第七話 別れとフラグとロリコンさん?

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「奈々子が参りに来るのは、去年の盆以来か」 「うーんと、お正月はお兄ちゃんが帰ってきてたから…そうかな?」 奈々子が向こうに帰る日、俺たちは両親の墓参りに来ていた 「さて、今日はどこ行く?」 「んー、公園行きたいな」 「公園?」 「うん」 おそらく、宿木中学の近くの公園のことだろう 両親と俺と奈々子が最後に一緒に居た場所だ 奈々子は覚えてないだろうけど、どうなんだろう、覚えているのかな まだ幼稚園にもなってなかったんじゃないか・・・? 「"あそこ"に行くとね、ぼんやりだけど思い出すの」 「・・・そっか」 ―――――――――――― 長い坂を登ると、中学校のすぐ近くに大きな公園がある 小さな丘の様な所に立っているそこは、吹き抜ける風が心地いい 「俺でもまだ…小学生のころか」 「?」 「いや、そのころから奈々子に寂しい思いさせてるんじゃないかな、ってな」 ずっと思っていたことだ 奈々子に寂しい思いをさせているんじゃないか、と 親戚の家に居るから、とかじゃない。 肉親だから、というものがある 「寂しくないよ」 「え?」 「奈々子には、お兄ちゃんがいるからっ」 弾けるような笑みでこちらに笑いかけてくれる この、辛気臭い空気を吹き飛ばすかのように 「そうか…そうだな」 ぎこちない笑みをこちらも返す 「ねぇお兄ちゃん」 「うん?」 「また、"あそこ"で写真撮りたいな」 「・・・ああ」 ―――――――――――― 樹齢何年なのだろう、巨大な、とても巨大な大木 今までずっと、この街を見守り続けてきたのであろう、老樹 「おっきぃね、お兄ちゃん」 「ああ、いつ見てもな」 吹き抜ける風に揺られる葉 その横で揺れる奈々子の髪 「んじゃ、そこ立ってな、写真撮るから」 「駄目っお兄ちゃんも一緒にとるのっ」 「えー・・・」 仕方なしに、傍を通りかかった散歩中の人に頼む 「はーい、それじゃ、撮りますね」 ―――――――――― 早いものでもう、電車の時間だ 「それじゃ、気をつけて帰れよ」 「うん」 駅のホームまで見送りに入る 「今度は俺が、そっちに行くか」 「うん、待ってるねっ」 「ああ」 ホームにアナウンスが響き渡り電車が入ってくる 「それじゃあな」 「バイバイッお兄ちゃんっ」 ―――――――――― 家に帰って暫く、メールが入る 「綾か、なんだろ」 どうやら、明日が空いているかとのことのようだ 「ここんとこ朝早かったからなぁ…まぁいいか」 問題ない。とだけ返しておく 「さて、風呂入るかな」 ――――― じかいのりーふ ついに、戻ってきました正統派カップリング御陵×綾っ 鈍感な二人の距離が縮まるのかそのままなのか? それでは次回の第八話に・・・アイアンクローッ

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