攻略2日目常盤台中学前
心理掌握「あら・・・?」エルシィ「どうも!こんにちわっ!」心理掌握「どうやら今日は貴女一人だけのようですが?」エルシィ「はいっ!今日は神様はいません!」エルシィ「なので、もし良かったら私とお話しませんか?」心理掌握「・・・・・・」心理掌握「(神様がここにいないということは・・・)」心理掌握「・・・ええ。喜んで」心理掌握「(でも、どう足掻いてももう遅いですよ・・・)」エルシィ「あっ!ありがとうございます!」エルシィ「(神様・・・お願いしますっ!)」エルシィ「(どうか・・・)」
―――昨晩エルシィ「・・・えっ!?明日は私一人で常盤台中学に!?」一方通行「あァ、お前はあのクソガキの話相手をしててくれ」エルシィ「そ、そんな無理ですよっ!?あんな人の心を読むような悪い子と…しかも1対1でお話するなんて・・・」一方「無理ってこたァねェだろ?今日なンかヤツ相手に生意気に啖呵切ってたじゃねェか」エルシィ「あ、うー・・・あれは神様のことをあの子が・・・」モジモジエルシィ「ていうより!なんで私一人なんです!?神様は!?攻略放棄ですかー!?」プンスカ一方「・・・・・・」一方「・・・俺はオリジナル。御坂美琴に会ってくる」エルシィ「・・・えっ?美琴さんに・・・?」
一方「ヤツ・・・心理掌握が今日御坂美琴のことについて話していたことを覚えてっか?」エルシィ「えっと・・・美琴さんの記憶の復元のこと・・・でしょうか?」一方「あァ、それのことだ」エルシィ「あっ!もしかして、それを未然に防ぐ為に神様が美琴さんのボディーガードを!?」エルシィ「そして私は心理掌握さんの足止めということですねっ!」一方「イヤ・・・恐らくだか御坂美琴の記憶は既に復元されている可能性が高ェ」エルシィ「・・・ふぇっ!?」一方「(俺との恋愛関係にある時の状態にな・・・)」
エルシィ「どうして既に美琴さんの記憶が復元されている可能性が高いと言えるんです・・・?」一方「ヤツ・・・心理掌握は対応こそシッカリしているが俺のことを強く拒絶している」一方「ズケスゲと人の心を抉ってくるような言動が良い証拠だ」一方「御坂美琴の記憶の復元の話を持ちかけたのも自分から俺を遠ざけようとする為だろォよ」一方「私のセカイに入ってこないで!って感じかァ?」一方「つまり、そんなヤツのことだ。御坂美琴の記憶の復元は提案でも脅しでもねェ」一方「自分の為に実行すべき行動ってこった」一方「だから俺らと別れたあとに恐らく御坂美琴に接触して・・・」エルシィ「でも・・・美琴さんが素直に記憶の復元を受けていらっしゃるかは・・・」一方「・・・仮になンともないとしても、だ」一方「俺が今、会って話をしなきゃいけねェ相手はオリジナル・・・美琴なンだよ」一方「認めたくはねェが俺自身にケリのついてねェ想いがある・・・それを消す為にもな」エルシィ「神様・・・」
エルシィ「あの・・・神様?」一方「・・・あン?」エルシィ「もしも美琴さんの記憶が本当に復元されていて・・・」エルシィ「あう・・・その・・・」一方「・・・・・・」一方「・・・エンディング間近になったら心理掌握のヤツにキレイサッパリ消去させるさ」エルシィ「・・・えっ?」一方「俺自身の想いにもケリをつけるって言っただろ?」一方「忘れちまって良いンだよ…あンな嘘と冗談だらけの日々なンかよ」エルシィ「・・・・・・」エルシィ「(けれど・・・)」エルシィ「(全てが嘘が冗談だったわけじゃないですよね・・・)」一方「つーかよ、エルシィ?さっきお前は心理掌握と話してろって言ったけど、ただ普通に話相手になってるだけじゃダメだからな」エルシィ「・・・ふぇっ?」一方「・・・いいか?その残念な脳みそでよく聞いておけよ」一方「今から説明することが心理掌握攻略の重要なカギだ」
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一方「・・・よォ、やっぱここにいンだなお前は」美琴「・・・!!」美琴「ア、一方通行・・・」全てが始まったとも言える、とある公園のとある自販機の前今日もアイツはそこに立っていたオリジナル美琴出来ればアイツを絡んだイベントなンか起こしたく無かったが全てを受け入れてやる・・・クリア出来るか出来ねェかじゃねェ一方「(この物語だけはハッピーエンディングを迎えなきゃならねェンだっ・・・!)」
常盤台中学前
心理掌握「・・・・・・」エルシィ「・・・・・・」心理掌握「・・・私とお話するのでは無かったのですか?」エルシィ「ええ♪そのつもりでここに来ました!」エルシィ「(たくさんお話しますよー!)」心理掌握「(時間稼ぎのつもりでしょうか?)」心理掌握「(無駄な足掻きを・・・)」心理掌握「(でも参ったわ・・・)」心理掌握「(悪魔さんの心と言動が一致している・・・)」心理掌握「(言葉には必ず裏があるはずなのに)」心理掌握「(それを読み取ることが出来ない・・・)」心理掌握「(彼女の思考回路が単純故か・・・)」心理掌握「(これも神様の策略・・・?)」エルシィ「~♪」
心理掌握「・・・貴女には裏というものが無いのですかね」エルシィ「ふぇっ?裏と表?」エルシィ「・・・・・・」エルシィ「(そういえば神様のケーキに呪いをかけたことがあったなぁ・・・)」エルシィ「(結局カエルになったのは駆け魂だったけど・・・)」ウーン心理掌握「・・・・・・」心理掌握「(り、理解不能だわ・・・)」ウーンエルシィ「た、確かに呪いをかけようとしたことはありましたけれど・・・」エルシィ「でも私は神様のこと大好きですよ♪」心理掌握「・・・!」心理掌握「参ったな…本当に裏表の無い素直な人なんですね」エルシィ「えへへ♪ありがとうございます!」エルシィ「・・・貴女はどうですか?」心理掌握「・・・えっ?」
エルシィ「貴女は今、自分に正直に生きていますか?」心理掌握「・・・!」心理掌握「・・・一体なんのことですか?」エルシィ「えっ?貴女のことですよ?」心理掌握「・・・・・・」心理掌握「私が自分自身に嘘をつくことはあり得ません」心理掌握「私のセカイが私にとっての全てなんですからね」エルシィ「うーん・・・そうですか・・・」心理掌握「(・・・私を揺さぶりにきてるというわけですか?)」心理掌握「(ふふっ・・・この心理掌握相手に心理戦を仕掛けてくるとは・・・)」心理掌握「・・・・・・」心理掌握「(・・・私の心の中を覗こうとしないでよ・・・!)」ギリッ・・・
―――昨晩
一方「良いか?余計なことは一切考えるな」一方「アイツの心を揺らしにいくンだ。お前の心が揺れたら元も子もねェからな?」エルシィ「私に…出来るでしょうか・・・?」一方「出来ねェことはねェさ。いや・・・これはお前にしか出来ねェことだ」エルシィ「・・・えっ?」エルシィ「(神様・・・そんなにまで私に信頼をおいて・・・)」ジーン一方「お前は・・・」エルシィ「・・・は、はいっ!」一方「お前は、バカだからな」エルシィ「・・・・・・」エルシィ「はいっ!?」
一方「早ェ話がよ。アイツにタテマエってのは一切通用しねェわけなンだ」一方「つまりアイツと対等に会話するには言動と心が一致してなきゃいけねェ」一方「尚且つ会話の時に余計なことを考えちまう…頭が回っちまうようじゃダメだ」一方「目の前の事柄にだけに集中…むしろ1つのことだけにしか集中出来ないような奴が良い」一方「単純・・・バカの方が案外何を考えてるかわかンねェもンだからなァ」一方「アイツも余計に戸惑っちまうンじゃねェかァ?」エルシィ「・・・・・・」一方「でなァ、アイツの心を揺らす為に聞いてもらいてェことなンだが・・・」一方「・・・オイ、エルシィ聞いてンのか?」エルシィ「神様のばかぁー!」ペシッ一方「いてェ!?」
エルシィ「(ホント神様ったら失礼しちゃうっ!)」エルシィ「(・・・けれど、神様は心理掌握さんも美琴さんも救おうとしている)」エルシィ「(私はその想いに応えたい)」エルシィ「(神様・・・貴方のお役に立ちたい)」エルシィ「(神様は私のバディーであり・・・)」エルシィ「(私の大好きな人だからっ!)」
とある公園一方「(エルシィのヤツ、ヘマしてねェだろォなァ?)」一方「(まァ、アイツに任せた以上は信じて待つだけだけどよ)」一方「……」一方「(誰かを信じるねェ…)」一方「(ウマく言えねェけど変わっちまったンかね、俺もよ)」一方「(どうせアイツもアホなりに今回も俺のことを信じきってるだろうし…)」一方「(今回もその期待に応えてやりますかァ!)」美琴「一方通行…」一方「(コイツのことを…救ってな)」
美琴「……」一方「……」美琴「な、なによアンタ!なんか用…なの?」一方「お前に会いたかった」美琴「えっ…?」ドキッ一方「お前も…俺に会いたかったンじゃねェのか?」美琴「な、なっ…!」美琴「だ、誰かアンタなンかに…」一方「ホレ」チャラ…美琴「あっ…」美琴の攻略時映画館のサービスで受け取ったゲコ太のペアのストラップ美琴は、今も携帯に付けていた一方「悪ィな。あの日からなーンの音沙汰も無くてよ」一方「いや、一度だけ公園で会ったかァ?」美琴「……」一方「…楽しかったなァ。映画」美琴「…!!」美琴「アクセラ…レータっ…!」美琴の頬に涙が伝うあァ、本当にあの日のことを思い出しちまったンだなァ、コイツはよ
美琴「アクセラレータっ!」ダッ…!美琴が俺に向かって駆けてくるこういう時ってやっぱそういう時か?一方「(反射の解除…)」俺は駆けてきた美琴を受け入れ…そして、抱き寄せた美琴「バカっ…バカぁっ…!」美琴「アンタ全部知ってたんでしょ…?どうして…どうして言ってくれなかったのよぉ…!」美琴「思い出なのに…大切な思い出なのに…だけどずっと思い出せなくて…」グスッ…美琴「私の初めてキス奪ったんだから、ちゃんとアンタが責任取りなさいよねぇ…!」一方「……」一方「(美琴…)」
一方「(…ハッ、参ったな)」一方「(俺の中途半端な想いを断ち切りに来たってのによォ…)」一方「(…ここからの説得が余計に辛くなっちまうじゃねェか…)」一方「(恨むぜェ…心理掌握よォ…!)」一方「(かと言って、ここで美琴を受け入れちまったら心理掌握の攻略は不可だ)」美琴「うっ…ううっ…」グスッ…一方「……」一方「(悪ィな、美琴)」一方「(俺はお前も…心理掌握も救ってやンなきゃいけねェンだ…)」一方「(また、俺のことを忘れてくれ)」一方「(俺も、忘れるからよ…)」
常盤台中学前エルシィ「貴女は、自分に正直に生きているんですか?」心理掌握「ええ、もちろんです」心理掌握「私には私のセカイがある」心理掌握「私はそれを信じて生きていますよ」エルシィ「そうですか…」心理掌握「(…頭にキますね…)」心理掌握「(要点だけを申し上げてくれれば良いのに回り道を…)」心理掌握「(くっ…悪魔さんの脳の構造が単純が故か…未だに心と言動が一致している…言葉の裏に隠されている真意が見えてこない…)」心理掌握「(単純な性格が私にとってこれほど驚異的だったとは…)」心理掌握「(私の能力が第五位止まりだということを思い知らされてしまいましたよ…)エルシィ「でも、そしたらおかしいですよね?」エルシィ「貴女自身が信じるセカイをお持ちなのに、どうして貴女の心にスキマが出来てしまうのでしょうか?」心理掌握「…!」
エルシィ「心のスキマや駆け魂のことはご存知ですよね?」エルシィ「初めてお会いした時に私や神様の心の中を覗かれていたはずですから」エルシィ「そして貴女自身が今、駆け魂に取り憑かれていることも」心理掌握「……」心理掌握「私の心にスキマなど…」エルシィ「あっ、やっぱりそうですよね!」心理掌握「えっ?」エルシィ「心にスキマをお持ちなら貴女の能力で埋めたり消去することが可能なはずですもんねっ!」心理掌握「…!?」ピクッ一方『アイツはムカつくくらいに冷静なヤツだ』一方『だか、そンなヤツほど一度崩れかけたら簡単には立て直せない』一方『アイツはまだガキだしな。そういう場面に出くわしたことは少ねェだろうよ』一方『良いか?ヤツの顔に動揺の色が見えた時、そこが勝負だ』エルシィ「……」エルシィ「ご質問させてもらってよろしいでしょうか?」エルシィ「貴女は心の中に…一体何を抱えているのですか?」
心理掌握「……」この私が学園都市の頂点に立つ精神系能力者である私が他人の言葉に心を揺らされてしまうなんて…悪魔さんの精神も細工させてもらう?…いえ、それでは悪魔さんに負けを認めたようなものそんなことはあってはならない!心理掌握「…良いでしょう」心理掌握「私のセカイに少しだけ足を踏み入れることを許可します」そう、私の心を揺らしたところで結局は何も変わらない私の心を完全に揺らすことは不可能なんですよ、神様私は私のセカイ以外を、認めない
エルシィ「それでは…お答えをいただいても?」心理掌握「……」心理掌握「それが本当に私の心のスキマなのかどうか私にもわかりかねますがね」心理掌握「それでもよろしければ?」エルシィ「はい、構いませんっ!」心理掌握「そうですか…」心理掌握「…悪魔さんは精神疾患の知識はお持ちでしょうか?」エルシィ「えっ?」心理掌握「人格や感情…精神の疾患にも色々とあります」――私は、あの日から心理掌握「私は、感情が欠落しているんですよ」
エルシィ「感情の…欠落?」心理掌握「喜怒哀楽で考えていただけたらわかりやすいですかね」心理掌握「簡単に言うと私の感情にはその中の3つが存在していません」心理掌握「嬉しい時には喜べず」心理掌握「哀しい時には泣けない」心理掌握「楽しい時には笑えない」心理掌握「だって喜びや哀しみがわからないから」心理掌握「残った感情は怒り」心理掌握「怒りもしばらく忘れていたんですけれどね」心理掌握「ふふっ…私のセカイを壊そうとする者達への嫌悪から復活したのでしょうか」エルシィ「感情がわからない…?でも、貴女は…」心理掌握「あぁ、悪魔さんのセカイには愛想笑いって言葉は存在しませんか?」心理掌握「…本当にどこまでも純粋なんですね」エルシィ「……」エルシィ「何故、取り戻そうとしないのですか…?」エルシィ「貴女の能力なら感情の復元も…」心理掌握「……」心理掌握「とある少女の、昔話をしましょうか」
――むかしむかし、あるところに1人の明るい少女がいました
その少女は人の心の中を覗くことが出来ましたしかし少女はむやみやたらに人の心を覗こうとはしませんでした優しいお父さんやお母さん、仲良くしてくれるお友達自分に良くしてくれている人達の心の中を勝手に覗くことは失礼なことそして心の中など覗かずとも、その人達とはこれからも本音で付き合っていけると思っていたからです少女はそれはそれは、とっても純粋で、そして、とっても愚かな少女だったのです
ある晴れた日のことでした少女の通う学校の教室の花瓶が誰かによって割られてしまいました『花瓶を割った人は正直に言いなさい』先生がそう言いますしかし誰も何も答えません少女は花瓶を割った犯人を知っていました心の中を読んだわけではありません偶然、その現場を目撃してしまったのです『誰かが割っている現場を見たって人もいないの?』少女は何も答えませんでした何故なら犯人は少女ととっても良い友達の子だったからです花瓶を割った友達はさっきからずっとうつむいたままですしばらくして少女は手を挙げて先生に言いました『私が、やりました』
少女は先生にそれはそれはこっぴどく叱られてしまいました『どうしてずっと黙ってたの!?』しかし少女は構わないと思っていました私がここで叱られてしまえば友達を守ることが出来るきっと、『本当は私が犯人なのに…ごめん…』って後で謝りに来てくれるのかなそしたら『大丈夫だよ』って言ってあげれば良いそれで全部終わりまた楽しい時間が始まる少女はそう思っていましたけれど、少女はこの出来事をキッカケに学校でひとりぼっちになってしまうのでした
花瓶を割った友達の為に罪を被った少女しかし友達が少女のところへ謝りにきません恩を売るために罪を被ったわけでは無いですが少女は少し戸惑ってしまいます下校時間、少女の方から友達に声をかけました『一緒に帰ろっ』花瓶のことは言いませんだって終わったことだからきっと友達は自分に謝るタイミングがわからなかったんだ、と少女はそう解釈し花瓶の件のことはもう忘れようとしましたけれど、『…ねぇ!一緒に帰ろうよ!』『うん!いいよ!』友達は別の友達に声をかけて行ってしまいましたまるで少女の言葉が聞こえていないかのように『…えっ?あ、あの…』少女は酷く戸惑いました無視をされている?どうして?どうして?どれだけ考えても友達の真意がわかりませんだから少女は友達の心の中を覗くことにしました
友達の心の中を覗くことには罪悪感がありましたそれだけ少女は友達のことを信用していたのです現実は残酷でした『(さっきの何…?私が花瓶を割ったの見てたはずなのに…)』『(私に恩でも売るつもりなのかな?じゃなきゃ、あんなことしないよね)』『(あの子ってああ見えて結構性格悪かったんだ…これからは一緒に遊ばないようにしないと)』『…!?』恩を売る為に?違う、そうじゃない私はただ大切な友達がイヤな思いをするのがイヤなだけだっただから…しかし少女に更なる追い討ちが待ち受けていました『…花瓶割ったのってあの子だったんだね。なんか意外だねー!』友達と一緒に帰ってる別の友達の言葉『割ったなら早く言えば良かったのにねー!あの子って、ああ見えて性格悪かったんだね!』大切な友達のコトバ『明日からみんなであの子のことを無視しない?』
心理掌握「――自分自身の能力を好ましく思っていなかった少女」心理掌握「けれど今ではかけがえのない大切な能力だと思っています」心理掌握「何故ならば人間の心の醜さを教えてくれたからです」心理掌握「めでたし、めでたし…」エルシィ「そんな…ひどい…」心理掌握「ええ。本当に酷く醜いものです」心理掌握「人間という生き物は、ね」エルシィ「……」エルシィ「…その出来事のショックで感情も…?」心理掌握「いえ、このことは私が自分のセカイを形成することになる、ほんのキッカケに過ぎません」心理掌握「この昔話には続きがあるんですよ」心理掌握「少女が心に深い傷を負ってから、それが癒えるまでの」心理掌握「感情を失い、そして少女が『心理掌握』となるまでお話がね」心理掌握「…少女と少女の父と少女の母のお話です」
信じていた友達の心の中を覗いた少女あぁ言葉ってウソを吐くんだ『私たちなにがあっても友達だよね!』言葉なんて信用しちゃダメなんだ必ず裏があるんだ私が人の心を読める 能力を持っていたのはそういうことだったんだね少女は哀しくなりました今まで自分が生きてきたセカイが醜く汚いモノだったことに気づけなかったことにそして少女は心に傷を負いましたそんなセカイを愛していた自分はなんとも愚かな人間だったということに気づいてしまったからです
少女はその日1人で下校しました周りの生徒達の笑い声が聞こえてきます笑っているのに心の中のではみんな悪態をついていましたじゃあ、なんで一緒にいるんだろう?寂しいのかな?ひとりぼっちが寂しいのかな?確かにこのセカイがどんなに醜い人間達で溢れかえっていてもひとりは寂しいかもなぁでも誰かと一緒にいたらいたで偽りだらけの言葉達に吐き気がしちゃうかもあれ?偽りだらけ?少女にある疑問が生まれました優しいお父さんやお母さんの言葉それらも偽りだらけなのかな?本音は心の中だけに閉まっているのかな?少女は、急ぎ足で自宅へと帰っていきました
『おかえり』家に着くと玄関で少女の母が笑顔で出迎えてくれますだから少女も笑顔で返します『ただいま』奥のリビングからも少女を出迎える声が聞こえてきます『おかえり』少女のお父さんです少女の家庭はなんとも暖かい幸せな家庭でした優しいお父さんとお母さん、そんな二人に愛される少女が一人少女もまた二人のことを愛していました愛していたからこそ少女は今日まで父と母の心の中は覗いたりはしませんでしたしかし今日、少女は学校でセカイと人間の醜さを知ってしまいましただから少女は二人の心も覗く為に能力を使ってしまったんです今、思えばこれは疑心では無く期待で能力を発動させたのかもしれませんけれど少女の期待はあっさりと裏切られますやがてこの裏切りをきっかけに少女は精神系能力に目覚め学園都市と呼ばれる都市に転入することとなりますそう・・・少女の感情と引き換えに
心理掌握「(そう。私は原石だった)」心理掌握「(とは言っても学園都市に来て全ての精神系能力を習得しレベル5になるまでだいぶ時間がかかってしまったから…)」心理掌握「(世界最大の原石と呼ばれるまでには至らなかったけど)」心理掌握「・・・お父さんとお母さん、二人の心の中はそれはそれは…」エルシィ「・・・待ってくださいっ!」心理掌握「どうしました・・・?続きを聞くのが怖くなってしまいましたか?」エルシィ「いえ、そうではありません・・・」心理掌握「・・・・・・」心理掌握「それは同情ですか?」心理掌握「私が過去の話をするのことに苦を覚えているとでも?」エルシィ「いいえ!違いますっ!」エルシィ「私のお役目は貴女の心のスキマを見つけ出し、それを神様に伝えること・・・」エルシィ「私はもうお役目を果たすことが出来ました」エルシィ「だから、そのお話の続きは神様にしてあげてください!」エルシィ「私では貴女のスキマを埋めてさしあげることは出来ない・・・」エルシィ「でも神様なら、きっと貴女の過去を受けとめて・・・そしてスキマを埋めてくださいますから!」心理掌握「・・・・・・」
心理掌握「神様が・・・ですか・・・」エルシィ「はいっ!」心理掌握「・・・・・・」心理掌握「・・・悪魔さん、1つだけよろしいでしょうか?」エルシィ「はい?なんでしょうか?」心理掌握「・・・・・・」エルシィ「・・・?」心理掌握「・・・貴女は神様のことが好きなんですよね?」心理掌握「命がかかっているとはいえ、そんな彼が他の女性と恋に落ちているのを見てなんとも思わないのですか?」心理掌握「貴女の愛に・・・嫉妬とかは存在しないのですか?」心理掌握「貴女の心が読めない・・・」エルシィ「・・・・・・」エルシィ「・・・それはですね」
心理掌握「・・・・・・」心理掌握「・・・そう、ですか」エルシィ「理解出来ない・・・って顔ですね」心理掌握「・・・・・・!!」エルシィ「けれど神様が絶対に貴女に教えてくださいます・・・」心理掌握「・・・・・・」心理掌握「(感情を失い・・・そして精神を操る私の心に響かせることが出来ると・・・?)」心理掌握「(そんなこと不可能・・・)」心理掌握「(出来る・・・わけが・・・)」曇り無き私のセカイに少しずつ霞がかかってきている・・・これは・・・一体・・・
つづく
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