――私は超能力に憧れていたそんな単純な理由で小学校を卒業と同時に超能力研究を行っているっていう学園都市に入学したしかし初めて受けた身体検査ってやつで「才能が無い」って判断されちゃったんだよね~・・・そう、所謂私はレベル0の無能力者ってやつであるそりゃ単なる憧れで入学していきなり能力に目覚めることが出来るかって言われたらそんなことは無いだろうけどさ「才能」って言われちゃったらもうどうにもならなくない?「努力」したってどうにもならないってことでしょ?そう、思っていた今と言う時までは・・・
佐天「・・・ん?」不良「オラっ!立てよコラァ!!!」ドコッ!!男「ひ、っ・・・!!も、もうやめ・・・」ガクガク・・・佐天「(うわっ・・・最低なモン見ちゃったなぁ・・・)」佐天「(学園都市って結構治安悪いよね~・・・)」佐天「・・・・・・」佐天「(・・・見ちゃったからにはしょうがないよね)」佐天「ちょ、ちょっと!その人、ケガしてるじゃん!もうやめてあげなよ!!」不良「・・・あぁ?」無能力者の中学1年生の女の子がなにやってんだかね・・・それでも見て見ぬフリって、やっぱ出来ないじゃん?
不良「んだぁ!?なんか文句あんのかガキがっ!?」佐天「・・・!!」ビクッあっ、やっぱ怖いちょっと、いやだいぶ後悔・・・佐天「や、やめなよって言ってんの!み、みっともないと思わないの!?」挑発してどーする私・・・不良「おーおー。随分威勢のいいガキだなぁ!なにか?コイツの代わりに相手してくれるってのかぁ!?」バキッ!!男「あ・・・ぐっ・・・!!!」ゴフッ・・・ちょ、ちょっと・・・血吐いてるじゃん・・・なんでここまで出来るの・・・
不良「ほら?どうしたぁ?かかってこいよガキが!!」佐天「・・・!!」ガクガク情けない話、怖くてその場から動くことが出来なかったんだだって本当に怖かったんだもん血を吐くとこなんて見せられて怖くならない女子中学生なんてなかなかいないよ?それに勇気を出して暴力を止めに入ろうとしたところで所詮私は無能力者自分より体格の良い男の人に凄まれたら、もう何も出来ないっていうか・・・不良「んだぁ?こねぇのかぁ?・・・そっちがこねぇなら、こっちから行くぞぉ!!」ダッ・・・不良がこっちに向かってきた・・・ああ・・・私はなんて無力なんだろうこんな時でもやっぱり動けないし声も出ない・・・誰か、助けてっ・・・!
佐天「・・・・・・」ガクガク私はただ目を閉じて、怯えることしか出来なかった不良がこっちへと駆けてくる音が近づいてくるもう、駄目だ佐天「・・・・・・」ガクガク佐天「・・・・・・」・・・あれ?音が近づいてこない・・・?っていうか音が消えた?・・・もしかして、自分で気付かないうちに私って死んじゃった?「死因:怯え死」みたいな感じで・・・って、いくらなんでもそこまで心臓弱く無いっておそるおそる閉じていた目を開けてみる佐天「・・・えっ?」
不良「あ・・・ぐうっ・・・」ピクピク・・・さっきの不良が倒れてる?えっ?普通逆じゃない?なんで私は普通に立ってるの?もしかして土壇場で無意識に能力に目覚めて返り討ちにしたとか!?なーんてことを考えていると・・・「よォ、呆けた顔しってけど生きてるかァ?」佐天「えっ?」一方「おォ、反応あった。一応は生きてるみてェだな」佐天「・・・・・・」白髪の赤い眼をした男の人に声をかけられました・・・あぁ、もしかしてこの人が助けてくれたのかな?ちょっとおっかなそうな人だけど今、思えばこれは一目惚れだったのかもしれない
――数分前エルシィ「うっ・・・ううっ・・・」グスグスッ・・・一方「オイオイ、いつまで泣いてンですかァお前は?」エルシィ「だ、だって神様のために一所懸命朝ごはんを作ったのに・・・」一方『いらねェ』エルシィ『!?』ガーンエルシィ「たった一言で一蹴するなんでひどいですぅ・・・」メソメソ一方「だって明らかに人間の食べもンじゃねェだろアレ?」エルシィ「失礼なっ!ちゃんと新鮮な冥界のサンマを使ったのに!」一方「人間の食うサンマは体中に目ン玉がねェンだ。覚えておけ」エルシィ「ううっ・・・ホントに美味しいのに・・・なら次は三途の川で釣った・・・」一方「・・・・・・」一方「(互いの安全の為にコイツを家に招き入れたのは良いが油断したらコイツに殺されちまうまであるな・・・)」
一方「(ったく難儀なもンだぜ・・・駆け魂もまた一から捜し始めなきゃなンねェわけだし・・・)」エルシィ「か、神様っ!」一方「あン?ンだよ。マグマ仕立てのコーヒーも飲まねェぞ」エルシィ「ひ、ひどいですっ!・・・じゃなくてアレ!!」ビシッ!一方「あァ?」不良「オラァ!!!」ドコッ!!!男「ひいっ!!!」ポンコツ悪魔の指差した先に視線を向けるといかにもな三下がこれまたいかにもな三下に暴力を振るっていた・・・くっだらねェことしてやがる
エルシィ「か、神様!ど、どうしましょう~!?た、助けてあげないと!?」アワワ・・・一方「悪魔のクセに虐めの現場を目撃して動揺してンじゃねェよ」まァ、助ける助けないはともかくだ最近色々なことがあり過ぎてちょうどストレスが溜まっていたところだしな・・・ちょっとばっか発散させてもらうかァ・・・!一方「・・・ン?」佐天「ちょ、ちょっと!その人、ケガしてるじゃん!もうやめてあげなよ!!」一方「なンだァ?なンか増えたぞ?」ドロドロドロドロドロ・・・一方「・・・・・・」一方「・・・あン?」エルシィ「あわわっ・・・ど、どうしましょう~!?」ドロドロドロドロドロ・・・一方「・・・・・・」駆け魂センサーに反応アリ・・・つーことは・・・佐天「や、やめなよって言ってんの!み、みっともないと思わないの!?」・・・あのガキが次の攻略相手か?一方「って、また中学生かよ」
不良「ほら?どうしたぁ?かかってこいよガキが!!」佐天「・・・!!」ガクガク一方「・・・チッ」とりあえずあの三下がうざってェなつーか、女のガキ相手に凄むってなーンなンですかァ?三下って呼ぶ価値もねェクズだな不良「んだぁ?こねぇのかぁ?・・・そっちがこねぇなら、こっちから行くぞぉ!!」ダッ・・・エルシィ「ああっ!?あの男の人が女の子に向かって・・・!?」アワワ・・・エルシィ「か、神様ぁ~!?」エルシィ「・・・あ、あれ?」エルシィ「・・・神様?どこへ・・・?」エルシィ「・・・えっ!?」
不良「ぐはっ・・・!?」バキッ!!一方「おー勢いついてた分、派手に吹っ飛ぶなァ」不良「あ・・・ぐうっ・・・」バタッ・・・ピクピク・・・エルシィ「・・・・・・」ポカーンエルシィ「えっ?えっ!?」エルシィ「(か、神様がいつの間にか男の人のところまで移動してる!?)」エルシィ「(そして男の人が・・・倒れています!?)」エルシィ「(な、何が起きたの・・・?)」能力の応用で身体運動を増幅させて三下の軌道上に瞬間移動そンで普段の設定の反射によって俺に突っ込ンできた三下は吹っ飛ばされますってこった一方「悪ィな。無茶苦茶地味な倒し方しちまって。まァ死ぬよかマシだろ?」
一方「さてと・・・」佐天「・・・・・・」ガクガク佐天「・・・?」佐天「・・・えっ?」一方「(状況が理解出来てませンってか。まァ目閉じてたンなら当たり前か)」一方「よォ、呆けた顔しってけど生きてるかァ?」佐天「えっ?」一方「おォ、反応あった。一応は生きてるみてェだな」佐天「・・・・・・」一方「(今、この瞬間に俺の存在ってヤツを認識しました。って顔してやがンなコイツ・・・ン?)」男「ひ、ひえっ・・・!?」ビクビク一方「(あァ、もう一人三下がいたっけなァ。まァこっちはどうでもいいや)」一方「さっさとどっか行け。目障りなンだよっ・・・!」男「う、うわわぁ・・・!?」ダッ・・・!一方「チッ・・・なっさけねェ野郎だなァ」佐天「・・・・・・」佐天「(こ、この人が助けてくれたのかな・・・?)」
佐天「あっ・・・あのぉ・・・?」一方「あン?あァ、ちったァ状況出来たかァ?」佐天「え、えーと・・・」佐天「(助けてくれたんだよね・・・?多分?)」佐天「(なんか見た目おっかないけどさ・・・)」佐天「(ああ、でも結構綺麗な顔立ちしてるなぁ・・・色も白くて細身で・・・かっこいいかも)」佐天「・・・・・・」ポケー佐天「(って、なに惚けてんの私!?早くお礼を言わないと!?)」佐天「た、助けてくれてありがとうございましたっ!!」一方「あァ、たまたま通りかかっただけだ。別に助けた覚えはねェよ」佐天「そ、そんな・・・本当に助かりました!」佐天「・・・凄くお強いんですね」一方「(・・・こういう特徴もねェ普通の中学生のガキってヤツは年上のヤツに憧れる傾向があるらしい)」一方「(それならまずは年上の余裕ってヤツをアピールして憧れの的にする)」一方「(ついでに学園都市に住ンでるヤツなら自分よりも強ェヤツには勝手に憧れたりもすンだろ)」一方「(まず二人の出会い・・・プロローグは完璧ってとこかァ?)」
佐天「・・・私、無能力者のくせにしゃしゃっちゃって・・・」佐天「それで結局なにも出来なくて・・・たはは・・・笑っちゃいますよね・・・」一方「(無能力者・・・今回の心のスキマに大きく関係してるかもしンねェな・・・)」佐天「貴方みたいに強い人が羨ましいです・・・」一方「・・・・・・」一方「・・・強すぎるってのもそれはそれで面倒なもンだけどな」佐天「・・・えっ?」一方「・・・いや、なンでもねェ」一方「(なにを口走ってンだ俺は。今はそンなことは関係ねェだろ)」佐天「・・・?」
一方「つーか、あンま自分を卑下することもねェぞ?俺はお前も十分強ェって思うしな」佐天「えっ?わ、私が・・・でも・・・」一方「無能力者とか関係無しによ。いや無能力者だからこそか」一方「あァいう場面に遭遇して見て見ぬフリをしないってのはなかなか出来るもンじゃねェぜ?」一方「その正義感と勇気は大したもンだわ」佐天「そ、そんな・・・で、でもそう言ってもらえて嬉しいかも・・・」カァァッ・・・一方「・・・・・・」一方「(反応良し。ってかオリジナルの後のせいか余計にそう感じちまうなァ)」一方「(・・・なンとなくルートは見えてきたな。頼りになる先輩を演じて自信を付けさせてやるってとこか)」一方「(ハッ・・・楽勝だってンだよ!)」エルシィ「か、神様ぁ!!!」一方「・・・あン?」
エルシィ「おおおお怪我はありませんか!?ていうか、神様ってとっても強いっ!?」一方「・・・・・・」・・・コイツのこと忘れてたつーか、このタイミングで登場してくるって間の悪ィぞオイ・・・佐天「え、えーと・・・?」佐天「(か、彼女さんなのかな・・・?)」ジーッ・・・・・・ホラ、見ろ憧れの眼差しが一気に冷めた視線になっちまったここは一旦退却した方が良いなあァ、ついでにフォローも入れておかないとな・・・一方「うるっせェな。このポンコツの妹はァ。兄貴が喧嘩したぐれェで一々騒ぐンじゃねェよ」エルシィ「だだだだってぇ・・・!!・・・えっ?」エルシィ「(・・・妹?)」ポカーン一方「・・・・・・」一方「(・・・ちょっと苦しいフォローだったか?)」チラッ・・・佐天「・・・・・・」佐天「(・・・妹さんかぁ)」ホッ・・・一方「(・・・なンか大丈夫そうだなコレ。ガキで良かった・・・)」
エルシィ「・・・あのー?神様、妹って・・・」一方「あァ~!そろそろ家に帰る時間だなァ妹ォ!!さっさと帰ろうぜェ!!」エルシィ「へっ?あの駆けた・・・」一方「あァ、そうだ。オイ、そこの女子中学生」佐天「えっ?は、はいっ。なんでしょう・・・?」一方「・・・またな」ニコッ佐天「・・・!!」ドキッエルシィ「わっ・・・!?神様が爽やかな笑顔を・・・!?不気味・・・」一方「そンじゃあ帰るぞォ!!」ゴンッ!!エルシィ「いったぁい!?・・・って、待ってくださぁい!!」ダッ・・・佐天「・・・・・・」ドキドキ佐天「(・・・ヤバイ)」佐天「(私、今ので恋に落ちたかもしんない・・・)」佐天「(あっ・・・!そういえば名前・・・)」佐天「・・・・・・」・・・でも、また会えるんだよね?「またな」って言ってくれたから・・・次に会えた時はちゃんと自己紹介出来たら良いな・・・
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