エルシィ「佐天涙子さん。第七学区立柵川中学に在席の1年生」エルシィ「超能力に憧れて学園都市に入学。レベル0の無能力者」エルシィ「学園都市の外には弟さんが居る・・・彼女の詳細はこんな感じです!」一方「中1・・・ちょっと前までランドセル背負ってた本物のガキじゃねェか」一方「駆け魂ってヤツはロリコンの気でもありやがンなのかァ?」エルシィ「うーん・・・授業ではそういったことは・・・」一方「まァ、ンなことは別にどーでもいいンだけどよ」一方「超能力に憧れる無能力者ね・・・そンだけ大きな特徴があれば攻略も楽勝ってもンだな」エルシィ「えっ?まだ出会ったばかりなのに楽勝なんですか?」
一方「特徴がある分、攻略のルートが立てやすいし心のスキマってヤツも大体は想像つく」一方「つーか、プロローグで好感度はだいぶ上がってるはずだからな。ほぼエンディングまっしぐらだ」エルシィ「ほえー・・・」一方「明日から攻略開始だ。連絡先は知らねェから、とりあえず棚川中学ってとこまで出向いてみるとすっか」エルシィ「・・・・・・」ポカーン一方「あン?どうした?アホがアホな面してよ」エルシィ「神様・・・これで二回目なのに凄い手慣れてますね・・・」エルシィ「もしかして神様って実はやっぱり本物の上条当麻様なんじゃ・・・」一方「・・・・・・」ポカッ!!エルシィ「いったぁい!?すぐ殴るぅ~!!」グスッ・・・一方「お前が殴らせてンだよ。ちょっとは学習しろってンだ」
エルシィ「うぅ~・・・だからってすぐ女の子を殴るのもどうかと~・・・」エグエグ一方「悪魔のクセになにを言ってやがンだ。まァ、お前が悪魔ってのは未だに半信半疑だけどな」エルシィ「むっ!もしかして今、バカにしましたね!?」一方「今に限ったことじゃないけどな」エルシィ「むっすー!!神様いぢわるですぅ!!」プンスカ一方「俺はそういうヤツなンだよ。知らなかったか?」エルシィ「うー・・・あっ、でも・・・」一方「あン?」エルシィ「(確かに私って神様のこと何も知らないかも・・・)」
エルシィ「(元々上条当麻様と誤解して契約に至ったわけだったし・・・)」エルシィ「(さっきの涙子さんを助けた場面でも神様がとってもお強い人なんだって初めて知ったわけだし・・・)」エルシィ「(神様・・・)」エルシィ「(口が悪くて目つきも悪くて笑顔も不気味ですぐ殴る・・・)」ムスーエルシィ「(でも・・・本当はとっても優しくて・・・それにかっこよくて・・・)」エルシィ「・・・・・・」一方「・・・?なに固まってンだ?」エルシィ「・・・なんでもありませんっ!」一方「・・・あァ?」エルシィ「明日から攻略ですよね!頑張りましょうね!!」エルシィ「(駆け魂狩りが終わったら私たちの契約も終わってしまいますが・・・)」エルシィ「(それまでにもっとたくさん神様のことを知ることが出来たら良いなっ!)」
攻略 初日柵川中学前エルシィ「あのー?神様?」一方「あン?ンだよ?この学校で合ってるだろ?」エルシィ「いや、確かにここで間違い無いのですが・・・」エルシィ「涙子さん、学校にいるんですかね?今って夏休みですよね?」一方「あァ、ンなことか。まァいンだろ」エルシィ「どうしてわかるんですか?」一方「思い出してみろ。御坂美琴攻略の時も真っ昼間の公園には人がいなかったろ?」エルシィ「はい」一方「どこの学校でも補習授業や夏季講習ってもンがある。多分そのせいだ」一方「学園都市に住む能力者のうち6割は無能力者だからな。もう8月の後半だけど、そういう面では力入れてるってわけだ」エルシィ「はーなるほどぉ・・・なら無能力者の涙子さんも・・・」一方「どっちかを受けに学校まで来てる可能性があるってわけだ。昨日も制服だったしなァ」エルシィ「さすが神様っ!それなら納得です!」一方「・・・ホラ。来たぜ」
佐天「それでね!私が目を閉じてる、ほんの一瞬でその不良を倒しちゃって・・・!」初春「ふふっ。佐天さんたら朝からその話ばかりですね~」佐天「だって本当にかっこよかったんだもん!初春にも是非一度見てもらいたいぐらい!」初春「・・・もしかして佐天さん、一目惚れですか~?なーんて・・・」ニマニマ佐天「えっ!?」ドキッ佐天「・・・・・・」カァァァッ・・・初春「・・・あれ?もしかして図星でした・・・?」佐天「ううっ・・・やっぱそうなのかなぁ・・・」カァァァッ・・・初春「(わぁー・・・佐天さんが凄い照れてる・・・)」初春「(いつもスカート捲れられてるからなんか新鮮・・・)」佐天「(「またな」か・・・)」佐天「(ホントにまた会えるのかなぁ・・・連絡先も名前も知らないのに・・・)」
初春「そっかぁ一目惚れかぁ・・・なんか良いですね~佐天さん乙女です♪」佐天「ちょ、初春?なんかバカにしてない?」初春「そんなことないですよ!佐天さんかわいいなぁって思っただけです♪」佐天「むー!やっぱりバカにしてるだろ~!?初春のクセに生意気だ~!えいっ!!」ピラッ・・・初春「きゃあっ!?」パサッ・・・佐天「おー今日はピンクの水た・・・ま・・・」初春のスカートを捲ってから下校いつも通りの下校タイムが始まるそのはずだった初春「ううっ・・・佐天さん酷いですよぉ・・・!ホントにバカになんかしてないのに・・・」グスッ初春「・・・佐天さん?」佐天「・・・・・・」一方「・・・・・・」憧れのあの人との再会は友達のスカート捲りをしている場面を目撃されるというそれはもうムードのかけらの無いものになってしまいました
佐天「・・・って、えっ?ええっ!?」一方「・・・・・・」一方「(おーおー随分動揺してンなァ。まァ、スカート捲ってる場面を見られてのいきなりの運命の再会とか意味わかンねェしな)」一方「(しかし今時スカート捲りとはなァ・・・中学生になり立てなら普通か?)」佐天「(白い髪に赤い眼・・・細身で整った顔立ち・・・)」佐天「(や、やっぱり昨日助けてくれた人だよね!?)」佐天「(うわっ!?うわっ・・・!?ど、どうしよう!?とんでもない場面を見られちゃったよぉ!?)」アワワ・・・初春「・・・佐天さん?固まっちゃって一体どうしたんですか?・・・ん?」一方「・・・・・・」初春「(・・・誰だろう?知らない人だけど、こっちの方を見てる)」初春「(あっ、もしかして佐天さんのお知り合いの方かな?)」一方「(なんで頭の上に花乗っけてンだコイツ)」
初春「あっ、佐天さん。もしかしてお知り合いの方ですか?」佐天「あ・・・あわわ・・・」初春「・・・?佐天さん?」一方「(・・・どンだけ動揺してンだよ。しゃあねェな・・・見なかったことにしておいて爽やかに挨拶でもしてやるか・・・)」一方「よォ。また会ったな?」ニコッ佐天「~~~!!!」ドッキーン!!初春「また?・・・あっ!もしかしてあの人が昨日助けてくれた・・・?」佐天「・・・ご」一方&初春「ご?」佐天「ごめんなさーい!!!!!」ダッ・・・初春「えっ!?ちょっと佐天さん!?・・・行っちゃった・・・」一方「・・・・・・」一方「(走って逃げちまった・・・対応の仕方を間違ったか?)」一方「(どーすっかな・・・追いかけるべきか・・・いや、あの様子だと逆効果になりかねねェな)」一方「(となると・・・)」初春「・・・・・・」ポカーン一方「(・・・この怪人花畑は涙子の友人ってとこか)」一方「(涙子との接触はまた明日にして攻略初日は友人からの情報集めでもしますかね・・・)」一方「(どうせオリジナルよりは楽勝なンだからそれぐらいの余裕はあっても良いだろうさ)」
佐天「はぁっ・・・!はぁっ・・・!!」ゼーゼー佐天「(は、恥ずかし過ぎて全力で逃げてきちゃった・・・けど・・・)」佐天「(これって最悪の行動じゃない!?せっかくあの人から挨拶してもらえたのに!?)」佐天「(あー!!私、何やってんの!?結局また名前も聞けなかったし!?)」佐天「(ていうか、名前とか聞く以前に軽蔑されちゃったかもだし・・・)」佐天「(・・・はぁ)」佐天「(ホント、私って何から何までダメなヤツだなぁ・・・)」
エルシィ「(あれあれ!?涙子さん、走ってどっかに行ってしまいましたよ!?)」エルシィ「(何か問題でも発生したのかな・・・)」エルシィ「(いやいや!神様に限ってそんなこと!きっとこれも美琴さんの時と同じ神様のシナリオ通りの展開のはずです!)」エルシィ「(ですよねっ!神さ・・・)」ヒョコッ・・・一方「よォ、そこのお前。ちょっと良いか?」初春「ふぇっ!?あ、えっと・・・私ですか・・・?」エルシィ「・・・!?」エルシィ「(る、涙子さんをほったらかしにして、ほ、他の女の子に声をかけてる・・・!?)」
一方「そう、お前。そこの花畑のお前だ」初春「あっ、は、はいっ・・・なんでしょうか?えーと・・・」一方「あァ、俺はだな・・・」ドドドドドドド・・・!!一方「・・・あン?」初春「・・・?女の人が走ってこっちに・・・って、えっ?」エルシィ「神様のバカ~!!!!!」ベシッ!!!一方「ガッ!?」初春「わわっ!?」ビクッ!初春「き、綺麗な女の人が白い人の頭をホウキで思いっきり殴った・・・!?」一方「・・・い」ピクピク一方「・・・いってェェ!?」エルシィ「ぷんぷんっ!」プンスカ
エルシィ「神様っ!!涙子さんをほったらかしにして他の女の子を攻略しようとするなんて何事なんですか!?」エルシィ「神様がそんな節操無しな人だったなんて・・・私、見損ないましたっ!神様のエッチ!!」一方「・・・・・・」一方「・・・オイ、エルシィ・・・」エルシィ「本当は駆け魂集めもイヤイヤなんかじゃなくて喜んでやってるんじゃないんですか!?」エルシィ「そんなに女の子が好きなら神様なんてもっとたくさん駆け魂のいる地区に行っちゃえば良いんだぁ!!」一方「・・・・・・」ゴンッ!!!エルシィ「いったぁいっ!?」グスッ・・・!一方「テメェはいきなり出てきたと思ったらなンなンですかァ!?」一方「近づいてきたのがテメェだとわかった瞬間に反射を切ってやったのにテメェは構わずぶン殴るとか随分なパートナー想いの悪魔だなァ、オイ!?」エルシィ「だ、だって神様がぁ・・・!!」エグエグ・・・初春「・・・・・・」ポカーン初春「(な、なにがなんだが・・・わかんないよぉ・・・?)」
一方「だってもクソもあるかァ!!なンだァ!?なンか俺に恨みでもあンのかァ!?」エルシィ「だ、だから神様がぁ・・・!涙子さんのことを傷つけて・・・!」一方「傷つけられたのは俺の頭の方だってンだよ!!」ゴンッ!!!エルシィ「うわーんっ!!!私の頭も痛いですぅっ!!!」ヒーン一方「ったく、こンのポンコツがァ!!邪魔だから家に帰って大人しく掃除でもしてやがれってンだ!!」エルシィ「・・・わかった。わかりましたぁ!帰りますぅ!!」プンスカエルシィ「神様のばかぁ!!今日の晩御飯抜きなんですからぁ!!」タッタッタ・・・一方「テメェの作ったもンなンか地獄に堕ちても食わねェってンだよ」初春「・・・・・・」初春「(家に帰って・・・)」初春「(・・・妹さんなのかな?)」初春「(お兄さんを神様って呼ぶ妹さんって珍しいなぁ・・・)」
一方「さて・・・と・・・」クルッ・・・初春「あ、えーと・・・」一方「悪ィな、妹が騒がしくしちまって。いつもバカなヤツなンだが今日は特別にバカだったみたいでよ」初春「は、はぁ・・・」初春「(やっぱり妹さんなんだ・・・)」初春「(兄妹ってどこもそんな感じなのかなぁ・・・)」一方「でよ、話を戻そうと思うんだがお前にちょっと聞きたいことがあってよ」初春「あっ、はいっ。私に何か・・・えーと・・・」一方「あァ、そっか。自己紹介がちゃンと出来なかったンだっけな」一方「一方通行。そう呼ばれている」初春「あくせ・・・ろりーたさん?」一方「アクセラレータ。次間違えたらその花毟ンぞ花畑」
一方「そンでよ、お前はるい・・・さっきのセミロングの黒髪の友人かなンかか?」初春「えっと佐天さんのことですよね?はい!そうですっ」一方「そォかい。そりゃ良かった」初春「えーと、それがなにか・・・?」一方「イヤな。昨日偶然、さっきの佐天だっけか?ソイツと出会ってよォ・・・」初春「!!」初春「(佐天さんがさっき言ってた助けてくれた憧れの人・・・!やっぱりこの人が・・・!?)」一方「恥ずかしい話よォ・・・」一方「一目惚れしちまったンだわ、アイツに」初春「!!!」初春「(ま、まさかの二人とも一目惚れっ!?)」初春「(さ、佐天さんっ・・・衝撃の展開になってますよ!?)」ドキドキ一方「(・・・そういう設定にしておいた方がコイツも色々と深い情報も話してくれるだろ)」一方「(多分涙子は性格的に昨日のことを既にコイツに話してるだろうしなァ)」一方「(いやーなンか初日から順調にイベントをこなせてるわ)」一方「(次に涙子に会った時にはエンディングかァ、こりゃ?・・・ハハッ、なンてな)」
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エルシィ「うっ・・・うぅっ・・・」エグエグエルシィ「神様はやっぱり、いぢわるだぁ・・・もう知らないんだからぁ・・・」グスッ・・・エルシィ「・・・・・・」そんな独り言を呟きながら私はコンビニエンスストアで購入したとある雑誌のとある記事に目を落とす『彼のハートをイチコロにするケーキレシピ!』エルシィ「・・・・・・」エルシィ「・・・よしっ!」エルシィ「(神様っ・・・!覚悟していてくださいっ!私の真の力と言うものをお見せしちゃうんですからっ!)」
一方「(さァて・・・話しかけてきたヤツは昨日友人のことを助けてくれたヤツだ・・・)」一方「(しかもソイツはなンと友人に一目惚れしてしまったとキタ!って前提で話しかけてるわけだが・・・ここでなンて返してくる?)」初春「はわわ・・・じゃ、じゃあ貴方が昨日佐天さんを暴漢から助けてくださった・・・?」一方「なンだァ?そンな風に言ってたンかアイツ?」一方「(よしよし。ちゃンと昨日のことを話してンな涙子のヤツ)」一方「助けたねェ・・・まァ、一応はそうなンのかァ?」初春「や、やっぱり貴方が!さ、佐天さんから色々とお聞きましたよ!」初春「佐天さんを・・・私の友達を助けていただいてありがとうございましたっ!」ペコッ一方「オイオイ、よせよ。俺はたまたま通りがかっただけだっての」一方「(・・・涙子の友人の信頼もゲットってとこだな)」一方「(お互いのことをあまり知らない二人に必要なもン・・・)」一方「(二人を繋ぐ第三者!)」一方「(まァ、ンなもン無くても今回は余裕だろうがコッチの方がよりスムーズにステップを踏めるだろうよ)」
初春「それでも助けていただいたことには変わりありませんよっ!」初春「佐天さんも・・・貴方にとても感謝していましたよ。今日の朝から昨日のことをずっと・・・」一方「・・・そうかい。まァ、惚れた女にまで言われちまったらちょっと照れちまうな」初春「あっ、そ、そのですね!」一方「ン?」初春「(佐天さんの憧れの人が佐天さんに一目惚れ・・・)」初春「(これは友人として二人の恋を応援してあげるべきですよね!)」初春「えっと、その佐天さん・・・昨日助けていただいた私の友達・・・佐天涙子さんって言うんです!」初春「彼女も・・・昨日のことがキッカケで貴方に対して憧れを抱いているみたいなことを・・・」一方「エっ!?ホ、ホントか、そりゃァ!?」初春「は、はいっ!た、多分彼女も・・・!」初春「(佐天さんは恥ずかしがって逃げちゃったから・・・)」初春「(ここは代わりに私が佐天さんのことをまだよく知らないであろうこの人に佐天さんのことを猛アピールしてあげなきゃ!)」グッ・・・!一方「(ヤル気満々。イイネ、イイネ、最高だねェ!)」一方「(これはもう俺への信頼度レベル5と見てイイな・・・)」一方「(さァて、何から質問するか・・・)」
一方「(あァ、とりあえずせっかくだからこの花畑の名前も聞いておくか)」一方「(エンディング間近とはいえ流石にこれっきりことは無いだろうしな)」初春「彼女も多分貴方のこと・・・」一方「あァ、佐天ってヤツのことは後でイイ」初春「えっ?」一方「いや、なンだ。せっかくだからお前の名前を教えてくれよ?」初春「私・・・のですか?」一方「あァ、せっかく今から色々と質問させてもらおうかなって思ってンのに名前を聞かないのもどうかなと思ってよ」一方「もしかしたら明日以降もお前をことを頼りにするかもしンねェし」初春「あっ・・・そうですよねっ!ごめんなさい、私ったら気が回らなくて・・・!」初春「それに貴方にも自己紹介していただいたのに・・・」一方「(イヤイヤ、既に協力してくれる気MAXってだけで気の遣い方は充分だ)」初春「私の名前は初春・・・初春飾利と言います!」初春「佐天さんと同じ柵川中学に在席する中学一年生です!よろしくお願いしますっ!」ペコッ一方「あァ、こちらこそヨロシクなァ初春」一方「(同級生の友人)」一方「(涙子の心のスキマに何か関係はしていねェだろうか?)」一方「(・・・涙子より先にコイツのことをちょっと聞いてみるか)」
初春「えーと、それで佐天さんなんですが・・・」一方「いや佐天はまだイイ」初春「ふえっ?」一方「まずお前は能力者か?無能力者か?」初春「えっ?また私のこと、ですか?」一方「あァ、教えてくれねェか?」初春「は、はぁ・・・えっと、私は一応能力者です・・・」初春「強度はレベル1の低能力者ですが・・・」初春「それがなにか・・・?」一方「イヤ、佐天の友人のことも色々知っておきたくてな」一方「アイツがどういう交友関係してンのか気になってよ」初春「あぁ、なるほどっ。そういうことですかぁ」一方「そンでそのこの交友関係についてもう少し聞きてェんだが」初春「交友関係について?」一方「あァ、アイツはお前以外にどんなヤツと多く絡んでるか聞きてェンだわ」一方「(間違い無く初春は涙子の親友だ)」一方「(その初春は能力者で涙子は無能力者・・・)」一方「(そして昨日三下に対して何も出来なかった涙子・・・)」一方「(・・・俺の予想が正しければ・・・)」
初春「・・・って感じです!よく4人でカフェとか行ったりするんですよ~♪」一方「・・・・・・」一方「(初春の話によれば涙子の交友関係の中にはレベル4とレベル5がいるとキタ・・・)」一方「(つーか、中学生でレベル5ってアレか?オリジナルのことじゃねェのか?)」一方「(学園都市はせめェなオイ)」一方「(しかしこれで涙子の心のスキマもハッキリと見えてきたな)」一方「(初春だけならまだわかンなかったが仲の良い友人の中で自分一人だけが無能力者)」一方「(無能力者だから誰一人救えない・・・あの時もきっと友人だったら・・・)」一方「(レベル0の無力さと能力者との世界の違いに劣等感を感じる・・・これこそ涙子の心のスキマと見て間違いねェだろ・・・!?)」一方「(エンディングは見えた!やっぱこりゃァ明日で決まりだぜオイ!!)」初春「とりあえず佐天さんの交友関係はこんな感じです!他にはなにか・・・」一方「いや、もう充分だ。あとは告白プランを練るだけだ!」初春「・・・えっ?」一方「佐天にヨロシク言っておいてくれ!明日も来るってなァ!そンじゃァ、サンキュなァ!」ダッ・・・初春「えっ!?あ、あの!?アクセラさん・・・!?」初春「・・・行っちゃった」ポカーン初春「・・・・・・・」初春「(とりあえず佐天さんにメールしておこうかな?)」
~~~♪
佐天「メール・・・?初春から・・・?」ピッFrom:初春『佐天さんの憧れの方とお話しちゃいました!明日もまた来るからヨロシク伝えておいてくれとのことです!』佐天「!!」佐天「(明日もまた来てくれるの・・・!?私、いきなり逃げ出しちゃうなんて失礼なことをしたのに・・・)」佐天「(それってつまり・・・嫌われてはいないってことだよね・・・)」ホッ・・・佐天「(・・・あれ?)」佐天「(明日も来るってことは今日学校の前にいたのは偶然じゃなくて・・・?)」佐天「(・・・ん?このメール・・・下の方に続いてる・・・)」ピッ・・・『あの方もなんと佐天さんに一目惚れしちゃったみたいですよっ☆明日は頑張ってくださいね!』佐天「!!??」佐天「(うっそ!?あの人が私のことを・・・!?そ、そんな・・・)」佐天「・・・・・・」ドキドキ佐天「(・・・私、今凄く胸が痛くなった)」佐天「(やっぱり私もあの人に恋をしてるんだ・・・)」佐天「(そしてあの人も私を・・・嬉しい・・・)」佐天「(嬉しいけど・・・私なんかで本当に・・・良いのかな・・・)」
初春「これで良しっ・・・送信っと」ピッ初春「(あの人が佐天さんのこと好きって言ってるんだから、こういう送っちゃっても良いよね?)」初春「(その方が佐天さんも安心するだろうし・・・)」初春「(しかし佐天さんの憧れの・・・アクセラレータさんだっけ?)」初春「(口は悪いし目つきも悪い感じでちょっと怖い人かな?って最初思っちゃったけど)」初春「(実際話してみるとやっぱり良い人なんだなって思っちゃった)」初春「(あの人だったら佐天さんとのこと応援出来るなぁ~)」初春「(も、もし告白が上手くいったら、やっぱり二人は恋人同士になるのか・・・?)」ドキドキ初春「(そうなったら佐天さんも・・・)」初春「(あの人の手前・・・スカート捲りをやめてくれるようになるかな・・・)」初春「・・・・・・」初春「(どうか・・・上手く行きますように・・・)」
一方「(さてと・・・告白のプランはどーすっかなァ・・・)」一方「(好感度から考えりゃあ向こうからの告白してくる可能性もあるわけだが・・・)」一方「(まァ、焦ることねェな。当日でも成るようになンだろォ)」ガチャッ・・・エルシィ「神様ぁぁぁぁぁぁ!!!!!」ドテドテ!!!一方「おおっ!?」ビクッエルシィ「遅かったじゃないですかぁ!!私、待ちくたびれちゃいましたよ!!」プンプン一方「(お、思いっきりコイツの存在忘れてたからビックリしちまった・・・)」ドキドキエルシィ「さぁさぁ!早く上がってくださいよぉ!!」グイグイ一方「・・・・・・」一方「(なンでコイツ無駄にテンション高ェンだ・・・?)」一方「(俺、コイツのことを怒らせて帰したと思うンだが・・・イヤ、コイツが10割悪ィンだけどよ・・・)」エルシィ「えへへ~♪早く早くっ!!」
エルシィ「神様、こっちですっ!」一方「一体なンだってンだよ・・・」エルシィ「ふふふ・・・」ゴゴゴゴ・・・一方「・・・!な、なンだよ・・・?」一方「(コイツ、いつもと雰囲気が違ェ・・・?心なしか目の色も・・・?)」エルシィ「神様・・・私はついに悪魔として神様に真の力をお見せすることになるんです・・・」一方「・・・!?」エルシィ「さぁ・・・!これをご覧になってくださいっ!!」ドーン!!一方「なっ、こ、これは・・・!?」ズガーン!!こ、これがエルシィの真の力によって作り出された・・・ケ、ケーキだってェのか・・・!?しかもオレンジ色してやがる・・・キャロットケーキかなンかか・・・!?・・・・・・一方「・・・あァ?ケーキだァ?」
エルシィ「ふふーん♪どうですか神様っ!」一方「・・・イヤ、何がだよ」エルシィ「何がって・・・これを見てわかりませんか!?ケーキですよケーキ!!」エルシィ「私が作ってんですっ!」一方「いや、確かにどうみてもケーキだけどよ・・・」一方「・・・・・・」一方「お前が作った?」エルシィ「はいっ!」一方「・・・・・・」一方「(オイオイ、マジかよ。このケーキをエルシィが作っただァ?)」一方「(・・・見た目がまともじゃねェか・・・どういうことだよオイ!?)」エルシィ「神様の為に私、一生懸命作ったんですっ!食べてみてくださいっ!!」一方「(・・・いや、騙されんな俺。いくら見た目がまともだろうが材料がまともとは限らねェ・・・)」一方「(仮に材料がまともだろうが・・・)」一方「・・・ン?」
エルシィのヤツ・・・指に絆創膏貼ってやがる・・・よく見たら服もちょっと焦げてねェか?このケーキを作る時にやっちまったのか?・・・・・・俺の為ねェ・・・自分のことを怒らせた相手の為にここまで出来ンのかね・・・?エルシィ「神様・・・今日もやっぱり食べてくれないんですか・・・?」シュン・・・一方「・・・俺は甘いモンが嫌いなンだよ」エルシィ「そ、そうなんですか・・・ご、ごめんなさい・・・今、片付けますね・・・」一方「・・・だからよ」ヒョイ・・・エルシィ「あっ・・・?」神様は私が作ったケーキを手に取るとそれを一気に口の中へと・・・一方「・・・・・・」モグモグエルシィ「か、神様!?甘いものは苦手だって・・・」一方「・・・美味くはねェが食えねェことはねェな。及第点だな」一方「まァ・・・お前にしてはよく頑張ったンじゃねェか?」エルシィ「・・・・・・」ポカーン一方「あン?ンだよ、アホ面してよ?」エルシィ「(か、神様が褒めてくれた・・・?)」
『彼のハートをイチコロにするケーキレシピ!』
エルシィ「(も、もしかしてホントに神様のハートをイチコロにしちゃったの・・・?)」エルシィ「(それじゃあ神様は・・・こ、これからは私に優しくしてくれたり・・・?)」一方「・・・あン?」エルシィ「・・・・・・」ドキドキ一方「オイ、エルシィ」エルシィ「は、はいっ!?な、なんでせう!?」一方「明日の昼も柵川中学まで行くぞ」エルシィ「で、デートですか!?そ、その私・・・」一方「デートねェ・・・その段階まではいらねェな。涙子のエンディングはもう見えている」エルシィ「もうエンディング間近ですか!?そ、それはどんな・・・!」エルシィ「・・・えっ?」一方「よほどのことが無い限りは成功だ。拘留瓶忘れンなよ?」エルシィ「・・・・・・」一方「・・・エルシィ?」エルシィ「えいっ」ポカッ一方「いてェっ!?」
一方「いきなりなンなンだテメェは!?テメェの前では反射切ってやってるからって調子に乗ってンじゃねェぞ!?」エルシィ「そんなの知りませんっ!」プンスカ一方「・・・あァ?」一方「(なァにむくれてンだよ、コイツはァ?)」エルシィ「(神様のバカバカ!期待して損しちゃった!)」エルシィ「(駆け魂の為とはいえ攻略対象の涙子さんのことばっかり・・・やっぱり神様エッチです!)」エルシィ「(・・・やっぱり念のためにケーキに呪いをかけておいて正解でした!)」エルシィ「(エッチな神様のことをちょっと懲らしめてやるんですから!)」エルシィ「(あとは普段叩かれている恨みです!)」エルシィ「(ふっふっふー!神様の慌てふためく姿が目に浮かびます!)」エルシィ「・・・・・・」エルシィ「(で、でも後が怖いからやっぱり呪い解いておこうかな・・・うーん・・・)」一方「?」
攻略 二日目柵川中学前一方「さァてと、攻略二日目突入なワケだが」一方「昨日も言った通り涙子は今日で攻略完了だ。駆け魂を見逃すンじゃねェぞ?」エルシィ「・・・・・・・」一方「・・・?オイ、聞いてンのかポンコツ悪魔?」エルシィ「はっ、はわっ!?な、なんですか?」一方「・・・・・・」一方「悪魔ってか悪夢だわ、お前・・・」ハァ・・・エルシィ「す、すみません・・・ボーっとしてて・・・」エルシィ「・・・・・・」エルシィ「(結局呪いを解除しないまま今日を迎えちゃった・・・)」
エルシィ「(日ごろ叩かれている恨みやエッチな神様へのおしおきとはいえ・・・)」エルシィ「(昨日私が作ったケーキを食べてくださった神様にあんな呪いをかけてしまったのはやっぱり・・・)」エルシィ「(甘いものが苦手だっておっしゃっていたのに褒めてもくれたし・・・)」エルシィ「(・・・やっぱりレシピに書いてある通り神様のハートをイチコロにしていたのかな?)」エルシィ「・・・・・・」エルシィ「(や、やっぱり今からでも呪いの解除を・・・!)」キッ・・・エルシィ「・・・・・・」エルシィ「(・・・あれ?)」エルシィ「(この呪いの解除の呪文ってどういうのだったっけ・・・?)」エルシィ「・・・・・・」エルシィ「(・・・は、はわわ・・・!?)」エルシィ「(ド、ド忘れしちゃったよー!?)」ガーンエルシィ「(こ、このままだと神様が・・・神様が・・・!!)」ビクビクエルシィ「(・・・あー、でも・・・)」エルシィ「(涙子さん攻略の支障にはならないよね・・・?うん・・・)」エルシィ「(それなら神様も許して・・・でも、やっぱりあとがこわいー!!)」ヒーン一方「(さっきから一人でナニ顔芸かましてンだコイツ?)」
~~~~~~~~~
佐天「ホ、ホントに今日も来てくれるってあの人が言ってたの?」初春「はいっ!あの人の口からハッキリと聞きましたから安心してください♪」佐天「・・・・・・」佐天「わ、私に会いに来てくれるの・・・?」初春「ええ!佐天さんによろしくって言ってましたよ!」佐天「・・・・・・」佐天「き、昨日逃げ出しちゃったのに?」初春「大丈夫ですよ♪気にしてる様子無かったですから!」佐天「・・・・・・」佐天「う、運命の再会がスカート捲りをしてる場面だったのに?」初春「う、うーん・・・とりあえず今後はしないようにすれば・・・自分の為にも私の為にも・・・」
佐天「あ、あのさ・・・初春?」初春「はい?なんでしょう?」佐天「えーと、そのさ・・・」佐天「昨日初春がメールで送ってきた・・・その・・・」モジモジ初春「・・・・・・」初春「・・・一目惚れした。だから佐天さんにもう一度会いたくて会いに来たって言ってましたよ♪」佐天「・・・!!」ボッ・・・佐天「あぅ・・・えぅ・・・」カァァァッ・・・初春「(わー♪照れてる照れてる♪)」佐天「(か、顔が熱い・・・胸も痛い・・・)」佐天「(うん・・・やっぱり私はあの人を好きになったんだ・・・)」佐天「(だけど・・・)」佐天「でも・・・」初春「えっ?」佐天「あっ、い、いや!なんでもないの!」佐天「(・・・私なんかじゃやっぱりつり合いが取れないと思うんだけどな・・・)」初春「(・・・佐天さん?)」
初春「・・・あっ!」佐天「えっ?なに・・・?」初春「佐天さん!ほら、あの人・・・!」佐天「・・・あっ」一方「よォ」佐天「(ホ、ホントに来てくれた・・・)」佐天「(どどど、どうしよう・・・!?顔を見た瞬間また頭の中が真っ白に・・・)」ドキドキ佐天「(と、とりあえず私も挨拶を交わした方が・・・)」佐天「こ、こんにちわっ!」ペコリ一方「・・・・・・」一方「あァ、こンちわ」ニコッ佐天「!!!」ドッキーン佐天「(あぁ・・・やっぱりあの時と端正で、それでいて柔和な笑顔だなぁ・・・クラってきちゃうよ・・・)」一方「よォ、初春。昨日はどゥもなァ」ニコッ初春「いえいえ!こちらこそアクセラさん♪」佐天「・・・・・・」佐天「(・・・私だけにあの笑顔ってわけじゃないのか)」佐天「(・・・なんかつまんないな・・・)」ブスー
一方「二人とも今から帰りかァ?」佐天「あっ、は、はいっ・・・その・・・」佐天「(え、えっとそんなことを考えているよりも何か話さないと・・・)」アタフタ佐天「(せっかく今日もこうして会いにいてくれたんだから・・・)」初春「あっ、そうなんですが私は今日はこのあと風紀委員の方で用事がありまして・・・」佐天「えっ・・・?そんなこと言ってたってけ・・・?」初春「それで佐天さんとは一緒に帰れないので・・・アクセラさん、良かったら佐天さんのことを送っていただけませんか?」佐天「え、えっ!?」初春「えーと・・・ほら、女の子一人ってやっぱり何かと物騒ですし・・・」佐天「そ、そんなっ・・・初春、アンタ、なにを・・・そんなことしてもらうなんてこの人に迷惑・・・!」一方「あァ、構わねェぜ」佐天「ふえっ!?」一方「コイツと話がしたくてここまで来たわけだしな。むしろ大歓迎だわ」初春「あっ、ありがとうございますアクセラさん!」一方「(ナイス、花畑。空気が読めるなオイ)」初春「(佐天さんをよろしくお願いします!)」佐天「えっ?ええっ!?」佐天「(い、いきなり二人きりにぃ・・・!?)」ドキドキ一方「(さァて、一気に告白イベントまで突き進むかァ!)」
一方「・・・・・・」テクテク佐天「・・・・・・」ドキドキわー・・・ホントにあの人と一緒に帰ることになっちゃったよ・・・まだ出会ったばかりでお互いに名前も・・・・・・・・・・・・あれ?・・・名前?一方「あァ、そういやよ。まだちゃンと自己紹介出来て無かったよな?」一方「花畑・・・初春から聞いてるかもしンねェが俺の名前は一方通行。今さらこンなこと言うのもなンだがヨロシクな」佐天「あっ、そ、その・・・」ドギマギ佐天「(そ、そうだよ~!?私が昨日逃げ出しちゃったからまだお互いの名前を知らなかったんだったぁ・・・!)」佐天「(好きだって気持ちが先行し過ぎちゃって忘れちゃってたよ・・・)」佐天「ご、ごめんなさい!自己紹介が遅れちゃって・・・!私、佐天涙子ですっ!!」ペコッ佐天「あの・・・先日は本当に助けていただいて・・・」一方「佐天、涙子ね・・・」一方「やっとお前の名前が知れたな、涙子」ニコッ佐天「!!!」ドキッ佐天「(な、名前呼ばれた~!!)」ドキドキ一方「(まァ、俺は出会った時から知ってンだけどよ)」
一方「・・・・・・」チラッ佐天「・・・・・・」ドキドキ一方「(こうして間近で見るとよくわかる。好感度は間違い無くレベル5だ)」一方「(さァて、あとはどういう告白展開に持っていくかだが・・・)」佐天「あ、あの・・・一方通行さんでしたっけ?」一方「ン?」一方「(なンだ?・・・涙子の方から告白か?それも想定してたが流石に急過ぎねェか?)」一方「(まァ、別に俺はそれでも構わねェンだがよ)」一方「初春のヤツみたいにアクセラとかで良いぞ。そっちの方が呼びやすいだろ?」佐天「あっ、すいません・・・じゃあ、アクセラさん」一方「あァ、なンだ?」佐天「えーと・・・その・・・」モジモジ一方「(やっぱ突然の告白ってヤツか・・・まァ、俺はそれならそれで俺は受け入れて・・・)」佐天「アクセラさんって!とってもお強いですよねっ!!」一方「・・・・・・」一方「・・・あン?」
佐天「あの日、私を助けてくれた時・・・相手の不良を一瞬で倒しちゃったし・・・」佐天「やっぱり高位能力者の方なんですか!?」一方「・・・・・・・」一方「(あァ、そうか。涙子の心のスキマ・・・)」一方「(まずはコレを埋めてからじゃねェと告白イベントこなしてもエンディングじゃねェのか・・・)」一方「(まァ、友人がみンな能力者で、その中に無能力者の自分・・・)」一方「(その劣等感を取り除いてやりゃ良いワケだ)」一方「(ハッ!そンなもンすぐに終わらせてやンぜ!)」
一方「まァ、高位能力者と言われれば俺も一応そのカテゴリーの中に入ンのかな・・・」佐天「あっ、やっぱり!そうですよねー!あんなに強いですもんっ!!」佐天「それに比べて私なんて・・・ホントなにをやってもダメで・・・あはは」一方「そうは言うけどよ、お前だってまだ中1なンだ。これからまだまだ・・・」佐天「やーっぱり生まれ持った才能の壁ってヤツですかねー!」一方「・・・・・・」一方「・・・あァ?」佐天「才能の無いヤツがいくら努力したってどーにもならないんですよね!」佐天「結果なんて出すこと出来ないんです!なのに変に出しゃばっちゃって・・・」佐天「笑っちゃいますよねホント!あーあ・・・私にも他のみんなみたいに才能があればなぁ・・・」佐天「出来るなら貴方ぐらいの強さに!!って、それは高望みし過ぎですよね!あははっ!」一方「・・・・・・」一方「・・・オイオイ、なンだそりゃァよ?」佐天「えっ・・・?」
一方「無能力者の自分についてアレコレ真剣に悩ンでのかと思ったら・・・才能の壁だァ?」一方「最初っから今の現状を諦めてるってことか、そりゃァ!?」佐天「あ、アクセラさん・・・?どうしたんですか、突然・・・?」タジッ・・・一方「努力してもどーにもならねェだァ?そういうテメェは少しでも努力したことあンのか!?」一方「今の現状から少しでも抜け出そう!!って思ったことがあンのかよ!?」佐天「なっ・・・!?」佐天「な、なんですかいきなり!?なんで貴方にそんなことを・・・!」一方「・・・他のヤツらは」一方「(今じゃエリートのオリジナルだってそう・・・)」一方「(エルシィだってポンコツなりに毎日頑張ってる・・・と思う)」一方「他のヤツらはもっと頑張ってる・・・才能あるヤツも無いヤツもな・・・」一方「そしてそれなりの結果をちゃンと出してきてンだ!!」一方「テメェもぼやく前にもう少し今の現状に真剣になってみやがれ!!」一方「クソったれが・・・もう少しわかってるヤツかと思ってたぜ・・・」佐天「・・・・・・」
佐天「・・・いいじゃないですか」一方「・・・あン?」佐天「仲の良い友達がみんな能力者で、その中で私一人が無能力者・・・」佐天「友達の中にはレベル5の人だっているんですよ?そんな人達に囲まれて頑張ったって恥ずかしいだけじゃないですか・・・」佐天「私がどれだけ頑張ったって笑われちゃうだけですよ?だって私、ホントになにをやってもダメだもん!」佐天「そんな環境の中で・・・そんな自分と真剣に向き合って・・・」佐天「いったいどうなるっていうんですか!?」一方「・・・!!」佐天「・・・ここまでで良いです・・・送ってくれてありがとうございましたっ!・・・それじゃあっ」ダッ・・・一方「・・・・・・」
エルシィ「か、神様~?涙子さん行ってしまわれましたが・・・」トテトテ・・・一方「・・・・・・」エルシィ「・・・あっ!もしかしてこれも美琴さんの時と同じシナリオ通りの展開だったりします!?」エルシィ「それなら早く追いかけて・・・!」一方「・・・失敗だ」エルシィ「・・・えっ?」一方「バッドエンディングを迎えちまった・・・」エルシィ「バッド・・・!?そんな神様が・・・」一方「(・・・ただ好感度を上げて恋愛をするだけじゃ意味がなかったンだ)」一方「(好感度や涙子の情報ばかりに気を取られていて・・・)」一方「(ちゃンと涙子自身を見てやれなかった・・・アイツの心のスキマについて考えてやれなかった・・・)」一方「(アイツの心のスキマを・・・広げちまったかもしンねェ・・・)」一方「(・・・けど、まだルートは閉じちゃいねェ)」一方「(悪ィな涙子・・・すぐに駆け魂を出してやるつもりだったのに回り道をして余計に苦しめちまって・・・)」エルシィ「その・・・神様・・・」一方「・・・行くぞ、エルシィ」エルシィ「・・・えっ?」一方「落ち込ンでいる暇はねェ・・・涙子を今度こそ助けるそ!!」エルシィ「・・・!!」エルシィ「(神様・・・まだ諦めて・・・)」エルシィ「(涙子さんの為にまたすぐに新たな行動を・・・神様はやっぱり神様みたいな人ですっ!!)」エルシィ「はいっ!!行きましょう!!」一方「(未来は1つじゃねェ・・・!!逆転ハッピーエンディングに変えてやンぜ!!)」
一方「(俺は目先のイベントにとらわれ過ぎていた・・・)」一方「(今、思えばちゃンとアイツと話したのは今日が初めてだったンだ・・・)」一方「(俺は何1つ・・・涙子のことをわかっちゃいなかった・・・)」一方「(けど・・・衝突を起こしたおかで涙子の心の声を聞くことは出来た・・・!)」一方「(二度目の失敗はねェっ・・・!!)」ダッ・・・エルシィ「(お願いしますっ・・・神様っ!)」
佐天「・・・・・・」ハァハァッ・・・また、あの人の前から逃げ出しちゃった・・・だって弱い私のことを優しく慰めてくれるのかと思ったら、いきなりキツくお説教始めるんだもん・・・自分が強いからあんなことを平気で言えちゃうんだっ!弱い人の気持ちなんてちっともわかんないから平気で言えちゃうんだっ!!・・・どうせ私は何をやってもダメなのに・・・・・・真剣になんかなれないのに・・・佐天「・・・あれ?」佐天「(ところ構わず走ったつもりだったけど・・・)」佐天「(この場所って・・・)」一方「・・・そンな遠くまで行ってなくて安心したぜ」佐天「・・・!!」
佐天「あ、アクセラさん・・・」佐天「(なんで・・・なんで私を追いかけて・・・)」一方「・・・おっ?つーか、この場所ってよォ・・・」一方「俺ら二人が初めて会った場所じゃねェか?」佐天「・・・!!」佐天「(覚えててくれてたんだ・・・)佐天「(い、いや!そんなことよりも・・・!)」佐天「ど、どうして追いかけてくるんですかっ!?」
佐天「私は本当になにをやってもダメなんです・・・もう諦めているんです・・・」佐天「きっと、周りの人たちもそう思っていますよ・・・?アクセラさんだって私のことをそう思っているでしょう・・・?」一方「・・・・・・」一方「・・・なァに言ってやがンですかねェ、こンの中学生はよォ」佐天「・・・へっ?」一方「・・・お前は自分に真剣に向き合ってたじゃねェか。一昨日出会った時からな」一方「そのことを忘れちまってたよ・・・あろうことか間近でその場面を見ていた俺がな・・・」一方「そンなクセにさっきはあンな風なことを言っちまって・・・悪かった・・・」一方「俺がお前と真剣に向き合っていなかったンだ」佐天「な、何を言ってるんです・・・?私がなにを根拠に自分と向き合っているだなんて・・・」
佐天「アクセラさんは私みたいな努力も知らない真剣になれない女の子のこと嫌いになったでしょ!?」佐天「・・・アクセラさんのこと、怒らせたのに・・・なんで・・・」一方「・・・・・・」
一方「・・・ハッ、それこそ何を言ってやがンだよ」一方「お前はあの日、人助けをする為にタチの悪いに三下へと立ち向かっていったじゃねェか」佐天「・・・!!」一方「自分は無能力者・・・だけどそれを言い訳に見過ごしていいわけが無い!って思ったからこその行動だったンだよな?」一方「・・・それってよ、弱い自分を認めてちゃンと向き合ってることじゃねェのかな?」佐天「・・・・・・」佐天「・・・で、でもっ・・・私は、何も出来なくて・・・貴方に助けてもらって・・・」佐天「変わろう!って思ったって結果なんか出せないんですっ!結局は才能もない落ちこぼれなんですよ!!」一方「・・・・・・」一方「・・・結果ってもンはすぐに付いてこなきゃいけねェもンか?」佐天「えっ・・・?」一方「何事にも結果を出さなきゃダメか?結果を出せないなら全てが無駄で落ちこぼれってか?」一方「誰だってよ・・・落ちこぼれからスタートすンだ。ほとンど努力から始まる」一方「まァ、スタートラインから無敵ってヤツもいるがな。それが才能ってヤツだ。だが所詮は稀の存在だ。生きていくうえで気に留める必要はねェ」一方「見渡してみりゃよ、周りみーンな同じなンだぜ?つーか、学園都市と能力者のうちの6割は無能力者だ」一方「そンなかには努力もしねェヤツ、自分とも向き合わねェヤツ、だけど自分と向き合って葛藤してるヤツもいンだろうさ」一方「・・・涙子一人が絶望してるわけじゃねェ。みンな同じラインに立ってるンだ」一方「そしては涙子はそン中でもたくさん葛藤して自分と向き合って・・・ちょっとラインから一歩進ンでるってとこかァ?」一方「だからよ、今の自分の状態に全然焦る必要なンかねェンだ。そりゃ時には絶望することはあるかもしれねェがよ・・・」一方「お前ははまだ実をつけたばかりなンだよ。今の辛さを心に留めて成長出来りゃァいずれちゃンと花になって咲けるはずさ」佐天「・・・そ、そんなの・・・確かに無能力者は学園都市には多いけど・・・」佐天「私の周りは能力者の人ばかりで・・・その人達に囲まれた環境で努力なんて・・・」一方「・・・恥ずかしいってかァ?」佐天「・・・えっ?」一方「・・・俺はそういうヤツらの存在もお前が花を咲かす為のスタートラインから一歩踏み出てる理由だと俺は思うがなァ・・・」一方「・・・なっ、初春?」佐天「・・・え、えっ!?」初春「さてんさーん!!!!!」タッタッ・・・佐天「う、初春!?」
初春「はぁっ・・・はぁっ・・・!」ゼーハー佐天「ど、どうしてここに・・・?」初春「ど、どうしてじゃないですよぉっ!?」佐天「ふえっ!?」ビクッ初春「さ、さっきアクセラさんからメールをもらって・・・」『佐天涙子が今にも身投げしそうな勢いなんだ。こっちまで戻って来れるか!?お前の力が必要だ!!』佐天「・・・・・・・」ポカーン佐天「(み、身投げ・・・?)」一方「(・・・昨日のうちに初春と連絡先を交換していて正解だった・・・)」一方「(いくら好感度MAXとはいえ出会ったばかりの俺の言葉はどうしても心の底に届ききらねェ・・・)」一方「(しかし言葉と心の間に橋をかければ届ききる可能性も高くなる・・・)」一方「(俺と涙子を繋ぐ第三者・・・涙子の親友・・・)」一方「(それが初春だ・・・!)」
初春「じゃ、じゃあ佐天さんは身投げなんて・・・!?」佐天「し、しないよ・・・うん・・・」佐天「(ていうか、そんな度胸無いし・・・)」初春「・・・・・・」初春「よ・・・」初春「よかったぁー・・・!」ギュウッ・・・佐天「わっ・・・!?」初春「・・・心配しました」初春「私・・・佐天さんがいなくなっちゃったら・・・」グスッ佐天「初春・・・」一方「なァ、涙子よ?」佐天「えっ?」一方「俺はお前の交友関係はよく把握しちゃいねェがよ」一方「少なくとも初春はお前の為にすぐに駆けつけて、お前の為に泣いてくれてンだぜ?」一方「俺はそンなヤツが親友の努力を笑うような薄情なヤツには見えねェけどなァ?」佐天「・・・!!」一方「お前は一人じゃねェ。いつだって自分の側にいてくれる親友がいる」一方「まァ時にはお前のことを笑うヤツも出てくるかもしンねェ。それでお前は不安になっちまうかもしンねェ・・・」一方「でもよ、」一方「お前は絶対にいつか結果を出すことが出来る!!」一方「不安になった時は初春だけじゃねェ・・・俺だっていつでもお前のことを助けてやる!」一方「俺はお前に・・・一目惚れしちまったわけだしな」ニコッ佐天「~!!!」キューン!!!初春「・・・・・・」初春「(・・・な、生告白・・・私もいるのに・・・)」ドキドキ
佐天「えっ、えっと、そ、そのっ・・・」佐天「(こ、告白されちゃったよぉ!?アクセラさんに・・・!?)」ドキドキ佐天「(ど、どうすればぁ・・・)」アタフタ一方「・・・・・・」一方「(まァ、当然一目惚れなンざ嘘のわけだ)」一方「(惚れさせて駆け魂を出す為の方便ってわけだがよ・・・)」ザッ・・・俺は涙子へと近づいて目の前を遮っている生きた花瓶をどかす初春「はわっ!?」グイッ・・・佐天「えっ・・・?」そして俺はゆっくりと涙子の顔へと顔を近づける佐天「あっ・・・」涙子が一瞬だけ身を強ばらせたしかし、すぐに目を閉じる完全に、この場の空気に心を許したってわけだ一方「(・・・それでも、救いたいって思ったンだ)」一方「(このまま涙子の記憶が消えようが、いつか涙子がまた辛く苦しンでいるようなことがあれば)」一方「(俺はいつだってコイツを救ってみせてやる)」そして俺は涙子に、キスをしたコイツの苦しみの全てを今、解き放つ為の信念のキスを
バシューン!!!
エルシィ「・・・でたぁ!神様、ありがとうございますっ!!」エルシィ「・・・・・・」エルシィ「・・・あれ?」佐天「・・・・・・」一方「・・・・・・」一方「(・・・駆け魂は出たみてェだな・・・)」一方「(これで涙子の俺への記憶も消えて無くなる)」スッ・・・一方「(・・・アバヨ、涙子)」ザッ・・・
佐天「・・・・・・」佐天「・・・あ、あれ?」佐天「(今、私・・・誰かと一緒にいたような・・・)」佐天「・・・ん?」初春「うーん・・・生キス・・・」バタリ・・・佐天「(・・・あぁ、そっか初春と一緒にいたんだっけ)」佐天「(・・・って、なんで気絶してるんだろ?)」佐天「・・・・・・・」ピラッ佐天「・・・・・・・」佐天「(今日は縞パンか・・・)」佐天「(今日も平和だなぁ・・・)」佐天「(でも、なんだか・・・)」佐天「(さっきまで長い夢を見ていた気分・・・頭がボーっとする・・・)」佐天「(なにか・・・忘れてる気がするんだけどな・・・思い出せないや・・・)」
一方「・・・オイオイ、コイツが今回捕まえた駆け魂かァ?」エルシィ「えーと・・・多分」エルシィの持つ駆け魂を拘留した拘留瓶の中には涙子の中にいた駆け魂が・・・いや・・・一方「どーみてもカエルだろォ、こりゃァ?」何故かカエルが拘留されていた一方「オイオイ!?まさか人があンだけ苦労した駆け魂を取り逃したってのかァ!?」エルシィ「うー!!そ、そんなことないですー!!ちゃんと涙子さんの中から出てきたものを~・・・!!」エルシィ「・・・・・・」エルシィ「・・・あっ!?も、もしかして・・・」一方「なンだ!?やっぱなンか手違いでもあったンか!?逃がした駆け魂は近くにいるのか!?」エルシィ「いいえ・・・このカエルはやっぱり駆け魂ですっ!」一方「・・・オイオイ?この期に及んでまだ言いわけを・・・!」エルシィ「私のケーキの呪いで駆け魂がカエルの姿になってしまったんですっ!!」ドーン!!!
エルシィ「はいっ!間違い無いです!これはケーキの呪いですっ!!」一方「・・・・・・」一方「・・・その呪いってのはなンだァ?」エルシィ「昨日、神様にキャロットケーキを食べていただきましたよね?」一方「あァ、食ったなァ」エルシィ「実はあのケーキ、レシピ通りに作ったのですがちょっとした工夫をしましてね・・・」一方「ほう。その工夫ってのは?」エルシィ「ふっふっふー!聞いて驚いてくださいっ!普段私のことをいぢめるエッチな神様を懲らしめる為にケーキに呪いをかけたんですっ!!」一方「へェ、そりゃァすげェな。続けろ」
一方「・・・・・・」一方「・・・あァ?ケーキ・・・?」
エルシィ「えーと・・・その呪いをかける為に工夫した場所というは人参だけでして」エルシィ「先が二つに分かれた人参を用意するんです」エルシィ「右側には呪いをかけたい人の名前、そして左側には呪いの内容を書いて刻むだけ!!」エルシィ「簡単でしょ?」一方「・・・・・・」一方「で、その相手と内容ってのは?」エルシィ「神様、キスしたらカエルになれ~!って呪いをかけたつもりであのケーキを作ったのですが・・・」エルシィ「どういうわけだが神様じゃなくて涙子さんの駆け魂に呪いがかかっちゃったみたいで・・・」エルシィ「でも、カエルの姿でヘロヘロしてたおかげで今日の拘留は楽に済みました!!」一方「そゥかい。そりゃあ良かったなァ、オイ」エルシィ「はいっ!」一方「・・・・・・」エルシィ「・・・神様?」一方「どこまで・・・パートナー想いなンだァ!?テメェはよォ!?」ゴンッ!!!エルシィ「いったぁーい!?思い切り殴るなんてひどいじゃないですかぁ!?」ヒーン一方「こっちのセリフだァ!!!」やっぱりコイツは悪魔じゃなくて悪夢だ!この契約が終わったら俺、直々に地獄の底まで送りかえしてやろォかなァ・・・!?・・・・・・契約、かオリジナルに涙子の駆け魂を拘留・・・あと、一匹・・・ソイツが終わった時、俺とエルシィは・・・
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