病室の窓を染める茜色
 ほほえむひとの赤く腫らした目
  大丈夫よ と
遠く鳴り響く崩壊の調べ
愛は漆黒の闇に葬られ
幼子は無垢に遊ぶ

水呑みをゆっくりと唇にあて
ほほえむひとの絶望が溢れ出し
石になった涙が砕け始める
 茜色の武蔵野の窓

至る病
 青春の終わり

乾いた風が吹き抜ける武蔵野の
 遠く崩れるように鳴り響く調べを確かに聴きながら
幼子を抱き寄せたまま
茜に染まる予感の
 その日
     を 待つ