元スレ
――第三次世界大戦は終結した学園都市では何事も無かったかのように、いつもの日常が広がっていた。友達と仲良く喋っていたり、バイトに勤しむ者もいたり、風紀委員(ジャッジメント)としての活動を行っていたりと。中には戦争の後処理に追われる警備員(アンチスキル)などもいた。そんな中、一方通行(アクセラレータ)もここ、第七学区を歩いていた。レベル5第一位、学園都市が誇る最強の超能力者である。そして同時に、学園都市暗部の組織「グループ」の一員だ。戦争終結後は暗部での仕事もめっきり少なくなっていた。ゆえに彼もこうして街を出歩くことが多くなっていた。彼は第三次世界大戦中、ロシアへ趣き打ち止め(ラストオーダー)と呼ばれる10歳前後の少女を救うために戦っていた。「エイワス」と呼ばれる存在の現出により、身体に多大な負荷がかかっていたのだ。しかし彼は無事打ち止めを救う方法を見つけ出し、元の平和な日常へ戻してあげることに成功していた。打ち止めは今も警備員である黄泉川愛穂の自宅で元気に過ごしているだろう。「・・・・・・」だが、今の彼の表情は実に不機嫌であった。彼の隣には今、『とある女性』がいる。一緒に第七学区を歩いているのだ。
――――五日ほど前、『彼女』は一方通行と『とある女性』とともに第二十三学区の人目のつかない場所にいた。「ええと・・・、なんて言ったらいいんでしょうか・・・」彼女は困惑した表情で一方通行と『とある女性』の顔を交互に見る。一方通行は今すぐにでも飛びかかりそうな凶悪な表情で彼女を睨みつけていた。その隣にいる『とある女性』は全くの無口、無表情である。「うーん・・・、何が原因なんだろう、私にも分かりかねます。 でもこれだけは言える」彼女は凄く言いづらそうな、しかしはっきりとした口調で一方通行にこう告げる。「多分彼女は、あなたと一緒にいたいんだと思います」「・・・はァ?」意味が分からない。一緒に居たがってるって?何を根拠にそんなことが言えるのか。自分の隣にいる女がどんなやつか分かっているのか。「ワケのわかンねェことをぬかしてンじゃねェぞ」「でも、それ以外考えられなくないですか?」「どォして"コイツ"が俺と一緒にいたいなンて思うンだよ」「だってロシアから帰ってきてここに来る間も、ずーっと離れなかったじゃないですか」「だからって"コイツ"が俺と一緒にいたいと思う理由にはならねェだろォが。 もしかしたら今この瞬間だって俺やお前を殺そうとするかもしんねェ」「あっちで彼女と会ったときも言いましたが、今の彼女からは敵意や殺意は感じられませんよ? "私"だからこそ、それはよくわかります」
「・・・・・・、ちっ」
そう。確かにそれは『彼女』だからこそわかることなのかもしれない。しかし、だからと言ってなぜこの『とある女性』が自分と一緒にいたがるのか。それだけがどうしても理解出来ない。「ほら、アレじゃないですか?ええと、なんて言ったっけ・・・」「あァ?」「ふら・・・ぐ? そう! フラグですよ!」「ふらぐゥ?」「聞いたことありませんか? こう・・・上手く言えませんけど、恋人関係になるような条件が整ったというか整いつつあるというか」「はあァ!!?恋人だァ!?」「ひぃぃ!! で、ですから私も詳しくはわかりませんけど、そういう関係になりたいからこそ一緒にいたいんじゃないかなぁって・・・あぅ///」自分で言ってて恥ずかしくなってきたのか、彼女の顔が真っ赤になっている。こういうやつにもこんな感情があるのか、と感心したいところだが今はそれどころではない。フラグと言う言葉は一方通行も聞いたことがある。ゲームでいうところの「何かが起こるための見えない条件」だ。つまり今の条件で言えばこれは「恋人フラグ」ということになる。自分がそれを立てた、と?「ふぁ、ふぁいとー」「他人事みてェに言ってンじゃねェぞおいィ!!」
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一方通行「フラグ・・・ねェ」一方通行「はっ、くっだらねェ・・・と言いてェとこだが、まァ一応ここは男として喜ンどくとこ・・・・・・なのかァ?」???「―――――」一方通行「俺はそういうのとは全く縁が無かったからなァ」一方通行「そういやあの女が言うには、三下なンかはこういうフラグをあちらこちらでポンポン立ててるそうじゃねェか」一方通行「気は進まねェが三下にでも相談してみっかァ?何か手掛かりが掴めるかもしンねェ」一方通行「端から見りゃァあのクソガキともフラグが立ってる、なンて思われてるかもしれねェけどあいつはそういうのとは違うンだよなァ。 そもそもガキだし」???「―――――」一方通行「正直第一位の俺でもどう対処したらいいかわかンねェ」一方通行「つゥかこうしてコイツと街を歩いてるが・・・これっていわゆるデート・・・なのか?」???「///」ドンッ一方通行「ぐはっ!! 肘で突付くなバカが!!」ゲホッゲホッ???「―――――」
一方通行「ったく・・・あーあー、周りの視線がやたら気になるぜ」一方通行「つっても、当然だわな。 こんなのと俺が街歩いてるってンだからよォ」一方通行「まァ俺も男として、女と一緒に出歩くってのは悪い気はしねェよ」一方通行「―――まともな女ならな」ガブリエル「nidfhifwef私jfogjo嬉fdlslgjn」一方通行「どォしてこうなったァァァァァァァァァァああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!」
一方通行とともに街を歩いているのは、かの第三次世界大戦時、ロシア上空に現れた大天使だった。―――『神の力(ガブリエル)』。ミーシャ=クロイツェフとも呼ばれる、水を司る天使である。女性的な体つきなのは見ればわかるが、身長は約ニメートルほど。皮膚のように見えるそれは、すべすべとした白い布であり体全体を覆っている。髪のように見えるそれは、後頭部からさらに後ろへ流れるように形作られる、ラッパのように広がる布だった。顔には目も鼻も口も無く、すべての器官を布の凹凸だけで表現しているのだ。肌と装束の厳密な区分はなく、一体化している。白い布の表面に、金色の葉脈みたいなものが走り、所々が同色のピンで留められていた。誰がどう見ても、人間には見えなかった。彼女は天使なのだから。彼女はロシアで一方通行と、風斬氷華(ヒューズ=カザキリ)と呼ばれる科学の天使と激闘を繰り広げた。『一掃』により二人を追い詰めた水の天使だが、『神の右席』後方アックアによる十字教の術式、「天使の力(テレズマ)」の封入術式と上条当麻による、ミーシャ召喚の儀式場の『門』を司る黒と白で一対となっていた柱の破壊によって、最後には爆散した。爆散した、はずだった。上条当麻はこの時、ミスを犯していた。第二波の『一掃』が秒読みになっていたことで焦っていたのか、右手の幻想殺し(イマジンブレイカー)で柱を薙ぎ払ったはいいが、完全に破壊しきれていなかったのだ。それによって完全に爆散し、消滅することは逃れた水の天使だが、やはり致命的なダメージは逃れられなかった。戦闘能力が急速に減少していくのを察知した彼女は、うまいこと爆散したと見せかけて一時撤退し、一方通行と風斬氷華の目を欺いたのだ。もちろんこの戦争の黒幕であり、水の天使を召喚した張本人である右方のフィアンマはそれに気付き用意していた策を使用しようとしたのだが、上条当麻が現れ放置せざるを得なくなってしまった。もちろんこの事実は一方通行や風斬氷華は知らない。知っているものなどごくわずかだろう。だがそんな天災のような力を振りまくった水の天使が、今は一方通行とともに学園都市の第七学区を闊歩している。まぁよく見ると地面から微妙に足が浮き上がっているので闊歩しているという表現は間違ってはいるのだが。周りの学生たちの目は怪異をみるような目で二人を見ていた。しかし騒ぎにならないのはここが"学園都市"だからだろうか。能力者が生み出した立体映像か何かだと思われているのかもしれない。警備員などが出張らないのもなんらかの隠蔽工作が施されているからなのだろうか、ロシアでガブリエルを目撃した警備員もいるはずなのだが・・・。学園都市統括理事長のアレイスター・クロウリーがこれを放置している理由もわからないが、今はそんな事はどうでもよかった。「何で着いてきてる!?何で俺に着いてくるンだよこいつは!!!」「gfgjosg落jgogjsk着jdsxnsadv」「あの巨乳メガネ、フラグだなンだのとほざいてやがったがンなわけねェだろォが!!!俺が何したってンだよォ!!!えェ!?俺はお前を殺そうとしたンだぞ!!なのにそれのどこにフラグ立つ要素があったってンだァ!!!」「mvgjnne周囲jiefidvj見nfeghi」「ああああぁぁぁああぁぁぁぁぁぁァァァァァァァ!!!!!!」
『神の力』との再会は、戦争が集結し、一方通行が帰路へつこうとした時のことだった。
――――ロシアから学園都市へ帰る際、少し手間取って乗り遅れそうになったため、打ち止めと番外個体(ミサカワースト)は空港から帰ってもらっていた。一方通行はあらかじめ話をつけておいた航空機に乗るため、空港ではないとあるロシアの平原に来ていた。その航空機に乗ると、そこには風斬氷華もいた。「ンだお前。自分で飛ンで帰れるだろ」「! ・・・え、えと、乗り遅れてしまって・・・それに一度、飛行機に乗ってみたくて・・・えへへ」妙に引っかかる言い方だったが、一方通行は気にとめなかった。「あの時は助けていただいてありがとうございました」「別に俺は何もしてねェよ」「いえ、あなたが来てくれなければ私も多分やられてたでしょうから」「俺が来ても大して差は無かったがなァ」「そんなことありませんよ、本当に感謝しています」
ちっ、と一方通行は舌打ちしつつ、風斬氷華が座っている席から少し離れた席へ座った。「結局、外部からの援助で勝てたってだけの話だ」「聞きました。上条くんと・・・アックア?さんが手伝ってくれたって」「けっ、三下の野郎・・・」「他にも英国の王女さんや、『傾国の女』って呼ばれてた人や・・・いろんな人が力をあわせて『神の力』に勝てたんですよ」「そしてあなたも」「ふン・・・」"みんなと力を合わせて勝った"、など昔の一方通行なら吐き気すら催したかもしれない。だが今は不思議と悪い気はしなかった。これも大戦中に成長した精神が、心が、そう思わせているのだろうか。「・・・・・・、見られ、ちゃっただろうなぁ・・・」「あン?」「私の姿、背中から羽根なんか生やしちゃって。 戦ってる時、色んな人が私を畏怖の目で見てた・・・」「俺も羽根生やしちゃってるンですけどォ」「えっ、あっ、す、すみません!」「何を今さら気にしてンだよ」「え?」「自分が化物じみた存在だってのを、だ。俺だってそうだ、化物は一人じゃねェ」「同じ化物がこの世に存在するって知っただけで、少しは気が紛れンだろ」
「・・・ありがとうございます」「(・・・なーにくだらねェこと言ってンだろォな、俺ァ)」しばしの沈黙。やがて一方通行がそれを破る。「で、まさかその三下までこの航空機に乗るってンじゃねェだろォな」「! あ・・・彼は先に空港から帰ったそうです、彼女と一緒に」「インデックスか」「・・・・・・はい・・・」心なしか、彼女がしょんぼりしているように見える。どうかしたのだろうか。いまいち彼女の心境がわからない一方通行だが、この話題はもう出さない方がいいのかもしれないと判断し、別の話題へと変える。「・・・しっかし、AIM拡散力場の集合体ねェ・・・こうしてみると普通の人間にしか見えねェがな」「えへへ・・・確かにそうかも知れないですけど、私の頭の中にはその・・・三角柱状の――――」途端に、風斬の表情が凍りついた。「あン?」
風斬「な・・・、え・・・!?ど、どうしてっ!?」一方通行「ンだよ? どうかしたのか」風斬「あ・・・ア・・・・・・」一方通行「・・・? なーンなーンでーすかァ?」風斬「う・・・う、ううぅぅ・・・後ろ・・・」ブルブル一方通行「はァ? っはは、なンだよそりゃァ。 もしかして俺をビビらせようとでもしてンのかァ?」ニタニタ風斬「ち、違・・・・・・ホントに・・・」ガクガク一方通行「ったくよォ・・・。 はいはい、付き合ってやンよ、お前そういうの好きなのかよ、意外だな。後ろになーにがあるってン――――」クルッガブリエル「efjvndsafk久々fhifncknm」一方通行「」
後ろを振り向くと、眼前に白ともつかない灰色ともつかない、奇妙な壁が視界に広がった。『神の力』、ガブリエルが一方通行の真後ろの座席に座り、顔をこちらの席に寄せていたのだ。一方通行がみたものは壁などではなく、ガブリエルの顔のどアップだった。「おおおおおおぉぉぉぉぉォォォォォォああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!」「きゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!」ホラー映画の演出どころの話ではない。一方通行は今まであげたことない恐怖一色に染められた悲鳴をあげていた。顔には目も鼻も口も無い、すべての器官を布の凹凸だけで表現した"それ"が、一方通行の顔のわずか三センチのとこまで接近していたのだ。並の人間なら心臓発作でそのまま天国へ旅立っていたかもしれない。ガブリエルの顔だとわかった瞬間、戦いの記憶がフラッシュバックされ、あの天使の恐怖が一方通行の頭に流れこんできた。「うおっ、どっ、あっ、あが、あああああァァァァァァァァァ!!!!!!!」「いやあああああああああああ!!!!!」二人は完全にパニクっていた。無理もない。すべての戦いが終わり、安堵した空気の中で何気ない平和な会話をしていた途端にあの顔なのだ。これで冷静でいられる人がいたら、一度病院でみてもらったほうがいい。だが一方通行のパニックはついに限度を超えたのか、突如として背中からあれが噴出した。「mlsdfmghndvmasdmlfjwbvlmv」「ちょ!?あ、一方通行さん!?」この世の全てを否定するような、黒々しい歪な翼が機内を覆う。そして数瞬も持たず航空機の天井が破壊される。完全に暴走状態に突入していた。ガブリエルはそれをふかふかした座席で眺めている。「sankdni黒翼jfeofvkam美nfifhk」「nfnkacnkasnhghweclasmcafkj」「お、落ち着いてくださ、きゃあ!? ひ、飛行機がぁぁ!!」風斬はとっさに航空機の外に避難した。その数秒後、航空機は完全に粉々になった。
一方通行と風斬氷華がいた場所は、空港ではない。ロシアのとある平原だ。その平原に炎が立ち上がっている。航空機の残骸が燃えていた。ここが空港なら今頃警察沙汰になっていただろう、人気のない平原だったのが幸いである。「fjsdofj航空機feihwk消失jgoepgjk」「はァ・・・はァ・・・はァ・・・」「はぁ・・・ふぅ・・・、お、落ち着きましたか?」二人は息を切らしながら航空機の残骸を見つめていた。ガブリエルは興味がわいたのか、しゃがみ込み航空機の残骸を指先でつんつんとつついている。あとからやってきた航空機のパイロットがロシア語でわめいていたが、それはあとで話をつけることにした。それよりも今は―――「・・・なンでこいつがここにいる」「あの時、確実に倒したはずなのに・・・まさかまだ存在していたなんて」「―――――」ガブリエルは相変わらず残骸をつついていた。パイロットが彼女を見て危険だから離れろと注意していたが、ガブリエルは聞く耳を持たない。というかこのパイロットはガブリエルを見て何か思うところはないのだろうか。「どういうことだ?フィアンマがなンらかの保険をかけていたってオチじゃァねェだろォな」「それは・・・考えにくいと思います、どうやら彼女、あのときのような力は持ってないみたいです」「わかンのか?」「完全に力が失われたわけではないみたいですね・・・50%ほど、でしょうか」「50%でも十分やべェンじゃねェのか」本来の半分ほどの力を失っている―――後方のアックアが施した封入術式の効果だろう。アックアは術式に成功しているということだ。だとしたら、儀式場の破壊を行った上条当麻がミスを?「それはねェだろォな。 右手で柱を破壊するだけだし」「ともかく、原因は何であれ『神の力』は今もこうして存在しています」「fhdfkfifk把握nfkknvvn」
ふと、ガブリエルが立ち上がりこちらを見てきた。とっさに身構える一方通行と風斬。パイロットの男は状況がつかめていないようだった。じりじりと、ガブリエルが歩み寄ってくる。「・・・・・・」「・・・・・・」緊張の糸がピンと張られる。今この瞬間、あの神話を再現したかのような激闘が再現されるかもしれなかった。と、風斬がそこで何かに気付く。「・・・あれ?」一方通行が横に目を向けると、風斬はキョトンとした表情でガブリエルを見つめていた。戦闘態勢は解除されていた。「!? 何やってやがる!!」「あの天使・・・いえ、彼女、殺意が無い・・・?」「なに・・・?」改めてガブリエルの方へ目を向ける一方通行。確かによく見ると、心なしかガブリエルは嬉しそうにこちらへ向かってきている・・・ように見えた。顔があれなので全く表情が掴めないのだが。「殺意どころか・・・敵意も無いように感じます」学園都市製の科学の天使とはいえ、同じ天使である風斬にはわかるのか、もう警戒を解いているようだった。ガブリエルが二人のすぐ近くまで来ると、彼女は一方通行の顔をじーっと見下ろす。子供ならそれだけで失禁しかねない行為だった。得体のしれない重圧が一方通行にのしかかる。そして、「・・・・・・っ」「―――――」ギュッと、抱きしめられた。
「ンな・・・っ!? ぐっ・・・・!!」「え? え?」「jskdvgvw再会cnkfi嬉々mfsdf,」意味が分からないノイズ混じりの言語で何かを口走っているガブリエル。しかしなんとなく、それは喜びを表している言葉のように聞こえる。風斬は頬を赤らめながらその様子を見ていた。パイロットの男は現状を把握したのか、やれやれと首を振っている。「はわわわ・・・こ、これはどういうことですか・・・・?」「~~~~~~~~~~~~~~~~っ!!!」「いったい何がどうなって・・・一方通行さん?」「っ!! ~~~っ!!!」一方通行が宙に浮く足をバタバタと動かしながら何かを訴えているようだが、彼の顔はガブリエルの胸に埋まっているためよく聞き取れない。風斬が耳を澄ましてみると、骨が軋んでいるような・・・ミシッ、ペキッといった音が聞こえてくる。「・・・!あ、一方通行さん!!」そう、アックアの封入術式によって半分ほど力を失っているとはいえ、彼女は本物の"大天使”なのだ。そんな天使の力でハグをされるとなると、当然電極チョーカーのスイッチを入れていない一方通行の身体が無事で済むハズがない。赤ん坊がゴリラにサバ折りをかけられているようなものだ。「あ、あの!彼、苦しいんじゃないですか!?」「jvdsgjink失敬gjdgknv」ようやく気付いたのか、ガブリエルは一方通行を抱きしめている腕を解く。一方通行は着地すると、膝から折れて倒れた。「だ、大丈夫ですか・・・?」「かはっ・・・げっほ・・・こ、殺すぞ・・・」よろよろと立ち上がる一方通行。立てるところからみると、背骨あたりは無事のようだ。怒りに染まった一方通行が電極チョーカーに手をやろうとしたとき、ガッ、とガブリエルにその手を掴まれた。「!?」「jfieajfkvnzd握手fsins,nfnf」「ぎゃあああああァァァァァァ!!!!!」今度はどうやら握手を求めてきたようだ。某喧嘩師のも真っ青の握力で一方通行の手を両手で握るガブリエル。そのまま喜びを表すかのようにブンブンと腕を上下に振った。一方通行が干したてのタオルのようにバッサバッサと宙を舞う。風斬はその光景をただ呆然と見つめるしかなかった。
結局、三人は飛んで帰ることにした。パイロットの男の話によると、代わりの航空機を用意するのは難しいそうだ。風斬「よっと・・・、うん、なんとか羽根は生やせました」ブゥンガブリエル「jgsogjmv飛翔ngdknkds準備gkk完了hksvnssf」ビキベキベキベキベキ一方通行「・・・・・・」ボロボロ風斬「あの・・・大丈夫ですか?」一方通行「大丈夫ですかじゃねェだろォが・・・肩脱臼したンだぞおい」風斬「ご、ごめんなさい・・・止めに入れなくて」一方通行「くっそ・・・ベクトル操って肩は入れたが、まだ頭が揺れてやがる・・・おェ」フラフラガブリエル「dkgdknn謝々fwkfkndlq」サスサス一方通行「触ンな」ガブリエル「―――――」ピト一方通行「くっつくなってェの」風斬「なんかずいぶん懐いちゃってますね」一方通行「どォなってやがンだァ?」ガブリエル「jfdkdknvdnkvmf」一方通行「何言ってンのかわかンねェよ」風斬「とりあえず一方通行さんとは離れたくないみたいですね」一方通行「意味がわからねェ」
風斬「もしかすると・・・うーん、でもそれだと原因がわからない」一方通行「あァ?」風斬「いえ、何でも無いです。 あれなんて言ったっけなぁ・・・」ボソッガブリエル「nsdghjd貴方nfsakfh翼nfkh現出fnefhjk」一方通行「そォいや俺ァどォやって帰るンだ」風斬「あの羽根が出せないのでしたら、ベクトル操作で飛べばいいんじゃないですか?」一方通行「俺の能力は三十分が限界だ。ロシアから日本まで持たねェよ」風斬「そうですか、・・・よーし、なら私に掴まっ」ガブリエル「―――――」トントン一方通行「あァ? なンだよその仕草は」風斬「あ、多分掴まってって言ってるんじゃないですか?」一方通行「・・・こいつに掴まって帰れ、と?」ガブリエル「jjfkgnnh歓迎fjfkdmvlam」一方通行「冗談にしても笑えねェ、それなら普通に空港まで行って帰るわ」風斬「でも、パスポートとか持ってきてるんですか? あなたは確か、電車でロシアまで来たって聞いてますけど」一方通行「ぐっ・・・」ガブリエル「―――――」トントン
一方通行「ンじゃお前に乗って帰る」風斬「私は構いませんけど・・・ほら」チラッガブリエル「―――――」ガッシャガッシャガッシャガッシャ風斬「ものすごい速度で彼女の頭の輪が動いてる・・・私に乗ったら怒っちゃうかもしれませんよ?」一方通行「クソッタレがァ・・・」一方通行「・・・クソッタレが」ガッガブリエル「///」風斬「(照れてるのかな・・・?顔があれだからよくわかんない・・・)」一方通行「ンじゃ、帰ろうぜ」風斬「はい。 あ」一方通行「どォした」風斬「私たち、音速以上のスピードで飛ぶんで気をつけてくださいね。 天使さん、よろしくお願いします」フワッガブリエル「jfogjkmv,vm了解mvsamvaj」フワッ一方通行「音速?いやちょっと待っ―――」轟ッ!!!!!!――――こうして一方通行、風斬氷華、ガブリエルの三人は学園都市へと(正確にはその第二十三学区付近へと)帰還した。一方通行は途中で気を失ってしまっていた。
そして第二十三学区で風斬からフラグ云々の話を聞いた五日後、つまり現在へと戻る。一方通行「はァ・・・どっかの三下じゃねェが、不幸だ」ガブリエル「―――――」キョロキョロ一方通行「騒ぎにならねェのは助かったが・・・よくこいつ学園都市に入れたな。 アレイスターの野郎は何してやがる」ガブリエル「―――――」クシュン ズッドォォォォン一方通行「くしゃみだけでコンクリ抉るようなやつと隣歩きたくねェ・・・」ウォォ!? キャアア!!一方通行「つかくしゃみとかするンだな天使も」ガブリエル「///」一方通行「あああ照れてるかどうかもよくわかンねェェェ」ガブリエル「fknksdnv貴方nfewfknc」一方通行「ン? もしかして呼ンだか?」ガブリエル「mfljobvm学園都市mfmkw」ガブリエル「ntkwgh様々mwjgk機器nfwkgwk」ガブリエル「mfgkgj興味nsdf深nfewfk」一方通行「会話がしてェ・・・」
一方通行「いやしかし実際どォするこの状況」「わー見て見て初春! なんかすごい格好の人がいるよ~! 写メ写メ」ピロリロリーン「ちょ、失礼ですよそんなことしちゃ! ・・・隣の白髪の人、どっかで・・・」ピロリロリーン一方通行「さっきからあンな感じで写メ撮られまくってるしよォ」ガブリエル「―――――」ピースピース一方通行「ピースなンざしてンじゃねェよお前もよォ・・・なンでそンな人間の仕草知ってンだよ」一方通行「ホント、どォすりゃいいンだ。 これ召喚したフィアンマはもう接触しようがねェし」一方通行「儀式場があったベツレヘムの星とかいう空中要塞も無くなってるしなァ」一方通行「あれが無くなったのにこいつがいるってこたァ、もうこいつを消滅させるには直接ボコボコにするしかねェってことだ」ガブリエル「mglewgj写jjkvjjo」一方通行「・・・でも敵意が無ェってンじゃこっちとしてもやりにくいンだよなァ」ガブリエル「fnw私vgghi空腹fkvnkrnkn」一方通行「そもそもこいつは何で俺に着いてきてンだろォか」
ガブリエル「nkwnfekwgn空腹nfkwenwehgk」一方通行「フラグ・・・は無ェ。 まずありえねェ、ンなもン立てた覚えがまず無ェ」ガブリエル「gknkfs空腹nmfknf」一方通行「だとすると・・・他には何だ?復讐?だったらロシアから帰るときに殺ってるはずだ、まァ返り討ちにしてやるが」ガブリエル「cnkngk空腹mfwegjk」一方通行「何か他に思い当たるよォなこと・・・なンかあるかァ?そもそもこいつとの関わりが余り無ェ。クソガキ関連なら別だが」ガブリエル「mflweg空腹mflefj」一方通行「まァこいつも俺に攻撃してくる気は(風斬曰く)無ェらしいし、とりあえずは現状維持で問題ねェんだが」ガブリエル「nkwgek空腹nwegk」一方通行「その現状維持が嫌すぎるンだよなァ、何でこいつと一緒なンだか」ハァガブリエル「―――――」
――瞬間、学園都市に突如「夜」が訪れた。
学園都市がざわめく。先程まで広がっていた快晴の青空が、気がつけば漆黒に染まっていた。時刻は正午を過ぎた頃である。テレビではあのお馴染みのお昼番組でサングラスがトークをしている時間帯だ。明らかに、異常事態だった。「なン・・・え!?」一方通行の背中にぞぞぞぞぞぞぞっ!!と、恐怖が巡る。この異常事態を、自分はロシアで目撃したことがある。気がつけばガブリエルが少し離れた場所で六メートルほど浮いていた。その背中には、―――水晶のような、孔雀のような、不可思議な翼が生えていた。ロシアでガブリエルと戦闘を行ったとき、そしてロシアから風斬氷華と学園都市へ帰還する際にも見たあの翼。短いものは一メートル以下、長いものは百メートル以上。それらの翼が『彼女』の背中から不均一に生えていた。「ちょ、おい!! てめェ何してやがンだァ!!?」聞こえているのかどうかもわからない。水の天使は空に手をやった。「fmmf範msl・・・・・・mwgm設定」人間にも所々は聞き取れるような言葉を水の天使は口にする。(ま、ず――)「投mkb準備・・・nfkgnk完了」夜空の星が瞬いた。あれだ、あれが来る。「命令名(コマンド)『一掃』――――投」「やめろォ!!!」なりふり構わず、一方通行は叫んだ。『一掃』は、実行されなかった。
学園都市の空に再び青空が戻る。周りの学生たちは何事だったのかと未だに騒いでいた。一方通行たちに向かう視線が、よりいっそう多くなる。一方通行はベクトル変換能力を使用し、ガブリエルを連れて空間移動(テレポート)したかようにその場から逃げていた。「はァ・・・ぜェ・・・、寿命が縮ンだぞおいィ・・・」「―――――」「ちっ・・・職質されたら『神龍を呼んでましたァ』でごまかすしかねェか」まだ冷静になっていないのか、訳の分からないことを口走る一方通行。そしてひと息つくと、事の発端である水の天使を睨んだ。「てンめェ・・・今のはどういうつもりだ? 学園都市を滅ぼすつもりかよ!?」「否定。」「違うってのかァ!? ンじゃ今のは何だったンだよォ!!」「話。拝聴。要求。」「話を・・・聞けってのか?」「―――――」「・・・納得のいく説明を頼むぜェ、天使さンよォ」
ガブリエル「私。空腹。食事。要求。」一方通行「・・・?」ガブリエル「貴方。要求。食事。要求。私。空腹。」一方通行「(日本語覚えたてのタイ人みてェな喋り方すンじゃねェよ・・・)」ガブリエル「貴方。無視。注意。nkrejh惹nmrle為」一方通行「あ、やばいやばい、ノイズ混じってきた」ガブリエル「mlwegj実行nmerkg」一方通行「・・・・・・。 ・・・・・・要訳すっとォ」一方通行「『私はお腹が空いてきたのでェ、どこかで食事を取ろうと俺に頼ンでみたけどォ、俺が全っ然話聞いてないンでェ、俺の注意を惹くためにィ、お星様落としちゃおうとメルヘンチックなアピールかまそうとしてましたァ』」一方通行「こンな感じですかァ?」ガブリエル「///」一方通行「規模がデカすぎンだろォがァァァァァァァ!!!!!!!普通に(手加減しながら)肩叩くとかして呼べよォォォォ!!!!」
一方通行「ちょっと話聞いてなかったくらいで星落とされてちゃァ地球が持たねェンだよォォォ!!!普通に考えてわかンねェかァ!?」ガブリエル「―――――」スッ一方通行「あン? どこに指さしてン・・・」『ドジっ子アピールで彼を落としちゃえ☆ 天使でもわかるドジっ子になるための20001の方法』\870-一方通行「・・・・・・」ガブリエル「///」一方通行「ドジっ子の域超えてんだろォがァァァァァァァ!!!」ガブリエル「//////」モジモジ一方通行「いや可愛くねェンだよそンな指動かしてもよォ!!!普通の女とかなら赤面して俯いてはにかみながらやりゃァちったァ可愛く見えるンだろうけどなァ、お前無表情ってレベルじゃねェだろォがよ!!!」ガブリエル「―――――」パラパラ一方通行「ンで立ち読みすンなよ!!!何でそンな人間くせェ行動すンだよお前はァ!!!」一方通行「はァ・・・叫びすぎて喉からっからだわ・・・。つかなンだよこの本、天使でもわかるドジっ子になるための20001の方法って・・・。MNW文庫出版・・・聞いたこともねェ」――その20000・彼の股間にコーヒー(液体ならなんでもOK!クリームだと尚良)をぶっかけて、「いっけな~い☆」な空気を出しつつ股間にタッチ!――ガブリエル「―――――」コポコポコポ一方通行「水を纏うな水を」
一方通行「とにかく・・・腹が減ってンだな?」グゥゥ~一方通行「って・・・俺も減ってきたな。 朝から何にも食ってねェし・・・あァ~いちいち鳴るンじゃねェよ///」グゥゥゥ~ガブリエル「―――――」ガクガクガクガク一方通行「笑ってンの!? 笑ってンのそれ!? 無表情だから怖ェよ!! 全身ガクガク震わせてンじゃねェ!!!」ガブリエル「―――――」ピタ一方通行「急に止まるなよ・・・もうヤダこの天使」一方通行「さてと・・・ちょいと離れたところのほうがいいだろ。すると・・・いつものファミレスだな。 構わねェな?」ガブリエル「―――――」コクン一方通行「あ、やっとわかりやすい意思表示しやがった。 ンじゃ行きますかァ」ガブリエル「mwelgWKTKwdkfnf」一方通行「え?」ガブリエル「―――――」
――いつものファミレス一方通行「こいつ入れてくれンのかなァ」カランカランウェイトレス「いらっしゃいま・・・せー♪(あ、いつものうさぎさんだ、久々に来たなー)」一方通行「(よく訓練されてやがる・・・ってこいつはいつものウェイトレスじゃねェか。俺が連れてくる変な客(クソガキとか)にゃァもう慣れっこですってかァ)」ウンザリ一方通行「二人だ」ウェイトレス「かしこまりました! お席へご案内しまーす♪」ガブリエル「―――――」ゴンッウェイトレス「ッププ・・・!!(頭ぶつけてるー!背が高すぎて頭ぶつけてるよこの人(?)ー!)」プルプルガブリエル「hrioghnk不覚nwgknofj」サスサス一方通行「・・・・・・(周りの視線が半端ねェ・・・昼の客が多い時間帯なのが余計に・・・)」ウェイトレス「・・・・・・ッププ」プルプル一方通行「おい」スッウェイトレス「あ、も、申し訳ありません! こちらのお席で――ひゃっ!?」一方通行「頼むからこいつの前では笑うなよ、こいつが不機嫌になったらまた『夜』が来る」ボソッウェイトレス「(か、顔が近いよ顔が・・・///) 夜・・・?た、大変失礼しました」ボソッガブリエル「―――――」イラッ
ウェイトレス「ご注文がお決まりになりましたら、そちらのボタンを押してください」一方通行「あァ」ガブリエル「nwkgh不可解nwrgjk」ピンポーンピンポーンピンポーンピンポーン一方通行「連打してンじゃねェェェェェェェ!!!! あ、すまねェ、もう行っていいぞ」ウェイトレス「かしこまりププッました・・・」タタタッ一方通行「ったく・・・ほら、こっから食いてェもン選べ」スッガブリエル「nkebk献立ngkre」ジーッ一方通行「今さらだけどお前、食事する必要とかあンのか?天使も食わなきゃ餓死するってンじゃァ夢ぶち壊しだろォ」ガブリエル「ngker興味nkrg本位nmlerjh」一方通行「すまン、やっぱ何言ってンのか全然わかンねェ」ガブリエル「―――――」パラ一方通行「・・・やっぱ個室とかある店にすりゃよかったなァ。 いくらなンでも視線が凄まじすぎる」「うっわ、ほら見てみぃあれ! ごっつ頭でかぁ! ラッパみたいになってるやん」「貴様! 人(?)に指を指すなど失礼だろうが!」ビシッ一方通行「はァ・・・」
ガブリエル「―――――」スッ一方通行「ン、決まったのか、つか自分で決められるンだな・・・さすがにバカにしすぎか」――和牛ステーキセット \1,280- ――一方通行「・・・いや別にいいけどよォ、普通のもン頼むなァお前・・・中身人間なンじゃねェの」ガブリエル「nkgmllds常識的nfkfngkng知識nkwegl右方ngkgnwk伝達fmelwm」一方通行「だァからわかンねェっつゥの・・・俺も同じのでいいや、おら、押せよスイッチ」ガブリエル「―――――」ピンポーンピンポーンピンポーンピンポーン一方通行「やると思った」ウェイトレス「お待たせしましたー、ご注文をどうぞ」プルプル一方通行「(まだ笑い堪えてやがる・・・) 和牛ステーキセット、2つ」ウェイトレス「ご飯とスープはどちらにしましょうか?」ピッ ピピッ一方通行「俺はご飯、お前は?」ガブリエル「ngrjkw質問nfwkg意図ngjknj;ad不明nfkwg」ウェイトレス「え?」ガブリエル「nvdvkeihecmlasfjojvhbihfjsk」一方通行「・・・・・・ご飯2つで」ウェイトレス「かしこまりました。 ・・・ふふ、外人さんですか?」一方通行「人外だァ」ウェイトレス「?」
一方通行「・・・とりあえずメシ食ったら風斬でも探してみっかァ」ガブリエル「mdfkqfj待機nrigjlrmgl」一方通行「あいつAIM拡散力場の集合体、だったよなァ。 今呼べば来ンのかな」一方通行「・・・風斬、風斬。 聞こえてたら出て来い」ボソボソッ一方通行「・・・・・・やっぱ無理があるか」ガブリエル「mfejgskdmvlm」一方通行「ノイズが耳障りだからあンま喋ンな」ガブリエル「―――――」コポポポ一方通行「お冷で遊ンでンじゃねェよ」一方通行「・・・このタイミングで暗部からの仕事の連絡とかあったらどうすりゃいいンだ」一方通行「まァ最近は仕事も無ェし、心配いらねェか」ガブリエル「―――――」フキフキ一方通行「おしぼりで顔を拭くな。 おっさンかお前は」
――15分後
ウェイトレス「大変お待たせしました、和牛ステーキ定食でございます。 鉄板にご注意ください」一方通行「どォも」ガブリエル「mfwlegjo待望mdlfjol」ウェイトレス「ごゆっくりどうぞー♪」スタスタガブリエル「fmwelj合掌newkg」スッ一方通行「あン? 手を合わせていただきます、ってかァ? クソガキみてェなことしやがっ―――」ガブリエル「fnwkeg合掌mdfwlqfj」――パンッ力加減を間違えたのか、ガブリエルが合掌した瞬間店内のガラスが全て吹き飛んだ。一方通行が電極チョーカーのスイッチを切り替えるのが数瞬遅ければ、彼の鼓膜が破れていたかもしれない。更にベクトル変換能力を駆使し、大量のガラス片からすべての客を守ったあと、代金を置き、ガブリエルを連れて(ステーキはきちんと持って)店を脱出した。この間わずかニ秒。外からの襲撃だと勘違いした店長は、警備員へ連絡を入れていた。一方通行とガブリエルは、路地裏での食事を余儀なくされた。一方通行「クソッタレ・・・メシもゆっくり食えねェのかよ・・・」ムシャムシャガブリエル「nwfeklg美味nmfwegk」ムシャムシャ
一方通行「さて、皿もこっそり返したし・・・どォすっかねェ」ガブリエル「mrjgrdml満足mclwejr」ケプ一方通行「つーかお前、あらゆる行動の力加減は今後きちンと調節しろ、わかったな?」ガブリエル「mvrejkbm了承mlwegjog」ムギュ一方通行「抱きつくなっつゥの」ゲシ風斬「あ。 一方通行さん、それに天使さんも」
一方通行「おォ、お前探したぞ」ガブリエル「mdfwfjKAZAKIRInwegjo」ガシャガシャガシャ風斬「どうですか? その後は」一方通行「はっ、平和そのものだぜェ。 たった今も、ファミレスを一つ吹き飛ばしてきたとこだ」風斬「あ、あはは・・・現状では放置されてるとはいえ、あまり目立った行動はしないほうがいいですよ?」一方通行「俺じゃなくてこいつに言えってェの」ガブリエル「―――――」一方通行「お前、今ヒマか?」風斬「基本的に私は用事とか無いですよ」一方通行「三下やインデックスとかと遊ンだりしねェのか」風斬「あ、あはは・・・・・・とにかく今は暇です」一方通行「(・・・・・・?) まァいい、じゃついでにお前も一緒に来い。 こいつと二人きりじゃ息が詰まる」ガブリエル「―――――」風斬「い、いいんですか? 彼女は――」一方通行「あ? いいンだよ、お前の言うフラグだのなンだのは絶対あり得ねェンだから」風斬「わ、わかりました。 じゃあお言葉に甘えて・・・」チラッガブリエル「―――――」風斬「(やっぱり怒ってる・・・・・・かな?)」一方通行「とりあえず地下街にでも行くかァ」
―――第七学区・地下街一方通行「さて・・・やってきたはいいが、どォするかねェ」ガブリエル「mkdgk興味mwejg深々fkfkn」キョロキョロ風斬「・・・・・・」一方通行「ン? どォした、何か元気無ェなお前」風斬「いえ・・・、地下街って、その、あまりいい思い出が無いというか」一方通行「なンかあったのか」風斬「結構前なんですけど、ここで魔術師に襲撃されたことがありまして・・・」アハハ一方通行「そいつはすまねェ、気遣いが足りなかったな、場所変えよォか?」風斬「いえ!いいんです、そのせいでろくに地下街を歩き回れなかったっていうのもありますし、もっとここを見て回りたいんです」風斬「それに今なら例え魔術師の襲撃があったって、平気じゃないですか」一方通行「?」風斬「あなたや・・・それに本物の天使さんがいるんですよ。 これほど心強い味方もいません」ニコッ一方通行「違い無ェ、天使級3人が固まって 行動してるってンだからなァ」クカカッ一方通行「・・・・・・今なら俺達で世界を征服出来そうだぜェ」ニタァ風斬「えぇ!?」ガブリエル「mfkwegj御意nfkweg」ビキベキキキ一方通行「冗談だおい!! 冗談だから羽根を収めろォ!!!」ガブリエル「fnqijgmb私mfwq冗談nkegj」ドンッ一方通行「ごっ・・・、だから・・・肘で突付く・・・な・・・」風斬「"今のも私なりのジョーク、言わせないで恥ずかしい"って言ってるんだと思います」ニコッ一方通行「お前テキトーに通訳してるだろ?」ゲホッ
一方通行「お前はメシ食ったのかよ?」風斬「いえ、というか基本的に私は食事をとる必要がないので・・・・・・」一方通行「あァ、そォいやそォだったな」一方通行「お、すき焼き屋があるじゃねェか。 食いてェな・・・・・・」ガブリエル「grjgkfm屋台mfgmkwrjg」トントン一方通行「あン? ひよこまんじゅう・・・?」風斬「あのお店のひよこまんじゅう、可愛いですね」一方通行「食うか?」風斬「え、あ、でも、いいんですか?」アセアセ一方通行「構わねェよ、あンぐらい」風斬「あ、ありがとうございます」ガブリエル「fnkasfj私mfwe要求mgkjg」ユビサシ一方通行「よく食うなお前は・・・・・・しゃーねェ、お前にも買ってやンよ」ガブリエル「fkewfjekw嬉々mlwf」ガバッ一方通行「抱きつくなよ」ガブリエル「―――――」シュン
風斬「うん、美味しいです」ムグムグガブリエル「jfaejfiwej同意cvkgkk」ガツガツ一方通行「しっかし地下街だと余計に目立つなァ俺ら・・・」風斬「ちょっと恥ずかしいですよね・・・今さらですけど///」カァァガブリエル「///」風斬「あはは、天使さんも照れてますね」一方通行「何でわかるンだ・・・」ガブリエル「―――――」パラパラ風斬「あれ? 天使さん、何を読んでるんですか? ・・・女性向けのファッション雑誌?」一方通行「いや待てお前それどっから持ってきた」オキャクサーン!! オカネオカネ!!一方通行「てンめェ・・・天使が万引きって、夢ぶち壊しってレベルじゃねェぞクソがァ!!!」ダッ風斬「お店にある品物は、お金を払わないとダメなんですよ? (変なところの知識だけは豊富なのに・・・)」ガブリエル「―――――」風斬「(うぅ・・・やっぱり私、邪魔だったかなぁ)」チィ スマネェナ ホントタノムヨ・・・テイウカナニアレ ロボット?一方通行「はァ・・・こいつといるとヒマにならねェ」タッ風斬「あ、おかえりなさい。 天使さん、ファッションに興味があるんですか?」ガブリエル「fnmkh衣服fkegh要求mfkegnk」コクリ一方通行「こいつまさか・・・服が欲しいなンて言い出してンじゃねェだろォな」風斬「そのまさかのようです・・・」アハハガブリエル「ieghiek貴方fnmekf選択nfekg」///風斬「一方通行さんに選んで欲しい・・・って言ってるのかな?」一方通行「めまいがしてきたぜェ・・・」クラッ
―――第七学区・セブンスミスト一方通行「まァ服とかアクセサリーってなるとこの店になるよなァ、この辺だと」ガブリエル「nmewkgh壮観nfwkfnkv」キョロキョロ風斬「わぁぁ・・・凄いですね」パァァ一方通行「店員さーン」店員「いらっしゃいませ、ってうわぁ・・・(でかっ!このラッパ頭の人(?)でかぁ!!)」ビクゥ一方通行「(このリアクションも慣れてきたな・・・) こいつのサイズに合う服とかってあるか?」店員「身長は高いですが、スリムな方のようですし、なんとか見つかるかもしれません」一方通行「頼めるか?」店員「少々お待ちくださいませ」タッ
一方通行「あいよ・・・・・・しっかしお前も服とか着てみたいと思うンだなァ」ガブリエル「///」風斬「女の子なんですから、ファッションに憧れるのも無理ないですよ」一方通行「お前はこいつを女の子として見れるのか・・・さすが天使、格が違うぜ・・・」一方通行「つかお前、この白い布が既に服なンじゃねェのか?」ガブリエル「fnewg黙秘fnkqgke」一方通行「違うってェのか? じゃあお前――」一方通行「今は全裸ってことか?」ガブリエル「―――――」ドスッ一方通行「ン?――――」風斬「えっ」
気がつくと、一方通行を含む周りの時間が、全てスローモーションになっていた。「―――――?」突然の出来事に目を見開くしかない一方通行。目の前にいるガブリエルは一方通行から少し顔を背けていた。風斬の方はというと、キョトンという表現がぴったりな表情をしており、やはり何が起きたのかわからないでいるようだ。ズッと、胸に妙な圧迫感を覚える。自分の胸に目をやろうとしたが、やはりその動作もスローで行われるためなかなか視界に胸が映らない。そしてその間に、一方通行はこの現象について考えていた。「(―――これ、どっかで)」どこかで味わったことのある感覚。一方通行はこのスローモーション現象を何度か体験したことがあると確信する。「(―――どこだ、いつ、どこで)」胸の圧迫感が、徐々に強くなっていっている。そしてようやく、一方通行の視界に自分の胸が映った。――――何者かの手が、胸にめり込んでいた。
正確にはめり込みつつある、が正しいだろう。これもスローで行われているのか、非常にゆったりと一方通行の胸にその"手"が沈み込んでくる。ただし。 その手は自分自身の手ではない。白ともつかない、灰色ともつかない、曖昧な色をした手。一方通行はつい数瞬前まで、その色を見ている。「―――(天使)」そう、ガブリエルの手だった。掌底、といえば伝わるだろうか。手のひらでドンッ、と押しているような形。その手が胸に沈み込んでいるのだ。そのまま胸を貫かれるかと思ったがそうはならず、これまた徐々に一方通行の胸から水の天使の掌が離れていく。ガブリエルに小突かれた、と。一方通行は理解する。「――――(思い出した、このスローモーションみてェな感覚は)」木原数多と戦った時の。垣根帝督と殺しあった時の。エイワスに立ち向かった時の。「――――(あれだ、死ぬ寸前の時の―――)」理解したときにはもう遅かった。一方通行は第七学区の空を舞っていた。
『今は全裸ってことか?』一方通行が何の前置きもなくさらっと放ったそのデリカシーに欠ける言葉は、ガブリエルの羞恥心を刺激するには十分だった。思わず一方通行の身体をトンッと叩いてしまう。今までもそれを思わせるような仕草はあったが、これで水を司る大天使にも羞恥心というものがあるということが確定した。思わずトンッと叩いてしまったとは言うが、彼女は『天使』なのだ。後方のアックアによって封入術式を施され、本来の半分ほどの力を失ったとはいえ、『神の力』なのに変わりはない。加えて、あまりに突然の発言に驚いてしまったため手加減するのを忘れてしまった。一方通行の身体が紙くずのように吹き飛び、セブンスミストの壁を貫き、第七学区の空へ放り出された。直径三メートルほどの穴が壁に空いている。「―――――」「あ、え?」風斬氷華は現状を把握できないでいた。が、すぐに理解する。ゴトッと、何かが落ちる音がした。一方通行が持っていた杖だ。持ち主である一方通行はいない。外に吹き飛ばされている。ガブリエル的には、今のは『も、もう! 貴方ったら、女の子に向かって"お前は今全裸なのか"って・・・ デリカシーがないにもほどがあるぞっ☆プンプン!』と、こんな軽いテンションでえいっ☆と一方通行を小突いただけだったのだが、大天使に小突かれてはたまったものではない。彼女はしばらく掌底を突き出したポーズで固まっていると、暗い面持ちでこう呟いた。「fnkegiwnv,不覚nvghkw謝罪mfwelgj」
「ごっ、がっ、あァァァァァァァァァァァァァああああああああああ!!!!!!!!」地面に激突する寸前に電極チョーカーのスイッチを入れたことにより、致命傷は免れた一方通行。だがガブリエルの掌底はあまりにも素早く、『反射』は間に合わなかった。胸に激痛が走る。穴が空いていない方がおかしいと思える攻撃力だったが、幸いにも一方通行の肺はまだ皮膚の内側に収められている。一方通行はベクトルを操作し、溜まっていた血液を口から吐き出す。そして穴の空いた三階の壁へありったけの憤怒を込めた目で睨むと、「・・・・・・上っ等だぜェあのクソ天使。 そんなに構ってほしけりゃ目一杯『遊んで』やンよォ!!!」そう言い放ち、ミサイルのような速度でガブリエルのいる場所へと戻っていった。一方通行「ガァァァァァァァブリエルゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!!!!!!!!!!!」ズッドォォォォンガブリエル「―――――」ションボリ風斬「ひいぃっ! て、天使さん、落ち込んでないで早く謝って~~っ」ガブリエル「fmkeh謝―――」一方通行「風穴空けたるァァァァァァ!!!受け止めてみろよォォォォォォ!!!」ドンッガブリエル「―――――」ピクン 『風穴空けたるァァァァァァ!!!受け止めてみろよォォォォォォ!!!』 『受け止めてみろよォォォォォォ!!!』 『(俺の愛を)受け止めてみろよォォォォォォ!!!』ガブリエル「―――――」 『俺の、お前に対する、目一杯の愛を!! 受け止めてみろよォォォォォォ!!!』ガブリエル「―――――」パァァガブリエル「vmlgmc歓迎vmsjgke」バッ
一方通行「!!? (ンだァ? 両腕なんて広げやがって・・・・・・かかってこいってかァ!?)」一方通行「ぎゃっはァァァァァ最っっ高ォォォォォォォ!!!!!!!!!」ズッ ゴォォォ店員「(白い髪の子が・・・・・・消えた?)」風斬「!! 店内で音速なんて出したら――――」一方通行「死ねェっ!!!」ドゴォ ムニュ一方通行「(!? ムニュ?)」ガブリエル「―――――」ガッ ガガガガガガガッ風斬「お、おおぉ・・・・・・胸で受け止めた」グッ店長「え?」M7クラスの台風が来たかのように、品物という品物が舞い上がり、セブンスミストの柱がギチギチと震える。ガブリエルが一方通行を受け止めたのはいいものの、既に店内は大惨事となっていた。いつの間にか駆けつけていた店長の叫び声が響き渡る。店長「うわああああああああ店がぁぁぁぁぁぁああああああ!!!!!」グラグラ
店員「ひぃぃ! て、店内中に亀裂が・・・・・・」ビシビシビキ一方通行「むがっ・・・・・・むぐっ・・・・・・ (クッソがァ!! 相変わらず無駄にでけェ胸しやがって・・・・・・!!)」グググガブリエル「nohbdkr捕獲bodruig」ガシッ一方通行「(! ヤバい、ロックされた!?)」風斬「は、ハグですか? あのサバ折りのようなハグを!?」ドキドキ店長「いやあんた何興奮してんのぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!?」ガブリエル「mgleg体勢vsdfj維持opjgmweg不可fnken」グラァ一方通行「ッ!?」フワッ風斬「後方への反り投げ!? まさか・・・・・・」ズッドォォォォォォォォォォォォォォォォン!!!!!!!!!!風斬「ジャ、ジャーマンスープレックス・・・・・・」店長「お、お客様ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」今の衝撃でセブンスミストの崩壊は確約された。
一方通行「(やべェ!! このままじゃ無関係の客共にまで被害が・・・・・・!!)」一方通行「(ベクトル変換全開ィィィィィィ!!!)」ギュイイイイイイン店員「ゆ、床が崩れ・・・・・・きゃああっ!?」ガラガラ店長「こ・・・・・・このビルはもう持たんぞ、避難を!!」風斬「あ、店員さん、私に掴まってください」ブオン店員「は・・・・・・羽根・・・・・・? どんな能力なの・・・・・・?」ガシッ店長「(夢に決まってる夢に決まってる夢に決まってる夢に決まってる)」ガシッ一方通行「(これでコンクリの雨が無関係の人間に向かう事ァ無ェだろ・・・・・・あ?)」ガブリエル「―――――」コポポポポ一方通行「客が水に覆われて運ばれてる・・・・・・? お前がやってンのか!?」ガブリエル「fmegm他人yiuiknbf無関係nfkwegnk」バサッ バサッ一方通行「ぎゃは! いいねェいいねェ最っ高だねェ!! これで心置きなく続きがヤれるって訳だァ!!!」ドンッガブリエル「mvgjewg.,愛mlmgojg,m」ガバッ一方通行「おォォォォォォォォォォォォォォおおおおおおおおおおおおおお!!!!!」風斬「手に汗握る攻防ですよこれは・・・・・・!!」ググッ店長「この子どうしちゃったの」店員「セブンスミストが・・・・・・崩壊していく」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・・・・・・・・・・ズウゥン・・・・・・・・・・・・
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