花の香を嗅ぐほどに
憂鬱

春のヌルさ
大柄なあなた

どもりながら歌う
馨しき
夜気を忍ばせ
惑わすのは
死床

淵にこそ
相応しい
かの心だと
固く閉じられた
優しき扉

強引にこじ開けようというのだ
ただ
弱々しいだけの心を
それは
死をもたらす微笑みの訪問者
肩口に光る刃は
見えている
叩くな
この











最終更新:2015年01月19日 15:33