腕を胸に添え、美琴は涙目で壁に背中をつける。「なぁお前ら? こいつの判決は何がいいと思う?」「死刑に決まってるだろ」「当たり前だ。死ねよ」「目障りだし、鬱陶しいし、死ぬ以外に道は無いだろ」「そうだ、死ね!」「そうだそうだ!!」「死ね!!」「「死ね!!」」「「「死ーね!!」」」「「「「死ーね!! 死ーね!!」」」」「「「「「死ーね!!! 死ーね!!! 死ーね!!!」」」」」「「「「「「死ーね!!! 死ーね!!! 死ーね!!! 死ーね!!!」」」」」」1人が唱えると、全員もそれに倣うように叫び始めた。狭い路地裏は、美琴に対する「死ね」コールの合唱で埋まっていった。「「「「「「「死ーね!!! 死ーね!!! 死ーね!!! 死ーね!!! 死ーね!!! 死ーね!!! 死ーね!!!」」」」」」」美琴「……………………」美琴は胸中に思う。これが、自分の結末だったのか、と。美琴「(……そうだよね……10031人もの妹を見殺しにした私に……幸せになる権利なんて無い……そして自分で死ぬことも出来なかった私に……自分の顛末を選ぶ権利も無い………)」「「「「「「「死ーね!!! 死ーね!!! 死ーね!!! 死ーね!!! 死ーね!!! 死ーね!!! 死ーね!!!」」」」」」」狂気に包まれた合唱を周囲180度から受け、美琴はもう完全に弱気になっていた。もう、能力を使うなどということすらしたくなかった。ただ今は、目前に迫った暴力・蹂躙・死をひたすら待つだけだった。
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