりました」

結標 「あら、ソース選べたのね」

海原 「あ……すいません、勝手に決めてしまいましたね」

結標 「いいわよ、今日は貴方のオススメで」

 :
 :
 :

店員 「お待たせ致しました。こちらロールキャベツになります」カチャカチャ

海原 「お、来ましたね」

結標 「えっ、美味しそう」

店員 「ごゆっくりどうぞ」ペコリ

海原 「では、いただきます」

結標 「いただきます……おいひい」モグモグ

海原 「気に入って頂けたようで安心しました」

結標 「美味しくてヘルシーなんて、最高じゃない」

海原 「ええ。だから女性に人気があるのでしょうね」

結標 (言われてみれば、店の中ほとんど女性客ね……女性客か)

結標 「ねえ……ここには誰かと来たの?」

海原 「何回か来ましたが、いつも1人でしたね」

結標 「1人で? 居づらくないの?」

海原 「いえ、全然」

結標 「尊敬しちゃう。私はファーストフードとかならともかく、こういうお店に1人は無理だわ」

海原 「慣れればなんてことありませんよ」ニコニコ

結標 「すぐには慣れそうもないわね……だから、また連れてきてよ」

海原 「僕でよろしければ」

結標 「言質とったからね。ね、ホワイトソースって美味しいの?」

海原 「味見してみますか? どうぞ」ズイ

結標 「(パク)うわ、すごいコク。だけど、ちょっとカロリーありそうね」

海原 「小麦粉とバターを使う分、トマトソースよりは高いでしょうね」


~その頃 数十メートル離れた廃ビル~


黒服女(小) 「超絶好のスナイプポイントですね」

黒服女(大) 「そこまでしないけどね」スチャ

黒服女(小) 「気を付けてくださいよ。スコープの反射光で見つかるとかアホすぎて超笑えません」スチャ

黒服女(大) 「おー、いたいた。丁度窓際にいてくれたよ」

黒服女(小) 「……なんか、アレ見てたら超お腹すいてきました」

黒服女(大) 「ダメだねぇ、空腹ぐらいで音をあげちゃ」ギュルルルル

黒服女(小) 「……」

黒服女(大) 「……」

黒服女(小) 「なんか買ってきてください。ここは私が見てますので」

黒服女(大) 「うん、お願い」


~野菜レストラン「オールグリーン」~


海原 「ごちそうさまです」

結標 「う……」

海原 「ああ、ゆっくりどうぞ。味わって食べて頂きたいですしね」

結標 「ゴメン、遅くて」

海原 「お気になさらずに」

結標 「そうさせてもらうわ。そういえばさ、メニューにケーキがあったんだけど」

海原 「野菜のケーキじゃないですか?」

結標 「そんなのあるの?」

海原 「ええ。野菜の甘味を活かした、すっきりとした味わいですよ」

結標 「それも食べたいわね」

海原 「追加で頼みましょうか?」

結標 「うん、お願い。貴方と同じヤツでいいわ」

海原 「了解です。あ、すいません」ノシ

店員 「はい」

海原 「追加でコレを2つお願いします」

店員 「すぐにお持ちいたしますか?」

海原 「彼女が食べ終わってからで」

店員 「かしこまりました」

結標 「……なんか悪いわね」

海原 「お店もこれぐらいは対応してくれますよ」

結標 「何頼んだの?」

海原 「来てからのお楽しみにしておきましょう」ニコニコ

結標 「ごちそうさま」カチャ

海原 「ご満足頂けましたか?」

結標 「ええ、もう。こんないいお店があったなんてね」

海原 「それは何より。誘った甲斐があったというものです」

店員 「お待たせ致しました。こちらキャロットシフォンケーキになります」カチャ

海原 「あ、どうも」

結標 「ニンジンのケーキ? なんか想像できないわね」

海原 「食べれば分かりますよ」

結標 「……へえ、普通のケーキよりしつこくない甘さなのね」

海原 「僕にはこれぐらいが丁度いいんですよね。
    もっと甘くしたい場合は、横に添えられたクリームで調整してください」

結標 「横ってこれ?(ペロ)うわ、あっまい……調整か、なるほどね」

結標 (これなら、あの子のニンジン嫌いも治るかしら)


~その頃~


黒服女(大) 「絹旗さん、お昼買ってきたよ」

黒服女(小) 「……」

黒服女(大) 「絹旗さん?」

黒服女(小) 「……」

黒服女(大) 「……暗号名S、昼食にしましょう」

黒服女(小) 「おお、これは超申し訳ないです」

黒服女(大) (あー、そうだった。この子、リアル中2だったんだ)

黒服女(小) 「にしても、ターゲットはあんな超オシャレなお店でランチなのに、私達はファミチキですか……」モフモフ

黒服女(大) 「Lチキの方が良かった?」カシュッ

黒服女(小) 「そうではなく! なんでこんな超天気のいい日に、廃ビルの一室でジャンクフードなどを」

黒服女(大) 「うわマズ。この缶コーヒーは地雷認定だね」

黒服女(小) 「超スルーですか」



結標 「あ、そうだ」

海原 「?」

結標 「この間はありがとね。つきっきりで看病してくれて」

海原 「いえいえ。それはお互い様じゃないですか」

結標 「そ、お互い様よ。だから……」

海原 「だから?」

結標 「だから、今日はお礼とか抜きにしてほしいの」

海原 「ですが、それでは」

結標 「気が済まないって言うんでしょ? でもそうはいかないわよ、お互い様って言ったじゃない」

海原 「これは一本とられましたね」

結標 「……そういう理由とかないと、私と外出できないの?」

海原 「え? そ、そんな訳ないじゃないですか」

結標 「じゃあいいわね。はい、決まり」

海原 「適いませんね、これは」

結標 「だって、接待されてるみたいなのも居心地悪いんだもの」

海原 「申し訳ないですね、これは僕の悪いクセです」

結標 「これから気をつけてね」

海原 「そういえば、聞きたかったのですが」

結標 「?」

海原 「風邪をこじらせたとき、結標さんはどうしてあのような格好で僕の隣に?」

結標 「」

海原 「朝起きてみれば、結標さんがあのような姿で隣にいたんですから。
    何か間違いを犯したのかと真っ青になったものです」

結標 「だ、だっ、だって、貴方が寒い寒いって言うから……」

海原 「そんなことを言っていたのですか。あの時は意識も朦朧としてて記憶が定かじゃないんですよね」

結標 「今思い出しても、ホントに辛そうだったわね」

海原 「いやはや、お恥ずかしい……結標さんには頭が上がりません」

結標 「ちょっと」

海原 「おっと失礼、こういうのはナシでしたね」

結標 「うん、よろしい。それにお恥ずかしいって言うけど、こっちだって恥ずかしかったんだからね」

海原 「いえ、何も見てませんよ?」

結標 「治った日は私より先に起きてたじゃない」

海原 「ですから見てませんて」

結標 「ホントに? 私の目を見て言って」ジー

海原 「……すみませんでした」ペコリ

結標 「変態! 変態! 変態!」バシバシバシ

海原 「不可抗力ですって! 起きたときにやっと把握したんですから!」

結標 「……まあ、ある程度は覚悟してたけどね」ムー

海原 「あ、でも、綺麗でしたよ?」

結標 「もうその話はお終い! やめ!」

海原 「?」

結標 (なんでそこまでしたか、気付かないかなぁ……)

店員 「失礼致します。こちらミックスベジタブルジュースになります」

海原 「おや? 頼んでいませんよ?」

店員 「ランチタイム限定のサービスです」

海原 「これはこれは、ありがとうございます」

結標 「さっきから随分と尽くしてくれるお店ね」

海原 「細やかな心配りが、人気の秘訣なのでしょうね」


~30分後~


海原 「さて、そろそろ行きますか」

結標 「そうね。ずいぶんゆっくりしちゃったし」

海原 「では参りましょう」サッ

結標 「あっ、ちょっと」

海原 「どうしました?」

結標 「伝票掻っ攫わないでよ。私の分が」

海原 「出しておきますよ」

結標 「そういうのはナシって言ったでしょ。自分の分ぐらい出すわよ」

海原 「そういうのは抜きにしても、ここは出させてください」

結標 「なんでよ……」

海原 「見てしまったお詫びです」ニコニコ

結標 「バカ……いいわ、これでチャラにしてあげる」


黒服女(大) 「ねー、次何いく?」カチカチ

黒服女(小) 「ジンオウガの上位素材が超ほしいです」カチカチ

黒服女(大) 「じゃそれいくかなー。弾は通常2と散弾2と麻痺と……」

黒服女(小) 「……あ、ターゲット動き出しました!」

黒服女(大) 「やっと? よし、私らも行こうか」

 :
 :
 :

海原 「たしか、第6学区でしたね」

結標 「そ。だから、バスで移動ね」

海原 「今度はコケないでくださいよ」

結標 「分かってるわよ」ガシ

海原 「結標さん?」

結標 「手袋忘れちゃったから、手冷たいの」

海原 「は、はあ……」

結標 「ほら、行きましょうよ」

海原 「そうですね。遅くなってもいけませんし」

結標 「第6学区行きは……え? なにあれ?」

海原 「あのバス停だけ妙に混んでますね」

結標 「もしかして、みんな水族館目当てかしら」

海原 「かもしれませんね。今日は休日ですし」

結標 「満員バスは気が進まないけど、しょうがないか」

海原 「はぐれないようにしませんとね」ギュ

結標 「!(握り返してくれた!)」

海原 「さ、並びましょうか」

結標 「うん」


~バス車内~


 ガタン...
  ブロロロロ...


結標 「……うー」

結標 (ここまで混んでるなんて)

海原 「結標さん、大丈夫ですか?」

結標 「どうにか……」

結標 (期せずして向かい合わせに密着することになっちゃったわね……)

海原 「大混雑ですね……まあ、これも着くまでの辛抱です」

結標 「……そうね」

結標 (ラッシュは嫌いだけど、これなら着かなくてもいいかも)

結標 「」カオグリグリ


黒服女(大) 「バスに乗られちゃったか……さすがに同じ車内だとバレるよね」

黒服女(小) 「先回りしましょうか。行き先は水族館でしたよね?」

黒服女(大) 「うん。いざ、第6学区へ」


~20分後 第6学区 水族館前~


結標 「……えー」

海原 「予想以上の盛況っぷりですね」

結標 「これはちょっと……」

海原 「人ごみは苦手なんですよね? 今回は見送りますか?」

結標 (でも、真琴に託されちゃってるし……)

結標 「ううん、入りましょ。貴方だって楽しみだって言ってたじゃない」

海原 「無理はなさらないでくださいね」


黒服女(小) 「超すっごい人ですね」

黒服女(大) 「うわ、これムリ。断られて正解だったな」

 :
 :
 :

海原 「ようやくチケットが買えましたね」

結標 「これだけで疲れちゃいそうね」

海原 「しかし、やはりと言いますか。カップルばかりですね」

結標 「あ」

結標 (いけない! 記念写真のこと言ってなかった!)

海原 「結標さん、どうぞ」スッ

結標 「なに? 手?」

海原 「人も多いですし、はぐれないようにしませんと」ニコニコ

結標 「あ……はい」ギュ


~水族館「ライトブルーガーデン」~


海原 「おお……これが水族館というヤツですか」

結標 「私も何年振りかしら」

海原 「向こうに巨大水槽があるらしいですよ、行ってみましょう」

結標 「ちょ、引っ張らないで。水槽は逃げないわよ」

海原 「これは失礼、つい気持ちがはやってしまいまして」

結標 「時間はたっぷりあるんでしょ?」

海原 「ふふ、それもそうですね」

結標 「あ、あれそうじゃない?」

海原 「ここから見ても相当な大きさですよ」

結標 「行ってみましょ」

海原 「ええ」

結標 「すごいわね、これ……こんな大きなガラス、どうやって用意したのかしら」ペタペタ

海原 「見たことある魚もいれば、見たことない魚も多いですね」

結標 「あ、イワシの大群」

海原 「美味しそうですね」

結標 「それ、水族館で持つ感想なの?」

海原 「食卓ではお世話になってるもので」ニコニコ

結標 「そんなに出てたかしら……うん?」

海蛇 「」ヘロゥ

結標 「うひゃぁ!? 蛇! 蛇!!」ダキッ

海原 「大丈夫ですよ、可愛いじゃないですか」

結標 「無理無理無理無理!!」

海原 「ははっ、では次にいきましょう」

結標 「さっきはびっくりした……」

海原 「ここは? 急に暗くなりましたが」

結標 「なにこれ? 光ってる?」


 ピカ キラキラ


結標 「うわぁ……」

海原 「これは、クラゲですね」

結標 「すごーい……これだけいると、ちょっとしたイルミネーションね」

海原 「どうやって光ってるんでしょうね、こやつらは」

結標 「確か蛍光タンパク質がどうとか……あー、そんな難しい話はいいのよ」

海原 「そうですね、見て楽しむとしましょう」

結標 「いいわね、これ。飼いたくなっちゃう」

海原 「その時はウミヘビも是非」

結標 「絶対イヤ!」

海原 「クラゲコーナーはここまでのようですね」

結標 「あ、なんか貼ってある」


 【お土産コーナーにてクラゲアイス販売中!】


結標 「……」

海原 「クラゲアイス。エキセントリックですね」

結標 「いや、ね……わざわざこれをクラゲコーナーの出口におく?」

海原 「クラゲに興味を持ってもらうためでしょう」

結標 「なんか違うような……」

海原 「この先はシートンネルだそうですよ」

結標 「水族館にありがちなアレね。行きましょ」

海原 「楽しみですね」


黒服女(大) 「やべー……絹旗さんが人ごみに飲み込まれてどっかいっちゃった……」

黒服女(大) 「小さい分、流れに巻き込まれると全然分かんないし」

 :
 :
 :

結標 「うっわ、綺麗……」

海原 「水面を下から見上げると、こんなにも輝いているとは」

結標 「そうそう見れないもんね。沖縄行った時を思い出すなぁ」

海原 「向こうの海も綺麗でしたね」

結標 「ちょうどこんな感じよ。下からみると光が乱反射してて」

海原 「惜しいことをしました。僕も潜っておけば良かったですね」

結標 「またいつか行きましょうよ。私も行きたいし」

海原 「婚后さんにお願いしませんとね」

結標 「あ、あっち見て。大きい亀が」

海原 「ずいぶんとゆるやかに泳いでますね」

結標 「亀が超スピードで泳いでたら相当シュールね」

海原 「ええ、やはり亀はこうでありませんと」

結標 「ねえ、この魚ってなにかな」

海原 「これはまた大きいですね、何人前でしょうか」

結標 「CIAのエージェントみたいなこと言わないでよ」

海原 「いや、彼なら"で、ウマイのか?"って聞くでしょう」

結標 「イワシの大群に美味しそうって言った貴方も似たようなものよ」

海原 「たしかに、心の師匠ですけどね」

結標 「……捕まらない程度にしてよね」

海原 「心に留めておきます」ニコニコ

海原 「おっと、どうやら水中トンネルはここまですか」

結標 「えー……もっとあってもいいのに」

海原 「ふふ、少々名残惜しいですね」

結標 「少しぐらい立ち止まっても平気かしら」

海原 「何かあるんですか?」

結標 「もう一回、水面を見ておきたいの。ここ、写真撮影禁止だし」

海原 「そうですね、目に焼き付けておきましょう」

結標 「また来れるかなぁ」

海原 「人入りが落ち着いた頃に、また来ましょうか」

結標 「約束だからね」

海原 「ええ、約束です」

 :
 :
 :

結標 「残念、イルカショーまであと1時間半か。どうする?」

海原 「うーん……迷ってしまいますね」

結標 「次の機会にしましょ」

海原 「よろしいので?」

結標 「これで、もう一回ここに来る言い訳が増えたでしょ?」

海原 「なるほど、そういうことですか」

係員 「あ、写真撮影のお客様ですか?」ニコニコ

海原 「はい? 写真撮影?」

結標 (え? あれってここで撮るの!?)

係員 「はい、開館イベントの一環で、カップルのお客様には記念写真撮影のサービスを行っております」

海原 「結標さん、どうします?」

結標 「…………撮る」

海原 「ではお願いできますか」

係員 「はい。一緒に写る海の仲間をお選びください」ニコニコ

結標 「一緒って?」

係員 「イルカ、ペンギン、ウミヘビのいずれかと一緒に撮影となっております」

海原 「では、ウミヘ(グシャ)結標さん、ヒールで足を踏まれるのは痛いのですが」

結標 「ペンギンでお願いします」

係員 「はい、ではこちらへどうぞ」

係員 (ずっと手繋いでて。仲良いんだなぁ)

海原 「ペンギンがお好きなんですか?」

結標 「そりゃね。あの走ってる姿とか可愛い過ぎじゃない」


~ペンギンコーナー~


結標 「ここって……」

海原 「普通なら入れない場所ですよね」

係員 「みんなー、でておいでー」パンパン


 ゾロゾロヒョコヒョコ


結標 「」

海原 「おお、よく統制がとれてますね」

結標 「か、かわいい……///」

係員 「準備ができましたら声を掛けてくださいね」

海原 「さて、どう撮りましょうか」

結標 「ね、ねえ。それなんだけどさ」

海原 「お、なにか妙案が?」

結標 「これぐらいしてもいいわよね」ダキッ

海原 「え?」

結標 「お願いしまーす」

係員 「では撮りますねー、はい笑って笑ってー」

海原 「あの、結標さん?」

結標 「ほーら、いつものスマイルはどうしたの?」

海原 「え? あ、はい、こうですね」ニコニコ

係員 「撮りまーす」


 カシャッ


 :
 :
 :

海原 「よく撮れてますね、少々照れくさいですが」

結標 (写真立て買ってこないと)

海原 「さて、残すはグッズコーナーのようですよ」

結標 (にしても、腕に抱きついたのはちょっとやりすぎだったかな)

海原 「折角ですし、みなさんにもお土産を買っていきましょう」

結標 (あててんのよ、ってヤツよね。うわーうわー///)

海原 「……?」

結標 (そう考えると、この写真見られたら何言われるか分からないわね)

海原 「結標さん?」

結標 「は、はい!」

海原 「大丈夫ですか? どこか具合でも?」

結標 「大丈夫よ、全然大丈夫」

海原 「ならいいのですが……」

結標 「で、えと、なんだっけ」

海原 「グッズコーナーでお土産を選んでいきませんか?」

結標 「そうね。みんなにも何か買っていかないと」


<お客様にお呼び出し申し上げます。
<第7学区よりお越しのきぬはた……これ、もあいでいいの?
<失礼致しました。きぬはたさいあい様、お連れ様が迷子カウンターでお待ちです。


結標 「……なんか聞き覚えのある名前が聞こえたわね」

海原 「絹旗さんもいらっしゃってるのですか。折角ですし、合流しますか?」

結標 「まあ、そう考えるわよね、貴方なら」ハァ

海原 「はい?」

結標 「……やめときましょ。アナウンスしてるってことは、誰かと一緒ってことでしょ?」

海原 「なるほど。茶々を入れるのも無粋ですしね」

結標 「そういうこと」

結標 (それは私たちにも言えるんだけどね)

結標 「それより、なにか買うんでしょ?」

海原 「」ジー

結標 「海原? どうし」ピキーン

海原 「これ買っていって、リビングに飾りませんか?」

結標 「ウミヘビの置物?」

海原 「はい」

結標 「やだぁ! 絶対やだ!」

海原 「ダメですか……まあ、次回にお預けということで」ニコニコ

結標 「次回も次々回もずーっと先も絶対イヤだからね! ていうかどんだけ蛇好きなのよ!」ムキー

海原 「心の師匠ですから」キリッ

結標 「~~っ、ともかく! 私の前で蛇はやめて!」

海原 「しょうがないですね、自重します」

結標 「お菓子とかにしときましょうよ……」

海原 「あの、このぬいぐるみじゃダメですか?」

結標 「……リビングじゃなくて、自分の部屋に飾ってよね」

海原 「やった……ありがとうございます」

結標 (意外な一面が見れたわね……)

海原 「あとは何にしましょうか」

結標 「そうね、無難にお菓子とか。あ、これ絹旗さんに似合うんじゃない?」

海原 「これは……どう使うんでしょうか」


~1時間後 水族館前バス停~


結標 「結局いろいろ買っちゃったわね」

海原 「いやぁ、でも楽しめましたよ。ついはしゃいでしまいました」

結標 「ええ、ホントに……私も楽しかった」ニコニコ

海原 「また来たいものですね」

結標 「うん、また機会があれば2人で」

海原 「その時には、みなさんも一緒に」

結標 「……」

海原 「?」

結標 「知らない」プイッ

海原 「??」

結標 (男ってみんなKYね)


~第7学区 とある駅前~


結標 「帰りのバスは空いててよかったー」ノビー

海原 「荷物も増えてますし、座れたのは幸運でしたね」

結標 「今何時?」

海原 「そうですね、大体……18時をちょっとまわったところですね」

結標 「あれ? まだそんな時間? 真っ暗だからもっと遅いと思ってたわ」

海原 「最近日も短くなりましたし」

結標 (これからどうしよっかなー)

海原 「帰宅するにはちょうどいい時間ですかね」

結標 「え?」

海原 「今から帰れば、夕食の時間ぐらいじゃないですか」

結標 「そうだけど……」

結標 (いいの? これで)

海原 「今日は楽しかったです、ありがとうございました」ニコニコ

結標 「う、うん」

海原 「さて、遅くなりすぎる前に行きましょうか」

結標 (……今言わないと!)

結標 「ねえ、海原」クイクイ

海原 「どうしました?」

結標 「……」

海原 「結標さん?」

結標 「まだ帰りたくない」



黒服女(小) 「ありえないです! 超ありえないです! 人を迷子扱いした挙句にアナウンスなんて!」

黒服女(大) 「しょうがないじゃん。あの人の多さじゃ探せないって」

黒服女(小) 「しかも! 人の名前を超間違いやがりましたね!」

黒服女(大) 「それは私のせいじゃないよ!」

黒服女(小) 「知り合いが聞いてたらどうするつもりなんですか!」

黒服女(大) 「少なくとも二人は聞いちゃってる人がいるけど?」

黒服女(小) 「」

黒服女(大) 「さて、そのお二人。なんか妙な空気になってるけど、どうしたんだろ」

黒服女(小) 「ヒドイですぅ……ヒドイですぅ……」ブツブツ

黒服女(大) 「あーもう、あとで晩ご飯奢ってあげるから戻ってこい!」ガシガシ

黒服女(小) 「頭なでないでください!」



海原 「あの、帰りたくないと申されますと?」

結標 「そのまんまの意味よ」

海原 「何かあったんですか?」

結標 「何かなきゃいけない訳?」

海原 「はい?」

結標 「昼間も似たようなこと聞いたけど、理由とか必要なの?」

海原 「そういう訳ではありませんが……」

結標 「それとも、私といても楽しくない?」

海原 「そんな訳ないじゃないですか!」

結標 「じゃ、もう少しいいじゃない。ねえ、ダメ?」

海原 「ですが……」

結標 「なんで、分かってくれないの……?」ウルウル

海原 「……」

海原 (そうか……最近は仕事らしい仕事がないとはいえ、彼女も暗部で生きてきた人間)

海原 (こういった"普通の"時間は貴重であり、また憧れていたのかもしれませんね)

海原 (そのお相手役が僕というのは不服かもしれませんが、できることはしましょう)

海原 「では、夕食にしませんか? また移動が必要ですが」

結標 「!」

海原 「この辺の店ですと、夜は閉まってしまいますからね」

結標 「じゃあ、どこに行くの?」

海原 「第5学区です。あそこなら夜もやっているお店が多いですから」

結標 「でも、バスも終わっちゃってるわね……」

海原 「タクシーがありますよ。大通りにでて捕まえましょう」

結標 「……」

海原 「結標さん?」

結標 「手冷たい」

海原 「はいはい、これでいいですか?」ギュ

結標 「ふふ、よろしい」

海原 「あ、家の方に連絡をしておきませんと」

結標 「もうしといたわよ、バス乗ってるときに」

海原 「素早い対応、お見事です」

結標 「"今日は帰らない"ってね」

海原 「え」

結標 「冗談よ、遅くなるってメール送っておいたわ」クスクス

海原 「驚かさないでくださいよ」

結標 (最初は"帰らない"って打ったけど、結局打ちなおしたのよね)

海原 「さて、タクシーはすぐ来てくれますかね」

結標 (別にすぐに来てくれなくてもいいわよ)

結標 「っくしゅん」

海原 「冷えますか?」

結標 「ちょっと失敗しちゃったかな。さすがに暗くなると冷えるわね」

海原 「もう12月も間近ですしね」

結標 「羽織るものでも持っておけば(ファサ)えっ?」

海原 「僕のマフラーでよければ、使っててください」ニコニコ

結標 「……あ、あの……ぅ……寒くないの?」

海原 「僕は大丈夫ですよ」

結標 「あ、洗って返すから……」

海原 「そんな。安物ですよ、気負わないでください」

結標 「ゴメン……」

海原 「お、やっとタクシーが」ノシ


 キキィ バタン


運転手 「どちらまで?」

海原 「第5学区の◯◯通りまでお願いします」

運転手 「」コクリ

結標 「……? 運転手さん、なんか見覚えが……」

海原 「お知り合いですか?」

結標 (サングラスかけてて顔はよく分からないけど……ていうかこんな時間にサングラス!?)

海原 「女性の運転手さんも珍しいですね」

運転手 「……そうでしょうか?」

結標 (まぁ……いっか。面倒なことになってもイヤだし)



黒服女(小) 「タクシーをジャックするとか、超やりすぎじゃないでしょうか……」

黒服女(小) 「しかし乗り心地が超悪いです……まだ着かないんですか」



~20分後 第5学区~


結標 「ここは年齢層が高いだけあって、まだ賑わってるわね」

海原 「大学生中心の街ですしね」

結標 「これから行く店ってどんなところなの?」

海原 「あそこにビルが見えるでしょう?」

結標 「あの、一番高いヤツ?」

海原 「はい。あそこの最上階にあるレストランです」

結標 「えっ? だ、大丈夫なの?」

海原 「まあ、少々混んでるかもしれませんが」

結標 「そっちじゃなくて!」

海原 「どっちですか?」

結標 「その、お金とか」

海原 「ご心配なく。味と雰囲気の割にはリーズナブルなんです」

結標 「服装とか」

海原 「ドレスコードはありませんよ。駆動鎧でも入れます」

結標 「あ、あと……」

海原 「気後れしなくても大丈夫ですよ。さ、行きましょうか」グイ

結標 「引っ張らないでよ! 逃げないから!」

 :
 :
 :

黒服女(大) 「着いたよー」ガチャ

黒服女(小) 「」ゲッソリ

黒服女(大) 「あれ?」

黒服女(小) 「トランクは……もうイヤですぅ……」

黒服女(大) 「ほらほら、ターゲットを追わないと」


~第5学区 展望レストラン「ダブルムーン」~


結標 「」ポカーン

海原 「昼食に続いて、窓際の席とは。今日はついてます」

結標 「綺麗……」

海原 「ここからの夜景は、雑誌に紹介されるぐらい評判ですからね」

結標 「来てよかった、本当に」

海原 「さて、何にしますか?」

結標 「えと……こういうお店、よく分からないから。任せた」

海原 「任されました」ニコニコ

店員 「お決まりですか?」

海原 「ディナーコースを魚料理でお願いします」

店員 「お飲み物はいかがされますか?」

海原 「いかがされますか?」

結標 「う? な、何があるの?」

店員 「各種ワイン、シャンパン、コーヒー、各種の紅茶からお選び頂けます」

結標 「……シャンパンって、ノンアルコールあります?」

店員 「はい、ございます」

結標 「じゃあ、それで」

店員 「かしこまりました」ペコリ

結標 「……なんで急にふるのよ!」

海原 「飲み物ぐらいは選んで頂こうと思いまして」ニコニコ

結標 「焦っちゃったじゃない……絶対店員さんに笑われてるわ」orz

海原 「大丈夫ですよ」

結標 (それにしても、料理は自分で頼まなくて正解ね……)

海原 「あとは待つばかりですね」

結標 「貴方、慣れてる感じがするわね」

結標 (こういうお店は……流石に一人じゃないわよね)

海原 「ここにも一人で来たことがありまして」

結標 「……ウソでしょ?」

海原 「僕に一緒にくる相手がいると思います?」

結標 「それは……否定できる材料がないんだもん……」

海原 「結標さんが、同行者第1号ということになりますね」ニコニコ

結標 (なんで天然でこんな事言うかなぁ……)

海原 「僕にこういった雰囲気のお店は似合いませんかね?」

結標 「似合わないっていうか……正直意外だわ」

海原 「意外とは……普段僕がどう思われてるか気になりますね」

結標 「変人」

海原 「手厳しいですね」

結標 「それ言っちゃうと、あの家の人はみんなどっかしら変人だけどね」

海原 「個性豊かで結構じゃないですか」

店員 「失礼致します。こちら、お飲み物になります」カチャカチャ

海原 「はい、どうも」

結標 「シャンパンゴールドって、こういう色なのね」マジマジ

海原 「結標さん、今日はお疲れさまでした」スッ

結標 「え? あぁ、そういうことね。じゃ、乾杯」


 ガチン☆


 :
 :
 :

店員 「失礼致します。こちらデザートの"季節のフルーツ ヨーグルトソース"になります」

海原 「コースはこれで全部ですね。ありがとうございます」

店員 「ごゆっくりどうぞ」ペコリ

結標 (高級な見た目の料理ばっか。緊張して味なんて分からなかったわ……)

海原 「いかがでしたか?」

結標 「う、うん。超美味しかった」

海原 「超?」

結標 「あ」

海原 「絹旗さんが伝染りましたか」

結標 「な、たまたまよ、たまたま!」

海原 「超」ニコニコ

結標 「ほっといてよ!」ムキー

海原 「ふふ、これは失礼」

結標 「ったく……ん? これなに?」

海原 「伝票ですね」

結標 「伝票すら、こんな高そうな革ケースに入ってるのね」パカ

結標 「」

海原 「どうしました?」

結標 「えー……すごい。二人で12000円って……」

海原 「まあまあじゃないですか?」

結標 「しかもこのサービス料ってなに?」

海原 「そのまんまの意味ですが」

結標 「そ、そうなの……」

海原 「一息ついたら、帰りましょう」

結標 「うん、そうしましょ」

結標 (初回から朝帰りもアレだしね)

海原 「今日はいい日でした、大満足ですよ」

結標 「そう? 気が合うわね」クスクス

海原 「また、お付き合い願えますか?」

結標 「はい?」

海原 「またその内、どこか出かけたいなと思えてきまして」

結標 「あ……わ、私で良ければ」

結標 (キターーーー!)

海原 「では、そろそろ行きましょうか」

結標 「うん!」


~第5学区 カレー専門「これでもくらえ」~


黒服女(小) 「ターゲットはもういいんですか」

黒服女(大) 「あんな店に入られたらどうにもならないでしょ、外からも見えそうにないし」

黒服女(小) 「まあ、もうほっといても超大丈夫でしょうね」

黒服女(大) 「クライアントとスポンサーに報告するネタも十分に揃ってるしね」

黒服女(小) 「今日はこんなところですか。正直いって超疲れましたし」

黒服女(大) 「タクシーも一応返さないといけないしねー」

黒服女(小) 「私たちもこれ食べたら帰りましょうか」パク

黒服女(大) 「? ちょっと待って。そっちの皿私のじゃない?」

黒服女(小) 「( ゚ロ゚)」

黒服女(大) 「辛さLevel5大盛りの……って遅かったか」


~帰りのタクシー内~


結標 「」スピー

海原 「ふふ、余程お疲れだったんですね」

運転手 「奥さんですか? 仲がよろしいですね」

海原 「ははは、そう見えますか?」

海原 (そういえば、今の家に初めて来た時も絹旗さんに間違われましたね)

海原 「懐かしいものです」ポツリ

運転手 「懐かしいですね、私も若い頃はブイブイ言わせたものです、ゼハハハ」

海原 (ちょっとうるさいですね、起こしてしまうでしょう)

結標 「ん……」スピー

海原 (そういえば沖縄でも……結標さんは手が届く範囲にあるものを抱き枕にするクセがお有りなんですね)

結標 「」スリスリ

 :
 :
 :

結標 (もう家に着くのか……なんか今日あっという間だったな)コツコツ

海原 「みなさんまだ起きておいでですかね」

結標 「この時間だったら……あ、滝壺さんはもう寝てるかもね」

海原 「滝壺さんは早寝早起きですから」

結標 (滝壺さんか……いつだったか、見せつけてくれちゃったわね)

結標 (そういえば、真琴はほっぺたキスしてやったって言ってたのよね)

結標 (……あれ? 同年代で私だけ出遅れてる?)

結標 「これってマズくない?」

海原 「はい? 何がですか?」

結標 「あ、声に出てた? ゴメンなさい、なんでもないの」

海原 「?」

結標 (今いくっきゃないわよね、今日の締めくくりに)

結標 (リップは……あったあった)ヌリヌリ

結標 「ねえ」クイクイ

海原 「なんでしょうか」

結標 「ちょっとでいいから目閉じてて」

海原 「? それはまた、どうして」

結標 「いいから!」

海原 「は、はあ」パチリ

結標 (思い切って……あ、あれ?)

結標 「ん~……」グググ

結標 (届かない……!)←154cm+ヒール4cm

結標 (ぐ、つ、爪先立ちで、どうにか……あ、あぶなっ……)ガシ

海原 (両肩を掴まれた!? 一体何をされるというんですか……!)ガクブル

結標 「まっ、まだ目開けないでよ!」

海原 「はいはい」

結標 (……うー、でもやっぱまだ唇は……ムリ)

海原 (この香りはなんでしょうか)  ※あわきんの髪の匂い

結標 (初回だし、頬で)

結標 「ん……」chu☆

海原 「ッ!?!?」ゾクッ

結標 「も、もう開けていいわよ」

海原 「むっ、むむむ、結標さん!? 今なにを!?」

結標 「え……なに、そんな引いてるのよ」

海原 「何かを顔に当てられたような……」

結標 (分からないの!?)

結標 「コレよ」

海原 「コレ? その、人差し指を当ててる、唇ですか?」

結標 「……コレ」

海原 「なっ、ななな……」

結標 「言わせないでよ恥ずかしい!」ムキー

海原 「」ポカーン

結標 「……な、なによ」

海原 「いえ、あまりに唐突だったもので……」

結標 「だ、だって、私、その……あぅ……」

海原 「結標さん?」

結標 「わああああ///」ヒュ


結標 「…………あ、やば」

結標 「自分が飛ぶつもりが、間違えて海原飛ばしちゃった」

結標 「はぁ……」コツコツ

結標 「転移先は家の近く……のハズだから、大丈夫よね」

結標 (私としたことが、焦ってバカやっちゃったな)

結標 「せめて、家まで一緒に帰りたかった」


<結標さーん!?


結標 「え?」

海原 「あ! 結標さん!」

結標 「う、海原!?」

海原 「探しましたよ。おっと、今度は飛ばさないでくださいね」

結標 「なんで? 先に帰っててもよかったじゃない」

海原 「それでもよかったのですが、どうせなら一緒に帰ってもいいじゃないですか」

結標 「っ……」

海原 「家に帰るまでが遠足、といいますか」

結標 「遠足じゃないわよ、バカ」

海原 「それに、こんな夜道を女性一人で歩かせる訳にもいきませんし」

結標 「私を誰だと思ってるの? そこいらのチンピラ如きに後れは取らないわよ」

海原 「それでもですよ」ニコニコ

結標 「……じゃあ、はい」

海原 「握手ですか?」

結標 「」ジトー

海原 「これは失礼しました。こうですね」ギュ

結標 「よろしい」

海原 「では、改めて。帰りましょうか」

結標 「うん」


~きぬはた荘 リビング~


<ただーいまー
<ただいま戻りました


番外個体 「お、帰ってきたよ」

絹旗 「それではみなさん、ご報告はまた改めて」

結標 「あら? みんな揃ってなにやってるの?」

絹旗 「お茶会です」

浜面 「お、なんだ。二人一緒だったのか?」

海原 「ええ、そんなところです」

結標 「水族館いってたの。これお土産だから、みんなで食べて」ドサッ

婚后 「あら、可愛らしい。いただくのが勿体無いですわね」

滝壺 「でも美味しそうだね」

白井 「ここは愛でつつ頂きますの」

結標 「あと、これは絹旗さんに。似合いそうだったから」

絹旗 「……なんですか、コレ」

結標 「チョウチンアンコウカチューシャ」

滝壺 「なにこれ可愛い」

婚后 「ぜひ着けてみてくださいな」

絹旗 「は、はあ……こうですかね」ミョンミョン

番外個体 「~~~」プルプル

白井 「大きいお姉さま、笑いをこらえて痙攣するのは失礼かと……プクク」

絹旗 「なんですか! 超失礼じゃないですか!」ミョンミョン

番外個体 「う、動かないで……頭のそれが動いて……もうムリ! ひゃはははは!」

絹旗 「ぬぐああああ!」ミョンミョン

結標 「ちなみにコレ、横にスイッチがあってね」カチッ

浜面 「おお! 光った! 光りよったぞ!」

海原 「これは予想外に似合いますね」

絹旗 「……なんか、今日は超ロクな目にあってないんですが」ミョンミョン

ユリコ 「(*・ω・)ノシ」ペチペチ

婚后 「ユリコもお気に召したようですわよ」

絹旗 「まあ……無碍にするのも失礼なので、もらっておきます」ミョンミョン

滝壺 「ねえねえ、水族館ってどうだった?」

結標 「うーん、どこから話そっかなー」

白井 「あら? なんだかご機嫌ですの」

浜面 「そりゃご機嫌になることがあったんだろ、な?」

結標 「ふふ、ナイショ♪」

番外個体 (そりゃあれだけ連れ回せば)

絹旗 (超ご機嫌にもなるってものです)ミョンミョン


~数日後 きぬはた荘 結標個室~


結標 「♪」コトッ

結標 (次はいつかなぁ、どこ行くのかなぁ)


<バーン


結標 「ッ!?」パタン

番外個体 「Freeeeeeeze!!」

結標 「うるさーーい!!」ピコッ

番外個体 「いてっ」

結標 「いくら私たちの仲といっても、ノックぐらいすべきでしょ!」

番外個体 「チッ、反省してまーす」

結標 「ったく……で、何の用?」

番外個体 「後学のためにさ、海原さんとどこまでいったか聞かせてもらおうかと」ニヤニヤ

結標 「貴女が面白がるような話はないわよ。一緒にご飯食べて水族館行っただけじゃない」

番外個体 「ずっと手繋いでたでしょ?」

結標 「」

番外個体 「お昼のとき、海原さんにあーんしてもらってたよね?」

結標 「」

番外個体 「ねえねえ、海原さんのマフラーってどんな匂いだった?」ニヤニヤ

結標 「」プルプル

番外個体 「"貴方の心にムーブポイントしたい"」

結標 「それは言ってないわよ!」ボスボスボス

番外個体 「痛い痛い! 枕で殴らないで! ホコリまってるから!」

結標 「なんで!? なんで私と海原が気付かないような尾行してるの!」ボスボスボス

番外個体 「ちょ、ギブ! ギブギブ!」

結標 「はぁはぁ……それで、どっからどこまで見てたの」

番外個体 「ちょっとだけだよ……合流してから、夜に高そうなレストランに入るところまで」

結標 「ほとんど全部じゃない!」ガシッ グリグリ

番外個体 「あいたたたた! ムリ! ムリムリ!」

結標 「ここが痛いの? 貴女、胃が弱ってるんじゃない?」

番外個体 「足つぼマッサージとかでkいったぁぁぁぁぁ!!」ジタバタ

結標 「ほら、言うことがあるでしょ!」

番外個体 「ゴメンなさいゴメンなさい!!」

 :
 :
 :

番外個体 「」グッタリ

結標 「まったく、貴女も抜け目ないわね」

結標 (キスシーン見られなかっただけマシか……)

番外個体 「? ねえ、なんでこの写真立て伏せてあるの? ていうか、こんなの前からあったっけ?」

結標 「!」

番外個体 「ははぁ、さては恥ずかしーい写真とかが、って消えた?」

結標 「これはダメ」

番外個体 「ちょっとぐらいいいでしょー」

結標 「ダメだったらダメ!」

番外個体 「ちょっとだけー」

結標 「これだけは譲れない!」

結標 (大事な思い出だし、なによりまだ人に見せるのは恥ずかしいし……)

結標 (……思い出か……また増やせるかな)

番外個体 「ねえってばー」

結標 「しつこい!」

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