帝人「ここが学園都市・・・」

帝人「帰りたい・・・」

学園都市の入り口で竜ヶ峰 帝人はつぶやいた
ここの第二学園都市は、第一学園都市ほどの面積はないものの、総人口160万人もの人がいる
しかも超能力の町ときたものだ、帝人はいまだに信じられないが、興味もあった。
しかし初めての都会だ、しかも東京の池袋もずっと都会なのだ、15年間も田舎にいた僕にとっては
とんでもない進歩だった、ここに来た理由は単に都会にあこがれていただけではない
小学生からの友達に誘われたほうが大きいそんなこんなで僕は今、学園都市の入り口で困っていた。

帝人「はぁいくらなんでも都会すぎるよぉ・・」

そうしている間待つこと3分・・・

正臣「みーーかど!!」

帝人「うあ!!ってあれ!?紀田君、紀田君なの!!」

正臣「疑問形かよ、ならば教えてやろう三択からえらべよ ①紀田正臣 ②紀田正臣 ③紀田正臣!!」

帝人「わぁ紀田君だ!!ひさしぶり!!」

正臣「はぁ・・俺が3年かけて編み出した渾身のボケはスルーか?」

 

正臣「ひっさしぶりだな~おい!!」

帝人「全然変わってるからびっくりしたよ、髪染めたりしてるとは思わなかったよ、あとそのネタさむい」

正臣「そりゃ4年もたてばな~ってより、帝人は小学生の頃から全然かわってないな~ってゆうかさりげなくさむいとか言うな」

そうこれが大の親友、紀田正臣だ。小学校の頃彼がこの学園都市に転校して以来だったけど、見た目以外は何も変わっていなかった。

帝人「そういえば紀田君は何か超能力とか使えるの?」

正臣「ん?ああ聞いて驚くなよ、なんとこの俺紀田正臣はレベル2で風力使いなのだよ!!」

帝人「それってどんなことできるの?」

正臣「ああ、まぁ風を起こしたり、真空波だしたり色々だな」

帝人「そのレベルっていうのは?」

正臣「ああ、学園都市にはレベルっている力の表現があるんだよ、レベルは1~5まであって、まぁレベル3とかだったら、エリートなんじゃないか?ちなみに第一、第二あわせても学園都市には、レベル5は12人しかいないんだけどな」

帝人「へぇ、じゃあ紀田君はそこそこいい方なんだ」

正臣「まぁな、つーかそこは素直に褒めろよ」

帝人「紀田君のことだから、<氷結ギャグレベル5>とかだと思ったよ」

正臣「なんだと!コノヤロー!!」

帝人「はははは」

こうしてぼくは、親友と再会し都会への第一歩をふみだした

正臣「で、お前はどっか行きたい所とかないのか?」

帝人「う~んまだ学園都市のこと全然しらないし、いまのとこないかな」

そう、学園都市のことは、よく聞くけど詳しい事とかはまったく知らななかった、パソコンとかでも調べたこともあるが、詳しいこととかはまったくわからなかった。

正臣「ふ~ん、じゃあ適当にぶらついてみるか色々案内してやるよ」

しばらくあるくこと30分、そのあいだに紀田君は僕にさまざまなギャグを連発してきたが、どれもリアクションしずらいものだった・・・

正臣「とりあえず、ここが人がたくさん集まったり、ショッピングモールとかがたくさんあるな、かいものとかはここにくれば大体の物は見つかるぜ」

それから一通りまわって、時間が時間なのでそろそろ帰ろうと思った、明日は入学式なので寝坊しないようにしなければならないのだ

正臣「じゃあな、あ~最後に言っておくけど、裏路地とかには気をつけろよ、喧嘩とかけっこうあるから」


帝人「へ~、あっそうだ!学園都市とかって治安とかどうなの!?そこが一番きになるんだけど!!」

そんな感じにあせる僕を紀田君は、笑いながらいった

正臣「大丈夫、大丈夫、特殊な地区とかに行かなきゃめったに喧嘩ふっかけられたりしないぜ!あ~でも、スキルアウトっていう武装集団には気をつけたほうがいいな」

帝人「スキルアウトってなに?」

正臣「まっ!詳しいことは明日話すよ!じゃーなー気をつけて帰れよー」

帝人「マイペースだなぁ紀田君は・・         一人で帰れるかな・・・」

そのあと、アンチルキルにつれられて、学生寮に帰ったことは言うまでもない・・ ・

 

 

次の日僕は入学式の会場にいた、この高校は成績は中の上くらいの高校だ

帝人(なんか思っていたより普通だな)

もっと未来的なものを想像していたので、がっかりしたといえば、がっかりした。本当にこんなところで超能力を学べるのかとおもった。しかしよくよく聞いてみたら、特定のカリキュラムをうけて、投薬したりして科学的に能力を目覚めさせるというものだった。ほとんどの学生は中学の頃から学園都市にいるので、高校から学園都市に来た学生は、システムスキャンがあるらしい

帝人(僕ってどんな能力なんだろう、システムスキャンの日が待ち遠しいな・・・)

そんなことを考えていたらいつの間にか入学式が終わった

自分の教室につくとやはり自己紹介があった、自分としてはあまり名前をいいたくなかった
なぜなら 竜ヶ峰帝人なんてめずらしい名前について色々言われたくなかったのだ。しかし自分の番はまわってきてしまった。

帝人「りゅっ竜ヶ峰帝人ですっ!よっよろしくお願いします!!」

自己紹介でここまで緊張したのは初めてだ、しかし最大の山を乗り切ったためホッとした。だが僕は、しばらくして紹介した子が激しく気になった。

御坂「御坂美琴です、ちょっと問題を起こしてしまってこっちにきました。よろしくお願いします。

帝人(こんなかわいい子がなにを起こしたんだろう)

以外に高能力者なのかもしれない

そんなことを思っていた。

正臣「み~かど!!」

休み時間になり紀田君がやってきた

正臣「どお!!なんかかわいい子いた!」

帝人「え・え~と・・・どうだろ・・・」

正臣「お、いんじゃん!!」

帝人(聞いてない・・・んったしかあの子は)

それは、帝人が気になった子だった

正臣「なにっ!!あれ常盤台の<超電磁砲>じゃん!!なんでこんな普通の高校に!?」

紀田くんが大げさに驚く

帝人「え?常盤台っていう中学ってそんなに有名なの!?」

正臣「有名もなにも、レベル3以上じゃないと入れないっていう超エリート中学だぜ!!有名すぎるほど有名なんだぜ!」

帝人「ふ~ん・・・」

正臣「ふ~ん・・・ってテンション低く!!何でお前はそんなんなんだよ~帝人!」

帝人「いやだってそんなに知らないし・・」

正臣「そっかそっかじゃさっそく・・・声をかけますか!!」

帝人「え~いきなり!?やめようよ変な人だと思われるよ!!」

そんな帝人を無視して正臣は、彼女の方へ向かっていった

正臣「やぁキミってかわいいね、学校終わったら俺と一緒に秘密の花園行かな~い!」

御坂「っ!!!???」

帝人(あっやっぱり戸惑ってる、そりゃそうだよな・・というか秘密の花園ってなに)

御坂「えっいや会ったばっかりだし・・」

正臣「そんなこといわずにさ、一回だけならだいじょーぶだよ~だからいいでしょ~」

帝人(あいかわらず積極的だなー紀田君は、あれっ心なしかあの子ビリビリしてる気が・・)

正臣「ねーねーいいでしょ~」

御坂「まったくこっちに来てそんなにたってないってのにいきなりこれか~」ビリビリ

彼女の態度が急に変わった

御坂「あいつよりは手加減してやるからくらっとけゴラァァァァァァァァァァッッッッ!!!!!」

正臣「ギャアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァッッッッッッッ!!!!!」

彼女から放たれた小さな電撃が紀田君に直撃した

正臣「くっ効いた・・・ぜ・・・」バタッ

御坂「えっまさか気絶しちゃったどうしよう!?」オロオロ

どうやら彼女は自分の攻撃で紀田君を気絶させてしまったと思って困惑しているらしい、そんな彼女の僕は、助け舟を出した

帝人「大丈夫ですよ、この人はこうして心配してもらおうとしているだけですから」

正臣「かぁ~ばれたか、あいかわらず鋭いな~帝人は」ムクッ

そんな二人のやり取りに彼女は面食らっているようだ

御坂「えっ!?じゃあ全然大丈夫なの!?」

正臣「ああこの私、紀田正臣はこのとおりピンピンしているぜ!!」

御坂「なんだぁ~おどろかさないでよ、あっそういえば自己紹介がまだだったわね私は御坂美琴これからもよろしくね」

正臣「おれは紀田正臣、華麗なる紳士です!」

帝人「僕は竜ヶ峰帝人です、この春から第二学園都市に来ました」

御坂「ふ~んじゃあ学園都市自体に来たのは初めてなんだ、てゆうか竜ヶ峰帝人なんて変わった名前ね」

帝人「えっ!ああ、すいません!」

正臣「なんで謝るんだよ、つーか俺の懇親のネタはスルーですかー?」

3人で笑いあった、初日から友達ができてよかった。休み時間が終わって紀田君は自分の教室へ戻って行った、今日は手紙などが分けられて学校が終わった。

御坂「じゃあねー明日からもよろしくねー」

正臣「バイバイ我が女神よっ!」

帝人「じゃあねー御坂さーん」

学校が終わり御坂さんと別れた、そして紀田君に昨日のことを聞こうとした。

帝人「そういえばさ昨日言ってたスキルアウトってなんなの?」

正臣「おっそういえばそうだな、あっその前に一つ聞いていいか?」

帝人「なに?」

正臣「このスレってみてる奴いんのか?」

帝人「いるみたいだよ」

正臣「ならいいんだ、えーとスキルアウトっていうのはレベル0の連中が集まってできた武装集団のことさ、能力者狩りなんかやってたちが悪いんだよ」

帝人「ふーん、つまり能力をもたない不良達が、能力をもつ人たちを武器とか使って倒したりしている人たちなんだね、あと紀田君レベルは1~5までとか言わなかったっけ?」

正臣「えっそうだっけ?まぁスキルアウトってのはそんな集団だよ」

帝人(流された・・)

正臣「俺は能力者だからそんな奴らの気持ちなんてわかんねぇんだけどな、帝人も自分がたとえレベル0でも、ああゆう奴らみたいになるなよ~」

帝人「いやっならないよ!!」

正臣「ははは、わかってるよ、お前にそんな度胸がないのは知ってるよ」

帝人「もぉ、からかわないでよー」

正臣「あっそういえばスキルアウトじゃなくても気をつけなければならねぇ奴もたくさんいるぜ、例えば、平和島 静雄って奴には近づいちゃだめだからな

帝人「えっスキルアウトとかじゃないのにどうして」

正臣「あいつは、レベル0なのに高能力者にも勝っちまうからだよ、レベル5にも勝てるんじゃねぇか」

帝人「レベル0にもそんな強い人もいるんだ」

正臣「あと気をつけなきゃいけない奴は、折原 臨也って奴だな、コイツはまじでヤベェから絶対に関わったらだめだからな」

帝人「この人もレベル0なの?」

正臣「いや違う、あいつはレベル5で学園都市で第2位なんだよ」

帝人「えっ!?」

帝人「だっ第2位!?」

正臣「そ、あの人は、普通の恐怖とはまったくちがう恐怖を持っている、ハッキリ言って化物だよ」

帝人「そっそんな人を紀田君はなんで知ってるの?」

正臣「俺も昔はいろんなことに首突っ込んでいたからなぁ、一回会ったことあるんだけどそれで怖くなったんだよ、もう二度々あっち側には行きたくない」

帝人(こんな真剣な紀田君初めて見た・・・よっぽど恐ろしい人なんだ)

正臣「まぁ要注意人物はこんくらいだな、学園都市にも危険は多いから気をつけろよ」

その臨也さんって人の話が終わるといつもの紀田君に戻っていた。

正臣「それはそうと明日お前システムスキャンだろ、どんな能力か楽しみだろ」

帝人「あっそういえばそうだった!でもあまり期待しないようにするよ、期待してレベル0とかだったらいやだしね」

正臣「そうかそうか、まっお前に攻撃とかそういう系は似合わないしな」

帝人「うん、自分でもそう思うよ」

そんなことを話していたら、裏路地の方から声がした

女子生徒A「なっなんなんですかあなた達!」

女子生徒B「やめてください!」

スキルアウトA「ぐへへへ、ずいぶんと強気な女じゃねぇか」

スキルアウトB「いいんじゃねーのたまには」

スキルアウトC「ちょっと俺たちにつきあってもらいますよ~」

スキルアウトD「まっ、すぐには帰れねぇけどな」

正臣「わっうちの高校の女子生徒がスキルアウトに絡まれてる」

帝人(あれがスキルアウト!?どうしようやっぱり助けるべきだよなぁ、でもどうしたらいいんだろう?知り合いのふりして助けようか?いやだめだあんな人たちに通用しそうもない、かといってケンカもしたことないし)

正臣「助けようにも人数がおおすぎるな」

しかし、どうしようもなく悩んでいる僕たちにとは裏腹に、一人の高校生が彼女たちの前に現れた

上条「おい、おまえらなにやってんだ」

スキルアウトA「ああん、なんなんだテメェはいきなり現れやがって」

スキルアウトC「正義のヒーローにでもなったつもりですか~」

上条「・・・うっせぇよ」

スキルアウトA「ああん?」

上条「うっせぇつったんだよ!」

上条の叫びに二人は驚いた

スキルアウトA「うるせぇのは・・・そっちだろ!!」

スキルアウトの一人が上条に向けてこぶしを繰り出した、上条は頭をそらしてなんなく攻撃をかわす、そしてそのスキルアウトの顔面をおもいっきり殴りつけた

スキルアウトA「ぐあああああああああ!!」

スキルアウトD「なに!?ちっ、くそがぁぁぁぁぁ!!!」

もう一人のスキルアウトが蹴りを繰り出してきた、しかし上条はしゃがみ攻撃をやり過ごすと相手のわき腹に蹴りを入れた

スキルアウトD「がっ!」

間髪いれずに上条はもう一人のスキルアウトの顔面に攻撃をいれ三人のスキルアウトを沈めた

帝人「すっすごい!」

正臣「たしかにな、あの人数相手に一人で向かっていくってのも早々できるもんじゃないしな」

帝人「でも最後に残っている人なんか余裕だよ、どうしてだろう」

帝人の言うとおりそのスキルアウトは余裕の表情を見せていた、なぜなら・・・

スキルアウトB「へへへ、スキルアウトが無能力者だけだとおもってんじゃねぇーーーーー!!!!」

そういったスキルアウトの手元から、炎の燃え上がる

上条「能力者!?」

スキルアウトB「そうさ俺はレベル3なんだよテメェみたいな野郎がこれをくらったらどうなるのかなぁぁぁぁ!!!!??」

スキルアウトは上条な向かって炎を放つ、炎を放ったその瞬間スキルアウトは勝利を確信していた

しかしその攻撃は上条の右手によって打ち消される

スキルアウトB「・・・・なんなんだよお前は?」

スキルアウトはなにがおこったのか理解できなかった

スキルアウトB「何なんだよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」

なぜなら自分の最大出力を右手一本で防がれたなんて思いたくなかったから・・

スキルアウトB「ちくしょょょょょょ!!」

スキルアウトは炎を連発するが全て上条の右手によって打ち消されてしまう

上条「もうわかってるんだろ?」

上条は同情するように言う

上条「お前の能力は俺には効かないって」

二人の戦闘を見ていて帝人と正臣は唖然としていた

帝人「いまあの人能力を打ち消した!?」

正臣「そういえば聞いたことあるぞ、学園都市にはどんな能力も効かない能力をもつ男がいるって都市伝説!!!」

そう、以前なんとなくパソコンを見ていたら、そんな都市伝説の話題があがっていたのだ

正臣「まさか実在していたなんてなぁ」

帝人と正臣はその都市伝説の男の戦闘にくぎずけだった、そしてスキルアウトの息が上がっているのに気づいた

スキルアウトB「ぜぇぜぇ」

上条「もう何回やっても効かないのはわかっただろ!?だからもうやめとけ!?」

スキルアウトB「うっせぇんだよクソがぁぁぁ!!!」

ベルトから警防を取り出すとスキルアウトは上条に向かって突っ込んできた

上条「・・・・・いいぜ」

スキルアウトB「死ねゴルァァァァァァァ!!!」

上条「てめぇが好き勝手に人を傷つけるってんなら」

上条に警棒が振り下ろされる

上条「まずはその幻想をぶち殺す!!!」

ドゴォ!! 警棒は空を切り、上条の拳がスキルアウトの顔面をとらえた
スキルアウトの体は数メートル吹っ飛び、気を失い動かなくなった

上条「ふぅ、大丈夫でしたか?」

上条はスキルアウトに絡まれていた二人に声をかけた

女子生徒A「あっありがとうございます!!///」

女子生徒B「ホントなんとお礼を言っていいやら///」

上条「いえいえ上条さんは、困っている人を見過ごせないだけですから気にしないで下さい」

そういうと上条は、反対側の出口から帰っていった

帝人「....」

正臣「....」

帝人「・・・すごい」

正臣「能力を打ち消すだけじゃなく、喧嘩もつよいんだなぁ、あんなヒーローみたいな奴学園都市にいたことに驚きだよ」

帝人「え~と、とりあえずアンチスキルとかに通報したほうがいいんじゃない」

二人はアンチスキルに通報したあとに、この場から離れた

正臣「しっかしまぁ、ほんとに漫画みたいだったよなー、人が飛んだり炎だしたり・・」

帝人「超能力を生で初めて見たよ、あんな感じなんだね」

正臣「あっそうか帝人は超能力見んの初めてだったんだっけな、まぁあれは完全に攻撃系だったけどな」

帝人「僕は自分を守るような能力がいいなぁ・・・」

そんな話をしている時に一つの声がやってきた

臨也「やぁ」


正臣「っ!!!!??」ビクッ!

その声を聞いたとたん紀田君の体が震え上がった

臨也「ひさしぶりだね紀田正臣君」ニコッ

正臣「あぁどうも・・・めずらしいっすね、臨也さんがこの地区に来るなんて」

帝人(えっこの人が関わったらいけない折原臨也・・・)

思っていたのと全然ちがっていた、もっとごつくて怖い人を想像していたのだから・・

臨也「ところでこっちは?」

正臣「ああ、コイツは俺と同じ高校に通っている友達です」

臨也「ふ~ん、俺は折原臨也よろしく」

帝人「あっ、りゅっ竜ヶ峰 帝人です」

臨也「はは、空気洗浄器みたいな名前だねぇ」

帝人「えっ、何かすみません」

臨也「君があやまることじゃないよ」

正臣「それで、どうしてこの地区に?」

臨也「ちょっと人に合いにね、もう会えたんだけど」                                        . . .
臨也さんがこっちを見ながら言った、しかしその瞬間、清掃ロボかこっちに向かって飛んできた

臨也「グハッ!」ドガッ!

清掃ロボが臨也に直撃した

???「いーざーやーくーん」

声の方を向くとそこにはとても清掃ロボを投げられそうにない体形の男がやってきた

???「この地区には二度と来るなって言わなかったけ?いーざーやくんよ~」ピキピキッ

臨也「いててて、いきなりなにすんのさ静ちゃん」

???「その呼び方はやめろって言ったろ、俺には平和島静雄って名前があるんだよ」

帝人(えっ!この人が近づいたらいてない人!?)

この人だったら納得できると僕は思った

静雄「とりあえず、死んどきやがれ!!」ブォンッ!
          . . . . . . . . . . . . .
静雄が、近くにあった清掃ロボを臨也に投げつけた

臨也「へ~」ニヤ
                 . . . .
投げつけた清掃ロボが臨也の目の前で爆発した

臨也「だからそんな攻撃、不意打ちでもしない限り俺には効かないっていつもいってるだろぉ」

静雄「うるせぇ、だったら俺が直接てめぇをぶん殴りぁいいんだろうが!!!」

そういうと静雄は臨也に向かって走れ込んでくる、臨也は下に落ちていた石を静雄に投げつけて、爆発させた

静雄「こんなの効くかぁ!!」ヒョイ

静雄はそれを避けて臨也に殴りかかる、しかし当たった瞬間に殴られた部分が爆発し、静雄の体が吹っ飛び、手が焼け皮が剥がれた、

静雄「ちっ、あいかわらず厄介な能力だなぁオイ!!」

臨也「ちゃんと俺の能力を理解したうえの行動だったんだ、無謀すぎない?」

静雄「うるせぇ!!絶対にぶっ殺してやる!!」ダッ!

臨也「この防御方法、あまり使いたくないんだよなぁ演算めっちゃするし、ちょうどあいつも止めに来る頃だし逃げるかな」

静雄「まちやがれぇぇぇ!!」

ガッ!!
                . . . . . . . 
そのとき、静雄の攻撃が止まった、いや止められた

静雄「・・・またテメェかよサイモン!!」

サイモン「オー、シズオケンカヨクナイネ」

静雄「うっせぇ!!そこをどけ、臨也の野郎をぶっ殺すんだよ!!」

サイモン「オーソンナコトイッテハダメネ、ヘイワガイチバンダネ」

臨也(そろそろ逃げるかな・・・)

臨也「じゃ、おつかれー!」

そういい残すと、臨也はとっとといなくなってしまった

静雄「あっ!クソ!!!サイモンてめぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!」

そこから、静雄とサイモンのバトルが始まった、といっても攻撃は静雄のみでサイモンはその攻撃を防ぎ続けていた

正臣「今のうちに逃げようぜ」ボソボソ

帝人「うん、そのほうがよさそう」ボソボソ

僕たちはその場からこっそりと立ち去っていった、走っている最中に紀田君は風を操りスピードをあげていた

帝人「ゼェ、ゼェ」

正臣「はっはー帝人はだらしないなー」

帝人「ほっといてよ」ゼェゼェ

自分は能力を使っていたから気楽なものである

帝人「ところでさ、あの臨也さんの能力ってなんだったの?」

正臣「・・・・あぁ、あの人の能力は火塵爆発ってんだよ、色々応用できるし万能な能力だよ」

帝人「たとえばどんなことができるの?」

正臣「あの人自分から能力使わないからな~、えっと自分に何かが触れた瞬間に爆破させ防御するってのがさっき使ってた技な、あと触れたものを爆破させたり、遠くにある物も爆破することもできるし、そこら周辺を一斉に爆破することも可能だ、あと、あの人の最大出力は核爆弾以上のものらしいから気をつけろよ」

まさに歩く爆弾男って感じだ

帝人「あの石を爆発させたのはなに?」

正臣「あぁ、あれは触れた物を爆弾に変えたんだよ威力は物体によって違うらしいけどな」

帝人「まさしく万能って感じだね、しかもそれで第二位でしょ、第一位ってどんな人なの?」

正臣「さぁな、本名も知らねぇし、知ってると言ったら能力くらいだよ」

帝人「やっぱり第一位ってくらいだからすごい能力なんだよね」

正臣「今日のお前はやけに積極的だなぁ、まぁ能力はベクトル変換っていって、この世のすべての物のベクトル操ることができるんだよ、しかも何もかも反射しちまうから傷一つつけられねぇ、まさしく最強って感じだ」

帝人「・・・もう世界を敵に回しても平気そうな人だね、臨也さんの能力が弱く思えるよ」

正臣「いやそうともいい切れねぇ、さっきも言ったけどあの人は自分から能力を使わない、今使っている能力が全てとは限らないからな」

帝人「色々となぞが多い人だね、そういえばもう暗いからそろそろ帰ることにするよ、またアンチスキルの世話になりたくないし・・・」

正臣「はは、それもそうだな、それじゃあな気をつけてかえれよ」フリフリ

帝人「うん!」フリフリ

こうして僕は学生寮に帰り、PCの電源をいれチャットを始めた


━田中太郎さんが入室しました━

田中太郎「ばんわー」

甘楽「まってましたよ」

秋斗「ばんわ」

甘楽「昨日来なかったですけど何かあったんですか?」

田中太郎「ああ、そういえば言ってなかったですね、私は昨日学園都市に引っ越してきたんですよ」

秋斗「ええ!!昨日からですか!?」

甘楽「なるほど、PCやネットのセッティングに時間がかかったと言うわけですね」

田中太郎「そのとおりです」

秋斗「何かあったんじゃないかと心配しましたよ」

甘楽「ははは相変わらず心配性ですね秋斗さんは」

田中太郎「そういえば皆さんたしか全員学園都市に住んでるんですよね」

秋斗「はい」

甘楽「そうですよ」

田中太郎「なにか能力とかもってるんですか?」

甘楽「それはタブーですよ」

秋斗「じゃあ私そうします」

田中太郎「そうなんですか、なんかすいません」

甘楽「いいですよ別に」

田中太郎「それにしても、今日すごいことがありましたよ」

秋斗「へーどんなことですか」


甘楽「なるほど、まぁこの学園都市にはよくあることですよ」

田中太郎「ええ!あんなことがよくある!?」

甘楽「ええ!そりぁ毎日のように!!」

秋斗「さすがに毎日は言いすぎだと思いますよ」

田中太郎「ですよね!?もー、甘楽さんびっくりさせないでくださいよ」

甘楽「そうですね、確かに毎日は言いすぎでしたね」

田中太郎「ほっ、それはよかった・・・」

甘楽「三日に一度のくらいですかね、秋斗さん」

秋斗「まぁそのくらいですね」

田中太郎「ははは、笑えません・・・」

田中太郎「じゃあ明日早いので失礼します、では」

━田中太郎さんが退室しました━

秋斗「じゃあ私も落ちます」

甘楽「じゃ僕も」

━秋斗さんが退室しました━

━甘楽さんが退室しました━


帝人(三日に一度か・・・これからたいへんだ、そういえば明日は、システムスキャンだった・・・)

僕は、明日のシステムスキャンのこと考えながら布団にもぐりこんだ

帝人(いったいどんな能力なんだろう・・いや期待しないようにしとこう・・・)

しばらくした後、僕は深い眠りついた

 

ズッドーーーーン!!!!!!

「記録---------
砲弾加速1030m/sec
連発能力8発/mic
着弾分布18.9mm
総合評価5」

御坂「まぁ、ざっとこんなもんね」

学校のプールを使い御坂さんはシステムスキャンを行っていた、御坂さんは学園都市では第五位だったのだ、一方の紀田君は校庭で行っていた

正臣「どぉぉりゃぁぁぁぁぁ!!!」

ボゴンッ!!

正臣「あっちゃー、いまいちだったかな、へこみもしねぇ」

紀田君は空気の塊をとばしてコンクリートにどれだけの衝撃を与えあられるか、というのをやっていた

「------------------総合評価2」

正臣「だー、あがんねぇな~、そういや帝人の奴はどうなってんだろうな」

帝人「能力調整?」

研究員「そう、君のような能力は初めてだ」

帝人「それってどんな能力なんですか?」

研究員「うん、AIM拡散力場っていうのはしってるね?」

帝人「はい」

研究員「うん、簡単に言うと能力者の周りにあるAIM拡散力場を読み取り使うことのできる能力だね」

僕は、その研究員の話に聞き入っていた、自分にも能力があったという喜びがあったのだ

研究員「細かく言えば、君を中心にして直径300m以内にあるAIM拡散力場を読み取り、自分のレベルに合わせてその能力が使用できるということだね、ちなみに直径300mから能力者がいなくなるとその能力は使用できなくなるよ、あと一度に使用できる能力は1つだけだよ」

帝人「はい、ありがとうございました」

帝人はまだ自分の能力をちゃんと理解していなかった

帝人(レベルは1だって言われたし、どうやって使うんだろう?)

正臣「いよ!帝人!!」

帝人「わぁ!!紀田君いきなりおどかさないでよ!」

正臣「別におどかしたつもりはないんだけどなぁ、まぁそんなことどうでもいい!よく聞け、なんと美琴はレベル5だったのだよ」

御坂「いやっだからレベルは関係ないってば」

正臣「またまた、すごいものはすごいんだから」

御坂「はぁもういいわ、そういえばあなたはどんな能力だったの?」

帝人「あっはい僕は・・・」

御坂「すごいじゃない!!まるで多重能力者みたい!」

帝人「えっ?たじゅ・・」

正臣「そんな能力見たことも聞いたこともねぇよ、すげぇじゃんか!!」

帝人「あっありがとう、でもまだレベル1だよそんなにすごいかなぁ」

御坂「なに言ってんのよレベルなんてかんけいないでしょ」

帝人「えっ?」

御坂「人の価値がレベルで決まるなんておかしな話よね、自分が能力者だからって無能力者を馬鹿にする人なんて許せないわよ」

正臣「そうだぞ帝人、おまえはおまえの能力に自信を持っていいんだぞ」

まさか、御坂さんとならともかく紀田君まで言ってきてくれたことは以外だった

帝人「紀田君どうしたの熱でもあるの?」

正臣「失礼な!俺だってたまにはいいこと言うの!!」

はれて僕は能力者になれた、自分に携わった能力を誇りに思っていこうと思い、ぼくは[能力調整]という名を新たな可能性として頑張っていこうと思う

 

 

 

-裏路地-

スキルアウト「はぁはぁクソ!何なんだよ!!」

学園都市の深夜に一人のスキルアウトが『何かから』逃げていた

???「・・・・・・」

追っている者は無言で追いかける、スキルアウトもただのチンピラなどとは思っていなかった

スキルアウト「なっ!行き止まり!?」

スキルアウトは逃げられなくなり、追っていた人物がゆっくりとスキルアウトに近づいてくる

スキルアウト「やめろ!!来るなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

ゴキィィィィィィィィ!!

スキルアウトの両足の骨が砕ける音がした

スキルアウト「ギャァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!やめろよ!もうやめてくれよ!!!!」

スキルアウトは泣き叫ぶと『奴』は、いつの間にか消えていった

スキルアウト「!?助かったのか?・・・・」

スキルアウトは安心する、しかし次の瞬間スキルアウトの片腕がきれいに切り落とされた

スキルアウト「.............」ばたっ

スキルアウトの視界は暗くなっていった

この『はじまり』によって、彼らの非日常が始まって行く

御坂「また、無能力者狩り!?」

学校が終わり帰り道で御坂さんが声をあげて言った

帝人「またあったの」

正臣「お前らはニュースとか見てないのかよ、昨日の深夜スキルアウトが被害にあったんだとよ」

帝人「最近この事件多いよね、心配になってくるよ」

正臣「帝人は能力者だから大丈夫なんじゃないか」

御坂「いままでが偶然無能力者だけだった可能性があるわよ?」

正臣「まぁそういう考え方もあるか」

帝人「で、被害者はどんな感じにやられてたの?」

正臣「あぁ、それがまた残酷でなぁ、両足の骨が粉々になっていて、片腕がきれいになくなっていたんだと、しかも不思議な事にその腕は簡単に元の場所にくっつくんだとさ」

御坂「うぇ気分悪くなってきた・・」

帝人「学園都市に治安ってないね・・・」

そう、ここ一カ月前から、そんな事件ばかり起こっていた、被害者全員生きてはいるが後遺症が残ってしまう人が多いのだ、しかも不思議なことに切れた腕は簡単に元の場所にくっついてしまうのだから驚きである

正臣「まぁな、風紀委員とかも今回の事件にはお手あげみたいだしな」

御坂「そぉよね、まったく早く犯人を見つけてほしいものよ」

正臣「不安なら俺が24時間つきっきりで美琴を守ってあげようか!!!!!」

御坂「ははは、遠慮しとくわ」

帝人(御坂さんもスルーがうまくなってきたな・・・)

御坂「じゃあ私こっちだから」

帝人「じゃあね」

正臣「さらばだ!!姫!!」

帝人「まだそのネタ使ってたんだ・・・」

正臣「うるせぇ!!こうなったらずっと、これで通してやる!!!」

御坂さんと別れ紀田君にツッコミをいれる、いつもの風景だった、しかしこの日そんないつもの風景が崩れ落ちるのを今はまだ知る由もなかった

 


-チャットルーム-

田中太郎「ばんわー」

秋斗「ばんわ、待機してました」

田中太郎「どうもです」

━甘楽さんが入室しました━

甘楽「こんばんわ~」

田中太郎「あっ甘楽さん、ばんわー」

秋斗「ばんわ」

甘楽「知ってますか~昨日また無能力者狩りがあったって」

田中太郎「ああ、それなら知ってます」

田中太郎「たしかスキルアウトが被害にあったんですよね」

秋斗「そうそう、それなら私も知っていますよ」

秋斗「まだ高校生なのに気の毒ですね」

甘楽「おや~ずいぶんと詳しいですね~、もしかしてあなたがやったのかな~♪」

秋斗「ちっ違いますよ!」

秋斗「ニュースでやっていたのを見ただけです!」
甘楽「ま~そんなところでしょーねー」

田中太郎「そういえば、最近になって急に被害が増えましたね」

田中太郎「いままでは三日に一度だったり、一週間何もなかったり」

田中太郎「今度は、ほぼ毎日だし、一日に二回あったこともあったんじゃないですか?」

秋斗「しかも全部無能力者なんですよね」

秋斗「まったく、犯人は何考えてんだか・・・」

甘楽「さぁ~、まっ私たち能力者だし、一応安全じゃないですか~」

秋斗「そうかもしれませんね」

田中太郎「そうとも限らないかもしれませんよ」

秋斗「と,言うと?」

田中太郎「いやっ今までの被害は偶然無能力者だっただけかも知れませんし・・・」

甘楽「慎重なんだな~太郎さんは」

 

━囚酷さんが入室しました━

甘楽「おや?」

田中太郎「誰でしょう?」

囚酷「暗い」

囚酷「いや、暗い、世界、暗い、黒い」

囚酷「なんで、世界」

囚酷「学、園、落ちる、暗い、暗い、暗い、暗い、暗い、暗い、暗い、暗い」

囚酷「無能、邪魔、なんで、落とす、腕、片方、死、」

囚酷「黒い、砕いた、今日、砕いた」

囚酷「いや、いや、いや、いや、いや、いや、いや、いや、いや」

囚酷「暗い、なんで、光、欲しい、翼翼翼翼翼翼翼翼翼翼翼翼」

囚酷「黒、黒、黒、黒」

囚酷「黒黒黒黒黒黒黒黒」

囚酷「黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒」


━囚酷さんが退室しました━

 

 

田中太郎「…何だったんですかね」

秋斗「荒らしじゃないですか?」

秋斗「チャットでも荒らす人はよくいますし」

甘楽「おそらくただの荒らしじゃないですかぁ?」

甘楽「もうこんなことないようにアク禁にしちゃいますか」

田中太郎「そうした方がよさそうですね」

甘楽「えい! いまアク禁にしました~」

秋斗「これでもう大丈夫ですね」

田中太郎「そうですね、じゃあ眠いんでそろそろ落ちます」

秋斗「おやすー」

甘楽「じゃあまた明日♪」

━田中太郎さんが退室しました━

秋斗「じゃあ私も落ちます」

甘楽「え~秋斗さんもですかぁ?」

秋斗「それではノシ」

━秋斗さんが退室しました━

甘楽「あ~、じゃあ私も」

━甘楽さんが退室しました━

正臣「じゃあな! 帝人! またあしたな」

帝人「うん! また明日」

学校が終わり、俺は帝人と別れた、まぁとりあえずこれからはこの俺紀田正臣の視点で行きたいと思う

正臣「まったく、あいつは最近浮かれすぎだな」

それは本当にその通りだと思う、帝人の能力は本当に、俺にとって都合の悪いものだった
まぁその話はまた別の機会にするとして、あいつの能力は、相手のレベルまであいつにはわかってしまう、しかもそのレベルを自分に合わせて変えることができるというものだ

正臣(俺の秘密もいつか話さなきゃいけねぇのかな…)

???「ちょっといいですか?」

正臣「ん?」(こいつは…)

俺はこいつに連れられ裏路地に連れてかれた

???「やっぱり、戻ってはくれませんか?」

正臣(また、こいつか…)

正臣「いい加減諦めてくれねぇか?」

???「そうはいきません、やっぱり僕たちには、あなたが必要です」

正臣「だったら、何度でも断ってやるよ、俺はもうあんな所には戻りたくねぇんだよ」

???「そうですか…ではまた次の機会に」

正臣「……クソ!」

なぞの男が去って行って正臣の周りは不穏な不陰気が漂っていた

正臣「あの野郎全然諦めてねぇじゃねぇか…」

そんな正臣の周りには、黒い服を着た男達が取り囲んでいた

正臣「いい加減にしてくれよ…」

そう呟くと、正臣は男たちの方へ手を向ける、すると一人の男が肩を抑えて倒れこんでいた。
見ると男の肩に直径5cmほどの穴が開いていた

黒服「やっぱりそう簡単にはいきませんか」チャキ

黒服達が拳銃を取り出す

黒服「ならばこれを使いますよ」

ズガンッ!!

黒服達の拳銃から銃弾が一斉にはなたれた、しかし銃弾が直撃したのは正臣ではなく、黒服の方だった

正臣「俺にはそんなものきかねぇよ」

正臣は弾丸が飛んでくる一定の範囲内だけに強風を吹かせてそのまま弾丸を跳ね返した

黒服「くそ! なんなんだよやっぱりレベル5は、化け物じゃねぇか!」

正臣「…」

そう、これが俺の秘密、まったくシステムスキャンのときは思いっきり手をぬいていたってのに、帝人の能力はレベルまでわかっちまうから厄介なんだな

正臣「なぁ、そこのお前」

黒服2「…なんだよ、化け物」

正臣「これ以上怪我したくなかったら帰ってくれ」

黒服2「はっ! 調子に乗るなよ! 今回は絶対に連れ戻してこいって言われてるんだよ!」

そういうと黒服の男は、下っ端に命令を出し、一台のワゴン車を持ってこさせた
正臣「なんだ? それを使って俺も引き殺すつもりか?」

黒服2「そんなんじゃねぇよ、キャパスティダウンって知ってっか?」

正臣「知らねぇな、どんなもんなんだ?」

黒服2「それは…自分でくらって確かめろや!」ピッ

キィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィン

正臣「グッ! なんだこの音!? 演算ができねぇ!」

黒服2「いまだ! 連れ込め!」

ダダダダダダッ  

黒服達が正臣の方へ向ってくる

正臣(クソッ! まさかこんなもの用意してくるなんて! なんで俺を引き戻そうとするんだよ!?)

正臣「うおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」

正臣は黒服達にむかって真空波を浴びせようとするが、自分が狙っている場所とは全く違う所に直撃した

黒服達が、正臣を取り囲む、演算のできない今の正臣はやや喧嘩の強い高校生でしかないしかもろくに体が言うことの効かない状態だ、このままでは捕まってしまう

黒服2「残念だったな」ボソッ

ドガッ!!

正臣「ッ!」

正臣の腹部に黒服がゴム弾をたたきこむ、そのまま正臣の意識は闇へと落ちて行った


-チャットルーム-

甘楽「聞きました~?」

甘楽「今日、第十五地区で男子高校生がさらわれたって!」

田中太郎「えっ!」

秋斗「マジですか!?」

甘楽「マジマジの大魔神ですよ~」

甘楽「なんでも、たくさんの黒い服を着た連中に拳銃で撃たれて連れてかれたって話ですよ」

田中太郎「けっ拳銃で!?」

秋斗「それって、死んでんじゃないんですか!!」

甘楽「いえいえ」

甘楽「実弾ではなく、ゴム弾だったみたいですよ~」

秋斗「へ~甘楽さん詳しいんですね」

甘楽「私の情報力を舐めないで下さいよ~♪」

秋斗「まったく」

秋斗「ただでさえ無能力者狩りとかあるのに、大変ですね」

田中太郎「…すいません、ちょっと落ちます」

甘楽「え~、どうしたんですか」

田中太郎「ちょっと友達が心配なので」

甘楽「そうですか~、たしかに心配ですもんね」

田中太郎「はい、では」

━田中太郎さんが退室しました━

帝人(第十五地区って紀田君の帰り道じゃないか!?)ピッ

帝人はとりあえず正臣に電話しようとした、しかし電話はいくらやってもつながらない
何度もリダイヤルするが一方に繋がる気配がない
このとき帝人は最悪のケースを思い浮かべる

紀田正臣が攫われた

この言葉が頭の中を何度も何度も駆け巡る、しかし帝人にはこの状況をどうにかすることは出来ない、だが帝人はじっとしてはいられなかった

ダッ!!

気が付いたら帝人は走り出していた、居てもたっても居られなくなり、帝人は美琴に電話しながら、夜の学園都市を走り回った

学校の帰り道

セブンスミスト

露西亜寿司

紀田君の行きそうなところは全部回った、しかし紀田君は見つからなかった

一方そのころ御坂美琴は…

御坂(ちょっと紀田君が攫われたかもしれないってどういうことよ)

美琴も正臣のことを心配してくれているようだ、それにこんな性格の彼女がジッとしていられるわけもなく彼女もまた夜の学園都市を走っていた

御坂(どこにもいない…いったいどうしたってんのよ)

彼女には紀田正臣がどうして居なくなってしまったのは見当もつかない…
それは帝人も同じことかもしれないが、普段から一緒にいる友達のことが全く分からないのは意外とショックだった

御坂(しぁーない、あいつに手伝ってもらうか…)ピッ

 

プルルルルッ…プルルルルッ…プルルルルッ、ガチャ

???「はいはいどちら様ですか~」

御坂「人が忙しいってのにあんたは…」

上条「えっ御坂か?」

御坂「なによ! 私から電話がかかってくるのがいやなの!?」

上条「いやっ! お前からかかってくるなんて珍しいからな」

御坂「うっ…」

そういえばここ一カ月全く連絡などとっていなかった。そう考えるとドキドキするものだ

上条「で? なんのようだ?」

御坂「あっそうそう実は…」

私は、友達が攫われたことをあいつに説明した、そしたら予想通りあいつは手伝ってくれると言ってくれた、まったくと言っていいほどあいつは変わっていなかった

上条「それで!? お前は今どこにいる?」

御坂「とりあえず私の通っている高校の前に居るわ、名前は…」

上条「えっ? そこって俺も通っているぞ」






















御坂(……え?)

 

 

こいつはとんでもないことを言ってのけた、第一通っている高校ぐらい教えてくれていてもいいではないか、それも今公開するとは中々いい度胸である、まぁ今大事なのは紀田君だ、この件に関してはまた今度問い詰めることにしよう

上条「じゃあ、今すぐ行くからな!」ガチャ

御坂(あいつは断るという言葉を知らんのか)

まぁ、あいつらしいと言えばあいつらしい、この感覚は久しぶりだ、町でもあいつは見つからないし、連絡する勇気もなかった

御坂「やばっドキドキしてきた///」




━帝人サイド━

帝人「いない…どこにいるんだよ」

今、時刻は7時をこえようとするが、帝人はやめる気配はない、正臣を探し始めて一時間は経つが見当たらない、しかし帝人はここであることに気付いた

帝人(そうだ、僕の能力を使えば…)スゥゥゥ

帝人は心を落ち着かせ、能力を発動させた、帝人を中心とした直径500mの中に『レベル2の風力使い』を検索させたが、それに該当する人は、一人もいなかった…
一体正臣はどこに行ったのだろうと考え込むが答えは出るわけもなく途方に暮れていた時、帝人の能力の中にとてつもない力が発見された、その能力は、『火塵爆発』折原臨也の能力が発見られた

帝人(けっこう近くに居る…)

いまは、そんな人物には興味はなかったが、レベル5ともなると、反応も大きくなっていしまう、しかし今は関係がないので帝人は能力を切り走り出そうとするが

臨也「やぁ、帝人君じゃないか」

帝人「えっ…」

 

折原臨也が現れた

臨也「どうしたんだい? こんな時間に?」

帝人(どうしよう、説明するべきだろうか…、でもいきなりこんなこと言って信じてもらえるかわからないし、たとえ信じてくれたとしても親切に手伝ってくれるとも限らないし…)

臨也「なんか困ったことでもあったのかい? たとえば……友達が攫われたとか」

帝人「!!!!ッ」

臨也「ははっ、どうして分かったって顔だね、そりゃぼくは情報屋だからね、そんな情報すぐにやってきたよ」

いままで何の手掛かりもなかったが、ここにきてやっと光が見え始めた

帝人「おねがいします!、そのこと詳しく教えてください」

臨也「まぁ落ち着きなよ、そうはいってもそんなに詳しくも知らないし、彼がどこに行ったのなんて知らない」

帝人「そうなんですか…」

せっかく見えた光がまた消えていった、情報屋が知らないことなんて、他の人が知っているわけもない、このままあきらめるしかないのか

臨也「まぁ、そのことに関する情報があったら教えてあげるよ」

 

 

━美琴サイド━

上条「わりぃ御坂遅れた」

御坂「いいわよ、別に」(やばい! 久しぶりに見るけどかっこいい)

上条「じゃあさっそく探すか!」

御坂「えっ!? そっそうね!」

危ないところだった、もう少しで本来の目的を忘れるところだった、自分は正臣を探している途中だった

上条「それで? そいつが行きそうなところは全部探したのか?」

御坂「うん、全部探したわよ、でもどこにもいないのよ」

上条「でも、友達のお前が探しても見当たらなかったんだろ? じゃあ俺が探しても意味ないんじゃないか?」

御坂「どこにも居なかったんだら、あんたに頼ってるんじゃない!」

上条「ああ、つまりお前は数に頼っているわけだな」

御坂「そうなのよ! だからあんたの力を借りたいのよ」

上条「わかった、じゃあ行こうぜ」

わたしは、こいつと一緒に紀田君を捜しまわったが、見つからなかった、なんで紀田君がどこに行ってしまったのか、見当もつかない、今日も学校で他愛もない話で盛り上がり、紀田君のギャグにツッコミを入れて、そんないつもの日常が続いていたはずだった、一体いつから変わってしまったんだろう、考えるが答えが出ない、出るわけがない

御坂「…」

上条「なぁ、こんだけ探しても居ないんだぜ、アンチスキルとかに通報した方がいいんじゃねぇか?」

御坂「あっ! そういえばそうね! じゃあさっさと通報しましょう」ピッ



御坂「とりあえず通報したけど大丈夫かしら?」

上条「まぁ、大丈夫だろじゃあそろそろ帰ってもいいか?」

御坂「うん、ありがと」

上条「ああ、また困ったことがあったら言えよ、いつでも手伝ってやるからよ」

御坂「うん、バイバイ」



帝人「そうですか…ありがとうございます」

臨也「いやいや、そうだ人を捜すんだったらもっと数に頼ったほうがいいと思うよ、じゃあね」

帝人「はい、さようなら」

臨也が帰った後、帝人はしばらく臨也に言われたことについて考え込んでいた

帝人(数に頼る…)

しかし、答えは出ないまま時間だけが過ぎて行った…

御坂「うん、バイバイ」

上条と別れた後に美琴は帝人に連絡を取り、アンチスキルに通報したことを伝えた、どうやら帝人もその方法を忘れていたようだ、安心したのか帝人は帰るようだ

御坂(とりあえず、大丈夫だと思うけど、なんかイヤな予感がするわね…)

悩んでいても仕方がないので、御坂も帰って寝ることにした






━正臣サイド━

正臣「はっ!」

黒服達に気絶させられてから3時間ほど経った頃、俺は囚人が寝かされるようなベットの上で目覚めた
ここには十分見覚えがあった、どうしてまたここに戻ってきてしまったのか、俺には理解できない、俺は帝人たちと平穏に暮らしていきたいだけなのに、どうしてまたこんなクソったれな世界に戻ってきてしまったのだろう、そんな考えが終わる前に、俺は声をかけられた

???「おかえりなさい」

正臣「…好きで帰ってきたわけじゃねぇよ」

そこに居たのは、慎重170cmほどの痩せ形の青年がいた

正臣「ひさしぶりだな、鈴神 幹人」

幹人「いえいえ、フルネームなんてよそよそしい、前みたいに幹人でいいですよ」

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最終更新:2010年11月07日 01:22
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