キョン「学園都市? 」上条「交換留学? 」⑥

 

【深夜・公園】

黒子「それでは、あなた方の正体と涼宮ハルヒの『能力』について…聞かせていただけますわね?」

 あの後なんとか野次馬達を追い返し、場所を移動した俺たちは現在攻める様な目で黒子ちゃん達に質問されている。しかし……そんなトコまで当たりを付けられていたのか。こりゃ、遅かれ早かれハルヒの力はばれてたのかもな。
 しかしなんでこんなに早くバレたんだ……

黒子「簡単ですわ。この『学園都市』は機密の塊。そんなところに警備も監視も付いていない『交換留学生』なんて怪しすぎます。それに…」

姫神「キョン君は隠し事。下手だよね」

キョン「……そんな事…ない、よな?」

古泉「……」

長門「……」

朝倉「ノーコメントで」

みくる「あ、あはは」

 みんな何故目を逸らすか

古泉(どうしますか?さすがに全てを語るわけには……)

黒子「あら、今語らないのなら本部に連行して「サイコメトリー」に心を読んでいただきますわよ?」

 だそうだ、古泉

古泉「……仕方ありませんね」

黒子「どうされます? わたくしとしては「連行」したほうが手っ取り早いのですけども?」

キョン「わかった、わかった。全部隠さず話すから「連行」は勘弁してくれ」

黒子「内容、によりますわね」

キョン「やれやれ」

上条「宇宙人~!?」

美琴「未来人~!?」

黒子「『願望実現能力』~!?」

 まぁ普通こういう反応だよな。ただ、インデックスちゃんだけは

禁書「ねぇねぇ!宇宙から来たってホントなの!?」

長門「ホント」フンス

禁書「すごーい!」

 簡単に信じてくれたようだ
 しかしお前ら『超能力者』には驚かないんだな…って当たり前か

古泉「……んっふ」

美琴「しかし未来人ねぇ……(ねぇねぇ、やっぱりその胸って未来人だからなの?)」

みくる「ふぇッ!? そ、それはどうでしょう?」

上条「お前、何聞いてんだよ……」

美琴「う、うっさいわね! 別にいいじゃないのよッ!」

黒子「お姉さまはそのままでも魅力的でs……コホン。まぁ信じましょう。嘘をついてるようにも見えませんし……何より「アレ」があるのがその証拠でしょう」

 そう言って『閉鎖空間』に目を向ける黒子ちゃん。
 それとともに御琴ちゃんと何やら小声で話してるようだが…まぁ、こんな突飛な話を全面信用なんてそうそうできないか。

黒子(どうやらこの方達は『幻想御手』と関係なさそうですわね。お姉さまはどう思われます?)

御琴(そうね。私もそう思うわ。宇宙人なんてにわかに信じられないけど…でもまぁ確かにハルヒがそんな桁ハズレな能力を持っているんだとしたら「あんなモノ」いらないだろうしね)

御琴「いいわ。あなた達の話、信用してあげる」

キョン「そいつはどうも」

姫神「でも。涼宮さんの『能力』…その『願望実現能力』だけどなんで。それが二人の力を増幅させたの?」

古泉「それは多分涼宮さんが「もっと凄い能力が見たい」と強く願った結果かと」

美琴「なるほどね。確かにハルヒすごい喜びようだったしねぇ。そうとう期待してたんでしょうね」

上条「…しっかし『増幅能力』じゃなくて、『願望実現能力』ねぇ…なぁインデックス。そんな魔術に心当たりあるか?」

キョン「は?魔術?」

 こいつは突然何を言い出すんだ。

姫神「上条君。そんなことキョン君達の前で言っていいの?」

上条「あ………あー、ま、まぁいいだろ。キョン達はここの「機密」や、インデックスを狙ってきたワケじゃないみたい、だし?」

禁書「とうま、なんかごまかしてない?」

上条「そ、そんな事は無いヨ?」

禁書「ほー」

上条「……な、なんだよ?」

禁書「べっつにぃー?」

キョン「上条、魔術って正気か?」

上条「お前がソレを言うかね……まぁ気持ちはわかるけどな」

禁書「キョン。魔術はちゃんと「ある」よ? ただ一般の世界には広まってないだけ」

キョン「まじかよ……」

古泉「驚きですね」

長門「初耳。朝倉涼子、喜緑江美里は?」

喜緑「……情報統合思念体にもそんな情報は出回っていません」

朝倉「おかしいわね。そんな当たり前にあるものなら私達が知らないハズないのに……」

みくる「魔法ですかぁ。素敵ですねぇ」

キョン「しかし上条。インデックスちゃんを狙うってのはどういうことだ?」

上条「あ~まぁコッチの事情も説明しとくか」

キョン「そうしてくれると助かる」

キョン「……天使とか、吸血鬼ってマジか」

禁書「うん、本当だよ。この世界はキョン達が知っているよりずっと広くて深いんだよ?」

 こんな女の子の頭の中に10万3000冊もの「魔道書」の情報が詰まってるってのも信じ難いぞ……

みくる「天使様にはあってみたいですねぇ」

上条「やめといた方がいいですよ……」

美琴「アンタそんなことひとっことも言わなかったじゃないの!」

上条「そだっけ?」

美琴「そうよっ!」

黒子「上条さんの話も、にわかには信じられませんわね……」

禁書「でもホントのコトだよ?」

古泉「インデックスさんの言動を見ていると信じるしかありませんね」

上条「それで? どうなんだインデックス」

禁書「……そこに「ある」モノを一定の法則にしたがって「変化」させるコトは魔術師なら可能だけど……はるひみたいに『強く思うだけで実現する力』なんて初めて聞いたかも」

禁書「それに『無』から『有』を作り出す魔術なんてどんな魔術師にも不可能なんだよ。私の頭の中の「魔道書」にだってそんな魔術は無い。でも……」

上条「でも?」

禁書「『神様』なら可能」

キョン「おいおい、待ってくれ。なら何か? ハルヒは古泉の言う通り「神様」だとでも言うのか?」

禁書「それは無い……と思うよ。神が人の身に宿ることはあるけど、そういう人は、その、オーラとか気配とか、その人そのものが神格化しちゃうモノだし…何より「イギリス聖教」が黙ってないとおもう」

禁書「はるひにそういう雰囲気が出たこと今までにあった?」

キョン「『神様』の雰囲気、なんてわからんが俺が知る限りアイツは普通の女子高生だ」

 頭に「破天荒」がつくがな

禁書「より高位の神でも神格化もせずに『世界を変えるくらいの大きな力』を顕現させることは不可能だと思うから、はるひが神様ってことは無いと思うよ」

 ハルヒが神様じゃなくて残念だったな古泉。ふぅ、少しほっとした………なんで「ほっ」としたんだ俺は?

禁書「今、安心したでしょ?キョン」

 ニヤニヤしながらインデックスちゃんが話しかけてくる

キョン「そりゃ、あんなとんでもないのが『神様』なんて勘弁してほしいからな」

禁書「……キョンは自分の気持ちにも「鈍感」なんだね」

キョン「え? そりゃどういう……」

朝倉「やっぱりインデックスちゃんもそう思う?」

美琴「そんなの見てればわかるわよ。コッチにも似たようなのがいるし……」

朝倉「やっぱりそうよねぇ」

姫神「二人とも。どうして「こう」なんだろうね」

上条「な、なんだよお前ら」

四人「………はぁ~」

キョン・上条「「だから何だってんだ?」」

 あ、ハモった
 何が言いたいんだこいつらは

古泉「……結局、涼宮さんの力は謎のまま、ということですね」

キョン「当面の問題は…「アレ」だな」

黒子「ですわねぇ…とは言っても「消し方」が無いのではどうしようもありません。わたくし達も単独で入れる、というのなら話は別でしょうが…」

古泉「それは無理だと思います。『閉鎖空間』に入れるのは、多分「僕達」の能力でしょうから」

黒子「種類が違う、ということですわね」

古泉「そうです。一応僕が一緒にいれば入れるとは思いますが……」

キョン「なぁ、上条の「右手」で消せないのか?」

古泉「それも無理でしょう。彼の能力で「根本から断つ」には涼宮さんに触れ続けていなければ、ならないかと…」

朝倉「さすがにそれは不自然、ね」

黒子「ホント、上条さんは肝心な時に役に立ちませんわね…」

上条「えーえーそうですとも。どーせ、上条さんは役に立ちませんよ」

キョン「あらゆる『異能』を消せる、なんて便利だと思うんだがなぁ」

 それがあったら俺達の苦労は半減すると断言できるぞ俺は

上条「どこがだよ……上条さんは幸運だって消しちまう能力より、白井さんみたいな使える能力の方がよかったですよ」

黒子「無いものねだりしても仕方がありませんわ。わたくしだったら上条さんの能力が欲しいくらいですのに」

上条「こんなもんどうするんだよ」

黒子「当然!お姉様に触り放題、抱きつき放題ですわっ!」

美琴「ほーアンタまた、そんなコト考えてたんだ?」

黒子「お、お姉様」

 つつつ、と美琴ちゃんの腕に抱きつく黒子ちゃん

黒子「その、これは場をなごます冗談であって、決してわたくしの本音と言うわけでは……」

美琴「……そう言いつつ、どこ触ってんのかしら?」

 俺は見た。黒子ちゃん思いっきり胸もんでたな

美琴「アンタは一回、体に教え込まないといけないのかしらね?」

黒子「いやですわお姉様。わたくしの愛は永遠不滅ですわよ?」

美琴「アンタの愛は色欲に偏りすぎなのよっ!!」

 二人の追いかけっこが始まる

黒子「ホラホラ、お姉様。捕まえてごらんなさ~い」

美琴「待ちなさい!黒子っ!」

 …まぁ、あの二人はほっといて

キョン「で?どうするよ」

上条「消し方が無いんじゃ涼宮の機嫌をとるしか無いんじゃないか? 機嫌悪いと「アレ」が出るんだろ?」

古泉「現状ではそうするしかありませんね…」

キョン「しかしどうしたもんかね」

禁書「そんなの簡単なんだよ。今回のことはキョンが悪いんだから、キョンが謝ればいいんだよ?」

上条「え、でも涼宮が拗ねてるのって、朝倉が原因じゃ…」

 そうそう。それにもう朝倉と長門から説明はしたはずだし。今更俺が謝ったところで機嫌が直るとも思えん
 コレ以上どうしろと?

禁書「その考えがそもそもの間違いなんだけど……二人には説明してもきっとわかんないと思うんだよ」

長門「同意する」

朝倉「同感ね」

喜緑「同意見です」

姫神「私もそう思う」

 ……お前らさっきから何なんだ。その一体感は

みくる「あ、あははは」

禁書「とにかく!「キョン」の口から説明することが重要なんだよ!!」

キョン「わかったわかった。俺の口から説明すればいいんだな?」

姫神「あと。ちゃんと謝ること」

キョン「いや、でも何て言って謝ればいいのか……」

朝倉「そのくらい自分で考えないとダメよ?」

 ……わかったよ
 ふぅ、やれやれだ

 

 

 

 

【一週間後・高校前】

 

 

上条当麻達が通う高校の校門に、見なれない制服を着た女生徒がたたずんでいる

「………ここは?」

彼女は、ずれた眼鏡を掛け直し辺りを見まわすかのように校舎を見ている

「……中に?」

時刻は昼前。体育の授業なのかトラックで走っている生徒達がいる

「…………」

少女は無言で校舎に歩を進めていった

「私は…」

周りは誰も彼女に気付いていない

「…」

彼女の姿が校舎に消えた

 

 

 

 

 

【朝・1年7組】

 

 

ハルヒ「ほら見てよコレ!たった一週間でここまで出来たわよ!」

そう自慢気に言い放った机の上には「へ」の字に曲げられた「シャーペン」が転がっていた

キョン「それは確かに凄いがな…せめて自分のでやってくれないか」

ハルヒ「やっぱり本場は違うわね。見るとやるとじゃ大違い! この調子でビルだって曲げられるようにして見せるわっ!」

 だからなんでビルにこだわるんだお前は
 あと本場ってここは中国かどこかか

青ピ「ハルにゃんは今日も元気やな~」

キョン「毎度のことだ」

 上条達に俺達のことがバレてあれから一週間。我がSOS団団長は今日も元気だ
 あの日の翌日、俺は言われた通りハルヒに説明と謝罪をしにハルヒの部屋へ向かった
 当初ハルヒは不機嫌な顔をして聞いていたが、俺が謝ると何もなかったのように機嫌を直し、いつもの傍若無人っぷりを発揮したのか
「これからは自分でご飯くらい作りなさいよねっ!」
 などと言われた挙句、今度何か奢ることを約束させられた

 尚、懸念されていた『閉鎖空間』はモノの見事に消えて無くなっていた
 古泉曰く、俺が謝った瞬間、まるで霧が晴れるかのように消えていったそうだ……人が謝ってるところを覗くなよ
 また幸いなことに、ハルヒの機嫌もいいのかその後も現れる兆候は見せていない

ハルヒ「しかしアンタ達情けないわねー。おんなじ『授業』を受けてるのになんでこんなに違うのかしら。古泉君なんて発火能力よ! 発火能力!」

 ここで言うハルヒの『授業』は『開発』のことだ

キョン「ほっといてくれ。人には得手不得手があるんだ」

青ピ「そうそう。人には向き不向きがあるんやで」

キョン「お前はわざとだと上条から聞いたが?」

青ピ「小萌センセが全部悪いんや~。あの今にも泣きだしそうな説教が僕のリビドーにストライクゥ!!」

 通報……しとくか?

青ピ「何いってますの。センセは大人ですぜ、ダンナ」

キョン「誰がダンナだ。誰が」

 ちなみに同日受けた『開発』の授業だが、まず最初に何に適性があるのか調べた
 その結果…

 ハルヒは「念動力」
 古泉は「発火能力」
 朝比奈さんは「透視能力」
 鶴屋さんは「肉体強化」

 の素質があるということがわかった
 しかし素質があると言っても、そこはやはり16年間普通に暮してきたせいなのか、それとも何度もそのことを言い含めた結果なのか、全員見事に「レベル1以下」とのこと

 だがこの一週間、ハルヒは特訓に特訓を重ね、昨日「レベル1」へと昇級したそうだ
 最初は針金や紙などの曲げやすい物しか曲げられなかったのに…今ではこの通り、シャーペンやスプーン程度なら楽々曲げられるようになった

古泉「すごいですね。涼宮さん」

ハルヒ「フフン。古泉君もみくるちゃんも努力すれば「レベル1」に昇格できるわよ。というか今日中に「レベル1」に昇格して紙くらい燃やしなさい!」

古泉「善処させていただきます」

 無茶言ってやがる
 さて、件の古泉の「発火能力」の威力はというと……
 なんのことは無い。手が多少熱くなる、と言った程度だった
 小萌先生曰く
「この熱がどんどん上がっていけば、いずれ手から火がでますよー」
 とのこと
 まぁなんにしても「レベル1」では火を出すことも不可能らしいのでハルヒの言う「紙くらい燃やす」も出来るわけは無いのだが

 朝比奈さんや鶴屋さんの能力も、やはり「あるかどうか判らない」程度の力らしく
 朝比奈さんは紙に書いたマークが裏からうっすら見える程度なのだが……太陽に透かせば能力使わないでも見えますよ先生
 鶴屋さんは…あの人の運動量は元々常人じゃ測れないレベルなのでよくわからん
 一応「力を使うとちょっとだけ体が軽くなるっさ!」と満面の笑顔で返されたが…どちらにせよ普段と大して変わるわけでは無いらしい

 ………え? 俺か? 聞いて驚く無かれ! なんと!………………見事に「レベル0」つまり『無』能力者だ
 いやぁよかったよかった。俺の『平凡で平和な日常』は守られたようだ………別に悔しくないからな?ホントダゾ?

ハルヒ「でもキョンはともかく、ユキや朝倉さんまで「レベル0」だなんて意外ね」

 ともかくとはなんだ。ともかくとは

長門「……」

朝倉「んーちょっと悔しい、かな?」

 よく言うぜ
 長門達宇宙人勢も「レベル0」…ということになっているが、こちらは「検査」で長門達が宇宙人とバレては大問題
 なので色々と情報操作して『無』能力者で通したらしい
 「検査」する相手が『能力者』では無かったことも幸いして、滞り無く「検査」は終了だったそうな

朝倉「簡単に言ってくれるけど、大変だったのよ?」

 そうかい

朝倉「む~。ちょっとくらいねぎらってくれてもいいじゃな~い」

 今度な、今度

朝倉「ぶ~ぶ~」

長門「ぶーぶー」

 何かありえないものを見た気がするが…俺は何も見なかった聞かなかった
そいうことにしておこう

長門(´・ω・)

上条「はよ~っす」

ハルヒ「遅い!あんまり遅いから待たずに行っちゃったわよ!」

上条「お前ら…あんだけ騒いどいてなんで早く起きれるんだよ…」

ハルヒ「普段の規則正しい生活のたまものよ。当麻ちょっとだらしないんじゃない?」

上条「毎晩ああも騒がれちゃ普段の生活も乱れ飛ぶわっ!しかも俺まで巻き込みやがって…おかげで上条さんはちょっとした不眠症ですよ!?」

 ちなみに、この一週間というものハルヒ達は毎晩のように俺の部屋に集まり、特訓と「団活」を称した宴会を続けていた
 上条もインデックスちゃんも付き合わされていたのは…まぁ言うまでもないだろう

ハルヒ「いいじゃない。努力し続ければアンタだって『無』能力者から脱却できるかもしれないわよ?」

上条「だから無理なのッ!不可能なのッ!この「右手」がある限り『無』能力者脱却なんて夢のまた夢なのッ!」

ハルヒ「軟弱ねー。気合が足りないのよ。き あ い が!」

上条「無理いうなぁぁぁあああ!」

ハルヒ「無理が通れば道理が引っ込む!」

 本日のハルヒvs上条もハルヒの勝利で幕を閉じそうだ

古泉「お二人とも元気ですね」

キョン「ハルヒは毎度のことだろ」

朝倉「それもそうね。ところで…キョン君?」

青ピ「あれ、ええんでっか?」

 俺たちが来てから毎度交わされるハルヒと上条の漫才を見ていると、我等が委員長と青い髪の巨漢がニヤニヤしながら話を振ってきた

キョン「何がだよ」

青ピ「こっち来てからハルにゃん、カミやんと毎日「ああ」やろ? 彼女取られまっせ~?」

キョン「誰が誰の彼女だ。誰が」

青ピ「あれ? ちがうん?」

キョン「そんな事実はどこをどう逆さに振っても出てこないぞ」

朝倉「そう言ってる割には「面白くない」って顔だけど?」

キョン「……気のせいだ。気のせい」

青ピ「…姐さん。これってアレでっか?」

朝倉「ええ、そうね。きっとソレで間違いないわ」

キョン「…なんだよ?」

長門「ダルデレ」

青ピ・朝倉「「正解!」」

 なんだそれは。お前ら人を勝手に萌えの産物にするな。この青々コンビめ

上条「うぅ…なんでアイツはあんなに元気なんだ…」

 やはり予想通り勝利の軍配はハルヒに上がったようだ。朝から疲れた顔をして上条が自分の席に着く

キョン「お疲れ」

上条「お前ら毎日あんなの相手にして、よく平然としてられるな……」

キョン「あれこそがハルヒ、だからな。それにもう慣れた」

上条「継続は力なり、ですか…」

キョン「遠からずも近からず、だな」

姫神「みんな。毎晩集まってるんだ…」

キョン「!?」

上条「うをっ!?い、いたのか姫神…」

 び、びっくりした。心臓飛び出るかと思った。いつの間に後ろにいたんだ

姫神「ずっといたのに二人ともヒドイ」

上条「いや、その、別にそういう意味じゃ…な、なぁ、そうだろキョン?」

キョン「あ、ああ。もちろんだとも!」

姫神「どうせ私は影が薄い女…」

ハルヒ「あら?秋沙いたの?」

姫神「ずーん」

 こらこら、トドメを刺すな。トドメを

ハルヒ「んもう! だったら秋沙も来ればいいじゃない。秋沙だって団員なんだからいつでも歓迎よ?」

 俺の部屋だけどな

姫神「いいの?」

ハルヒ「当然よ!我が団で仲間外れなんか作ったりしないわよ」

姫神「…ありがとう」

ハルヒ「?? 変な秋沙。気なんて使わなくたってオッケーよ。あたし達同じ「仲間」なんだから」

姫神「…うん。それでも「ありがとう」」

 ハルヒはあの夜の話を当然、知らない
 故に、姫神さんが他人と距離を取ろうとする気質を理解してないわけだが……まぁ、ハルヒなら姫神さんの本当の『能力』を知ったところで今とまったく同じことを言うと思うが

古泉「だからこそ「僕達」もここにいるわけですね」

キョン「さて、な」

古泉「おやおや」

キョン「なんだよ…」

古泉「いえ、なんでもありません」

キョン「ふん」

 古泉にはああ言ったが否定できないのもまた然り。確かに俺や鶴屋さんを除くSOS団のメンバーはハルヒの能力によって集められたようなもんだがそれだけじゃない。ハルヒのカリスマというか、魅力というか。そういうものに惹かれて俺達は「ここ」にいる……そんなこと口が裂けても言ってやらないけどな

ハルヒ「ところで秋沙も来るなら、美琴ちゃんと黒子ちゃんも呼ばないとね♪さぁ今度はどんな事してもらおうかしら!」

 ……前言撤回。やっぱりついていけん
 この間みたいなのは二度とゴメンだ

 

 

 

 

【朝・1年7組】

 

 

 頼むから涼宮、あいつらまで呼んで馬鹿騒ぎするのは勘弁してくれ。さすがにこう毎晩宴会に付き合わされたあげく、更に人数増えるとかきつすぎるぞ……

青ピ「今日も朝からお楽しみやったなぁ、カミやん」

 さらなる悪夢に唸されそうな計画を聞き、上条当麻が机につっぷしていると相変わらずの笑顔で悪友がからかい半分の声をかけて来た。

上条「どこがだよ!!」

青ピ「アレとかソレとか?」

上条「お前は気楽でいいよな……」

 お気楽な友人のセリフに恨みがましい目を思わず向けてしまうが。

青ピ「何言うてんねん。僕だってカミやんみたいにどうやったら毎日、女の子達に囲まれて生活できるか努力と思考の日々を送ってるねんで?」

 どうやらこの程度では許してくれないらしい。

上条「この状況を見てそんな事に努力できる思考が上条さんは羨ましいですよ。大体が女子に囲まれた覚えすら無い……ってあれ? 土御門は今日も休みか?」

 そんな全男子を敵に回しそうな発言をしらふで言えるのがやはり上条当麻が上条当麻たる由縁なのだろう。
 それはともかくここ最近、土御門の姿は彼らSOS団が来て以降教室では見ていない。もっとも彼がこれまでに学校をサボることは何度もあったのだが、さすがに一週間近くも欠席し、寮にも帰って来ていないとなると心配になってくる。ただでさえ彼の裏の顔を知っている上条としてはまた何か厄介な出来事が起きているのではないか、とそんな嫌な予感さえしてくる。
 だがそんな上条の心配をよそに目の前の悪友は彼の質問に陽気に答える。

青ピ「ああ、昨日電話で聞いたらなんや忙しいからしばらくガッコにはこれんのやて」

 連絡があったのならひとまずは安心か、と人知れず安堵のため息を内心洩らす。

上条「珍しいこともあるんだな」

青ピ「僕が想像するにきっと、舞夏ちゃんを妊娠させてしもたとか」

上条「おいおい、さすがにそれは……あいつらならありえなくもないな」

青ピ「やろ?」

キョン「上条。舞夏ちゃんって?」

上条「ああ、土御門の義理の妹。うちの寮にもたまに来てるから、会った時に紹介するよ」

キョン「……義理の妹を妊娠させるって、ツッチーは昼ドラみたいなヤツだったんだな」

青ピ「そらもう昼ドラも昼ドラ! 結構ドロドロな関係らしいで~」

キョン「マジ?」

上条「いや、さすがに冗談だけど……否定しきれないからなぁアイツらの言動聞いてると」

ハルヒ「アンタ達いつまで馬鹿な話してるのよ。月詠先生もう来るわよ」

青ピ「いやいやハルにゃん、これが結構リアルな話なんよ」

朝倉「はいはい。続きはまた今…度……」

 涼宮ハルヒと共に新たに結成された三馬鹿の話を打ち切ろうとした朝倉が突然ふらつき、ハルヒに支えられる

ハルヒ「ちょっと朝倉さん!? 大丈夫!?」

朝倉「え、ええ。ちょっと眩暈がしただけ。大丈夫よ。ありがとう涼宮さん」

ハルヒ「ならいいけど……まったく。アンタ達が馬鹿な話ばっかりしてるから朝倉さんの気分が悪くなっちゃったじゃない!」

青ピ「堪忍、堪忍や~ハルにゃん。朝倉さんもゴメンな?」

ハルヒ「アンタはまずその呼び方をやめなさい。こっちまで倒れそうだわ」

青ピ「倒れたらボクが優しく介抱しまっせー。なんなら朝倉さん、一緒に保健室いこか?」

朝倉「つつしんで遠慮させていただくわ。アナタと二人っきりだなんて何をされるかわからないもの」

青ピ「そんな~」

 肩をすくめて冗談を華麗にスルーする朝倉涼子。どうやら本当にちょっとした立ち眩みのようだ。

キョン「まぁ冗談は置いといて、だ。朝倉、本当に大丈夫か?」

朝倉「んもう! ホントに大丈夫よ、ちょっとした立ち眩みじゃない。みんな心配しすぎよ?」

上条「ならいいけどよ」

姫神「あれ?涼宮さん。この本は?」

 そう言って姫神は机の上にあった本を手に取る。タイトルは『天使大全』ちょっとした辞書並みの厚さだ。

ハルヒ「あ、これ? いやー随分前に、たまたま本屋で見つけて暇つぶしに読んでたのよ。っで全部読みきれなかったからコッチにも持ってきたってわけ」

古泉「…涼宮さんは天使、というより宗教に興味が?」

ハルヒ「まさか、違うわよ。でもそうね…もしいるんだったら是非会って見たいわね」

上条「会ってどうすんだよ、あんな恐ろしいモンに……」

ハルヒ「なんか会ったことがある、みたいな言い方ね?」

 上条当麻、とことん口を滑らす男である

ハルヒ ジー

上条「ソ、ソンナワケ無イジャナイデスカ涼宮サン。天使デスヨ天使」

ハルヒ「………ま、それもそうね。大体いるなら当麻よりも絶対、私みたいな探求心あふれる人間の所に来るだろうしね」

キョン「会えるのは探求心あふれる人間じゃなくて、敬虔なクリスチャンとかだろ」

ハルヒ「む…でもそれもそうね。キョンにしてはまともな事言うじゃない」

キョン「しては、は余計だ」

 どうやらなんとかごまかせたようだ。話を逸らしてくれたキョンに親指を立てて感謝の意を示す。が、しかし……

ハルヒ「よし! 今日は当麻の家で訓練するわよ! あ、美琴ちゃんと黒子ちゃんも呼んどいてね。当然! 秋沙も来るのよ!」

 更にやっかいなことになりそうだった。

上条「ちょっ!? 待て! なんで俺の部屋…」

ハルヒ「愚問ね。インデックスちゃんはシスターなんだから会った事があるかどうか聞くために決まってるじゃない!」

上条「なっ!? いや、でもキョンの部屋でも…」

 キョンには悪いと思いつつ、抵抗を試みるが…

ハルヒ「たまには気分転換も必要よっ!」

 やっぱり無駄でした

キョン「……スマン、上条。余計なコト言ったみたいだ」

上条「……いい…何故かこうなる予感はしてた…はぁ、不幸だ」

キョン「…スマン」

 

 

【昼休み・廊下】

 

 


 涼宮ハルヒは何かを探すように校内を練り歩いている。それは何かと問われれば「不思議なこと」に間違いは無いだろう。彼女の日課である昼休みの校内探索は、学園都市に来てからも欠かされていない
 キョンは
「別の学校なんだから少しは大人しくしてろ」
 などと言っていたが、むしろ彼女にしてみれば
「何言ってんの! こんなチャンス滅多に無いんだから、今のうちに色々探さないともったいないじゃない!」
 と、いった風だった

ハルヒ「まったく、キョンはこっちに来てもやっぱりキョンね。大体この間だってなんで朝倉さんとユキがキョンにご飯作りに来てたのよ…せっかく私が作ってあげようと思ったのに…って!」

ハルヒ「べ、別にキョンの為じゃなくて…そう! アレは情けない団員のやる気を出させるために、団長自らわざわざ腕を奮ってあげようと思ったのよ! うん! そうなのよ!」

ハルヒ「それに? 一応謝ってくれたし? 今度何か奢ってくれるって言ったし?………奢りってコトは二人っきりよね。いやでもアイツあほだから平気で当麻とか連れてきそうね」

ハルヒ「…これじゃ私期待してるみたいじゃないの……そんなワケ無いのにね。バッカみたい」

 などと自分に対して言い分けしながら、それでも「デート」かもしれない「約束」に期待しながら歩いていると中庭に人だかりを見つける
 持ち前の野次馬根性…もとい、好奇心を発揮して人だかりを押しのけていくと

禁書「あ!はるひだ!おーい!」

 何故かインデックスがいた。しっかりと愛猫を胸に抱いて

ハルヒ「インデックスちゃんじゃない! どうしたの? こんなとこまで来て…まさか中南米の人身売買組織の追っ手が来たとか!?」

禁書「いや、そんなのに追われてる覚えは私には無いから」

ハルヒ「じゃあ麻薬密売組織の情報を持ったインデックスちゃんを亡き者にしようとマフィアの手下が!?」

禁書「私はそんな情報も持ってないんだけど…」

 どうやら涼宮ハルヒの中でインデックスは逃亡中の少女となっているようである…が、しかし、あながち間違って無いところがこの少女の恐ろしいところだろうか

ハルヒ「それじゃ一体どうしたのよ」

禁書「そうなんだよ! 聞いてよはるひ! とうまったら、また冷蔵庫カラにしたまま出かけたんだよ! おかげで私とスフィンクスは再び飢餓の危機に陥っているんだよ!」

ハルヒ「当麻ったらホントだらしないわねー。インデックスちゃんがいるんだから、ご飯くらい常に常備しときなさいよ…いいわ。インデックスちゃん、せっかくココまで来たんだし私がお昼奢ってあげる」

禁書「ホント!? やったよスフィンクス! これで飢餓の危機から脱出だよ!…でもいいの?」

ハルヒ「いいわよ、このくらい。毎晩騒がしてるお詫びと思ってちょうだい」

禁書「私は騒がしいなんて思ってないよ? むしろ楽しいくらい」

ハルヒ「そう言ってくれるのはインデックスちゃんだけよ。キョンなんて迷惑だからいい加減にしろって毎回毎回うるさいのよね。大体…」

禁書「ねぇ、はるひ。なんだか私達とっても注目されてるみたいだけど…」

 彼女達の周りには人だかりが群れをなしていた。だがそれも無理は無い
 片や、超科学都市には似合わない、シスターの格好をした少女
 片や、『交換留学』でやってきた、する事なす事「変」な留学生
 そんな二人が昼休みの学園で親しげに会話をしていれば、注目を集めないわけが無かった

ハルヒ「…そうね。なんだか人も集まってきたし、場所を変えましょ。こっちよ」

彼女達は人だかりを押しのけて、校舎へと戻っていった

ハルヒ「ここまで来れば平気ね」

 途中の自販機で飲み物を買い、食堂へ向かう二人と一匹。

禁書「はるひ、まってー」

 インデックスは愛猫を頭に乗せながら、紙コップの中身をこぼさないように慎重に涼宮ハルヒの後を付いていく。

ハルヒ「あ、ゴメンゴメン」

禁書「はるひ、前!」

ハルヒ「え…きゃっ!?」

??「あぅっ!?」

 涼宮ハルヒが曲がり角で後ろを振り向こうとした時、運悪く女生徒とぶつかってしまった

禁書「二人とも大丈夫?」

ハルヒ「あいったー…ええ、こっちは平気だけど…」

禁書「あちゃー」

??「あぅぅ眼鏡、眼鏡」

ハルヒ「眼鏡? あ、これね。ハイどーぞ」

??「あ、ありがとうございます」

ハルヒ「ゴメンね。大丈夫…でも無いわね」

??「え?」

禁書「びしょびしょ、だね…」

??「あ…」

 見ると女生徒の制服はコーヒーでも被ったのか茶色いシミが広がっていた。傍らには涼宮ハルヒが買った、空の紙コップが転がっていた。

ハルヒ「とりあえずコレ使って」

 そう言ってポケットからハンカチを渡す。女生徒は恐る恐るそれを受け取る。

??「あ、ありがとうございます」

 濡れた頭や顔を拭いていくが、さすがに制服についたコーヒーまでは拭いきれないようだ。

ハルヒ「うーんコレは着替えた方がいいわね…あなた体操服とか持ってきてる?」

??「あ、いえ。私今日転校してきたばかりだから…」

禁書「だから、ここの制服とは違うんだ? あ、私はインデックスって言うんだよ。こっちは涼宮はるひ。あなたのお名前は?」

 名前を聞かれた女生徒は一瞬逡巡する。そして何かを思い出すようにその『名前』を二人に告げる。

氷華「私は……風…斬。そう、風斬氷華って言います」

ハルヒ「氷華ね。よろしく! とりあえず……着替えないとね。私のクラスも今日は体育無かったからなぁ…保健室に行けば体操服ぐらいあるかしら。よし、行くわよ二人とも!」

禁書「うん」

氷華「あ、は、はい」

 

 

 

【同時刻・昼休み・廊下】

 

 

保健室へ続く廊下へ四人の男女が歩いている。誰あろう、上条当麻とSOS団の男性陣二人、それにクラス委員である吹寄制理だ。上条当麻は何故か鼻をつまんで上を向いている。
 
キョン「大丈夫か?」

上条「はいひょうぶ…ひゃねーふぁ。ひゃなひはほまらん(大丈夫…じゃねーな。鼻血が止まらん)」

古泉「しかし、すごいですね。外から飛んできた硬球が寸分違わず顔面に直撃するなんて」

上条「ひょれはほへほひひへほひはら、へほはふんはほ…(それが俺の右手の力、なんだよ…)」

キョン「幸運も消しちまうってのはこんなに厄介だったんだな」

上条「はいひひ(ry(毎日こんな感じだからな。まったく碌な能力じゃないぜ……っでなんで吹寄までついてきてんだ?)」

吹寄「べ、別に貴様のためじゃないわよ! 不慣れな二人じゃ保健室わからないでしょ! あと右手のせいにしないっ!」

上条「はひはひ(はいはい)」

 さて、何故こんなことになっているかと言うと……原因は古泉一樹が言った通り、野球のボールが窓から飛んできたからだ。それをたまたま直撃コースに吹寄制理が居て、更にたまたまそれを目撃した上条当麻が吹寄制理を庇うべく、身を呈したところ、たまたまボールが顔面に直撃した、からだ。
 まさに上条当麻の不幸ここに極まれり、である。というか通訳も無しに何で会話できるかお前ら。

吹寄「大体なんで顔面で受けるのよ……貴様も庇うなら庇うでもっと手とかで受けとめなさいよ」

上条「ほふは(ry(そうは言ってもしょうがないだろ?いきなりだったんだし)」

古泉「まぁまぁ、吹寄さんもそのくらいで。あれが保健室ですか?」

上条「ひゃっほ(ry(やっとついたか…ん?)」


ハルヒ「ほらコレなんてどう?」

禁書「わぁー可愛い。ひょうか、こっちにしようよ!」

風斬「な、なんで保健室にこんな服が…」

キョン「これ、ハルヒとインデックスちゃんの声じゃないか?」

 あいつ、何してんだこんなとこで…ったく!

吹寄「あ、ちょっと!」

 上条当麻はノックも無しに目の前のドアを力いっぱい引き開ける。迂闊、あまりに迂闊すぎる行為である。

上条「ほは(ry (お前ら!こんなとこでな、に…)」

 目の前には何故か半脱ぎ状態のインデックスと見知らぬ女子生徒。涼宮ハルヒはベッドの上で胡坐を掻いている。

 インデックスはナース服を着ているがボタンは留められてなく、また下着も着けていないため、その控えめな胸がチラチラと見え隠れしている

 涼宮ハルヒはチャイナドレス。こちらは着替え終わっているので問題は無い…かと思えば胡座をかいていたので、普段見えない女の子の秘密が太ももの隙間からチラリと見える。青のストライプだった。

 もう一人は…上条当麻には分からない。その女生徒はメイド服のスカートを今まさに履かんとしている所のため、下着が丸見えだ。ちなみにこちらは白。

 …………四人とも膠着状態。そこへ

キョン「おい上条、どうした…ってうぉ!?」

 キョンが目の前の三人を見て驚愕の声を上げる。

 瞬間

三人「―――――――――――――――――!!!!!」

 声にならない悲鳴というか怒号が響き渡った。
 椅子やらタライやら、ありとあらゆるものが飛んできて二人の意識はブラックアウトする。
 ちなみに古泉はというと、お決まりのベタなイベントを早々に察知してドアの外にいたので難を逃れている。

古泉「おやおや。これはこれは」

 あまりにベタな展開に思わず笑ってしまう古泉であった。

 

                                                           つづく

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最終更新:2010年10月03日 22:19
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