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老人の悔いは
記憶の鍵を隠してる
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愛した女たち
私は老いたのだから
女たちも
当然に老いたのだ
いつまで沈黙するのか
失った言葉で
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おお! と
美晴
韃靼という夢想
海原万里越えて
おお! と・・・
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天空に月を見ない
君の仰ぐ目
映るのは
予感という
幾年月
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月の出ていない天空を
仰いだ君の目に
映っている
予感のような
幾年月
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隠れた太陽を求める
灰色の夏
便器を染めた
赤色
夏休み
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無念あり
女
生まれし子に
遺した
ピンクの靴下
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敬愛する父は
どこにも・・・
暴力と世間体が殺す
女の憧れを
殺す
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邪宗門を
くぐれば見えるか
甘の原 ■あまのはら
コツコツと
右回りの未来
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太陽が隠れたままの
薄暗い夏
忘れてはいない
血の色に染まった
泥の日々
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生まれてくる子が
女の子だと予感して
揃えたピンクの服
笑う赤子に逢わずに逝った無念
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敬愛する「父」
というものを持てなかった
何ひとつ通わない 暴力という名の
一方通行な言葉
の 悲しさ
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最終更新:2013年01月12日 20:53