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滝川ルート プロット第1稿

プロット作成:内藤シナリオ ◆LkFu4cvKK2

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テーマ・設定・物語の概略等
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【テーマ】

大人社会との対峙

【物語の背景、時代設定等】

原作に準拠


【キャラクター】

▼滝川マギステル(たきがわまぎすてる・中学3年生・女性)

黒沢の同級生で、3年3組
3年3組の三大美少女の1人。
イタリア人の祖父を持つクォーター。
親しみやすい性格で、男女分け隔てなく接する。
深窓の令嬢的なルックスだが、実は好奇心旺盛。
小学生までは引っ込み思案で暗い女の子だった。
中学に上がる時に努力して自分を変え、現在のように成長した。
時折、成長した自分を認められず、本当に変われたのか不安になる。
誰にでも同じ態度で接することが裏目に出て、一部の女子に陰口を叩かれている。
美人で人気者だが、恋愛関係で浮いた噂が流れたことはない。
歌が上手い。


▼黒沢あびる(くろさわあびる・小学6年生・女性)

黒沢翔の妹。
兄が斜に構えた性格のせいか、あびるは社交的で明るい子になろうとしている。
感情表現がストレートで、歯に衣着せぬ喋りをする。気持ちが顔に出やすい。
世話焼きな性格で、ついあれこれお節介してしまう。
内面はセンシティブで、そのあたりは兄と通じるものがある。
地味派男子の兄をあまり良く思っていない(拒絶するほどではない)。

▼倉橋ゆきこ(くらはしゆきこ・死亡時小学6年生・女性)

20年前に交通事故で死んだ女の子の幽霊。
黒沢たちが通う中学校の七不思議「中庭の女の子」は、この子である。
生前の家庭は、母1人・子1人の母子家庭だった。
生前は内気な性格だった。中学校に進学したら自分を変えようと決意していた。
小学校を卒業した春休み、祖父の家から帰る車で事故に遭い死亡した。
その交通事故で母親も亡くなっている。
中学校へ通えなかった未練で幽霊になり、その対象である中学校に現れる。
生前に住んでいた家は黒沢たちの街にある。
その家は外壁を蔦に覆われている(※1)ことから「お化け屋敷」と呼ばれている。
「お化け屋敷」は心霊スポットとして街の子どもたちの間で噂になっている。
ゆきこ本人に、自分が幽霊である自覚はない。
★「中庭の女の子」とは、中庭の桜の木の下に制服姿の小さな女の子が立ち、
 「羨ましい…」と呟くという、オカルト的な噂話。

※1=
一家が住んでいた頃に蔦はなかった。
一家の死後、異常な成長速度で蔦が伸び、家を覆った。
この蔦は心霊現象で、成仏していないゆきこの魂が、
家を事故当時のまま残そうとしている=家を蔦で覆って守ろうとしている。
近所の住人は蔦のことを不気味がり、
子どもたちが「お化け屋敷」について不謹慎な噂を立てるたびに怒っている。


▼倉橋誠一(くらはしせいいち・65歳・男性)

頑固者で人当たりはきついが、根は家族思いの優しい男。
黒沢たちの街から特急電車で2時間ほどの田舎に住んでいる。
娘一家が自分の家を訪れた帰路で交通事故に遭ったことから、自分を責めている。
一家亡き後、家=「お化け屋敷」の管理を担っている。
娘一家以外の親族とは仲が悪い。
最近は体調を崩し、自分が余命いくばくもないと悟っている。
自分が死に、親族が娘一家の家をいいように使いだす前に、取り壊し供養にしてやりたいと思っている。



▼野宮(のみや・43歳・男性)

黒沢のクラスの担任。
担当教科は体育。
新任教師として初めて受け持つクラスに、倉橋ゆきこも在籍するはずだった。
※オーディオドラマでは地理が公式設定ですが、原作設定を引き継ぎ体育のままで。


【物語の概略】

黒沢と滝川は、街の心霊スポット「お化け屋敷」を訪れたことから、
幽霊の女の子・ゆきこと出会い、正体を知らないまま友達になる。

次第にゆきこの正体と過去を知っていく黒沢たち。

学校へ未練を残し成仏できないゆきこを助けようとする中で、
黒沢たちは大人社会と対峙し、自分たちの無力さを痛感する。

いくつかの事件や出来事を経て、ゆきこは安らかに成仏する。
黒沢と滝川は友達との絆と、互いを想い合う恋心で結ばれる。


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起:中学校の怪談「中庭の女の子」
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黒沢の通う中学校には、定番の「七不思議」がある。
その中の1つ「中庭の女の子」(概要は前述の通り)は、
何人かの目撃者もいて、七不思議の中では最もメジャーな存在。

修学旅行の夜、3組有志によって怪談話の会が開かれる。
黒沢は長岡に強引に誘われ参加するが、「中庭の女の子」の話が特に印象に残る。

旅行明けのある日、雨の放課後、黒沢は図書室で滝川と落ち合う。
滝川も先日の怪談話の会に参加していて、「今から見に行こうか」と誘う。
滝川のお願いを無碍に断るわけにも行かず同行すると、
雨の降る中庭に、制服姿の女の子がポツンと立っていて…。
2人は慌てて中庭から逃げ出し、あれが「中庭の女の子」か?と顔を見合わせる。

帰宅後、黒沢は「中庭の女の子」のことが頭から離れず、妹のあびるに話す。
あびるはその話に興味を示し、自分にも見せろとねだる。
黒沢がそれを断るとヘソを曲げ、
かわりに近所にある「お化け屋敷」(概要は前述の通り)探索へ連れて行けと言う。
黒沢は当然断るが、あの手この手で食い下がるあびるに根負けし、
「お化け屋敷」探索へ同行することになる。

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承1:あびるの友達・ゆきことの出会い
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黒沢が「お化け屋敷」探索に付き合うことになったと長岡に愚痴ると、
長岡もぜひ同行したいと言い出す。
さらに話が膨らみ、北原、滝川も一緒に行くことになる。
一方あびるの友人たちは、当日になって怖じ気づいたのか全員キャンセル。
結局、黒沢、あびる、滝川、長岡、北原のメンツで「お化け屋敷」へ向かう。
あびるは長岡のアフロヘアを「超ワイルド!」と気に入り一目惚れ、
しかし滝川に対しては、親しみやすい人柄を「八方美人ぽい」と、あからさまに嫌う。

「お化け屋敷」は外見こそおどろおどろしいが、
中に入ってみると意外にキレイな状態で保存されている。
探索を進めると、ある一室の壁に真新しいセーラー服が掛かっている。
周囲の雰囲気に似つかわしくないその存在に違和感を覚えると、一瞬眩暈に襲われる。
すぐに我に返り「お化け屋敷」から出て、念のため点呼を取る。
すると、あびるの友達・ゆきこがいつの間にか一行に加わっているが(※2)、
黒沢たちはそこに何の疑問も持たず、
ゆきこが最初から一緒だったと刷り込まれている。
全員の無事を確認すると、一行は解散し、「お化け屋敷」を後にした。

ゆきこと出会って以降、黒沢たちは何度か、
あびる・ゆきこと街で出会ったり遊んだりする。
その中で、ゆきこが引っ込み思案で大人しい性格であることが分かり、
滝川はかつての自分を見ているような気持ちになる。
また北原は、どこか辛い物を背負っているようなゆきこの表情から、
自分に似た雰囲気を感じ取る。


※2=
セーラー服の部屋に入った時点で、あびるにゆきこが取り憑いている。
子どもが遊んでいるといつの間にか1人増えている…という
昔話の座敷童みたいなカンジ。

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承2:ゆきこは幽霊? 疑念と葛藤
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ある日、黒沢たちの中学校へあびるが迷い込む。
校庭をウロウロしていたところを教師に捕まり、黒沢が呼び出された。
聞けば、ゆきこが中学校を見たいと言い出し、一緒に来たのだと言う。
しかしゆきこの姿はなく、中学校に来てからはぐれたかもしれないらしい。
黒沢たちは休憩時間にゆきこを探すが見つからず、授業が始まってしまう。
滝川はゆきこのことが放っておけなくて、授業をサボってでも探そうとする。
その姿に、あびるは滝川に対する印象が変わっていく。
ようやく中庭でゆきこを見つけ、あびるとゆきこは小学校へ帰る。
黒沢たちは授業をサボったことで怒られるが、滝川は満足そう。

1学期終業式、黒沢と北原は長岡・滝川に誘われカラオケへ行くことに。
現地であびる・ゆきことも合流し、夕方まで楽しく過ごす。
帰路、黒沢と滝川はゆきこを送っていく。
道すがら、滝川はゆきこに、かつて自分も引っ込み思案な女の子だったと語る。
ある地点まで来ると黒沢と滝川は眩暈に襲われ、我に返るとゆきこの姿がない。
「もう家が近くだから」と1人で駆けて行ったような、突然いなくなったような、
黒沢も滝川も記憶が判然としない。
ぼんやりと足の向くまま角を曲がると、そこは「お化け屋敷」のある通りで…。
黒沢と滝川は、強烈な違和感を覚える。

帰宅後、黒沢はあびるにゆきこの住所を尋ねるが、
あびるも詳しく知らないと言う。
黒沢は何となく気になって母親に「お化け屋敷」のことを聞くが、
何も知らないとはぐらかされてしまう(※3)。

夏休みに入っても、黒沢は「お化け屋敷」とゆきこのことが頭から離れない。
再度「お化け屋敷」に足を運んだりする中、
あびるは小学校の連絡網にゆきこが載っていないことに気付く。

終業式の日以来姿を現さなかったゆきこと、ばったり往来で出会う黒沢たち。
中学校を見たいというゆきこを連れて学校へ行くと、ゆきこは目を輝かせて喜ぶ。
しかし「私も、来年はここに通うんだ。あびるちゃんと一緒に」と言った瞬間、
ゆきこの顔が真っ青になってしまう。
そこへ野宮が通りがかり、ゆきこの顔を見た途端愕然とする。
しかし黒沢たちはみるみる顔色が青くなるゆきこを心配し、
野宮への挨拶もそこそこに学校を飛び出す。
ゆきこは「私、中学へは行けない…羨ましい…」と呟き、
それを聞いた黒沢の頭に「中庭の女の子」の話がよぎる。


※3=
街に長く住む人は、大体「お化け屋敷」にまつわる顛末を知っているが、
オカルト的な噂を立つことを避けるため、子どもには詳細を語らないことが多い。


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承3:ゆきこの過去、「お化け屋敷」の取り壊し
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黒沢たちは次第に「お化け屋敷」と「中庭の女の子」の真相を知っていく。
その中で野宮とゆきこには“ある縁”があることが分かる。

――20年前、野宮が新任教師としてこの学校へやってきた。
  初めて受け持つはずだった生徒の中に、ゆきこがいた。
  けれどゆきこは交通事故で死んでしまった。
  ゆきこには、あびるにそっくりな親友の女の子がいた。
  その子は教室にゆきこの机を出しておいてほしいと、野宮に直談判した。
  野宮もそうしてあげたかったが、学校側の反対にあい実現できなかった。
  だから、1日だけ放課後に、ゆきこ用の机を出して授業を行った。
  その時クラスで有志の参加を呼びかけたら、全員が出席してくれた。
  ゆきこの席は窓際に用意して、そこからは中庭の桜がキレイに見えた。
  「中庭の女の子」を野宮も何度か見かけていた。
  野宮は、「中庭の女の子」の正体がゆきこだと直感的に分かっていた。

さらに、「お化け屋敷」はもうすぐ取り壊されるらしい。
黒沢たちは、「お化け屋敷」の所有者である、ゆきこの祖父・誠一を訪ねる。
ゆきこが成仏出来ないうちは、あの家を取り壊さないでほしいと懇願するが、
誠一には誠一の思いがあり(詳細は前述の通り)、譲らない。
誠一は生前のゆきこがどんな女の子だったか語ってくれる。

「お化け屋敷」取り壊し当日、
誠一はゆきこが着るはずだった制服を抱き締め、嗚咽を漏らす。
取り壊しが始まると、あびるはいたたまれなくなり、
現場へ飛び込んで作業を中止させようとするが、黒沢はそれを必死でとめる。

※4=
野宮はゆきこと会ったことはないが、写真で顔は知っていた。


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承4:北原と黒沢の制裁自白
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夏休み登校日、教壇に1通の封筒が置かれている。
それは北原が、内藤への制裁を自白し、
須川・原田の制裁まで自分がやったと罪を被る手紙だった。
北原は、自分と似た境遇で強く生きようとしたゆきこに対して、
卑屈な思いに支配されている自分を惨めに感じ、
せめて黒沢の罪も被って制裁を自白しようと決意したのだ。
手紙の内容に衝撃を受けた黒沢は、
その場で須川・原田・内藤を制裁した主犯は自分だと主張する。

2学期。
北原は罪を抱えたまま引きこもるように学校へ来なくなる。
また、黒沢への嫌がらせ・攻撃が始まる。
滝川は黒沢を捕まえ、制裁の真意を聞き出そうとする。
最初は滝川まで巻き込むわけにはいかないと、口を閉ざしていた黒沢だが、
滝川の真摯な態度に負け、制裁の顛末を打ち明ける。滝川は全てを受け止め、
「変わろうとしている黒沢くんと北原さんを信じるよ」と、
今までと変わらない絆を示してくれる。


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承5:ゆきこの暴走と、滝川の孤立
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ゆきこは「お化け屋敷」の取り壊しから姿を見せなくなっていたが、
また「中庭の女の子」として現れるようになる。
しかも以前よりも頻繁に現れ、生徒たちは恐怖するようになる。
まだゆきこが成仏できていないと悟った滝川は、
「中庭の女の子」として現れたゆきこに話しかけるが、何も返事はない。
それでも滝川はゆきこを見かける度に話しかけるが、
それが「滝川は幽霊に取り憑かれている」という悪い噂として流れ出す。
黒沢は滝川を止めようとするが、滝川は、
弱い自分を本当に変わるためにも、ゆきこを放ってはおけないと頑なな態度。

「中庭の女の子」への対応に頭を悩ませる学校側は、
「中庭の女の子」の依り代になっていると思われる桜の木を切ろうと決断する。
それを知った滝川は猛反対するが、
ただでさえ悪い噂が流れている滝川の話を学校は聞いてくれない。
滝川は自分の無力さに打ちひしがれる。

桜伐採の日取りが決まり、
滝川は両親が心配して自宅に軟禁されることになった。
黒沢は、滝川のため、ゆきこのため、北原のため、行動を起こす。

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転:桜の伐採を防げ!
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「お化け屋敷」に大切に保管されていた制服が、
ゆきこ成仏の鍵だとにらんだ黒沢は、
一路あびると共に(※5)ゆきこの祖父・誠一の田舎を目指す。
しかし誠一の家には誰もおらず、
誠一が自ら「ワシは余命いくばくもない」と語っていたことが脳裏をよぎる。
近所のおばさんに話を聞くと、誠一は病院へ入院していることが分かる。
黒沢は病院へ駆けつけ、ゆきこの暴走を話し、
彼女を成仏させるために制服を貸して欲しいと頼み込む。

街に戻ってきたが、思いのほか時間を費やしてしまった黒沢とあびる。
桜伐採まであまり時間がない。
黒沢は滝川を家から連れ出すため、滝川の自宅へ急ぎ、
あびるは少しでも伐採の時間を遅らせるため学校へ急行する。

一方、長岡は黒沢から連絡を受けて、1人北原の家へ向かっていた。
北原は、罪の償いをしていない自分はみんなに合わせる顔がないと言うが、
長岡は、北原に優しく語りかける。
北原は十分勇気ある行動をしたこと、黒沢も北原のおかげで罪を自白したこと、
もし償いが必要なら、これからすれば良いこと、
そして今、ゆきこが、滝川が、ピンチを迎えていること。
一緒に友達を助けに行こうと差し出す長岡の手を、北原は強く握り返す。

黒沢は滝川の家の前で、滝川に呼びかける。
心が折れかけていた滝川だが、黒沢の行動にもう一度奮い立たされる。

中学校への道の途中で合流する黒沢・滝川と、長岡・北原。
滝川が自宅から逃走した連絡を受け、教師や保護者連中が、
黒沢たちの行く手を阻もうとする。
長岡、北原、黒沢、1人1人が滝川の盾になって、
何とか滝川だけでも中学校へ送り込むことに成功する。

滝川が中庭に到着すると、まさに桜が伐採されようとしていた。
桜に走り寄る滝川を教師たちが止めようとするが、野宮がそれを制止。
滝川が桜に制服を掲げると、ゆきこが現れる。
制服を受け取ったゆきこが温かい光に包まれたかと思うと、制服姿になる。
あびるが「「来年から、私たちはこの学校へ通うんだよ、その制服来てさ」。
黒沢、長岡、北原も遅れて中庭に到着する。
ゆきこは「みんな、ありがとう」と笑顔を見せると、足下からすっと消えていった。

夕暮れ時、病院の誠一の枕元に、制服姿のゆきこが立つ。
「おじいちゃん、今までありがとう」と朗らかに笑う。
誠一は「ワシもすぐ行く」と言うが、ゆきこは
「おじいちゃんは私たちの分も楽しく生きてほしい」と言葉を残し、消える。


※5=
制裁自白以来、黒沢とあびるの間に溝が出来ていたが、
この2人での行動でわだかまりが解ける。


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結:3月、ゆきこへの報告
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3月。中学校の制服を着たあびると、
同じ高校の制服を着た黒沢と滝川が、誠一の家を訪れる。
裏山にあるゆきこの墓前に立ち、それぞれの進路を報告する。
あびるは「お兄ちゃんと滝川さん、同じ高校に通うことにしたんだよ」
とわざとらしくいい、ウシシと笑う。
そして、自分はゆきこに個人的な報告があるから、2人は外してくれと言う。

あびるが生意気にも気を利かせたことが分かり、
ここで告白を決めなければ!と意気込む黒沢。
その緊張が顔に出たのか、滝川がアハハと笑い出す。
その優しい笑顔で緊張がとけた黒沢は、
素直な自分の気持ちを伝え、好きだと告白する。
滝川も黒沢の気持ちを受け止め、「これからもよろしくね」と返す。
どこかから桜の花びらが、2人を祝福するように舞い降りる。
ハッピーエンド。