絹旗「つまり超修行ってことです」9


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     *―*―*

09002号「初めまして、ミサカは09002号のミサカです。
     よろしくお願いします。と、ミサカは礼儀正しく挨拶をします」

01032号「こちらこそよろしくお願いします。
     と、あなたの世話係りに任命されたミサカ01032号は優雅にスカートをつまみ上げます」

09002号「なんですか、その少女趣味な衣服は?
     と、ミサカは若干引き気味で、そして興味を示して問います」

01032号「ミサカ達の母の一人である布束砥信より頂戴したものです。
     と、ミサカはその場で回って見せます」

09002号「可愛いです。と、ミサカは素直な感想を述べます」

一方通行「……先月収容施設を三つに増やしたばかりだっつーのに、その内二つがもう限界か」

芳川「学生達が長期休暇に入ったせいで更にペースダウンしている状況だけれど、今年中には二〇〇〇〇体の殺害が完遂されてしまうでしょうね……」

一方通行「ンなこと解りきってンだよ……」

芳川「……『樹形図の設計者』の方は?」

一方通行「位置は完全に把握した。今すぐにだって粉砕してやりてェ……!
     けど、冷静になって一顧してみると、そォもいかねェだろ?」

芳川「……まだ時間はあるわ、そう焦ることもないわよ」

一方通行「あァ……そォいやァ布束はどうした? ここしばらくここでも擦れ違ってばかりだ」

芳川「恐らく、彼女は彼女で『樹形図の設計者』どうにかしようとしているのよ」

一方通行「……あンま無茶しねェように言っとけ」

芳川「あれでも、言って素直に聞くような子じゃないのよ。
   一方通行、あなたにただならぬ恩を感じている彼女は妹達のためなら――あなたのためなら、何だってするわよ」

一方通行「くそったれ……キツく、言っとけ……」

芳川「ええ、そうしておくわ」




     *―*―*

布束(今日のノルマはあと二枚か……)

布束(これが終わったら第二収容所へ行って、妹達の調整を――)フラッ

「ハーイ! お邪魔しますよー」

「大人しくしてくれりゃ乱暴しねーからよォ。ウチのリーダーは女子供に手出すの禁止してっからな」

布束「……、何か用かしら?」

「オマエがバラまいてる例のカード。
 オレ達からもらってやろうと思ってさ。どうせ捨てんだろ?」

布束「…………」






布束「後はこの手を振り降ろすだけ」

「や……やめろ……! ――やめてくれえええッ!!」パァン

布束「……まぁ、ただの紙鉄砲なんだけどね」カチッ

布束(……ん? 外にまだ仲間が?)

「いやー、オモシロイもの見せてもらったわ。
 ヤバくなったら割り込もうって思ってたんだけど。カードの件があるし」パンパンパン

「話術と演出だけで心を折って不良を鎮圧しちゃうなんてねー……ん? なに?」

布束「……あなたオリジナルね」

美琴「へ?」

美琴「――私は何を知ってるのかって訊いてんのよ!
   それに私に出来ないってアンタだったら何ができ、ぉゴフぅ!?」ゲシッ

布束「…………」スタッ

美琴「ロ、ローリングソバット……?
   ……何が御出来になるのですか?」プルプル

布束「私にだって何も出来ないわ。
   however、彼なら出来る。現に出来ているのよ」

美琴「……彼?」

布束「マネーカードをまいているのは、彼に休息を取らせるため。
   効果の程は何とも言えないけど、先送りするだけ負担は軽減されるでしょうから」

美琴「……?」

布束「人の目で街の死角を潰しているの。
   マネーカードをばらまくことで、普段人目につかない路地や裏通りに意識を向けさせる。
   学園都市の環視カメラの穴を人の目で埋めれば、そこで行われる実験を妨害することが出来る」

布束「でも私自身が目撃されて尾行されるとは迂闊だったわ。
   家捜しされてコレを見られたら面倒なことになっていたかもしれないから」ジュッ

布束「やはり形に残るものはダメね。ここも勝手に間借りしていただけだし、この人達が目を醒ます前に退散しましょう」メラメラ

美琴「ちょ……ちょっと待って!! ……ください」グイッ

布束「あ」ポロッ

美琴「何の話をしているの? アンタは一体何を知って……」

布束「indeed、証拠を隠滅するなら現場もろとも目撃者も消してしまえと……」

美琴「え!? 違っ……。
   ちょっと待って! コイツらは……」

布束「知ーらない。……それと、利用されたくないなら余計な詮索はよした方がいいわ」

美琴「何なのよ、もう――――!!」




     *―*―*

一方通行「帰った……ぞ……?」ガチャ

一方通行(……また絹旗の私物が増えてやがる)

絹旗「あら、超おかえりなさい。帰ってたんですね」

一方通行「……ここは誰の部屋だ?」

絹旗「一方通行と絹旗最愛の巣ですが……」

一方通行「何、怪訝そうな眼差し向けてンだよ! この堆く詰まれたクソつまンなそォなタイトルのDVDはなンだってンだ!?」

絹旗「あらま」

一方通行「あらまじゃねェよ……。オマエ、暗部の仕事に復帰したンだろ?」

絹旗「まぁ、一応。超本格的な仕事はまだ舞い込んできていませんが、それがどうかしましたか?」

一方通行「いや……無茶すンなよ」

絹旗「超無茶してる人に言われたくありません。……でも、超ありがとうございます」

一方通行「……ま、何かあった時には俺がなンとかしてやンよ」ポフッ

絹旗「そんなことをしたら、まだ灰色なのに超真っ黒になっちゃいますよ」

一方通行「とっくにどす黒く染まっちまってンだよ。余計な心配だ」

絹旗「じゃあその時は、超頼りにしますね」

一方通行「……ははァ! そーですねェ、超頼りにしちゃってくださいィ!」

絹旗「超変なのは元からですけど、どうしたんですか?」ギュッ

一方通行「暑苦しィっつーの。何さり気なく背後から抱きついてンだ」

絹旗「ふっ、超スキンシップですよ。これは反射が適応されない私だけの特権ですね。あの一方通行と超いちゃいちゃしてるなんて、なんかこう、堪らんものがありますね」

一方通行「っ……! コーヒー飲みてェから退け、邪魔だ」ノソッ

絹旗「わっ、と……もしかして照れたんですか? 超照れたんですか?」

一方通行「言っとくけどよォ、適応されねェンじゃなくて、適応してねェだけなンだからなァ……」

絹旗「……はい、そうですね」

一方通行「……クソがっ!!」ガゴッ

絹旗「照れ隠しに冷蔵庫を超凹ませないでください」

絹旗「そういえば、ここ数ヶ月私は一方通行に体術を超教え込んでいますが」

一方通行「あン? 唐突にどォした?」

絹旗「描写されてないので」

一方通行「オマエ最近そーいうの多いな」

絹旗「実はあまりにも超過激過ぎて描写出来なかったという事情があったんですよ」

一方通行「そンなバイオレンスなことやってねェよ。そもそもまだ基本の筋力トレーニングしかしてねェし」

絹旗「いえ、違います。あまりにも性的な意味で超過激だったんですよ」

一方通行「俺に一体何をさせたンだよ、オマエ。つーかやってねェ」

絹旗「今更言い逃れは出来ませんよ。ヤッたでしょう?」

一方通行「オイ、そこ片仮名で表記すンな」

絹旗「最初は腹筋運動もまともに出来ませんでしたよね?
   そこで私が考え出したのがキスクランチ。身体を起こす毎に、膝を押さえた私とキス出来るという超画期的なトレーニング法。
   無論、一方通行は超欣然と鼻の下を超伸ばしてキスクランチ耽りました」

一方通行「そうだったとしたら、俺の腹筋は今頃八つに割れてそォなンだけどなァ」

絹旗「ところがどっこい! 一方通行は私の唇を奪った瞬間に押し倒して……ああ、もうここから先はR18です……!」

一方通行「妄想は終わったかァ?」

絹旗「続きはWebで」

一方通行「懐かしいなァ、オイ」

絹旗「……超死にたくなりました」

一方通行「ン? どーしたァ?」

絹旗「高望みをしてはいけないということを改めて超理解しただけです」




一方通行「9ゥ……10ゥ……!」パタン

絹旗「ようやく腕立て十回が可能になりましたね」

一方通行「はァ、はァ……っ! そろそろ実践的な訓練に入ってもいいンじゃないンですかァ……?」

絹旗「腕立て十回しか出来ないようなもやしっ子が何言ってるんですか」

一方通行「……オマエ、ほっせェよなァ」

絹旗「私は吹けば倒れるような超か弱い乙女ですから」

一方通行「飛ばねェンだな」

絹旗「しかし、そんな私にコレです! 『窒素装甲』!
   この能力があればたとえ銃弾を受けようが事故に遭おうが、あら不思議! なんと無傷です!
   それに加えてどんな重たいものでも超楽々と持ち上げられるんです!」

一方通行「でもお高いンでしょうゥ?」

絹旗「仕方ないですね、そこまで言うなら実践を想定した動きを伝授しましょう」

一方通行「オイ、ノッた途端に終わらせンな。
     つーか、要するに能力に頼れば筋力なンて必要ねェってことじゃねェか」

絹旗「ばっかもーん! 映画などでの修業といったら超基礎からやるものでしょう!」

一方通行「映画知識かよ……。で、その実践を想定した動きとやらをさっさと御伝授願えませンかねェ?」

絹旗「ふむ、では一言で言うなら……勘!」

一方通行「…………」

絹旗「勘」

一方通行「…………」

絹旗「……か、型に嵌った動きなんて実践じゃ何の役にも立たないんです」

一方通行「なるほどねェ……」

絹旗「わ、解ってくれましたか!」

一方通行「今夜は寝かさねェぞ、絹旗ちゃン……ちょいと表に出ようかァ……」ニヤァ

絹旗「」

絹旗「はぁはぁ……っん! はぁっ、はぁ……!」

一方通行「ふゥ……今反射切ったら滝のような汗が噴き出すンだろォなァ……」

絹旗「ひ、一晩中打ち合うなんて超気が狂ってるとしか……むしろ私の気が超狂いそうです……」

一方通行「最近鈍ってたからなァ。よかったぜェ」

絹旗「……帰ったら一緒に寝てくださいね!」

一方通行「あァン? 意味解ンねェよ」

絹旗「超気が狂った結果がこれです!」

一方通行「そンな超気が狂った奴の隣で眠れるかっつーの」

絹旗「一緒に寝てくれないと、もう……も、もう……」

一方通行「もう、どーすンだよ?」

絹旗「もうパンツ見せてあげません」

一方通行「日頃からオマエにパンツ見せてもらってるみてェな言い方すンじゃねェ! どンな変態だァ、オイ!」

絹旗「こんな」ビシッ

一方通行「指差すな。もォいいから帰ンぞ」

絹旗「超疲労で、もう歩くこともままなりません……」

一方通行「仕方ねェ、抱えてやっか」

絹旗「真っ先に抱えるという発想が出てくることが驚きです」

一方通行「よっ、とォ……」ガシッ

絹旗「やだ、超やだ。せめておんぶにしてください」

一方通行「じゃあお姫様抱っことやらだなァ……ン、これでいいンだよなァ?」

絹旗「……とんだ天の邪鬼ですね」カァァ

一方通行「高望みをしてはいけない、だっけェ? 何言ってンだ、どンどンしろ。でなきゃ超能力者にはなれねェぜ」

絹旗「別にならなくてもいいです……」ギュッ




     *―*―*

芳川『――もしもし、一方通行。緊急事態よ!』

一方通行「……あン?」ノソリッ

芳川『今どこ? 今すぐ指定する場所へ向かって!』

一方通行「オイオイ、ちゃンと説明しやがれ。今は自宅の寮だ」

絹旗「……ん? ふぁあ、どうかしたんですか?」

一方通行「出てくる。じゃあなァ」ガチャ


絹旗「超いってらっしゃーい……」パタリ

一方通行「あァ……でェ? 一体どォしたってンだ?」バタン

芳川『本日予定されている第九九八二次実験に使用させるミサカへの説明が済んでないのよ。
   説明は、上位個体である『打ち止め』を介してミサカネットワークからその個体との接続を切断することによって行っているわ。
   でも、現在それが出来ない状況なのよ……天井が付きっきりで『打ち止め』の調整を行っていて、ね……』

一方通行「チッ……」

芳川『本題に入るわ。天井が『打ち止め』から離れたところ狙って、私がミサカネットワークからミサカ09982号を切り離す。
   その間にあなたが説明――いえ、説得を終わらせてちょうだい』

一方通行「ソイツは今外に出るっつーことか……」

芳川『ええ、厄介なことなそのまま実験が行われる場所へ向かうことになっているわ」

一方通行「……ストーキングなンて趣味じゃねェンだけどなァ。いいぜ、やってやンよ」




     *―*―*

09982号「…………」スタスタ




一方通行(手間掛けさせやがって……芳川に伝えられたとこから、大分離れてるじゃねェか)

一方通行(まァ、当然か。コイツらだって意思を持って生きてンだ)

一方通行(クローンだろォと、人間には変わりねェ。
     ……だが、そンな人間のコイツらを俺が――俺らが救えンのか?)

一方通行(がむしゃらに目先のことしか考えねェでここまでやって来た。
     たとえ妹達を救えたとして、ちゃンと幸せにはしてやれンのか?)

一方通行(……ダメだ、余計な思考は遮断しろ。
     今は俺の目に映ってる、たった一人のミサカを救うことだけに集中しやがれ)




「大変じゃんっ! このままじゃこの赤ちゃんが熱中症になるじゃん!」

09982号「…………」ピクッ

「赤ちゃんを放っておいて親はどこへ行ってるじゃん!?
 ん、常盤台の……何をする気じゃん?」

09982号「……ロックを解除しました。と、ミサカは――!?」バチッ

「おお、サンキューじゃん」

09982号「…………」




一方通行(はっ、いいとこあるじゃねェか!
     アイツには実験から解放してやった後で、なンか買ってやらねェとなァ……)

一方通行(ン? 木の前で何を……猫、か……?)

一方通行(コラァ、危ねェだろ! そンな足掛かりもねェ木を登ろォとすンな!)ハァハァ

一方通行(あっ、くっ、言わンこっちゃねェ! 転げ落ちてンじゃねーか!)ダンッ

一方通行(クソが……俺が出ていけりゃ……)ギリギリ

「とうま、なんか白い人が……あれ? まったくもう、とうまったらどこに行っちゃたんだろう?」トテテ

一方通行(ン、電話……芳川か……!)ブーブー

芳川『もしもしっ、三〇秒後にミサカネットワークとの接続を切るわ!』

一方通行「急過ぎンだろ――!!」ダッ

芳川『天井には布束が付いているけれど、数分も経たない内に戻ってくるはずよ。
   お願い急いで、一方通行……!』

09982号「……!? ミサカの記憶によれば、まだ実験開始時刻まで……」

一方通行「……ちゃンとミサカネットワークから切り離されてるかァ?」

09982号「……、一体何が目的なのですか? と、ミサカは反問します」

一方通行「そー構えンな。……まァ、無理もねェけどよ」

09982号「…………」

一方通行「あァー、どォいやァいいンだ……?
     そォだな、まず……俺はオマエを殺したくねェン、だ……」

09982号「…………」

一方通行「……だから、これから俺の言う通りにしてくれ。
     信用出来ねェのは重々承知だ。けど、たった一度でいい……俺を信じて――――」




美琴「はーっ、はーっ! 確か……この辺りから……」




一方通行(――ありゃあオリジナルか!? くっ、こンな時に……っ!!)シュッ

一方通行「今のは話はミサカネットワークに繋がっても漏らすンじゃねェぞ」ガサッ

09982号「……一つお願いしたいことがあるのですが、木に登ったついでにそこの猫を助k……」

美琴「ッ……!」

一方通行(チッ……退くしかねェか……)ガサッ




一方通行「……、芳川」

芳川『どうかした? 時間がないわ、急いで』

一方通行「すまねェ……しくじった……!
     タイミング悪くこンな時に、オリジナルの御登場だ。
     額にゴーグルを着けてねェし、妹達に比べて……いや、決して悪くはねェンだけどよォ、妹達の方が幾分か……。
     俺の目に狂いがなけりゃアレはオリジナルの方だ」

芳川『……あなたの目に狂いはないと思うわ、私が保証してあげる。
   そうなると、こっちも一旦引き上げるしかないわね』

一方通行「……悪ィ」

芳川「表舞台で輝かしく生きている彼女をを巻き込むわけにはいかないもの、仕方がないわ」

一方通行「けど……俺は一瞬逡巡しちまったわ……。
     このままオリジナルにも事情を話せば、どォにか協力を得られンじゃねェかと考えちまった」

芳川「希望的観測ね」

一方通行「あァ、そォだ、そーだよなァ……。
     所詮無理な話だけど、オリジナルとまったく同じ面をした妹達をなンとか光の世界に押し上げてやりてェ……!
     でも、そのためにオリジナルの方を闇の世界に引きずり込んでいいはずがねェンだ」

芳川「……あなたらしいわ。ついででいいから、私も押し上げて欲しいものね」

一方通行「まだオマエは自分で這い上がれンだろ」

芳川「以前にも言ったでしょう? 私は甘いのよ」

一方通行「じゃあこのまま……いや、なンでもねェ……」

芳川「そう……?」




一方通行(09982号ゥゥゥゥゥゥゥゥっ!?
     スカート捲り上げンじゃねェェェェ!!)ハァハァ

一方通行(そォだ! もっと言ってやれ、オリジナルゥ!)ハァハァ




子猫「ミャアァ」

美琴「ち……近くて見るとなかなか子猫じゃない」

09982号「コネコ?」

美琴「子供の猫だから子猫よ。でも怯えられちゃうのよねー。
   私の身体から出てる微弱な電磁波に反応されちゃうの」スッ

子猫「…………」ビクビク

09982号「ミサカもダメなようですね」スッ

子猫「…………」ビクビクックヤシイ

美琴「……、そーじゃかくってぇ!!

子猫「……!!」ビクゥッ




一方通行(くっ、猫がこっちに来やがっ……)

子猫「ミャアァ!」ガサガサッ

一方通行(は、反射ァ……したらダメだよなァ……。
     コラ、暴れんな! 爪立てンじゃねェよ!)ジタバタ

一方通行(もうすぐ八時を回るか……もう実験開始時刻まで一時間しかねェ……)ハァハァ

一方通行(クソっ……! いい加減帰りやがれってンだ、オリジナル……)ハァハァ

絹旗「なんですか、その肩に乗ってる超キュートな子猫は」

子猫「ニャアァン」

一方通行「あン? なンでオマエがここに……」

絹旗「そろそろ超ブレス多めの吸血鬼漫画か、ってツッコミが欲しい頃だと思いまして」

一方通行「どォも。もう帰っていいぞ」

絹旗「はい、おにぎりとコーヒーです」

一方通行「そォいやァ今日は何も口にしてなかったっけなァ。つーか、来ンなら電話すりゃよかっただろ」

絹旗「超サプライズです。私って超甲斐甲斐しいとこあるでしょう」

一方通行「おにぎりとコーヒーって組み合わせは嫌がらせとしか思えねェ……」パクッ

絹旗「とこで、一体何をしているんですか? 見たところ……ストリーキングですか……?」

一方通行「馬鹿や相応しくねェ仕事をしている奴には見えねェ服なのか、コレ? オマエが選んだもンだぞ」

絹旗「超間違えました、お恥ずかしい……ストリーキングでしたね」

一方通行「解り難いボケすンな。オマエの性格からして繁殖行動の方だと思うけどよォ……」

絹旗「超不潔!」

一方通行「そっくりそのまま返して……よォし、別れた……!」

絹旗「では、私はこれで」

一方通行「オマエ、ほンとに何しに来たンだよ……」

一方通行「芳川ァ! やっとオリジナルの御帰りだ!」

芳川『そう……でも、こっちは……』

一方通行「……こォなると、間に合わなかった場合を想定して別の手も考えとかねェとな……」

芳川『……出来る限り戦闘を長引かせて』

一方通行「……やってやろォじゃねェか」

芳川『言っておくけれど、下手に手加減すると『試験個体』を通じて天井に感付かれるわ……出来る?』

一方通行「出来る出来ないの問題じゃねェだろ!
     やってやるって言ってンだろォが!」

芳川『…………』

一方通行「どンな手を使ってでもオリジナルを引き離すべきだったか……はっ、後悔に立たずとはこのことだな……」

芳川『ええ、そうね。でも、それはあなただけの失態じゃないわ』

一方通行「……任せたぜ」

芳川『天井が離れ次第、いえ、こちらからも何らかのアクションを起こしてみるつもりよ。まだ一時間もあるんだから』

一方通行「あァ、期待しないで待っとくわ」ピッ

一方通行「……はっ! 震えてやがる……」プルプル

子猫「ニャアァ」

一方通行「…………」グッ

一方通行「…………」コツコツ

09982号「…………」

一方通行「…………」カッ

09982号「現在時刻は二〇時五十六分です。
    第九九八二次実験開始まであと一一!?」

一方通行「そォら」ヒョイッ

09982号「あ……」スポッ

子猫「ニャァ」

09982号「……、何故被験者一方通行がコネコと? もしかして、あなたの飼い猫なのですか?
     と、ミサカは疑問を呈します」

一方通行「はァ? ンな猫畜生のことなンざどーでもいィンだよ」

09982号「…………」

一方通行「なァ……そろそろマンネリズムに陥り掛けてンだ……。
     そンなのダメだよなァ! 愉快欣快痛快爽快な実験が台無しじゃねェか!」コキッ

一方通行「――だからよォ、今日は少しばかし趣向を変えてみよォかと思ってなァ……」ニヤァ

09982号「……二一時〇〇分になりました。
     これより第九九八二次実験を開始します」スチャ
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