球磨川『学園都市?』 > 10


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「ご丁寧にどゥもありがとう天井くゥン!!」
 
天井の宣言の後に、対峙する一方通行も叫ぶ。
 
「学園都市レベル5の第一位!俺が一方通行だァ!!」
 
それと同時に足元のベクトルを操作し、超加速で歩み寄る天井の眼前へと移動した一方通行は、天井の拳銃を持つ右手首を掴む。
 
そのまま能力を使用した握力で手首を握りつぶそうと力を込めるが、
 
やはり天井へと伝わる力は一方通行の生身の力だけで、逆に腕を振り回されて体制を崩してしまう。
 
「おやおや無様だな第一位。お前は私とダンスでも踊りたいのかな?生憎だがフォークダンスの踊り方など忘れてしまっていてね」
 
方膝を床につきながらも、いまだ手首を掴み続ける一方通行に、左手に持ち替えた拳銃の銃口を向け、そのまま引き金を引く。
 
乾いた炸裂音と共に弾丸が発射されたが、紙一重、一方通行の右頬を掠め、通り過ぎ床へとめり込んだ。
 
外してしまった事に疑問を覚え首を傾げる天井に対し、急いで右手を離し距離を開ける一方通行にはもはや余裕はない。
 
握りつぶす際にベクトルの操作が上手くできなかったことだけではなく、
 
弾丸が頬を掠ったという事実が学園都市最高の頭脳をさえ混乱させる。
 
能力使用状態での一方通行には、生命活動に最低限必要なもの以外は反射されるように薄い膜を張っている。
 
反射膜。
 
一方通行が最強である要因の一つに挙げられる要素だ。
 
その膜に触れたものは雷であろうと、銃弾であろうと、核爆弾であろうと、放射能であろうと。
 
解析ができる性質なら例外なく反射されるのである。
 
しかし、現状では反射対象に含まれているはずの銃弾が彼の体を傷つけた。
 
これは銃弾が特殊なわけではなく、ただ単に反射膜を形成する為の演算ができなかっただけ。
 
だがそれだけで、一方通行はただの一般人以下の人間に成り下がってしまうのだ。
 
「そンな至近距離で外してンじゃねぇよ!!」
 
虚勢のように聞こえるが、一方通行にはまだ余裕があった。
 
(ある程度能力の効果は当てがついた……効果対象は俺だけじゃなく天井のヤロウも含まれてンなァ)
 
混乱はしているものの、ここまでにいたる数回の攻防で、
 
一方通行は天井の負能力【破綻理論】の効果をある程度だが解析が終了し、一つの仮説を組み立てていた。
 
その仮説はこのようなものだ。
 
例えば、一方通行はサイコロの六の目を必ず出せるとしよう。
 
そこに天井の負能力が加われば、六以外の目もでてしまう。
 
だがそれは完全に六の目が出せなくなるという訳ではなく、ただ0だった“別の目の出る可能性”が上がっているだけである。
 
当然、天井がサイコロの目を自由に決めているわけではなく、偶然そうなってしまうのだ。
 
そして、二つの事例。
 
一方通行は必ず成功する筈のベクトル操作の演算に“失敗した”。
 
天井は外す筈のない距離での銃撃を“外した”。
 
その二つの事実から、破綻理論の効果に術者も入っていることがわかる。
 
そして、その仮説はまさに的中していたのだ。
 
「その表情……もう解析が終わったのか?」
 
不適な笑みを浮かべる一方通行に天井は自身の能力効果が解析されたことを理解する。
 
「まったく、あのクソ忌々しい三下みてェな能力かと思ったが、どォやら違うみてェだな」
 
歪んだ笑みを消し、今度は眉間にしわを寄せ吐き捨てるように一方通行は言った。
 
「テメェの破綻理論っつゥ、くだらねェ能力は“現象の不安定化”だろォ?」
 
「全く、素晴らしいよ。君が学生じゃなく研究者だったらきっと友人になれただろうに」
 
拳銃を構えたまま目を伏せ、やれやれといった感じで首を横に振る。
 
その姿からは、能力が解析されて焦っているといった様子は伺えない。
 
「テメェとお友達になるくれェなら、女装して学園都市中を歩き回ったほうがマシだ」
 
天井の言葉に一層、睨み付ける眼光が鋭くなる。
 
「そう睨み付けるなよ……そうだな、演算への干渉に関しては、一+一が三になる様な感覚だろう?」
 
「そうだなァ、演算式に余計な情報が入ってくるみてェだよ」
 
「研究の失敗する一番の理由は、その余計な情報だ」
 
公式通りに計算を行っても答えが合わないという表現ならば伝わりやすいだろうか。
 
特に一方通行の能力のように複雑な演算であればあるほど、ほんの小さな不安要素が全てを崩壊させてしまう。
 
「だがよォ……床の破片が一つ命中したり、弾丸が完全に外れず頬を掠めたってこたァ、全くの無効化って訳じゃァねェんだろう!?」
 
そう。完全に無効化されるわけではないのだ。
 
「それに、テメェも効果の対象内みたいだしなァ……ワリィが物量で攻めさせて貰うぜ」
 
「そうだ、当然私も効果の対象……じゃなきゃここまで失敗続きになるわけがないだろう?」
 
自嘲する天井に「そうかァ」と呟く一方通行にこれ以上会話を続けるつもりはなかった。
 
そして再び床の破片を作成するために右足を挙げた瞬間、銃声が鳴り響いた。
 
一方通行は何も分からなかった。
 
天井の放った弾丸は一方通行の腹部目掛けて、襲い掛かる。
 
「ッ……」
 
不安定ながら反射膜の作成が成功しており、銃弾は一方通行を貫くことなく天井の足元へと反射される。
 
おかしい。一方通行の脳内で先ほどの証明にヒビが入った。
 
天井自身も認めた通り、破綻論理の効果対象には使用者も含めている筈だった。
 
しかし、現状はどうだ?
 
その天井から放たれた銃弾は反射膜がなければ確実に着弾していた。
 
完全に矛盾している。
 
(たまたま今回は六の目が出ただけだろォ?)
 
そんな儚い希望も再び放たれたすう初の銃声によってかき消される。
 
頭部に一発、腹部に二発。
 
反射膜に触れた弾丸の数だ。
 
(確実に着弾してやがる……!!能力を解除しやがったか?)
 
そして再び一発の弾丸が放たれた瞬間、大気のベクトルを操作し突風を天井に向け作り出した。
 
が、対象に着弾したのは弾丸のみで、作り出したはずの風はそよ風程度の威力しかなく、天井の髪を揺らすだけだった。
 
「ッガァァア!!」
 
銃弾は一方通行の脇腹を掠めるだけで済んだが、その裂傷は深く赤い血がジワリと彼のTシャツを濡らす。
 
大気のベクトル操作と、同時に反射膜の作成など破綻理論の前ではできるわけもなかった。
 
痛みで脇腹を押さえながら膝を床につく一方通行に天井は近付き、革靴のつま先でその顔面を蹴り付ける。
 
「ック……!!」
 
吹き飛ばされ、地面に横たわる一方通行は血流操作で応急処置を試みるが、上手くいかない。
 
そして、無表情を貫いていた天井の表情が一変した。
 
「げらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげら」
 
裂けるのではないかと思うほど大きく、醜く口を開いた天井は笑い始めた。
 
「ァアクゥセェェラレェェエェェェェタァァァァァ!」
 
げらげらげらげら。
 
一方通行の名前を絶叫し、再び笑い出す。
 
そしてピタリと笑い声が止まると溢れ出したのは呪詛の言葉。
 
「失敗失敗失敗失敗実験失敗借金借金破綻破綻破綻最終信号最終信号最終信号一方通行一方通行一方通行
殺す殺す殺すコロスコロすころすここころころころすすころろろす死死死死シシしシ詩シ死氏しsss
 げらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげら
げらげらげらげらげら
       げらげらげらげら          げらげらげらげら
     げらげらげらげらげら
                     げらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげら」
 
もはや、天井亜雄は人格さえも破綻していた。
 
 
 
※天井の能力について

能力名【破綻理論(サイコロジカル)】
レベル【-レベル3】
効果【現象の不安定化】

まぁある程度一方さんが説明してくれたので、ある程度は割愛します。
べ、べつに設定を深く考えてないだけじゃないんだからね///

一言で言えば能力だろうが、行動だろうが、実験だろうが、かなり成功し辛くなる。以上。

演算は狂い、手元も狂う。

成功するはずが失敗する能力です。
実はいーちゃんを参考にしてない……けど酷似していたorz



名前の付け方として

・行動の理論が破綻して失敗に繋がる
・天井の人格が破綻している
・天井=借金=破綻
・理論って入れてサイコロジカルって名前を使いたかっただけ
・ロジカルは理論じゃなく論理だったorz
 
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