続・上条「あの日、もしかしてお前は、俺以上に」2


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打ち止め「お待たせ! 今日はミサカがお迎えだよとミサカはミサカは学校帰り!」

まこと「はい! ありがとうおねえちゃん!」

打ち止め「よし! じゃあ帰ろう! 途中でクレープでも買おうってミサカはミサカは気前の良いところ見せたり!」

青ピ「あ、打ち止めちゃん、ちょっとええか」

上条の古い友人で、この保育園で勤務する青い髪の男が、珍しく真面目な声で話しかけてきた。

打ち止め「ん? 何?」

青ピ「ちょっと奥で、まことちゃん、ちょっとだけ待っててな」

まこと「はい」

青ピ「あの子道具箱の中にこれ隠してたんや」

くしゃくしゃに丸めた紙を青ピが広げる。

打ち止め「プリント? 何のお知らせだろってミサカはミサカは確認してみる」

青ピ「うちの保育園の運動会のおしらせや」

打ち止め「運動会?」

青ピ「そ、大覇星祭で学園都市自体が慌ただしくなる前に、うちは運動会するんや」

打ち止め「?」

青ピ「僕のミスやな。直接上やんに連絡好きやったな。大覇星祭の準備で上やんが忙しいんはわかっとたのに」
番外個体「つまり、忙しい上条当麻に気を使ってかくしてたってこと?」

打ち止め「そう! 高校教師で警備員は忙しいの!ミサカはミサカは肯定する!」

一方「ガキが遠慮すンなよな」

番外個体「で、上条当麻はどうするの?」

打ち止め「その日は午前中に補習授業があるけど、終わったら行くって」

番外個体「じゃあ、ミサカ達が午前中から応援にいこうか」

打ち止め「でも一つ問題が! ミサカはミサカは予定表を取り出してみる!」

番外個体「なになに? 午前のラストに『父と子の二人三脚』?」

一方「!」

打ち止め「そう!どうしようかな?」

番外個体「んー」

一方「ゴホッ! うォっほン」

番外個体「上条当麻が間に合うのを期待するかなぁ」

打ち止め「でも、間に合うかなってミサカはミサカは心配」

一方「チョーカーの改良すげえなァ、これ一日持つンじゃねェ?」

番外個体「上条が教師やってる高校と保育園って近くでしょ」

打ち止め「うん。でも補習だよ?」

一方「イチニッ! サンシ! 軽やかに動けンなァ、俺!」

番外個体「そうだねー」

打ち止め「どうしようか?」

一方「……」

番外個体「なんか解決策ないかな?」

打ち止め「うーんミサカはミサカは熟考中」

一方「無視すンなやァァァァァァァァァ!!!!!」

打ち止め「どうしたの? 急に大声出して」

番外個体「近所迷惑だよ」

一方「だから! 三下が間に合わねェ時はァ! 俺が出るって言ってるンですゥ!」

打ち止め「言ってないよってミサカはミサカは突っ込んでみる」

番外個体「もやしのあなたが?」

一方「もやしじゃねェ!」

打ち止め「ケガしたら危ないよって、ミサカはミサカは虚弱体質のあなたを気遣ってみる」

番外個体「保育園の運動会で能力全開は、大人げないよ」

一方「ンだと! よし! じゃあ、俺がもやしじゃねェって、証明してやらァ! 外で走りこんでくるゥ!」

それだけ言って、一方通行は外に飛び出す。ちょっと目頭を輝かせながら。

打ち止め「………」

番外個体「………ねぇ」

打ち止め「何?」

番外個体「運動会って三日後だよね」

打ち止め「うん」

番外個体「今から走りこみ?」

打ち止め「……そうみたいだね」

番外個体「……」

打ち止め「……」

 

 

 

一方「ちくしょう! あいつらァ……、馬鹿にしやがって」

信号を待ちながら、ひとり呟く

一方「ぜってェ、見返してやるゥ」

青ピ「あれ? あっくんやん」

振り向くと見慣れた顔が一つ。

一方「おう、オマエか。今帰りかァ?」

青ピ「そんなとこや」

上条を通しての友人であり、なにより最近まことの送り迎えで遭遇するこの男を、一方通行は嫌いではない。むしろ、友人が少ない一方通行としてはちょっとテンションが上がるが、そんなことは顔には出さない。絶対に

一方「お前ンとこの運動会、俺も応援にいくからな」

青ピ「まことちゃんの?」

一方「他に誰がいンだよ」

青ピ「ウチの子らに惚れてまったかと」

一方「ねェよ! なんでどいつもこいつも俺をロリコン扱いしやがるンですかァ!」

青ピ「冗談や」

一方「……」

青ピ「運動会のことなんやけど」

一方「?」

青ピ「父と子の二人三脚、提案したの僕なんや」

一方「ほォ」

青ピ「二人三脚って前もって知らせとけば、上やん、時間とって練習するかもしれんやろ? まことちゃんと」

一方「そうだなァ」

青ピ「あの時期、上やん忙しいからなぁ、まことちゃんと過ごす口実にできると思ったんやけど」

一方「あのガキが変に気ィまわして裏目にでたと」

青ピ「せやな」

一方「間抜けなオマエらしい」

青ピ「ひどいやん」

一方「事実だろォが」

青ピ「どういう意味や。……あ、この話、上やんにはオフレコな」

一方「おォ」

青ピ「ところで、あっくんは何しとるんや?」

一方「……健康のためのジョギングだァ」

青ピ「ジョギング?」

一方「ジョギング」

小萌「じゃあ、上条ちゃん補習頑張ってください」

上条「……はい」

小萌「小テストを何度か挟んで、全員が目標点を取れるまでですから。みんなが頑張ればすぐ終わりますよ」

上条「……はい」

小萌「みんな昔の上条ちゃんみたいな子たちですから、だいじょうぶですよ」

上条「……そう言われると不安になるんですけど」

小萌「早く終わらして、まことちゃんのとこ行ってあげてくださいね」

上条「……頑張ります」

小萌「じゃ、頑張ってくださいね」

上条「……大人になっても、補習まみれかよ。立場は違うけど」

そう考えると学生時代に自分が、この子どもにしか見えないかつての恩師にして、現在の上司にどれだけ迷惑を掛けていたかもわかる。
わりと命がけの理由での、欠席も多かったが。

御坂妹「開会式が始まったそうですとミサカはMNWからの報告を伝えます」

上条「あー、打ち止めたちが行ってくれてるんだったな」

御坂妹「はい。さらに一方通行が応援席の真ん中で筋肉痛で唸ってることもミサカは付け足します」

上条「は? 一方通行が」

御坂妹「はい。まさかあのもやしに、痛くなる筋肉があったとは。骨と皮だけではなかったという新事実にミサカは驚愕します」

上条「いや、そういうことじゃなくて」

垣根「おい、生徒たちまってるぞ。無駄話してんなよ」

上条「おう、悪い」

ため息をついて職員室を出る。そこで気持ちを切り替える。生徒たちは今は嫌なだけかもしれない。
しかし、大人になってこの補習が財産になる事もあるかもしれない。
今の上条のように。だから、手は抜けないのだ。

 

保育園

打ち止め「ビデオカメラ確認! ミサカはミサカは録画開始!」

番外個体「まことー。あ、こっちふりむいた」

一方通行「おォ、うーン、てっ」

打ち止め「流石にカメラ映りいいね! ミサカはミサカは叔母バカぶりを発揮してみたり」

番外個体「プログラム、プログラムっと。あ、あった」

一方「うゥ…。おおおゥッ」

打ち止め「かけっこにも出るんだよねとミサカはミサカは確認してみたり」

番外個体「ま、保育園でできる種目もかぎられるし結構出るんじゃない?」

一方「ぐっふ」

打ち止め「……。ねえ大丈夫?」

番外個体「まさかの筋肉痛だね」

一方「筋肉痛じゃありませン……。深呼吸してるだけですゥ」

打ち止め「はぁ、意地張っちゃって」

番外個体「ほんと、上条当麻が間に合わなかったらどうしようか」

一方「だ、だからァ……。お、俺がでるってンだろォ」

打ち止め「……」

番外個体「まことー。こっちむいてー」

上条「じゃあ、ここでキリにして小テストを始めるぞ」

生徒たち「ぶー!ぶー!」

上条「はっはっはっ。ぶー垂れてもテストはしますよ。70点以上のヤツは補習終了でかえっていいぞ。さぁ。頑張れ!」

――――

上条「……(残り時間半分か)」

生徒たち「終わりました!」

上条「え! まだ時間半分だぞ」

生徒A「俺たち頑張ったんです!」

女生徒A「だって先生、今日娘さんの運動会でしょ」

生徒B「早く行ってやれよ!」

上条「……お前たち」

目頭を押さえ、回収した答案を採点していく
生徒C「さあ、急いで先生」

上条「お前たち!」

生徒たち「先生!!」

上条「ひ、ひとりも」

生徒たち「はい」

上条「一問もあってない……」

生徒たち「……あれ?」

打ち止め「やった! まことが一等賞! ミサカはミサカは決定的瞬間の撮影に成功したり!」

番外個体「写真もバッチリだよ」

一方「俺の応援のおかげだなァ」

打ち止め「あれ? あなたは筋肉痛で呻いてたんじゃ」

一方「だからァ、深呼吸ってンだろ。呼吸成功なンだよ」

番外個体「……(チョーカーがオンになってる)」

一方「にしても三下来ねェな」

打ち止め「うん。もうすぐ始まっちゃうよ」

番外個体「補習だからね、時間がかかるのはしかたないよ」

上条「……さあ、三度目の小テストだ」

生徒たち「……」

上条「ちなみにこれまでの合格者は0だ……」

上条「だけどな! お前たちはやればできる子なんだよ! 今回こそ大丈夫だ!」

生徒たち「おおお!!!!」

上条「はじめ!!!」

 

―――――――

上条「……(残り時間半分か)」

ガララッ

上条「ん? 垣根?」

垣根「上条先生、ちょっといいですか」

上条「あ、はい」

廊下

上条「で、なんだよ」

垣根「大したことじゃねえよ」

上条「大したことないんなら行くぞ」

垣根「あ、ちょっと待て! やっぱ大したこと!」

上条「何だよ……。テスト中なんだよ、今」

垣根「だーかーら、代わってやるよ、補習」

上条「え?」

垣根「俺のクラス早めに終わったんだよ」

上条「え、あ、いいのか?」

垣根「いいんだよ。ほらさっさと行け」

上条「でも、アイツラは俺の生徒で」

垣根「お前のために、無い知恵絞って問題といてる連中だ。この程度じゃ怒んねえよ」

上条「しかし、責任が……」

垣根「お前の責任はまことにもあるんだろうが! 俺とガキどもが良いってんだ! さっさと行け!」

上条「……悪いな」

垣根「気にすんな」

 

まこと「とうまくんは?」

打ち止め「ごめんね。まだ来てないんだ……」

まこと「そうですか……」

番外個体「もう次が二人三脚かぁ……」

まこと「とうまくん、いそがしいのでしかたないです」

打ち止め「まことちゃん……」

まこと「だいじょうです。せんせいにいってきます」

一方「おィ、待ちやがれェ」

まこと「あっくん?」

一方「オマエはァでたいのか」

まこと「とうまくんいそがしいです」

一方「出たいかどうか聞いてンだ、イエスかノーで答えろ」

まこと「……でたいです」

一方「そうだ! 良く言ったァ。前に言ったよなァ、ガキが遠慮すンなって」

まこと「……はい、でも」

一方「でもじゃねェ! 確かに全部が全部かなえてはやれねェ。でもな、できる事はしてやるンだよ」

まこと「……あっくん」

一方「俺がでてやる」

まこと「……っ、いいんですか!」

一方「あったりめェだ。前に番外個体が言ったろォ『ミサカ達はオマエの味方』だって」

まこと「はい」

一方「なら、俺も味方なンだよ」

保育士「あの杖をついた方の参加は……」

一方「かてェ事いうなよ。どーせガキどものペースに合わせンだ、変わンねえだろ」

保育士「でも……」

青ピ「どうぞ参加してください」

一方「オマエ」

保育士「先生!」

青ピ「こいつ、能力者です。能力使ってる間は大丈夫。それに何かあったら僕、責任取りますんで」

保育士「……しりませんからね」

青ピ「おおきに」
一方「悪ィな」

青ピ「気にせんでええ」

まこと「せんせい、ありがとうございます」

一方「じゃ、行くかァ」

青ピ「あっくん、まことちゃん」

一方「なンだ」

青ピ「頑張ってな」

一方「ああ」

まこと「はい!」

「位置について、よーい」

「どん!」

一方「いくぜェ! まことォ!」

まこと「はい!」

一方(よし! 良いペースだァ)

まことのペースに合わせ、一方通行は進む
能力を使っても、まことにあわせなければ意味が無い
トップではない、しかし、遅れてもいない

まこと「あっくん、だいじょうぶ?」

一方「ガキが気にすンなってンだろォ」

1、2、1、2、1、2、1、2、

だんだんと、トップとの差が詰まってくる

まこと「あっくん! いそいで!」

一方「おゥ!」

まことの言葉に笑みが零れる
わがままを言わせることができた

上条「まこと! 頑張れ!」

ようやく来た人の声が二人に伝わる
これでもっと頑張れる

 

 

 

「ゴール!」

 

 

番外個体「おしかったね」

二人三脚後の昼休憩、弁当を取り出しながら番外個体が言う

打ち止め「二人とも頑張ったよとミサカはミサカはねぎらってみる」

上条「まこと凄かったぞ」

まこと「ありがとうございます」

一方「二位じゃ碌なもンじゃねェよ。俺の知ってる二位見てればわかる」

上条「いや、アイツも結構あれで……」
番外個体「あ、これおいしい」

打ち止め「ちょっと、勝手に食べないでよってミサカはミサカは抗議してみる!」

番外個体「だってもうお昼だからね」

上条「まことは何が食べたい?」

一方「おい、俺の分まで食うンじゃねェ」

まこと「おちゃとってください」

上条「はいよ」

青ピ「上やん、僕も一緒していい」

上条「おう、でもどうした」

青ピ「いやー同僚の女の子、怒らせちゃって気まずいんや」

上条「相変わらずだな」

一方「おィ」

青ピ「なんや、あっくん」

一方「アレか、さっきのかァ」

上条「ん、なんかしたのかよ」

一方「実はさっきなァ「僕が同僚にメイド服について語ってるとこ、あっくんにみられたんや」

上条「なにやってんだよ、おい」

まこと「とうまくん」
上条「どうした?」

まこと「かえりにクレープやによりたいです」

上条「なんだ、珍しいな」

まこと「だめですか」

上条「たまにはいいかな」

まこと「ありがとうございます!」

打ち止め「あ、ミサカもお供します!とミサカはミサカは話に割り込む!」

番外個体「いいね。10032号にも連絡しとくよ」

上条「いいぞ、みんなで行こう」

まこと「はい!」

一方「おィ、からあげ取ってくれェ」

一位は取れなかった
しかし、まことの顔をみると
これも悪くないと思う

もちろん、次の機会は絶対に勝つつもりだが

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