ガーーーーーーン!!!!!!!!上条美琴「!!!!!!!!!!」と、その時だった。ガーーーーーーン!!!!!!上条「何だ……?」遠くの方から大きな音が聞こえてきた。ガーーーーン!!!!上条「まただ」音は進行方向から聞こえてくる。ガーーーーン!!!上条「行ってみよう!」美琴に叫ぶ上条。美琴「…………うん」2人は音の正体を探るため走り出した。上条「見ろ! プラットホームがあるぞ! 音はあそこからだ!」美琴「……………………」ガーーーーーーン!!!!!!プラットホームに着き、上条は慎重に物陰からホームの方を覗いてみた。
ホームから1階分上がった場所――地下1階に改札口はあった。そのすぐ側にある、駅員が利用する窓口の中。上条「お、毛布あったぞ。取り敢えずこれ2人でくるまって寝よう」美琴「は? な、何考えてんのよあんた!?」上条と美琴は数時間ほど休眠を取るためにそこにいた。上条「別に何も考えてねーよ! ただ寒いし1枚だけしかないから一緒にくるまって寝ようって言ってるだけで……」毛布を手にし、上条は説明する。美琴「な、何であんたと一緒に毛布にくるまらなきゃならないのよ……」上条「今更かよ!? 山の中でも一緒にくっついてたじゃねぇか!」美琴「う、うるさい!! …わ、分かったわよ! 一緒にくるまればいいんでしょ!!」上条「………………」ハァ2人は一緒に毛布の中でくるまり身を寄せ合う。美琴「ちょ、ちょっとくっつき過ぎじゃない?」上条「………………」美琴「な、何黙ってるのよ!? や、やっぱり変なこと考えてるんでしょ」上条「お前さー……」美琴「何よ?」上条「さっき言ってたことなんだけど……」美琴「え? さっきって一体…………!!!!」さっき、のことと言えばもちろんあれしかない。美琴は思わぬ形で上条からその話を再開されてうろたえてしまう。
ドゴォォォッ!!!!!!上条「!!!!!!!!!!」瞬間、上条の頭に深い衝撃が走った。美琴「きゃあああああああああ!!!!!!」上条「ぐっ……」ドサッ…と上条がその場に崩れ落ちる。浮浪者3「ふへへへへへ。真打登場ってな!」美琴「!!!!!!」その声に振り返る美琴。そこに、保線員が使うような誘導棒を手にした新たな浮浪者が1人立っていた。ガシッ!!美琴「え?」腕を掴まれた感覚を覚え、美琴は正面に向き直る。浮浪者1「へへへへへ」浮浪者2「でへへへへ」美琴「!!!!!!」浮浪者たちが、美琴の両腕をそれぞれ掴んでいた。美琴「や……」浮浪者1「大人しくしろやああああああ!!!!!!」美琴「いやあああああああああああ!!!!!!!!」物凄い力で美琴の腕を掴む2人の浮浪者。彼らは上条から数m離れた場所まで美琴を引っ張っていき、ゴミを捨てるように彼女を地面の上に仰向けに叩きつけた。
上条「(………何で……)」浮浪者2「静かにしろや!!!」バキッ!!美琴「きゃっ!!」上条「(どうして……)」 ――「…………私を……1人にしないで……」――上条「(あいつが一体……)」 ――「似合ってる……かな?//////」――上条「(あいつが一体………)」 ――「私の裸なんて見ても、やっぱり何とも思わないの?」――上条「(何をしたって言うんだ……)」
――「………助けにきてくれた時……嬉しかったよ……」――上条「(あいつはただ……)」 ――「私……嬉しかったよ? 当麻が私のために危険冒してまであそこまでしてくれて……」――上条「(友達と楽しく暮らしたかっただけなのに……)」 ――「私は……当麻のことが好きだよ……」――上条「(………………………)」地面に顔をつける上条。浮浪者3「あん? 何してやがる。これからが良いところだってのに」美琴「当麻ああああああああああああ!!!!!!!!」浮浪者2「いただきまーす!!!」当麻「あああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!」
パァン!!!!!!直前、美琴が横から上条に飛び掛かった。そのせいで銃口の向きが逸れたためか、弾丸は浮浪者1ではなく、トンネルの天井に当たり兆弾しただけだった。上条「チッ……逃がしたか」美琴「何やってるの!!!??? いつもの当麻じゃないよ!!!!」上条「どけ。寧ろ今まで殺意を向けてくる敵を殺そうとしなかった俺がバカだったんだよ」言って上条は優しく美琴をどかす。美琴「やっぱり変だよ!! いつものあんたはそんなこと言わないのに!!!!」上条「で、仲間は逃げて残るはお前だけだよな?」上条は美琴の言を無視し、足を押さえて痛がる浮浪者2に近付く。美琴「当麻!!!!」浮浪者2「……お、俺を……殺すのかよ?」上条「………」チャキッ浮浪者2「ひっ!!」浮浪者2の額に銃口をつける上条。浮浪者2「や、やめろよ……人を殺して良いと思ってんのか?」必死に浮浪者2は命乞いをする。上条「はぁ? 実験でたくさんの子供や女を殺したお前が何言ってんの?」浮浪者2「あ、あれは実験だから……べ、別に法に反してるわけじゃ……」上条「学園都市のクズってどいつもこいつもそうだよなあ? 自分で人殺しといて飄々としてやがんの。マジで下らないわ、お前らみたいな『暗部』に住む人の命を何とも思ってない研究者とか」浮浪者2「た、頼む……お、俺が悪かった。見逃してくれ……!」上条「知るか。死ね」引き金に掛けた指に力を込める上条。
カチッ……上条「!!!???」浮浪者2「…………?」上条「あ、あれ……?」美琴「???」顔を覆っていた美琴だが、発砲音がしないことに不審を覚え目を開けてみた。上条「クソ!」カチッ……浮浪者2「ひっ!!」上条はもう1度試してみるが、やはり拳銃は火を噴かなかった。上条「な、何で……」カチッカチッ!更に何度も引き金を引く上条。だが、それも徒労に終わった。美琴「た、弾切れ……?」上条「そ、そんなバカな……」先程浮浪者たちを脅すための分と『デーモンズ・ネスト』で美琴を助けるために撃った時の分で、既に弾丸は全て尽きていたのだ。上条「じゃあ……さっきのが最後の……」逃げた浮浪者1を撃ち殺すため発砲したものの、美琴の制止によって外れた1発。あれが最後の弾だったのだ。
このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー と 利用規約 が適用されます。
1文字以上入力してください
本文は少なくとも1文字以上必要です。
1文字以上入力してください。
下から選んでください: