一方通行「俺と契約して魔法少女になンねェか?」 > 10


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 ~~ 常盤台寮 ~~

御坂「……疲れた…」

御坂「あーあ、なんだか私バカみたい」

御坂「願いが叶うからって舞い上がって魔法少女になってケガまでしたのに願いは叶ってないし」

御坂「仲間だと思ってたのに一方通行だし足手まとい扱いだし原因不明の意識混濁とか」

御坂「……『何かを守る為に戦う』なんて軽々しく引き受けるようなことじゃなかったんだわ」

御坂「『魔法少女』なんてマンガみたいな響きに気を取られて、本質を理解できてなかった」

御坂「向いてないから辞めろって言われるのも当たり前かもね」

御坂「……はぁ」グー

御坂「………おなかへった」

御坂「色々あってお昼食べる暇なかったもんね…もう食堂もやってないし外に食べにいこっかな」

御坂「今日は外出るなって言われたけど、空腹を感じるくらいに元気なんだし問題ないわよね」スタスタ

御坂「いつものファミレスでいっか」スタスタ

御坂「昨日は淡希とキュゥべえとあーくん…じゃなかった一方通行と行ったんだっけ」

御坂「あの時は、みんなで仲良くがんばろうとか思ってたのになー…とんだマヌケよね」

御坂「……一方通行の奴ふつーにご飯食べてたな」

御坂「ニンジンが苦手とかw人間らしいこと言ってんじゃないわよ怪物のくせに」

御坂「一方通行のこと、ずっと人間らしいところなんて一切無いんだと思ってたけど」

御坂「ご飯も食べるし笑ってたしアイツや妹とも普通の友達みたいに話してたし…ゲコ太の旗くれたし」

御坂「普通の人間なんだ…なのに、なんで」

御坂「なんであんな実験する気になったんだろう」

御坂「なんであんな実験やっといて正気でいられるんだろう」

御坂「妹達だって、何度も殺された記憶があるはずなのになんであんな普通に会話できるんだろ」

御坂「っつーか、携帯ねだるにしたって私にするモンじゃないの?!なーんでアイツなのよ!」

御坂「いっぺんその辺詳しく問い質して……って、いたー!」ダッシュ

御坂「ちょっとアンタ帰ったんじゃないの?聞きたいことあるんだけどっ」ダダダダ

御坂妹「おやお姉さま、またお会いしましたね、とミサカは急いでいるのを隠して挨拶をします」

御坂「隠せてないわよ!何急ぐってどこいくのよ?」

御坂妹「ふふふ、とってもいいところですよ、とミサカは夢心地になります」

御坂「へえ…ん?アンタ首筋に変な模様が…ま、まさかタトゥーなんて入れちゃったの!?」

御坂妹「何のことでしょう?とミサカは首をかしげます。
    お暇でしたら一緒に行きませんか?とミサカはお姉さまをお誘いしてみます」

御坂「いいわよ、私もちょうどアンタに話があるし。で、どこ行くの?私ご飯食べたいんだけど」

御坂妹「ご飯も何にも必要なくなるような素晴らしいトコロですよ、とミサカは先を急ぎます」スタスタ

御坂「ちょっとお、目的地くらい言いなさいよ」スタスタ


御坂「……ねえ、ここ廃工場よ?こんな所に何の用があるっていうの?」スタスタ

御坂妹「…もうすぐですよ、とミサカは楽園が近いことを告げます」スタスタ

御坂「楽園?」

御坂妹「素晴らしい世界に旅に出るんです、とミサカはお姉さまと一緒に行けることを嬉しく思います」

御坂「……何言ってるのよ?」

御坂妹「一緒に死んで、一緒に行きましょうお姉さま。ミサカは先に行った10031号達に早く会いたいのです」

御坂「な、、に…?ふざけてるの?」

御坂妹「お姉さまこそ何を言ってらっしゃるのですか?とミサカミサミサミサカミサミsmmkss」

御坂「!?ど、どうしちゃったの?」ガシッ

御坂妹「ミサミサミサミmsslkミサカミサミs」ガクガク

御坂「……!ソウルジェムに反応が…そういえば、魔女は『人間をおびき寄せて食う』とかって」

御坂「まさかこの子魔女に操られてる!?」


コンクリートの壁から染み出るようにして不気味な片羽の天使が出現した。
次々と現れる敵は獲物を狙うハイエナのように御坂たちの周りをくるくると舞う。

御坂「コイツら…魔女の手下!」

戦闘に備えてとっさに魔法少女カエル☆ミサカに変身したが、
どう見ても様子のおかしい妹を守らないと、と思うと抱きとめた体を離すのは躊躇われた。

御坂「この……っ」

近づいてくる魔女の手下へ向かって身じろぎする御坂妹を抱えたままの攻撃は、使い慣れた雷撃。
相手は一瞬しびれたように動きを止めたが、すぐまた動き始めた。

御坂「くそ…ちょっとアンタ、しっかりしなさいどうしたのよ!?」

御坂妹「ミサカミサミさsssmmmm」

??「なーにボヤボヤしてんのさあ」

御坂「!?」

御坂が顔を上げると、いつの間にか目の前に赤い髪・赤い服の少女が立っていた。
手には身長より長い槍を持ち、口にはなぜかポッキーをくわえている。

??「死にたくなかったらさっさとそのお荷物置いて逃げた方がいいぜ?」

御坂「な…っ!バカ言わないでよ妹を置いて逃げられる訳ないでしょ?」

??「妹?」

赤い少女は二人の顔を見比べると、納得がいったように頷いた。

??「……フン、そういうことなら助けてやるよ」

言うが早いか長い槍を軽々と振り回し、三人を取り囲む手下達を蹴散らす。

御坂「あ、アンタも魔法少女…!?」

??「……『も』?」

赤い髪の少女はなおも槍を振り回しながら、御坂の声に怪訝そうな返事をした。

??「…アンタの場合は魔法カエルなんじゃねーの?」

御坂「そうね、魔法ゲコ太ね!」フンス

??「そこ胸張るところじゃねーし」

軽口をたたきつつも、槍を薙ぎ、突き、時には九節根のように自在に伸びて次々と敵を殲滅する。

御坂「アンタ強いわね」

??「えへ、そうだろ?」

赤い少女は顔も赤くしてフフン、とふんぞり返った。

御坂「でも、」

鋭い紫電が御坂の右手から飛ぶ。
上空にもわらわら沸いていた片羽たちが落とそうとしていた鉄筋が磁力を帯び
不自然な軌道で3人のいる場所を避けて落下した。
コンクリートの地面に激突した派手な音があたりの壁に反響する。

御坂「攻撃重視で防御はおろそかになるタイプみたいね」

??「うっせー今のは話しかけられたせいだっつーの!」

少女は壁を蹴りあがると、廃工場の天井近くまで跳躍した。
放物線の頂点で槍を一振りさせ残った手下たちを一掃し、軽やかに着地する。

御坂「うわ、すごい運動性能ね…肉体強化系の能力者なの?」

??「何言ってんのさ。アンタも魔法少女ならこれくらいできるだろ?」

御坂「う……だ、だって私まだ魔法少女になって2日だもん」

??「なんだいほとんどトーシロじゃん」

御坂「う、うっさいわね!アンタだって油断して頭に鉄筋くらいそうだったじゃない!」

??「う、うっせー!いいんだよアレくらい食らったって全然平気なんだからな!」

言い争いをしている間に魔女の手下の姿は無くなっていた。

御坂「そういえば、敵が出てこなくなったわね。逃げたのかしら」

??「そうみたいだな。妹さん、気失ってるし早く病院でも連れてった方がいいんじゃねーの?」

御坂「そうね。ねえ、アンタも一緒に来なさいよ」

??「はあ?なんでアタシが」

御坂「この子を病院に連れてった後、ご飯付き合ってよ。助けてもらったお礼に奢るから」

??「ごはん…」ジュル

御坂「んじゃいくわよ!……うぐ、意識がない人間て案外重たいわね…」ヨロ

??「……しゃーねえなあ、貸しな。アタシが背負ってってやるよ」ヒョイ

御坂「そんな、悪いわよ」

??「モタモタしてるの見るとイラつくんだよ!さっさと病院に案内しな」スタスタ

御坂「歩くのはやいわね!重たくないの?」ゲコゲコ

??「魔法少女なら力の出力くらい自由に出来て当然だっつーの」スタスタ

御坂「そうなんだ」ゲコゲコ

??「……とりあえず、病院行く前に変身解こうな」

御坂「あ」ゲコッ

 ~~ 例の病院 ~~

カエル医者「ネットワークからの強制遮断プログラムが働いたみたいだね?」

御坂「どういうことですか?」

カエル医者「なんらかの外部操作を受けたようだね?それを危険とみなして中断操作されたんだね?」

御坂「外部操作…」

カエル医者「外傷もないし脳波にも異常は無いみたいだね?目が覚めたら詳しく聞くことにするよ?」

御坂「わかりました宜しくお願いします」ペコ

御坂「待たせたわね」スタスタ

??「まったくだよ。人を誘っといてほったらかしにすんなよなー」

御坂「ごめんごめん。そういえば、まだ名乗ってなかったわね。私は御坂美琴」

??「……佐倉杏子」

御坂「佐倉さんね。助けてくれてありがとう」

杏子「『さん』てガラじゃねーっての!杏子でいいよ」

御坂「じゃあ私も美琴って呼んでね」

杏子「で、妹は大丈夫なのかよ」

御坂「気を失って眠ってるだけだって。怪我もなかったし」

杏子「そっか」ホッ

御坂「杏子のお陰よ。助かったわ」

杏子「別にわざわざ助けようと思ったわけじゃねーし」モジモジ

御坂「素直にお礼言われときなさいよ」

杏子「……だってこういうの慣れてねーんだよ」ボソッ

御坂「ん?」

杏子「な、なんでもねーよ!」

御坂「良くわかんない子ね…まあいっか、じゃあごはん食べに行きましょ」スタスタ

杏子「おー」ソワソワ

御坂「ほら、早く選びなさいよ」

杏子「う、うーん…??」キョロキョロ

御坂「このアボカドのカルボナーラおいしいわよ」

杏子「んう?アホ…?」

御坂「アボカド!食べたことない?」

杏子「しゃーねーだろー!こういうとこで食ったことほとんどねーんだもん!」

御坂「そうなの?じゃあオススメ適当に頼んじゃうわよ」



杏子「うめー!なあなあこのムニョっとしてるの何だ?」モギュモギュ

御坂「ムニョって…それがアボカドよ」

杏子「あほ…と…かあー初めて食った」ムキュムキュ

御坂「気に入ったんなら良かった」パク

杏子(昔はびんぼーだったし、今は一緒に食べる家族も仲間もいねぇもんなあ…)モグ

杏子「なあ、アンタの妹……このままじゃまたさっきみたいな事になるぜ」

御坂「え?」

杏子「首のとこに模様みてーなアザがなかったか?」

御坂「!あったわ」

杏子「やっぱり……『魔女のくちづけ』だな」

御坂「『魔女のくちづけ』?」

杏子「本当に何にも知らねーんだなあ。魔女のいけにえに選ばれた印さ。操られてたんだよ」

御坂「いけにえ…私が気付かなかったら…あの子は……」

杏子「そういうこったな。アンタが魔法少女で良かったな」

御坂「……そうかな。魔法少女で良かった事なんて一つもないわよ」

杏子「願いが叶って力が使えていいことばっかじゃねーの」

御坂「私の願いなんて叶わなかったし、戦い方だってヘタクソだし」

杏子「叶わなかったのか?まあ、魔法で願いを叶えるなんて周りを歪める事だし叶わねー方がいいさ」

御坂「歪めるつもりなんか」

杏子「つもりが無くったってそうだろ?『願い』って言やあ聞こえはいいけどさ、
   ようは自分の思い通りにしたいっていう子供の我侭みたいなもんじゃねーか」

御坂(……たしかに人の心を思い通りになんて、最初から無理があったのかもね)

杏子「無理矢理捻じ曲げて上手くいったように見えてもそのうちデカいひずみになって帰ってくるのさ」

御坂(叶ったとしても不自然な関係はいずれ破綻する…そう考えると即そげぶされてマシだったのかも)

御坂「そうよ!やっぱりこういうことは自力で叶えないと!」ガタッ

杏子「うわっなんだよ急に」ビクッ

御坂「あ……ご、ゴメン。なんか、アンタのお陰で気力が戻ったというか…そんな感じ」チャクセキ

杏子「ふうん?美琴ってすぐ周り見えなくなるタイプっぽいよなーKYって言われるだろ」

御坂「」←コミュ障と言われたばっか

杏子「あっ…冗談!冗談だかんな?」アセアセ

御坂「どおせ私は友達いないしコミュ障だしKYだしスルー属性よおおお!!!」ビリビリビリ

杏子「うきゃあなんだこれ!そこまで言ってねえし!なんだよスルー属性ってあばばbbb」

御坂「……本当にゴメン」

杏子「マジで痛かったんだからなー!店追い出されるし!デザート食ってなかったのに」プスプス

御坂「でもさすが魔法少女ねー!ピンピンしてるじゃない!」

杏子「まあなー!…って誤魔化そうとしてんじゃねーよ!」プンスコ

御坂「(チッ)あっねえねえアレ食べない?」アセ

杏子「オイ今舌打ちしただろ!物で釣ろうとしてんなよ!」

御坂「ほらお食べー、ヒヨコさんですよー」アーン

杏子「あーんて…」カァァ

御坂「食べないなら私がぜーんぶ食べちゃうわよー」アーン

杏子「く、食うよ!」アーン

パク

杏子「……」モグモグ

御坂「おいしい?私も一個たべよっと」パク

杏子「…なんでだよ」

御坂「ん?何が?」

杏子「なんで、会ったばっかのアタシにメシ奢ったりお菓子食わせたりするのさ」

御坂「なんでって…ごはんは、助けてくれたお礼だって言ったじゃない。それに、」

御坂「友達ならお菓子あげたりくらい普通にするでしょ」

杏子「友達?」

御坂「一緒にごはん食べたらもう友達なんだから!」フンス

杏子「プッ…なんだよそれ」

御坂「いいじゃないの。貴重な魔法少女同士なんだもの、仲良くしましょうよ」

杏子「あは、…そうだな」

御坂「そうでしょ」

杏子「でもアタシはもう行かないと」

御坂「え、どこに?」

杏子「実は見滝原ってとこに行く途中だったんだ」

御坂「学園都市の北の方にある市だっけ。何しに行くの?」

杏子「見滝原市はやたら魔女が出現するとこなんだけど、ソコを縄張りにしてた魔法少女が死んじゃってさ」

御坂「死……!?魔女にやられちゃったの?」

杏子「だろうね。で、代わりにアタシが呼ばれたって訳」

御坂「そっか…気をつけてね」

杏子「人の心配してる場合かよ。美琴のが危なっかしいじゃねーか」ハァ

御坂「うう、そうだけど、心配くらいしてもいいでしょ」

杏子「……心配してもらうなんて久しぶりすぎて、どう反応したらいいのかわかんねーよ」ボソ

御坂「?」

杏子「なんでもねーよ!んで、北ってどっち?」キョロ

御坂「あっちよ。ひょっとしてアンタ迷子になってたの?」

杏子「うううっせー!この町意味不明すぎなんだよ!ヘンなバケツが走ってたりさ~」

御坂「あはは、清掃ロボのこと?確かに学園都市外では見かけないかもね」

杏子「清掃?アレが掃除してるのかあー。へんなの!」

御坂「変ってwあっち行って落ち着いたらまた学園都市に来なさいよ。案内してあげる」

杏子「そうだな。美琴も、気が向いたら見滝原に来なよ。もし会ったら戦い方教えてやってもいいぜ」

御坂「学園都市の魔女を片付けたらね!お土産にお菓子たくさん持って行ってあげるわ」

杏子「強気じゃねーか!……元気でな、美琴」

御坂「杏子も元気でね!」


御坂「……よーし」


御坂「妹を狙った魔女くらい姉の私が始末してやらないとね!」


一方通行「カエルパジャマってどこで売ってたっけか……おォ」テクテク

結標「あーあ、これから何を楽しみに生きていけばいいのかしら……チッ」テクテク

一方通行「会うなり舌打ちたァ良い度胸じゃねェか」

結標「あらごめんなさい、つい感情が表に出てしまって」

一方通行(俺そこまでコイツに嫌われる理由あったかァ…?)ウーン

結標「美琴は寮まできちんと送ったわよ。普通に歩いてたし話してたしピンピンしてたわ」

一方通行「そォか(ソウルジェムの仕組みはコイツらに話さねェ方がいいな)」

結標「そっけないわね。で、魔法少女を辞めさせるって話はどうするの?」

一方通行「あァ…それは一旦保留だ」

結標「なんでよ?私が言うのも何だけど確かにあの子には命のやりとりなんて向いてないわ」

一方通行「えっとォ…ホラ、突然昏倒するのが本当に治まったのかまだわかんねェだろ。
     足切断の後遺症もあるかもしンねェし、ソウルジェムの回復力があればひとまず安心かなァと」

結標「ふうん?確かに私もしばらく様子を見たほうがいいと思うわ」

一方通行「……ところで結標」

結標「何?」

一方通行「カエルグッズ売ってる店どこか知らねェか?」キリッ

結標「ちょっとは緊張感持続させなさいよ」

 ~~ 一時間後 ~~

一方通行「はァ~いい買い物したぜェ」ホクホク

結標「貴方店の中でものっっすごく浮いてたけどね」

一方通行「オマエだって人の事言えねェだろォが。ブツブツ言いながら店内徘徊しやがって」

結標「ええ?声に出てた?!それならその場で言ってよ!」ベシ

一方通行「いてェ!注意したっつゥの三回も!でも全然聞こえてなかったじゃねェか」

結標「そ、そうだったかしら?しょーがないのよ妥協が許されない状況だったんだもの」

一方通行「そンな真剣に何を探してたンだよ」

結標「決まってるでしょう『あーくん☆すうぃ~とめもりある』用のアルバムよ」キリッ

一方通行「」

結標「何千何万の鑑賞に堪えうる耐久性がありそれでいてあーくんの愛らしさを引き立たせるデザイン
   長期保存性に長けるものを選んで、保存用観賞用使用分の三種をそろえないと」

一方通行「使用分ってなンだ使用分って」

結標「とりあえず目ぼしいのを何種類か買ったから、あとは実際の使用感を」スタスタ

一方通行「ちょっと待て使用って…つゥかアルバム作れる程の写真なンていつ撮った」カツカツ

結標「あら?…ねえちょっと、」

一方通行「待てコラ…あン?何だよ」

結標「あの路地の奥に魔女の結界があるわ…しかも、美琴が戦闘中」

一方通行「何!?寮まで送ったンじゃねェのかよ!」

結標「確かに送ったわよ!今日は大人しくしとくよう言ったのに」

一方通行「チッ…あのバカ、なァにうろうろしてやがンだか…結標、手ェ貸しに行ってやれ」

結標「言われなくても!貴方は来ないの?」

一方通行「俺がノコノコ出て行ってアイツが喜ぶと思うかァ?」

結標「それもそうね。じゃあ、行ってくるわね!」ヘーンシン☆

一方通行「プフッ…おォ、気ィ抜くなよ」

一方通行「ダメだ変身シーンは何度見ても吹くわ」ハァ

一方通行「それにしても超電磁砲のヤツ、この期に及んでフラフラ外出するとは」

一方通行「流石クソガキのオリジナルなだけあるなァ……あン?」

御坂妹「」フラフラ

一方通行「なンだオマエ、イヌだかトリだかのエサやりに帰ったンじゃなかったのかァ?」

御坂妹「これはこれは。あなたもあの素晴らしい世界へ呼ばれたのですか?とミサカは声を掛けます」

一方通行「はァ?訳わかンねェこと言ってンじゃねェぞ」

御坂妹「道もわからない第一位とは情けないですね、とミサカは首を振ります」

一方通行「ケンカ売りたいのかコラ……ン?オマエ、首にタトゥーなンざ入れやがったのか!?」

御坂妹「一応世話になっている身ですので連れて行ってあげましょう、とミサカは親切心を発揮します」ガシ

一方通行「グ…ッ?何しやがる…っ」

御坂妹のほっそりとした指が、一方通行の首に食い込んだ。
学習装置で得た軍事知識を持って気道を絞るように親指で締める。
ただし、一方通行のチョーカーが妨げとなって力を込めきれず、抵抗する一方通行と共に地面に倒れた。

御坂妹「危ないですからあまり暴れないで下さい、とミサカはマウントポジションを取ります」

モヤシの一方通行にとって、大して重くも無い御坂妹でも跳ね除ける事は難しかった。
ためらいもなく細い首を締め上げる手を掴むのが精一杯だ。

一方通行「……っ」

御坂妹「意外としぶといですね。あぁ、筋肉が少ない人は酸素消費量も少ないらしいですし、と
    ミサカは楽園に導くって大変だなあと思ってみます」

淡々と首を絞める作業を続ける御坂妹。
霞む視界の中、いつもどおり無表情な顔を眺めながら一方通行は不思議なほど冷静だった。
生物としての反射行動で手足がゆるゆると地面を引っ掻く。

一方通行(……あァ、やっぱり俺はコイツらに殺されるンだなァ…)

彼なりに妹達が暮らしやすいように行動してみたり、上位個体である打ち止めを保護してみたり
そんなことが贖罪になるとは思わなかったが、友好的といえなくもない関係を築けているつもりだった。
だが、一万人以上の人を殺した外道が今更何をしようと許されるはずは無かったのだ。

一方通行(……こンなクソッタレが……平然と生きて…がおかしいっつゥの……)

ある意味、ずっと待ち望んでいた断罪。
誰かが裁いてくれるなら。
それが、他の誰でもない妹達であるなら。
一方通行に抗うだけの理由はなかった。

御坂妹の手によって、暗くて、静かな楽園へ。


――ゴン!


一方通行「ンがっ!?」ビクッ

御坂妹「」グンニャリ

一方通行「ゲホッ!ゴホ、はぁ…なンなンだクソ……?」ゼーハー

意識を手放しかけた一方通行を現実に引き戻したのは額への強烈な一撃だった。
ついさっきまで機械的に首を絞める作業を行っていた御坂妹はなぜか急に力を失い
覆いかぶさるように倒れた結果、一方通行への渾身の頭突きとなったのだった。

一方通行「オイ!?……どォしたってンだ一体…つゥか重い」

御坂妹「誰が太ってるだとぉぉ!?と、ミサカはミサカに対する侮辱の撤回を要求します!」ガバッ

一方通行「うォ!びっくりした…イヤ、オマエは太ってねェけど上に乗っかられると普通に重いだろ」

御坂妹「……?あれ?ミサカは病院でイヌにモンプチをあげていたはずなのですが…」キョロキョロ

一方通行「あァ?何言ってンだァ…?」

御坂「ちょっとアンタ達何してんのよ!?」ゲコッ

御坂妹「……お姉さまこそ何ですかそのカエルぶりは、とミサカは質問に質問で返します」

一方通行「何っつゥか…おォ結標、魔女退治は済ンだかァ」

結標「……路上で騎乗位なんてチャレンジャーにもほどがあるわね」

一方通行「は、はあァァ!?」

御坂「き、きじょーい…」カァァ

御坂妹「うわあ何してるんですか一方通行、とミサカは性犯罪に巻き込まれたことに驚愕します」

一方通行「こっちのセリフだボケ!どォ見てもオマエが俺を押し倒して乗っかってンじゃねェか!」

御坂「やっぱりアンタ妹をな、な、慰み者に……!」

一方通行「慰み者とかリアルで初めて聞いたわ!『乗っかってる』って普通の意味だからな!」

御坂妹「『乗っかる』のに普通じゃない意味があるのですか?と、ミサカは疑問を口にします」

一方通行「オマエは黙ってろ」

結標「騎乗位じゃないにしても何でそんないかがわしい体勢になってるのよ」

御坂「い、いかがわしいって、アンタやっぱり」

一方通行「だァから違うつってンだろ!オマエもさっさとどけっての妙な誤解を招くだろォが!」

御坂妹「ミサカは重くありません!」

一方通行「わかったわかった重くねェからさっさとどけ」

御坂妹「ところで先程あなたの体のとある器官の大きさが通常の六倍になっていたのですがなぜですか?
    と、ミサカは変化の条件を問い質してみます」

御坂「んな……!」

一方通行「一応言っとくが瞳孔の話だからな」

御坂「」

御坂妹「おやおやお姉さまは何と勘違いしたのでしょう?とミサカは首を傾げます」

一方通行「瞳孔開いてたかァ…マジで死に掛けてたンだなァ」

御坂妹「正直こっちのが死に掛けました、とミサカは視覚への暴力に抗議します」

御坂「瞳孔…瞳孔ね、確かに暗いところとかで大きくなるわよね知ってた知ってた」

結標「貴女意外とムッツリなのね」

御坂「違うわよ!べ、べつに変な勘違いなんてしてないんだからねっ!」

御坂妹「ツンデレ風味で誤魔化そうとしていますね、とミサカは分析してみます」

一方通行「いつになったらどいてくれるンですかねェ」


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