第三話 部活と後輩と憧れのあの人


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そういえば言ってなかったな
俺、古林御陵は軽音楽部に入部している

入部している、というより綾に引きずり込まれたという感じか。
どうやらアニメの影響らしい、ひらがな4文字の罠だな。

で、妙に埃っぽいこの部屋は軽音楽部の部室
3年生5人に2年が俺と綾と椋、さぁさぁ頑張って1年生を集めなければ。
このままじゃ3年生が卒業してしまうとバンドもままならない

言い忘れていたが俺はギターパートを担当している
…昔、親戚の家で練習しておいてよかった。

まぁしかし、今は…それどころではないのも事実。
何とかして美紀さんの誤解を解かねば…

「どうしたものか…」
「どうしたんスか?センパイ?」

俺の声に連動するかのように後ろから声が…っていぃ!?
急に後ろから抱きつかれる

「み…瑞季ちゃんっ!?」
「いやーセンパイの背中は大きくていいっスよねぇ」

ショートカットの少女
というか顔と胸のふくらみを見ない限り男の子と間違えてしまいそうだ
ボーイッシュなんてもんじゃないこれはもう「男勝り」だろう

「はいはい、離れて離れて」
「ちぇー…いいっスよねぇ綾センパイは…」
「なんでだ?」
「だってぇ御陵センパイの体を触り放題っスよ?」

妙に特徴のある喋りかたからとんでもない発言が飛び出る

「あのな…何度も言うが、俺と綾はそういう関係じゃないから」
「傍から見ればそう言う関係っスよ、セ・ン・パ・イっ」

んー…やっぱそう見えるんだろうか…
どうにも意識はしてしまうけど…好きって気持ちが俺にはよくわからない

「そう…なのか?」
「はぁ…綾センパイは苦労しそうっスねぇ…」

そもそもどうして綾なんだ…?
うーん…わからん、謎だ、どうしようもない。

「…そもそもなんで綾なんだ?」
「えー…流石に…いや…御陵センパイだし…」

瑞季ちゃんがちょっと引いた。
…なんでだ?

「御陵センパイって妙なところで朴念仁っスよね」
「そうか?」
「そうっスよ」
「・・・」
「・・・・・・」

…妙な間ができる

「で、どうしたの?瑞季ちゃん」
「えーと入部を前提に部活見学ってやつっス」
「おお、なら早速活動の様子を…と言いたいところだが生憎、今は俺しかいないんだ」
「どうしてなんスか?」
「それは…」

説明しようとした刹那
ぞろぞろと部屋に人が入ってくる

「ふぅ、やっぱり疲れま…あ、瑞季ちゃんっ」
「お?瑞季じゃねーか、やっぱ来てくれたんだな」
「え?誰?」
「前に話してた石渡君の彼女?」
「入部希望?やったー!」

先輩方が少し騒がしくなる

「えーと、3年5組の―」

すかさず先輩方の自己紹介が始まる
そして最後に俺が前々から気になる人が。

「部長の3年3組、"美崎 天音"(みさき あまね)です、よろしくね、楽器はギターを担当しています」

ああ、いつ聞いても美崎先輩の声には癒されるなぁ…
これが好きという感覚なのだろうか、んー、やはりわからん

「で、まぁ今更だけど2年4組、古林 御陵です、部長と同じくパートはギター、よろしく」
「2年4組、鶴留 綾です、えーと…キーボードがメインだけど…たまにボーカルに回ります、よろしくね、瑞季ちゃんっ」
「えーと、俺だ、俺俺、うん、俺、もう知ってると思うけどベースとボーカル。」

こういう時まであくまで3枚目で行くか、石渡 椋よ・・・
まぁともかく。
自己紹介も終わってしばらく、さらに4名もの入部希望者が出てきた

これで後3年はなんとかなるだろう
青春時代は1度は軽音楽に憧れるらしいが…どうにもウチの学校はそうでもないらしい
そうでないならばもう少し入部希望者が居てもおかしくはないからな

「んじゃ、早速希望のパートとか楽器の経験あるとか教えてくれる?
「えーと僕は―」
「私は―」
「"石渡"センパイと同じベースがいいっス」

ああ、俺先輩になったんだなぁ…と思う、瑞季ちゃんが椋のことを名字で呼んだからそれを感じるのは変かも知れんが。

――――――――

「じゃギター希望の…東堂さんだっけ、頑張ろうね」
「あの…体育館でギター弾いてる古林先輩、素敵でしたっ」
「ん…ありがと」

妙に照れてしまう
やっぱり苦手だな…女の子

そんな俺に助け船を出してくれたのか
パンッと手を合わせて美崎先輩が言う

「さぁ古林君っ東堂さんっ練習しよっか!」

楽しそうにギターを用意する美崎先輩

「あ、はい、準備しますね」

俺も慌てて準備を始める

「あの…えーと…私は何をすれば…」

少し戸惑っている様子の東堂さん
ここは先輩らしく・・・

「んじゃ向こうから延長コード持ってきてくれる?」
「はいっ」

――――――――――

次回のLeaf

部活動も始まりついに動き出した第2学年の学校生活

はじまりの月、4月は終わり、ついに5月の連休へと時は進む…

奈々子ちゃんの登場、新たに生まれる疑惑


そしてこのまま消滅しそうな軽音楽部設定…


次回っ第4話「シスコンと兄貴と思い出」にアイアンクローッ

第2話で予告忘れてたっごめんっ