一方通行「俺と契約して魔法少女になンねェか?」 > 07


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※グロ描写あり 苦手な人は注意

 ~~ 魔女の結界 ~~

御坂「ふふーん、だいぶ慣れてきたんじゃないのー」ゲコゲコ

幼年通行「調子乗って油断してンじゃねェぞ」トテトテ

結標「そうよ。魔女によって攻撃方法とか手下とか全然違うんだから」スタスタ

御坂「油断なんてしてないって。ちゃーんと変身してるし心構えはしてるわよっ」ゲコッ

((そのカッコが一番気が抜けるとか言えない…))


結標「それにしても、妙な空間よね」スタスタ

御坂「こんなもんじゃないの?今までのも全部こんなふうだったじゃない」ゲコゲコ

結標「そうなんだけど…病院っぽいと思わない?この天井からぶら下がってるやつ、点滴に見えるわ」

幼年通行「確かになァ。オイ、あれ。魔女がいる空間への入り口じゃねェか?」トテトテ

御坂「本当、病院みたい。手術室の入り口ってこんな感じよね」ゲコッ

結標「行くわよ。……先制は任せたわよ、美琴」

御坂「おっけー。サポートよろしくね淡希、あーくん」


           CAUTiON

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              -‐'.:::::::。::.`ヽ_
             /.:::::::::::o:::::::::::。::::::o:::.`ヽ
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      {     {/ {  _ノ\                  〉
       \   { ∩ゝ(  ∩ ヽ               /
        }   ,d」    Lb }             / 
        {__入:: ‘_    。゚ノ   人        /
            ヽ::。≧=‐-=≦-‐:::::o:::::>、     /
            `フ介ト=-┬=''マ¨¨´  \_ ノ
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                             ` ー‐‐


            CHARLOTTE


御坂「なあに、いないじゃないの」ゲコゲコ

結標「あのやたらと足の長いイスの上にいるやつじゃないかしら」

御坂「そうかな?試しに…えいっ」ビリビリ

シャルロッテタン「」パタリ

御坂「やっぱりあれじゃない?あんなちっこい魔女もいるのね!」ダッ

幼年通行「オイ先走ってンじゃねェ!」

御坂「だーいじょうぶだって…っとぉ!」ザシュッ

かわいいヌイグルミのような魔女は、御坂の剣の一薙ぎで軽々と吹っ飛んだ。
ぽとり、と壁に到達する前にお菓子の散らばった地面に落ちる。

御坂「今回はずいぶんと楽勝だったわね。せっかくだからもう一匹くらい探してみる?」クルッ

幼年通行「! バカ!まだ終わってねェぞ!」

注意を促す声に魔女の落下したあたりを振り返ると、
ヌイグルミの中から這い出たバカでかい化け物が視界を覆っていた。

人間のひとりふたり程度ならやすやすと飲み込めそうな口が御坂の目の前で大きく開かれる。

御坂「え…」

結標「!」

とっさに結標は座標移動を行って、御坂を手元に引き戻す。
ほぼ同時に化け物は大げさなくらいにギザギザした歯を備えた口をガチリと閉じた。

結標「あっぶない…!だから油断するなって」

御坂「あ…あああああああ!!!!」

幼年通行「どうし…!」

間に合った、と思ったのは気のせいだった。
瞬時に肉薄した化け物は完全に御坂を射程内に入れていた。
御坂の魔法少女としての装備(カエル)を切り裂いて、左足は太ももの途中からなくなっていた。

結標「っひぃ…」

幼年通行「結標ェ!まだあの化け物ン中にコイツの足があるはずだ!」

結標「!そ、そうね!」

一瞬ひるんだ結標だったが、気を取り直すと化け物の中にあるであろう御坂の足を引き戻す。
はっきりとした座標がわかるわけではないので、『化け物の体の内部ごと引きずり出す』ようなおおざっぱな演算だ。
ぼとり、と化け物の体内組織と思しき黒ずんだドロドロにまみれた人間の足が目の前に落ちた。

結標「うぅ…!」

白いちびっこはヘドロの中からのぞく人間の片足を掴むと強風を起こし、
内側をえぐられたにも関わらず向かってくる敵にぶつけて吹き飛ばす。

幼年通行「一旦撤退だ!」

御坂「あぐ…う、ふふふふふふ」

結標「み、美琴?」

御坂「ふふふうははははは!撤退ですって!?じょっおだんじゃないわよ!!」

傷口を押さえていた手から血を撒き散らしながらマントをつかんで腕をふるう。
地面に半円状に並んで突き刺さるようにして現れた十数本の魔法の剣は、
化け物が近づく前にザッ!と一斉に天井や壁に突き刺さるほどに伸びた。

肉薄していた化け物、ちまちまと動いていた手下、イスの上にいつの間にかいたもう一体のヌイグルミ
全てを串刺しにした剣はサラサラと砂のように形を崩していった。

幼年通行「オイ!無茶してンじゃねェ!まず止血だ!」

うずくまったままの御坂の元に幼年通行が駆け寄った時には、あたりは元の廃病院の庭に戻っていた。

幼年通行「大腿動脈が切れてやがる、急がねェと…!?」

近づいてみてふと気付く。
太い動脈が切れているわりには出血が少ないのではないか。

あの時は

ミサカ9982号の足を太腿半ばからブチ切ってやった時は
もっと盛大に、ペンキをぶちまけたかのようにどくどくと血が流れていたのではないか。
毎日のように「この顔」を殺し続けていた時間がフラッシュバックする。

結標「…?あーくん、どうしたの顔色が真っ青になってるわよ?」

止血を、と言ったまま硬直した幼年通行の姿に結標も我を取り戻す。

結標「美琴、大丈夫?止血したらすぐに病院に連れてってあげるからちょっとの間我慢するのよ!」

御坂「が、がまん…?ううん、だいじょうぶいたくない」

結標「え?」

幼年通行「はっ…あァ、デカイ怪我したときは痛みを誤魔化すために脳内麻薬が分泌されたりするからな」

結標「β-エンドルフィンだったかしら」

幼年通行は止血をする為、抱えたままだった足を一旦地面に下ろした。
切断された太腿の断面に損傷が無いか確認する意味もあって、半ばで途切れた太腿に沿わせるように置く。

「「「!!??」」」

その光景は信じがたいものだった。
ギザギザした歯で荒く噛み千切られた太腿の断面が発光したかと思うと、
傷口同士が引き合うように組織をにょろりと伸ばし癒着していくのだ。

御坂「な、に…これ……」

結標「ちょ、ちょっと!これ、本当にくっついたの?動けるの?」

幼年通行「……こりゃァ…どォなってやがる…!?」

御坂「う、うん…動く。力も入るよ…でも、なんで…?」

痛いというより熱いと感じたあと、ふいに体重が軽くなってバランスを崩す感覚。
ぷつぷつと筋繊維を切断され、ばきりぱき、と音を立てて折り取られた感覚。
それらは生々しく思い出せるくらいついさっきの出来事なのに、足はきれいに傷跡すらなくくっついている。
むしろ切断されたのが夢だったのか?

…そんなバカな。

御坂「っああ!ああああ!」

結標「落ち着きなさい!もう傷は治ってるわ」

御坂「そうよ治ってる!治ってるのよ!でもなんで!?おかしいじゃないあんなの
   冥土帰しが縫合したって傷が消えるのに1週間はかかるわよ?!」

幼年通行「落ち着け」ピリッ

御坂「っあぅ…」ガクン

結標「何したの?」

幼年通行「ちっと生体電流をいじくって気絶させたンだよ。取り乱してたからなァ」

結標「だからって気絶はやりすぎじゃないの?」

幼年通行「コイツはすぐ漏電しやがるだろォが。ほっといたら周りが危ねェよ」

結標「そうかも知れないけど、こんなところで地べたに寝かせとくのはどうかと思うわよ」

幼年通行「そォ言われるとそォだなァ。いつもの公園にでも連れてっとくか…オマエ背負ってやれ」

結標「ええー?なんで私が」

幼年通行「俺のちっせェ体で背負えると思うのかァ?足引きずりそうじゃねェか。
     あァ、抱える形ならいけるかな。よっこら」ヒョイ

結標「お姫様だっこ…!?だめよダメ!私が背負うわ!さっはやくはやく」カマーン!

幼年通行「? まァ背負ってくれンなら文句はねェけど」



―――あれ、私だ。

白いシャツの上にベージュのベスト。灰色のプリーツスカート。
スカートの短い裾を跳ね上げながら、必死で走っている。

何かから逃げてる。何から逃げてる?

第三者視点の上空から、逃げる私の背後を見ると、ゆっくり歩く白い人影。

その人物の手がぶらぶらと無造作に掴んでいるのは

太腿半ばからちぎれた左足。

―――!?

―――いたい?いたい!足が 私の足

いつの間にか追われているのは私
はいつくばって、腕の力のみでズルズルと下半身を引きずって、赤い線を描きながら逃げている私
ぽたぽたと聞こえる私のちぎられた足からしたたる血の音がゆっくりとした足音と共に近づいてくる
暗闇の中ぼんやりと浮かび上がる、気が狂いそうなほど白い人影

見たくない

目を合わせたくない

なんで振り返るのよ私

見てしまった、血より赤く、血より輝く真っ赤な二つの目が 私を



御坂「――っひぃ!!」ガバッ

結標「気がついた?」

御坂「っ…?はぁ、は…ああ、夢…」ゼーハー

結標「汗びっしょりじゃないの。嫌な夢でも見たの?」

御坂「うん…ううん、大丈夫」ハァ

幼年通行「おォ、目ェ覚めたかァ」ヒョコ

御坂「ひっ、きゃあああ!?」ドン

幼年通行「うォ?」ドテカラン

結標「あーくん!何するのよまだ寝ぼけてるの?」

御坂「はっ…、ごめん……」

幼年通行「いや、いい。気にすンな」

結標「コーヒー落としたわよ。…ってコーヒーじゃなかった珍しいわね。ココアなんて飲むの?」

幼年通行「俺が飲むンじゃねェよ。ホラ、これ飲ンで一息つきゃァ少しは落ち着くだろ」スッ

御坂「へっ私に?ありがと…」

結標「美琴にだけー?私は?私には?」

幼年通行「あァもォいちいちうるせェンだよオマエは!…ほらよ」ポイ

結標「わーありがとー!はあーハーブミルクティーおいしー!」プハー

御坂(……足を千切られるだなんて……あのせいで実験を思い出しちゃったんだ…)

幼年通行(9982次実験の時と一緒だもンなァ足ぶち切られてっての…コイツも思い出しちまったンだろォな)



御坂「……ねえ、私の足…本当に、ちぎれてた?」

結標「え?」

御坂「今も痛みもないし傷跡もないし…ひょっとして、幻覚でも見たんじゃないかって…」

結標「……それは、」

幼年通行「いや、しっかり食いちぎられてた」

御坂「」ビクッ

幼年通行「全員が同じ幻覚を見るのは考えにくい(俺の反射膜も万全だったし)」

御坂「でも、だったら、あんなふうにくっついて治るなんて」

結標「魔法少女は癒しの能力があるって言ってたし、肉体再生能力みたいなものなんじゃないかしら」

御坂「癒し…?あんな、傷口が光ってにょろにょろ動いてくっつくようなのが癒しの能力なの?」

結標「そうとしか考えられないじゃない。足が無くなるよりずっとマシよ」

御坂「マシ!?そう、そうよね…ねえ、この足そのうちポロっと取れたりしないかな?
   くっついたのは幻覚で本当は今も血が出てて…そのうち失血死するまでが魔女の攻撃だったりしないかな?」

結標「(ねえ、この子だいぶ精神的にまいっちゃってるんじゃない?)」ヒソ

幼年通行「(超能力者つっても中学生だしなァ…闇も知らねェ真っ当な奴には受け止めきれねェだろ)」ヒソ



幼年通行(いつの間にかキュゥべえと契約してやがったが……魔法少女として戦うのは止めるべきだった)

幼年通行(コイツはあンな化け物と戦うような人間じゃねェ…光の中でノンキに暮らしてるべきだってのに)


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