第一話 悪友と彼女と朴念仁

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鶴留家を出て数分、十字路につく 当然ながら男女共学の宿木高校なわけだがやはり男女2人が一緒に学校に行くとなると話題にもなる…はずなんだが。 いかんせん、俺にも綾にも問題があるのである 俺の場合・・・どうにも女性が苦手なのだ 少し触れるだけで壊れてしまいそうに見えるのだ おかげさまでほとんど女子とは喋らない 良く言えば女の子に優しい、悪く言えばただのヘタれ。そんなところか 綾の場合、キャラを作っているわけでもなく、まさに天然というべきなのだ 持ち前の元気と明るさ、その可愛さで男女ともども癒し系として人気なこの"鶴留 綾" しかしながらそのあまりにも度が過ぎる天然発言は校内でもヤド高7不思議といわれている かつてさまざまな男子に告白されること十数回、「付き合ってください」といわれると「どこへ?」とすべてそう聞き返したそうだ 当然どうしようもなくなった男子はみな綾の前から逃げ去るのである こんな2人が一緒に学校に来ているところで誰も交際しているとは思いもしないわけだ それでも、最初のほうはそういう噂もたったけれども。 「で、だ」 「どうしました?」 「瑞季ちゃん、入学したんだよな?ウチに」 "新藤 瑞季"(しんどう みずき)ちゃん、1コ下の女の子 顔と胸のふくらみが無かったら男の子と間違えそうな子だ ボーイッシュ・・・というより男勝り・・・かな 「はいっ楽しみです…瑞季ちゃん、しばらくぶりですから」 何があったか俺もよく知らないが綾は瑞季ちゃんに慕われている 決して姉御肌でもないし…むしろ瑞季ちゃんのほうが姉御肌なんだがな(たはは 「お・・・来た来た」 「おーっす、御陵、綾ちゃん」 勘違いしてはいけない、こんな奴が瑞季ちゃんなわけがない。 このノリの軽い男は"石渡 椋"(いしわたり りょう)、俺の悪友にして宿敵。 黙っていれば2枚目なんだがこのノリのせいだ、周りからは3枚目と認知されている 「えらくご機嫌だな」 「ま、瑞季が入ったからなー、これで毎日スイートライフだ」 「これでうっかり女の子にちょっかいかけれなくなっちゃいましたね」 「いやいや、綾ちゃんの心配には及ばないっ俺の浮気性は瑞季も知ってるから何ら問題ないさ」 この色男、なんとまぁ堂々と。 もう勘のいい方はお気づきだろう、この男、瑞季ちゃんと交際しているのである 瑞季ちゃん曰く、"なんだかんだでかっこいい"そうだ。理解できん。 「まぁ・・・アイアンクローを食らわんように・・・な」 「・・・それを言うか」 新藤流暗黒必殺拳奥義"鉄の爪"―アイアン・クロー― 新藤 瑞季108つの必殺技の1つであるこの技はかつてこの技で椋の頭蓋骨を破壊しかけたのである もっとも、あれは椋が悪いのだが。 「瑞季ちゃん、入学式だからもう学校なんですよね?」 「うん、そうだけど?」 「そっかぁ、会うのが久々だから楽しみにしてたんですけど・・・」 「まぁこれからいつでも会えるから、早く学校行こうぜっ」 「・・・ほんと元気だな、お前」 なんだかんだで椋も嬉しいのだろう なんか悔しい。 ―――――――――――― 教室に入ってしばらく 綾が駆け寄ってくる 「御陵君御陵君」 「ん?」 「今日は図書委員のお仕事があるので、先に帰ってもらってもいいですか?」 「ああ、いちいち俺に言わなくてもいいし…まぁ今日は俺も図書室に本を探しに行くからな、多分帰りは一緒だ」 「それなら、綾のおうちでお昼ご飯食べていってくださいよっ」 「いや…それは…」 やっぱり美紀さんの娘だと少し思ってしまう 妙に押しが強いのだ うーん…美紀さんほどじゃない分楽か。 「なーに教室でイチャついてんだ」 横からヌルりと椋が現れる 「御陵君がお昼ご飯食べに来てくれないんですよぉ…椋君からも御陵君に言ってあげてくださいっ」 綾がすがるように椋に頼む 「しゃーねぇなぁ…考えてみるんだ、御陵」 また始まった。 こいつが「考えてみるんだ」と言い出したら妙に的を得た話をするときである 「今日は入学式とホームルームで昼前に学校が終わる」 「ああ、そうだな」 「ということは、お前が本を探すという名目で図書室に向かった場合確実に昼を過ぎるわけだ」 普通はそんなに本を探すのに時間はかからないだろ…という野暮な突っ込みはしてはいけない こいつは俺の真意に気付いている 天然ということに定評のある綾だがそこに加えてドジっ娘でもある 以前、彼女が図書委員の仕事をしたとき終了までに5時間かかったという図書委員会の中でも伝説として語り継がれることがあったのだ 「で、何が言いたいんだ、お前は」 「家が近いとはいえそれでも綾ちゃんの家のほうが近い、ましてやお前が家に帰って自分で昼飯を作る場合、確実に14時はすぎる」 「・・・で?」 「餓死したくなかったら綾ちゃんの家で食べていけ。と」 「あのな・・・だいたいそんな短い時間で餓死するわけ・・・」 反撃しようとした刹那、タイミング悪く担任が教室に入ってくる あわてて席に戻る綾 椋は俺の耳元でスッと話をしてくる 「相変わらず素直じゃねぇなぁ、お前は」 「綾が危なかっかしくてほっとけないだけだ、早く座れよ、ほら」 椋を無理やり席に座らせ担任の短い話を聞く さーて…どうすっかな、昼飯 美紀さんに連絡される前に無理やり帰るか まぁともかく綾の仕事の進み具合しだいだ どうなることやら ―次回のLeaf。 結局、綾の家で昼飯を食うことになった俺 晩飯も食うことになってるから3食すべて鶴留家で食べることになってしまった 親戚の家に居る妹からの電話、そして止まらない美紀さんの攻撃 板ばさみの中、俺、御陵が出した答えとは!? 第二話 妹とカレーと板ばさみ? に、アイアンクローッ #comment(size=30,vsize=3)
鶴留家を出て数分、十字路につく 当然ながら男女共学の宿木高校なわけだがやはり男女2人が一緒に学校に行くとなると話題にもなる…はずなんだが。 いかんせん、俺にも綾にも問題があるのである 俺の場合・・・どうにも女性が苦手なのだ 少し触れるだけで壊れてしまいそうに見えるのだ おかげさまでほとんど女子とは喋らない 良く言えば女の子に優しい、悪く言えばただのヘタれ。そんなところか 綾の場合、キャラを作っているわけでもなく、まさに天然というべきなのだ 持ち前の元気と明るさ、その可愛さで男女ともども癒し系として人気なこの"鶴留 綾" しかしながらそのあまりにも度が過ぎる天然発言は校内でもヤド高7不思議といわれている かつてさまざまな男子に告白されること十数回、「付き合ってください」といわれると「どこへ?」とすべてそう聞き返したそうだ 当然どうしようもなくなった男子はみな綾の前から逃げ去るのである こんな2人が一緒に学校に来ているところで誰も交際しているとは思いもしないわけだ それでも、最初のほうはそういう噂もたったけれども。 「で、だ」 「どうしました?」 「瑞季ちゃん、入学したんだよな?ウチに」 "新藤 瑞季"(しんどう みずき)ちゃん、1コ下の女の子 顔と胸のふくらみが無かったら男の子と間違えそうな子だ ボーイッシュ・・・というより男勝り・・・かな 「はいっ楽しみです…瑞季ちゃん、しばらくぶりですから」 何があったか俺もよく知らないが綾は瑞季ちゃんに慕われている 決して姉御肌でもないし…むしろ瑞季ちゃんのほうが姉御肌なんだがな(たはは 「お・・・来た来た」 「おーっす、御陵、綾ちゃん」 勘違いしてはいけない、こんな奴が瑞季ちゃんなわけがない。 このノリの軽い男は"石渡 椋"(いしわたり りょう)、俺の悪友にして宿敵。 黙っていれば2枚目なんだがこのノリのせいだ、周りからは3枚目と認知されている 「えらくご機嫌だな」 「ま、瑞季が入ったからなー、これで毎日スイートライフだ」 「これでうっかり女の子にちょっかいかけれなくなっちゃいましたね」 「いやいや、綾ちゃんの心配には及ばないっ俺の浮気性は瑞季も知ってるから何ら問題ないさ」 この色男、なんとまぁ堂々と。 もう勘のいい方はお気づきだろう、この男、瑞季ちゃんと交際しているのである 瑞季ちゃん曰く、"なんだかんだでかっこいい"そうだ。理解できん。 「まぁ・・・アイアンクローを食らわんように・・・な」 「・・・それを言うか」 新藤流暗黒必殺拳奥義"鉄の爪"―アイアン・クロー― 新藤 瑞季108つの必殺技の1つであるこの技はかつてこの技で椋の頭蓋骨を破壊しかけたのである もっとも、あれは椋が悪いのだが。 「瑞季ちゃん、入学式だからもう学校なんですよね?」 「うん、そうだけど?」 「そっかぁ、会うのが久々だから楽しみにしてたんですけど・・・」 「まぁこれからいつでも会えるから、早く学校行こうぜっ」 「・・・ほんと元気だな、お前」 なんだかんだで椋も嬉しいのだろう なんか悔しい。 ―――――――――――― 教室に入ってしばらく 綾が駆け寄ってくる 「御陵君御陵君」 「ん?」 「今日は図書委員のお仕事があるので、先に帰ってもらってもいいですか?」 「ああ、いちいち俺に言わなくてもいいし…まぁ今日は俺も図書室に本を探しに行くからな、多分帰りは一緒だ」 「それなら、綾のおうちでお昼ご飯食べていってくださいよっ」 「いや…それは…」 やっぱり美紀さんの娘だと少し思ってしまう 妙に押しが強いのだ うーん…美紀さんほどじゃない分楽か。 「なーに教室でイチャついてんだ」 横からヌルりと椋が現れる 「御陵君がお昼ご飯食べに来てくれないんですよぉ…椋君からも御陵君に言ってあげてくださいっ」 綾がすがるように椋に頼む 「しゃーねぇなぁ…考えてみるんだ、御陵」 また始まった。 こいつが「考えてみるんだ」と言い出したら妙に的を得た話をするときである 「今日は入学式とホームルームで昼前に学校が終わる」 「ああ、そうだな」 「ということは、お前が本を探すという名目で図書室に向かった場合確実に昼を過ぎるわけだ」 普通はそんなに本を探すのに時間はかからないだろ…という野暮な突っ込みはしてはいけない こいつは俺の真意に気付いている 天然ということに定評のある綾だがそこに加えてドジっ娘でもある 以前、彼女が図書委員の仕事をしたとき終了までに5時間かかったという図書委員会の中でも伝説として語り継がれることがあったのだ 「で、何が言いたいんだ、お前は」 「家が近いとはいえそれでも綾ちゃんの家のほうが近い、ましてやお前が家に帰って自分で昼飯を作る場合、確実に14時はすぎる」 「・・・で?」 「餓死したくなかったら綾ちゃんの家で食べていけ。と」 「あのな・・・だいたいそんな短い時間で餓死するわけ・・・」 反撃しようとした刹那、タイミング悪く担任が教室に入ってくる あわてて席に戻る綾 椋は俺の耳元でスッと話をしてくる 「相変わらず素直じゃねぇなぁ、お前は」 「綾が危なかっかしくてほっとけないだけだ、早く座れよ、ほら」 椋を無理やり席に座らせ担任の短い話を聞く さーて…どうすっかな、昼飯 美紀さんに連絡される前に無理やり帰るか まぁともかく綾の仕事の進み具合しだいだ どうなることやら ―次回のLeaf。 結局、綾の家で昼飯を食うことになった俺 晩飯も食うことになってるから3食すべて鶴留家で食べることになってしまった 親戚の家に居る妹からの電話、そして止まらない美紀さんの攻撃 板ばさみの中、俺、御陵が出した答えとは!? 第二話 妹とカレーと板ばさみ? に、アイアンクローッ - ロリロリの素人娘とヤルお仕事☆-(ゝω・ )ノ http://sns.44m4.net/ -- 美奈子 (2012-08-20 17:56:42) #comment(size=30,vsize=3)

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