ステイル「最大主教ゥゥーーーッ!!!」 > ババ……御隠居編 > 01


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ガアアアアアアアァァァァァッッッッ!!!!!!!!!!



黒々と煌めく巨竜の天を震わす咆哮が、峰々の果てまで突き抜ける。

と同時にいかな魔術か、炎が、氷が、雷が、ところ構わず降り注ぐ。

人知では決して抗えぬはずの怪物に、しかし選ばれし四人の勇者は血戦を挑んでいた。



「おのれ……好き勝手しおって!!」

一人は先代英国女王、エリザード。

身の丈を上回る太刀を携え、痛む躰に鞭打ち竜の眼前に躍り出る。



「待てい、一人で先走りたるは許さなきよエリザード様!」

また一人は先代イギリス清教最大主教、ローラ=スチュアート。

その桁外れの長髪ほど、とまでは行かなくともやはり身に余る大太刀を構えエリザードを援護する。



「みんなで力を合わせればなんとかなるんだZEい!」

そして現最大主教インデックス。

もはやバランスの成り立っていない長尺の業物を振り回す姿は、滑稽を通り越して愛らしい。





「…………………………」


……さらに、遠距離から黙々と竜の弱点を、しかも正確に射ぬき続ける男が一人。



「ええい、全員で頭に群がったら邪魔になるだろ!」

「邪魔と言いしならそちらのことよ!」

「ひゃっはー! インデックス様の活躍をとくと見るんだよ!」



「……」

シュン バスッ シュン バスッ



「秘奥義! 斬・空・天・翔・剣!!」

「完全に別作品でありにけりよ!?」

「あー!? エリザードに吹っ飛ばされたのである!!」



「…………」

キュインキュインキュイン シュン バスバスバスッ



「ぬぐわぁぁぁぁあああーーーー!!!!」

<<ああ! エリザードがやられし!>>

「くうっ、これは聖ジョージのドラゴンの一撃に匹敵するぞー! こうなったら……」








「粉塵をおくれ、ステイル=マグヌス」

「ステイル! 粉塵パワーよ!」

「第七の要求だけど、粉塵が欲しいんだよステイル」






「………………………」




「は……………………………………………………………………………………………………………………………ぁあ」





ほぼ一人で討伐に貢献していた男の口から、ギネス級の溜め息が漏れた。







ロンドン郊外 エリザードの別邸



エリザード「全くお前らが足手まといなせいで、またスネオを仕留めそこなったじゃないか」

ローラ「自分のことを棚に上げたり!? エリザード様がところ構わず気刃大回転するのが原因につき!」

イン「おかげで何回尻もちつかされたかわからないぜよ」



ステ「なんでだ……? どうして、どうしてこうなってる…………?」ズーン



エリ「どうしてって……たまにはヴィリアンだけでなく、私とも遊んで欲しいじゃないか」

ステ「そうです、僕らはあ・な・たの招待を受けたからここに参ったのです、先代」

イン「ステイルの解答に補足すると、とっても楽しいんだよ!」

ステ「貴女は少し黙っててください! ……それで、問題はあんただ」



エリ「?」クルッ

イン「?」クルッ

ロー「???」クルッ



ステ「貴様だぁああーーーッッ!!!」ボウゥ!

ロー「きゃわわああんんんっっ!!///」

ステ「気色の悪い声を出すなァァァーーーーッ!!!!」



ステ「よくもまあ、あれだけのことをして僕らの前に顔を出せましたね!」

ロー「あれだけの?」ハテ

エリ「こと?」ハテ

イン「?」ハテ

ステ「なんで貴女まで『?』なんですか!?」



ロー「可愛いくぁいいインデックスに会いたることの何が悪いの?」ダキッ ナデナデ ポニュッ

イン「えへへー」ダカレ ナデラレナデラレ ポニュッ

エリ「おお、なかなか壮観じゃあないかステイル? こっちに来ておまえも見てみろ」クフフ

ステ「黙ってろアンタ!!」

ロー「インデックスはこの通り、何も気にしてなきよ?」ネー

イン「ふふ、結局、ローラなら大丈夫な訳よ」ネー

エリ「こうして見ると、姉妹のようだねぇ」

ステ(実年齢は倍どころか二乗しても怪しいぞ……!)



ステ「くそっ、くそっ! なら! だったら!!」






ステ「どうして揃いも揃って太刀を担いでくんだ!!」

エリ「かっこいいだろ?」

ロー「かっこよきことよ」

イン「かっこいいかも!」

ステ「くそぉぉぉおおおおおーーーーっっっ!!!!!」

イン「うるさいよー、ステイルー」



ステ「こ・の・科学かぶれどもがあ!!」

エリ「お前さん、騎士団長に似てきたよ」

ステ「うぐっっ!!!」グサッ

ロー「だいたいステイルにおきても、かなりの腕前でありしことよ? まあ私の次ぐらいには」フフン

イン「そげぶ。まあステイルはいつも私に付き合ってるからだにゃー。 
   とうまやあくせられーたともよくアドパしてるんだよ」

ステ「ちょっ」



エリ「アwwwwドwwwwパwwwwwおまえww」

ロー「『科学かぶれどもが』キリッ …………wwwww」



ステ「死ねぇェェェーーーーーッッ!! 特にそっちの若づくりーーーーーっ!!!!」ブオオオンンッ!!



一分後



          トv'Z -‐z__ノ!_
        . ,.'ニ.V _,-─ ,==、、く`
      ,. /ァ'┴' ゞ !,.-`ニヽ、トl、:. ,
    rュ. .:{_ '' ヾ 、_カ-‐'¨ ̄フヽ`'|:::  ,.、
    、  ,ェr<`iァ'^´ 〃 lヽ   ミ ∧!::: .´
      ゞ'-''ス. ゛=、、、、 " _/ノf::::  ~
    r_;.   ::Y ''/_, ゝァナ=ニ、 メノ::: ` ;.
       _  ::\,!ィ'TV =ー-、_メ::::  r、
       ゙ ::,ィl l. レト,ミ _/L `ヽ:::  ._´
       ;.   :ゞLレ':: \ `ー’,ィァト.::  ,.
       ~ ,.  ,:ュ. `ヽニj/l |/::
          _  .. ,、 :l !レ'::: ,. "


エリ「いかにここがロンドンで、お前だったとしてもねえ」

ロー「さすがにこの面子相手に三対一は無謀につきよ」

イン「ごめんね、ステイル……」

ロー「最初の『強制詠唱』でチェックメイト、哀れなりしステイル……」ヨヨヨ

エリ「さすがは世界胡散臭い女ランキング暫定第一位、しらじらしい」※二位はワシリーサ



ステ「な……なぜですか…………最大主教……」

イン「この二人はともかく、げーむ機が可哀想なんだよー」

エリ&ロー「「ちょwww」」

ステ「僕は…………こんな玩具に負けたっていうのか……?」



ステ「どうして……? な、なんで……? どうして僕の身にばかり、こんな理不尽が…………?」



エリ「まあ仮にステイルの炎の直撃を受けたとしても、そこは安心と信頼のDM社製品。
   イノケンならともかく、五百や千℃の炎では小揺るぎもせんよ」

ロー「げに恐ろしき科学の力……連中め…………よくよく好きと見える……」

イン「面妖な、変態科学者どもめ…………」デアル

ステ(あんたたちの方がよっぽど面妖だよ)ボロッ



ロー「科学というか機械につきては実際、ステイルやインデックスの方が詳しきことよ?」

エリ「へー、そうなのかい。私のパソコンも新しいの見積もってくれないか? 
   ニコ動の再生速度がどうも納得いかなくてさ……」

ステ「(これでいいのか、イギリス王室……)……それは、回線速度の問題では?
   最近の話題はついに実現してしまった滞空回線(アンダーライン)通信ですかね」

ステ(夢というか、恐怖の技術だが……)

イン「第一の解答だけど、私は別にそれほど詳しくはないんだよー。
   でもけいたいでんわの進化には着いていってるにゃー」フフン

ロー「ふふ、それを使って最近はよく誰かと話しているの?」

イン「! そ、そうなんだよ! 学園都市には友達がたくさんいるから……」

ロー「………………そう。それはよきことよ」

エリ「?」

ステ「……?」



エリ「しかし、確かにステイルの知識はなかなかじゃあないか」

ステ「別に専門知識があるというわけではありません。
   各国のトップニュースぐらいは先代も目を通しておいででしょう?
   ……滞空回線は学園都市の技術なんですよ」

エリ「しかし王室(ウチ)は宮殿の魔術防衛網が完璧だからか、そっち方面への興味が希薄でねえ。
   リメエアぐらいか、騎士団の情報なんちゃらがどうとか言ってるのは……
   おまえ、そのへんのセキュリティもなんとかしてくんない?」

ステ「はは、御冗談を。僕は僕の仕事で手一杯ですよ」ハァ

イン「結局、疲れてるステイルを最近よく見る訳よ」

ステ「いや、だから貴女が…………いえ、もういいです」ハァァァ・・・・・・



ロー「ふふふ、疲れたるならリフレッシュする必要がありて、ステイル」

ステ「今日に限っては貴女のせいで激しく疲れてるんですが」ヤツレ

ロー「まあまあそう言わず。久しぶりに二人で散歩などいかが?」

イン「へ!? ろ、ろ、ローラ?」

ロー「そんなに取り乱しては淑女失格につき、インデックス。……私を、信じてくれるのでしょう?」

イン「う、うん…………」

エリ「ん、行ってらっしゃい。じゃあ今度は二人でストⅦでもやろうじゃないか」ワクワク

ステ「…………この邸の警備は」

エリ「不備があると思うかい?」

ステ「……いえ。では行って参ります、最大主教」スッ

ロー「三十分ほどで戻りけるのよ」ファサッ

ステ(しかし相変らずの馬鹿長髪だ)

イン「……行ってらっしゃい」フリフリ



エリザード別邸周辺


スッ スッ       スタスタ


ロー「懐かしきこと。昔もこんな風にあなたは後ろについてきにけり」

ステ「…………まあ確かに、懐かしいと言えなくもないですが」

ロー「インデックスともこうして? それとも、横に並びて?」

ステ「なにも変わらない。僕は最大主教の護衛です」

ロー「それは言い訳よ。横に並びても護衛はできしことよ」



ステ「……僕が、何に言い訳してると言うんだ」



ロー「私からは、目は離せぬとも、必要以上には近づきたくなきにけり。では、あの子とは?」



ステ「…………」



「あの子は、隣に来てくれとは言わないでしょう?」



けして油断してはならない相手の一言一言が、なぜかステイルの胸に妙に刺さる。

「あの子は優しいから。あなたの気持ちを慮りているから」

聞くな。ステイルは自らに言い聞かせる。目の前のコイツは、彼女を――――

「本当に、本当に。やさ、し、い…………」



「……………………」



「…………こ、んな私を、慕ってくれる。名を、呼んでくれる。抱き、ついて、くれる」



――――――――。



ローラ=スチュアートはインデックスという少女を、

かつて自らの手で生きながらの地獄に追いやった女だ。



――――しかし。




インデックスが首輪の呪縛から解放されたときも、

新たに嵌められた『枷』が外れた――あるいは、自ら外した――ときも、

ステイルは結局、この女の真意には辿りつけなかった。

だからといって目の前で流される涙粒が、真実を物語っている証拠など何もありはしない。



――だがステイルは、そっとハンカチをローラに差し出すと、しばし彼女に背を向けることに決めた。





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ステイルが再び向き直ると、ローラは常とまるで変わらない胡散臭い笑みを浮かべていた。

「ふふ、レディーの扱いが解りてきたようで何より。紳士への第一歩ね」

「齢二十四にして第一歩ですか……第五十歩ぐらい行ってないとまずいと思いますが」

「十年早し。まあ、肝心のところが確りとしているようでよきことよ」

「フン…………」



ステイルの猜疑心がどうあれ、インデックスはすでにローラを許しているのだ。

ならば警戒だけは解かずにはおくが、それ以上は踏み込むべきでない。

心の内側のことは、当人たちの問題である。




「それからまたしても、インデックスの話なりけれど」

再び縦に並んで二人は歩きだす。幾度かの雑談を交えたのち、ローラはそう切り出した。

「ようやく、本題ですか」

自分の周りには婉曲的な輩が多すぎる、とステイルは紫煙を吐く。



「あの子は今、揺れているわ」

「……ええ、そのようで」

「原因はわかりにけり?」

「…………おぼろげながら」

「では、対策は?」

「………………」

「……まあ、別にそれはよきてよ。よく悩め、青年」

「じゃあいったい、何の話ですか」



チッ、とステイルは舌を打つ。それも本筋でないらしい。どこまで話を焦らせば気が済むのだ。

ステイルが苛立ちを隠さずにいると、



「問題は、悩みを溜めこんでいる場所のことよ」

「……! 先ほどの…………?」

「ここのところ、彼女があの携帯端末を握る機会が増えてなき?」

「…………本当に油断のならない女狐だ、貴女は」



どこでそんなことを知ったというのか。いや、考えても益体のないことである。



「僕にでも、神裂にでもなく、誰かに悩みを吐きだしていると? ……いったい、誰に?」

「『吐き出して』いるのならまだ心配はいらねど……下手に私がつつきても事態をこじらせかねなし。
 ……とにかく、『電話相手』には気をつけておきなさい」

「……ご忠告、痛み入ります」



極めて深刻な事態、とまでいかなかったとしても、

インデックスに関わることである以上ステイルは全力を尽くす。

現れては消える疑念と、言葉にできない焦燥に包まれながらも、二人は歩みを止めはしなかった。



エリザード別邸


ロー「ただいま戻りしよー!」

イン「あ! お、おかえり! 第一の質問だけど、どうだった?」

ステ「どう、と言われましても……普通にそこらを一周してきただけですよ」フゥ

ロー「別にあなたが心配するようなことは何もなきよー」ニヤニヤ

イン「む、むむー……」

ステ(『電話相手』、か…………)

イン「? 第二の質問だけど、どうかした、ステイル?」

ステ「いえ、別に。お一人ですか。先代と一緒では?」

イン「あーー…………。エリザードなら、さっきの部屋で…………」

ステ「?」

ロー「?」




------------------- You Win! ---------------------


エリ「いやいや、小足見てから昇竜余裕って一度やってみたかったんだよなー。
   ほら騎士団長、もっかい練習付き合え」

団長「…………い・い・か・げ・ん・に・し・ろ!!!! 
   こっちは仕事で来てるっつってんだろテメェ!!」

エリ「えーいいじゃん。どうせまたリメエアの小難しい話だろう?」

団長「いいわけあるかッ!! そもそも別邸だからってジャージで寛いでんじゃねぇェェーーーッ!!!」



「…………なるほど」



自分の悩みは尽きないが、自分より長いこと不幸の星に魅入られている人はいる。

そう、『あの男』だってそうだったではないか。

それを思い出すだけで、明日への希望は自然と湧いてくる――



そんな悟りを開きかけているステイル=マグヌス二十四の晩冬の一日であった。



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OUT

くぎゅ(ルチアが矯正)

NOT IN

超教皇級の(ry
二回目につき(めんどくさいので)なし

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結局、続くって訳よ


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