第3話 傭兵カルタス


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今日探索に行こうと決めているエリアは手強いモンスターが出る恐れがあるらしい。
私は「ワイルド・ギース」にて護衛を募る事にした。
ワイルド・ギースとはアンカーの町にある酒場で冒険者達が集う。女主人スフィーダはこの街の顔役の1人で冒険者達に仕事の斡旋や仲介を行っている。
首尾よく1人の冒険者を紹介してもらい、契約が完了した。
名前は・・・・・。
「カルタス・ボーマンです。今日はよろしくお願いします先生!」
・・・・・・・・・・・・・・・
中々個性的な容姿をした男だ。
しかし人の見た目について云々言うつもりは私にはない。
見れば背負ったバトルアックスも中々に使い込まれた様子。
護衛として腕が立つのであれば何も言う事はないのだ。
早速準備を整え、カルタスと共に町を出る。
目的地の岩場までは半日程の旅になる。今日は野営になるだろう。
平原を行く途中、クビナガスギザルに遭遇する。
相変わらずグッタリしとるな・・・・どれバナナでもまたやってみようか。
その時である。
「・・・・・先生! 危ない!!」
突然叫び声をあげカルタスがバトルアックスを構えて私を庇うように前に立った。
何? 何か危険なモンスターでもいたというのか・・・・。
見渡せど我々とクビナガスギザルの他に動物らしき生き物は確認できない。
「うおおおおおおおおおっっ!!!」
勇ましい雄叫びと共にカルタスがクビナガスギザルに突進する。
えええええええそいつは割と無害な生物だぞ!
何故わざわざ交戦する!?
「・・・・・ぐはぁっ!!」
あ、負けた。
あっさり負けた。
仕方なく私は荷物からフェニックスの羽を取り出した。
「・・・・・すいません。不覚をとりました」
起き上がったカルタスはばつが悪そうにしている。
私は何故彼が猿と交戦したのかたずねてみた。
「いや、だってアイツ、首が長いじゃないですか・・・・」
鼻がデカい男が何を言うか。
容姿に突出した部分があるもの同士仲良くして欲しいものだ。
「下からの攻撃に弱いんですよ自分。鼻で見えないもんで・・・・」
しかもウィークポイントだった。
でも今猿別に下から攻撃してなかったぞ私が見る限りでは。
ま、まあ仕方が無い。
気を取り直して再度移動を開始する。

それから少し進んだ所でカルタスが何かを見つけたようだ。
「お、先生なんですかねあの石像は」
・・・・む!! いかんあの石像は!!
私は彼に待てと叫んだ。しかし全ては遅すぎた。
「しゃーんなろ!!!!!」
「・・・・・・・へぶあっっっ!!!!!」
石像にビンタ(殴打か?)を食らったカルタスが吹き飛ばされて地面を転がる。また完全に昏倒しているようだ。
「迷わずいけよーいけばわかるさー」
やかましい迷わずお前にいった男が白目むいとるわい。

結局こんな調子で事あるごとにカルタスが倒れるので、私は目的に辿り着く前にフェニックスの羽を使い果たし気絶した彼を引きずるようにして町へと引き返す事になった。
「・・・・すいません先生・・・・下からの攻撃には弱くて・・・・」
いや、今日君1回も下から攻撃されてないから。

~探検家ウィリアム・バーンハルトの手記より~