一方通行「俺と契約して魔法少女になンねェか?」 > 08

幼年通行「……超電磁砲、オマエはもう魔女退治にはついてくるな」

御坂「……は?」

幼年通行「イヤ、ついてくるなじゃねェな。金輪際魔女退治だとか物騒な事には関わるンじゃねェ」

御坂「何言ってるの?あんな危ないの放って置けるわけ無いじゃない」

幼年通行「魔女退治は俺と結標でやる。オマエはもう手出しすンな」

御坂「なんでよ!私だけ逃げるようなマネできるわけないでしょ!」

結標「そうね。美琴、貴女はこういうことには向いてないわ。手を引きなさい」

御坂「そんな…私が、さっきケガしたから?それなら大丈夫よこのとおりくっついて…無事…」

幼年通行「ケガがどォこォじゃねェ。さっきからずっと震えっぱなしじゃねェか」

御坂「これは、だって…でも、少し休めば、明日になれば治まってるわよ」

幼年通行「……じゃァはっきり言ってやる。足手まといなンだよ」

御坂「!」

幼年通行「手足の一本やられたぐらいで取り乱したりする奴と組めると思ってンのか?
     さっきはたまたま敵を倒したが、あの滅茶苦茶な攻撃が俺達に当たる可能性は考えなかったのか?」

御坂「あ、あの時はびっくりして…でも次からは平気よ。ちゃんと気をつけるし」

幼年通行「ハッ、気をつけるねェ?何かあったらすぐ電撃撒き散らしてる奴の言葉ってなァ軽いなァ。
     何年レベル5やってンのか知らねェが、元々の能力だって制御しきれてねェじゃねェか」

結標「ちょっと、そこまで言うことないじゃない」

御坂「……なによ…アンタ、私のこと嫌いなの…?」

幼年通行「オイオイ誰が好き嫌いの話してンだよ。第三位も所詮中学生のガキってこったなァ。
     俺が言ってンのは命が掛かってる場面で信用に足るかどうかって話だ。
     忠告無視して調子に乗った挙句勝手にケガして勝手にブルってる奴ァ邪魔なンだよ」

結標「もういいから黙ってて!」

御坂「言ってくれるじゃない…誰がブルってるって?」バチバチッ

幼年通行「威嚇のつもりかァ?すぐ自分の能力を誇示する奴に限ってショボイ三下野郎なンだよなァ」

御坂「……ショボイかどうか、」

結標「いくらなんでも言いすぎよ…美琴、何する気」

御坂「一回食らってみたらいいんじゃないかしら―――っ!?」バチバチバチ

幼年通行(反射ァ…っと)パキューン

上条「くっそおおお今日こそは特売で大勝利せねば!…ってうわあああ!?」ソゲブ!

御坂「あっ」

幼年通行「ゲッ」サッ

結標「どうしたのよ急に隠れて。知り合い?」

上条「ビリビリテメェ!俺に何か恨みでもあるのかよ!?」

御坂「ち、違、今のはアンタじゃなくて別の人に…」

上条「電撃を人に向かって撃ったのかよ?俺以外がこんなの食らったら普通に怪我するんだぞ!?」

御坂「いや、でも、あれ?」

上条「えーっと大丈夫でしたか?…ってどこかで見たような…?」

結標「何よ」

幼年通行(こンな格好見られてたまるかァァァ早くどっか行けェェェ)コソコソ

御坂「あーっ!そういえば!昨日何で来なかったのよ!おととい約束したじゃないの!」ビリッ

上条「あぶねえっ!おととい…?俺、いつそんな約束したっけ?」

御坂「はああ?おとといの夕方この公園で、アンタがこ、こ、告……」カアァァ

上条「おとといの夕方……?そのあたりのこと良く覚えてないんだよなあ」ウーン

御坂「え゛」

上条「道路工事の穴に落ちたときに頭打ったのか、穴から出のは覚えてるんだけど次の記憶が銭湯なんだよ」

御坂「え?それだけ?え?」

上条「んー…そういえば、なぜか一緒に銭湯にいた土御門がそげぶったとかナントカ言ってたような?」

 >>122-123の間あたりの出来事


上条「土御門ーシャンプー借してくれー」

土御門「備え付けの無いって知ってるクセに持ってこないなんてケチくさいにゃー…ホラよ」

上条「サンキュー」ワシャワシャ

ピキューン

土御門「……ん?」

上条「……んん?」

土御門「上やん、今何かそげぶした音がしたぜい」

上条「……ここどこだ?」

土御門「は?」

上条「特売行こうとして…穴に落ちて…
   その後日替わり商品買いにスーパーに向かってたとこまでは覚えてるんだが…」ウーン

土御門「穴に落ちたって…あいかわらずだにゃー上やん」

上条「うおっ目いてえ!なんだこれ!」

土御門「落ち着くにゃー上やんシャンプーが目に入っただけだぜい」

上条「うわっ!?土御門がなんでここに?何で俺ハダカ?」

土御門「めんどくせええええええ」


 ~~ 回想終わり ~~

上条「何か打ち消したっぽいけど特に変なところもないし(専門家土御門も何も言ってなかったし)」

御坂「」

上条「で、覚えてない間に御坂と俺は会ったのか?何かあったなら教えて欲しいんだけど」

御坂「」パクパク

結標「美琴が待ち合わせしてた相手ってこの人?経緯はわからないけどとりあえずメアド聞いとけば?」

上条「そういや御坂には携帯新しくしてから連絡してなかったっけ…ん?」

幼年通行(ヤベ)サッ

上条「お、昨日銭湯にいた子だよな。土御門の知り合いか?」ヒョイ

幼年通行(見てンじゃねェェェ)ササッ

結標「……ちょっと待って、貴方あーくんと一緒にお風呂に入ったってこと?」ギロ

上条「(なんだこの人怖え…)一緒っていうか、まあ湯船は一緒に浸かってたかもしれないけど…なあ?」ポム

  \ ソゲブ! /

一方通行「……おォ?」ドテ

上条「」

御坂「」

結標「な……」

一方通行「治ったあァァ!流石ヒーロォォォ!!」バンザーイ!

上条「一方通行…?さっきの子供お前だったのか?」

一方通行「まァな、ちょっと事情があってな…GJだぜェ三下ァ…」ゴソゴソ ←裾直し

上条「お前って凶悪なツラしてるくせに子供の頃はあんっなにカワイかったのか…時間って残酷だな」

一方通行「ほっとけクソ…まァ今回はマジで助かったぜェ今度焼肉でも奢ってやるよ」ゴソゴソ ←靴&杖装着

上条「マジっすか!ありがてえありがてえ!いつにする俺は今日でもいいぞ」

一方通行「今日は一旦ウチに帰りたいからパスだァ。あの暴食シスターの都合もあるだろ」

上条「! インデックスも連れてっていいのか!?それは上条家の食費が大幅に助かりますのことよ!」

一方通行「おォ。明日以降で都合のいい日メールしろや」

上条「わかった今夜にでもメールするから!絶対だぞ!焼肉だぞ!じゃあ俺特売行くから!」シュタッ

一方通行「はィはィ」ヒラヒラ

一方通行「あー開放感ぱねェ視界が高いぜェ…」サワヤカ

結標「」

御坂「」

御坂妹「いたいたいやがったわねこの白モヤシ、とミサカはターゲットを捕捉しました」スタスタ

一方通行「誰が白モヤシだテメェ」

御坂妹「この白いのが昼日中うろうろしていると誰が予測できたでしょうか、とミサカは驚愕します」

一方通行「オイ」

御坂妹「おっとミサカは忘れ物を届けに来たのですよ?感謝しなさい、とミサカは黒い携帯を差し出します」

一方通行「おォ?病院に忘れてった事自体気付いてなかったぜ…悪ィな」スッ

御坂妹「サッ。とミサカはすばやい回避能力を披露します。ホレホレ返してほしいか」

一方通行「なンのつもりだ……わかった、黒蜜堂のプリン1ダースだ」

御坂妹「ジュルリ…もう一声、とミサカは賃上げ要求をしてみます。ホラ、アレですアレ」

一方通行「三学区のホテル最上階スイーツバイキングだったかァ?わかった人数分の金出してやるよ」ハァ

御坂妹「イエーイ大勝利!と、ミサカはMNW内での参加希望人数が2000人を超えたことを報告します」

一方通行「おいィ?!その人数いっぺンに来るのは止めろよ目立ちすぎンだからな!」

御坂妹「わかってます、すでに3人組での割り振りを決める段階に入りました、とミサカは…」ブツブツ

一方通行「そォかい…あ、メール結構来てンなァ(打ち止めが心配してやがる…カエルパジャマ買ってくかァ)」パカ

結標「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!」ガックゥー|||orz|||

一方通行「うォあ!?」ビクッ

結標「私のあーくんがああああああああああああ」エグエグ

一方通行「誰がオマエのだ」

御坂「……あーくんですって?アクセラレータ…あーくんね、なるほど…」ククク

一方通行(あ、ヤベェ元に戻れて浮かれすぎてた…)

御坂「ねえ、妹。アンタはあの子供が一方通行だって知ってたんだ?」

御坂妹「知ってたというか、これだけ特徴的なんですから見たら判りますよ、とミサカは回答します」

御坂「なるほどねー…なるほど…じゃあ、知らなかったのは私だけってことね。私だけ騙されてたわけか」

一方通行「騙そうとしたわけじゃねェ」

御坂「うるっさい!結果的にそうなってるじゃないの目的はなんなの!?
   なんでアンタと仲良く魔女退治(笑)なんてしなきゃなんないのよ!」バリバリバリ

一方通行「街中で放電すンじゃねェ。元々オマエと魔女退治なンざするつもりなかったンだよ」カチッハンシャー

御坂妹「魔女退治……?ぶふぃー、中ニにもなってカナミンごっこですか?
    いや中二だからこそですかね、とミサカは黒歴史真っ盛りのお姉さまを生暖かく見守ります」

御坂一方「「アンタ(オマエ)は黙ってろ!!」」

御坂妹「」

一方通行「覚悟もねェクセに首つっこンできやがって…。どォせくっだらねェ事でQBと契約したンだろ?」

御坂「なんでアンタにそんなこと言われなきゃいけないのよ!」

一方通行「たとえばあの三下がらみとか」

御坂「ぐっ」

御坂妹「あなたの言う三下とはあの人のことですよね?とミサカは…目標目視確認不可能でした」キョロキョロ

御坂「そういえばなんでアンタがアイツと仲良さそうにしてるのよ!メアドとか知ってそうだったし」

一方通行「別に仲良くねェけどメアドくらい知っててもおかしくねェだろ」ナァ

御坂妹「はい、ミサカも知っています。が、ミサカは携帯を持っていないので宝の持ち腐れなのです」ハァ

御坂「えええ?ちょっとちょっとどーゆー事よ説明しなさいよ」

一方通行「ちょっと前に携帯ぶっこわしたから新しいのを買いに行ったら
     三下も北極海で携帯無くしたつって契約しに来てたンだよ」

御坂妹「居合わせた上位個体があの人の連絡先をゲットしMNWにうpしたのです、とミサカは補足説明しました」

御坂「……私知らないわよそんなこと」

一方通行「俺に言われてもなァ」ネー

御坂妹「ミサカに言われても」ネー

御坂「それにそれにアンタはなんで一方通行なんかと仲良くしてるのよ!?実験で何されたか忘れたの?」

御坂妹「ええー…一方通行と仲良くとか…ないわー、とミサカはお姉さまの発言を全否定します」

一方通行「コイツと友好関係とか…。ちょっと話したくれェで仲良し認定たァ、オマエさてはコミュ障だな?」

御坂「」 ←確かに友達少ない

御坂妹「一方通行、やはりミサカにも携帯が必要です、
    とミサカは社会生活に於いてコミュニケーション手段が必須であることを強調します。
    このままではぼっち街道まっしぐらです、とミサカは目の前のサンプルに危機感を覚えます」

一方通行「中坊に携帯は早ェ」

御坂妹「とか言って上位固体には持たせてるじゃないですか、とミサカは贔屓だ贔屓だと詰め寄ります」

一方通行「アイツのはGPSがメインなンだよ!あちこちチョロチョロ動き回りやがるからなァ」

御坂妹「むうう…しかしですね、ミサカが携帯を所持していればイザという時にMNWでの検索結果を
    連絡するという方法も取れますよと、ミサカは懐柔を試みてみます」

一方通行「ンー…そォ言われてみればそォだなァ…考えとくわ」

御坂「どーみても仲いいじゃないのよアンタらあああ!!!!」

御坂妹「仲がいいというか、体の関係ですかね」

御坂「」

一方通行「」

御坂妹「ミサカが体(演算能力補助)を提供し、一方通行が対価(上位個体保護etc)を払うという」

一方通行「オマエはなァに盛大な誤解を生む表現してンだよォォォ!!」

御坂「さ、最ッ低!!殺すだけ殺しといて飽きたら慰み者にするなんて!」

一方通行「するかンな事!大体そンな残念まな板でナニを慰められると思ってンだずうずうしいンだよ!」

御坂「誰が残念なのよ!」

御坂妹「聞き捨てなりませんね、あなたはつるぺたの方が好みのはずです、とミサカは残念な胸をはります」

一方通行「あァもォおおお!!オマエがいると話が進まねェンだよ帰れ!」シッシッ

御坂妹「むう。なんですかそのノラ犬にするような態度は……
    と、ミサカはそろそろイヌのご飯の時間だと思い出しました。ではまた」スタスタ

一方通行「はァ…何の話してたンだっけか…」

御坂「……なんだったっけ…」

御坂「えっと…アンタと魔女退治なんてやってられないわよ!ってとこじゃなかったかしら」

一方通行「あァそォだったそォだった」

御坂「んじゃ、そこらへんから仕切りなおしってことで」

一方通行「おk」

御坂「……コホン。アンタと魔女退治なんて冗談じゃないわ!
   まさか『学園都市第一位』が子供に化けて魔法の使者ぶってるなんてね」

一方通行「好きで縮んでた訳じゃねェっての。一緒に魔女退治なンざこっちだって願い下げなンだよ」

御坂「覚悟が無い奴は足手まとい…だっけ。アンタは足ちょん切れたり死んだりする覚悟があるってわけ?」

一方通行「当たり前だろォが。俺がどれだけの人間を殺してきたと思ってンだ?
     自分が死ぬ覚悟もなく殺しなンざできねェンだよ」

御坂「フン…どうせアンタの能力があればカスリ傷負うことだって滅多に無いくせに」

一方通行「自慢になンねェけどな、これでも上半身が縦半分に切り分けられそうになったり
     体中の血管がブチ切れたりくれェはした事あるンだよ」

御坂「…っ!アンタが、そんな怪我するなんて信じられる訳ないじゃない…何があったっていうのよ」

一方通行「さァなァ。まあ、一回や二回死に掛けたくれェじゃ引けない理由があるってこった」

御坂「死んだら何の意味もないじゃない」

一方通行「以前死ぬ気で俺に向かってきた奴のセリフじゃねェなァそりゃァ。
     だがな、オマエみてェにヌルい世界で生きてる奴がこれ以上そンな覚悟をする必要はねェンだ」

御坂「アンタと私じゃ覚悟の種類が違うのよ!私は妹達を守る為に戦ったんだから!」

一方通行「……無駄話は終わりだ。俺と楽しくオシャベリしてェ訳じゃねェだろ?さっさと帰れ」

御坂「言われなくても!これ以上アンタと一緒にいるなんて我慢できないわ」クルッ

一方通行「おっとその前にソウルジェムをよこせ」

御坂「なんでよ」

一方通行「変身出来て魔女の結界がわかりゃァ首つっこんできそうだからなオマエは」

御坂「しないわよ!ホラ!」ポイ

一方通行「俺からあの白いのに返しといてやる。『願い』とやらがキャンセルされるかもしれねェけどなァ」

御坂「そんなもん、もうとっくにぶち壊されてたわよっ」スタスタ

一方通行「一応これでオリジナルの奴をあぶねェとこから引き離せたかァ…?」ハァ

結標「ううう」エグエグ

一方通行「……そォいやオマエもいたンだったな…すっかり忘れてたわ」

結標「ひどい…私は何のために戦いの運命に身を委ねたというの…?」シクシク

一方通行「だから『仲間のガキを守る』とかにしときゃァ良かったンだよ」ケッ

結標「あんなに私に懐いてて『あわきおねェちゃンをおよめさんにする!』とか言っててマジ天使だったのに」

一方通行「誰だソレは」

結標「髪もほっぺもおなかもほわほわぽよぽよイイニオイのあーくんが…こんな白い悪魔に…」シクシク

一方通行「うるせェ…って待て、おなかってなンだよいつそンなとこのニオイ嗅ぎやがった」

結標「…はぁ…あのやわらかほっぺを堪能することはもう叶わないのね…(チラッ)チッ…鶏ガラモヤシが」

一方通行「オマエはよっぽど俺にケンカ売りてェみたいだなァァ!!」

           ドサッ

一方通行「あン?」


御坂「」シーン

結標「え?……美琴?」

一方通行「何も無いところでコケやがってマヌケめ」

結標「ほんっと薄情ね!貴方も助けに来なさいよ」タタタ

一方通行「俺が行ったってアイツは嬉しくもなンともねェだろォが」

結標「もう…ちょっと美琴、大丈夫?早く立って……?」

御坂「」

結標「え…?うそ?」ユサユサ

一方通行「どォした?」

結標「大変!脈が無いの!急いで蘇生おねがい!」

一方通行「何!?」ダダッ

御坂「…ハッ?」

結標「うわ?!」ビクッ

一方通行「……あァ?」

結標「美琴?貴女、平気なの?」

御坂「へ?何が?あれ、何で私地べたに座ってるんだろ」スクッ

結標「そんな…?でも、さっきは本当に…」

一方通行「おい結標、全然何ともねェじゃねェか」

御坂「ちょっとアンタ、近づかないでくれる?」

一方通行「はィはィわかってますよォっと。何も無い平らな道でコケないように気をつけて帰れよ」ククク

御坂「うっさいわね!コケてなんかないわよ!」スタスタスタ

結標「……なんだったのかしら…」

一方通行「よくも『脈が無い』とかふざけた事言ってくれたなァ…ピンピンしてンじゃねェか」

結標「ごめんなさい…でも、確かに脈が無かったのよ?首筋も手首も確認したのに」

    ドサッ

一方通行「……オイ」

結標「また?どう考えてもおかしいわよ」タタタ

御坂「」

結標「…やっぱり、脈がないわ」

一方通行「本当だろォな?」カツカツ

御坂「…………ハッ」

結標「」

一方通行「結標ェ…」

御坂「!?何また近くに来てるのよ!」タタタタ

結標「あっ!美琴、ちょっと待って!」

          ドサッ

一方通行「……なンだありゃァ…」

結標「ちょっと走っただけで心不全ってありえるのかしら…」スタスタ

一方通行「無くはねェが、これだけ元気に走っては小刻みに心停止とか不自然にも程があンだろ」

御坂「」

結標「うーん…」

一方通行「どォだ?」カツカツ

結標「やっぱり 「あれ?」

一方通行「……」

御坂「なんでついてくるのよー!」ダダダダ

結標「急に走っちゃだめ!待ちなさい!」

            ドサッ

一方通行「……どォいうこった」カツカツ

結標「100mくらいの間隔で倒れてるわね」スタスタ

御坂「……?」ムクリ

結標「あ、また復活した」

御坂「なんだかさっきから気付いたら地面に寝てたり座り込んでたりするんだけど…?」

一方通行「オイ、ちょっとじっとしてろ」カチッ

御坂「っ!?こ、殺す気?」ビクッ

一方通行「アホか俺がオマエを殺して何の得があるンだよ」

御坂「だったらなにするのよ」

一方通行「さっきから突然意識が途切れてるみてェだから診てやる。自分でもなンか変だと思ってンだろ?」スッ

御坂「診るって、どう…」ビクッ

一方通行(ンー…脈拍・脳波の乱れなし、生体電流も正常、酸素も正常に取り込んで血流も安定してる…)

結標「どう?何かわかった?」

一方通行「イヤ、どこもおかしいところはねェな」カチ

御坂「……何したのよ」

一方通行「ベクトルを操るにはベクトルの観測ができて当然だろ。各種バイタルをチェックしただけだ」

御坂「アンタの能力にもそんな平和な使い方があるのね」スクッ

結標「自分でどこかおかしいと思うところはないの?」

御坂「無いわよ。……ショックなことがあったから過敏になってるのかもね。さっさと帰るとするわ」スタスタ

結標「ねえ一方通行、本当になんでもなかったの?」

一方通行「……」

          ドサッ

結標「!また倒れたわよ、一体なんなの?!」

一方通行「ちょっと待て」

結標「なんでよ!?心肺停止を長いことほっておけるわけないじゃないの!」

一方通行「俺はその心肺停止状態を見た訳じゃねェからな。近づいた時には自力で起き上がってるし」

結標「確かに、ものの数秒くらいの間の症状だけど…」オロオロ

一方通行「心肺停止が本当だとしても明らかに不自然だろォが。少なくとも身体に兆候は無かったンだ」

結標「だとしたら、外的要因…能力での攻撃とか?」

一方通行「だが、それにしちゃァ数秒で蘇生させる意味がわからねェ」

結標「貴方が美琴に触ったら解析されたり反射されて能力者本人の位置がわかるから…とか?」

一方通行「だとしたらソイツは俺達を目視できる位置にいるはずだが、それらしいAIM拡散力場は感じられねェ」

結標「うーん……。それにしても、今回はなかなか起き上がらないわね」


御坂「」


一方通行「……結標、ちょっと見てこい」

結標「私だけ?すぐに処置できるように貴方も来た方が」

一方通行「確かめたいことがあるンだよ。後から行く」

結標「わかったわ。……やっぱり、脈もないし息もしてないわよ」

一方通行「そォか。そのまま脈測ってろよ」カツカツ

御坂「……っは!」

結標「脈拍が急に元に戻ったわ」

御坂「え…?私、また倒れたの?」

一方通行「あァ。呼吸や心拍、なンでもいい異変はねェか?」

御坂「…無いけど……ねえ、私いつ倒れたのかも覚えてないんだけど、一体なんなの?」

一方通行「さァなァ。自分で言ってた通りショック状態で精神が参ってンじゃねェか?
     大怪我した上に俺なンかとメシ食ったり共闘したりしてたと知っちまった訳だしなァ」

御坂「本当にね、二度と会いたくないと思ってたのにまさか馴れ合ってたとはね…」ハァ

一方通行「これ以上道端で寝転ぶなンて醜態晒したくなかったらさっさと帰るこったな。
     ……それと、ソウルジェムはまだオマエが持っとけ」ポイ

御坂「なんでよアンタが取り上げたんじゃないの」キャッチ

一方通行「コレの持ってる意味不明な回復能力があれば最悪でも死にはしねェだろ」

結標「そうね。だからって勝手に変身して戦ったりしないのよ」

御坂「わかってるわよ」

一方通行「結標、さっき倒した魔女のグリーフシード拾っただろ。アレも渡しとけ」

御坂「……アンタにそんなふうに気を使われると気持ち悪いんだけど」

結標「ほんとよねーちっさい姿ならともかくその目つきで言われても裏がありそうで怖いわ」

一方通行「オマエらなァ…人の容姿をディスってンじゃねェよしょうがねェだろ元々こォいう顔なンだよ!」

結標「ふざけないでよ元々は天使だったでしょおお!!どおいう育ちしたらアレがコレになるのよ!!」

一方通行「なァンでオマエがキレてンだよ!!」

御坂「あはは!アンタでも顔怖いって言われたら傷ついちゃったりすんのね!」

一方通行「チッ…もォ黙れっての…オイ、結標コイツ送ってやれ」

御坂「ええ?いいわよ、そんな」

一方通行「途中でまた倒れて晒しもンになりてェのかァ?」

御坂「うぐ…」

一方通行「あと、大丈夫そうならソウルジェムは明日にでも回収に行くからな。呼ンだら返事しろよ」

御坂「呼ぶってまさか、学校とか寮に来るつもり?やめてよね」

一方通行「わざわざ学舎の園に入るなンて面倒なことするかよ。こォやって念話で」ヒョイ

結標「わっかwwwwwww一方通行マジ天使wwwwwwwww」ブフォッ

御坂「ちょっと淡希wwwwwがんばって堪えようとしたのにwwww笑わないでよwwwww」ブハッ

一方通行「……」ムスッ

結標「なんか言ってよwwwwだめwwwwwツボったwwwwww」

御坂「アンタねwwwそーゆうのが自分に似合うかどうかよく考えてよね!呼吸困難になるじゃない!」

一方通行「なァンでこンな事でオマエに説教されなきゃなンねェんだよ!」

御坂「だって…」チラッ

結標「……」チラッ

一方通行「」ワッカ

御坂「wwwwwwだめだwwww視界に入れたら負けだわwwwwwww」

結標「美琴のバカwwwwwせっかくwwww落ち着いたのにwwww」

一方通行「うっせェェ!さっさと散れクソッタレがァァア!!」

結標「はいはいwww行くわよ美琴」スタスタ

御坂「はーいwwwあーおなかいたい」スタスタ


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最終更新:2011年03月27日 00:22
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