海底探査員の手記より


○月×日
詩を書いていた朝。白紙穿つ活字海を海底探査。
むさ苦しい船内には大抵残飯とペン滲んだインク臭と 汗の“プーン”がミックス
卑屈になればトコトン最低なんだ。見な、其処を。皆、遡航は出来ぬあれが水底。
矛盾しているようだが音埋める試行錯誤の中、コアまで求める至高
零れる思考のカーテン遮断される太陽光。今しばらく灯火の貸与を乞う
「タダ転がる言の葉を吸い集め 繋ぎ飾りつけて売るのか、こすい奴め」
水圧に潰されかける推進2万マイル溺れたかのような足掻きで必死に考える

「俺にだって何かしらの一番が要る」

編み出した歌詞が、知らぬ間に品定めされる幸せ
視野は前方。超音波ソナーと成り変わった不遜なアート。
思考飛んだその後、反射音から辿る感謝をかけるべき目的物までの方向と距離
時折、感じる矛と盾。それでも横と縦の座標ハジき出してソコに向けて詩書いてるシンカー。
ティンカーベルはやってこないピーター それが俺自身だと実感してる Never land...
臨界点突破まではそう遠くないかも。だがそれまで火点かんシーンは相当辛いだろう
無関心という魚雷を全身に受けながら、得る僅かなプロップスに生き永らえる
前進し続ける意志があれば、見え透いた八百の正論は果たして泥水か聖水か?
“センス遺憾”と貶されてもディープに感じるまま綴り続ける為、硯磨る。

と、ここまでで32小節。
それでも自らを単純には称せず暮らす奴隷

      仕様がない。

二つと無え一生を積み立ててゆくフラストレーション。
傍目からは「不安材溜めんタイプ」そう見える人も案外、多面体な闇
「悩みなさそう」は見なさすぎっしょ?
生きる限り重荷ならば皆かつぎ背負う


これはなんだ あれはなんだ
かんがえたこと無かった

深く深く来たつもりの
子供みたいな大人ばっか

かなり寒がりの聞き手、更に飽くなき
群青の深みまで連れ行く六畳間のサブマリン

語り出す間にまた開く鍵
頭上のロープ見つめてブランケットに丸まり


画面と睨めっこ、頭ふらつかし温まるイメージ映像

陽の光が懐かしい


○月×日
詩を書いていた朝 むさ苦しい船内にミックスされ紙クズと化す手紙
拝啓、母さん 僕はとうとう戻れそうにありません。
心酔わすポエトリーが浸水してきまして、文字通り心酔する詩的な視点
燃料の残量が無い、こんな惨状で詩人から死人までは0.3秒
周囲には無数のプランクトン滲んでくBGM、クラプトンの“Tears in heaven”
気が付いてる、薄まる酸素
何層にも重なるプレート、マントルの穴開き、
死に至るアナフィラキシー誘発
花ひらき散る様にうまくはゆかず眼も血を帯び、
メモ帳をビリビリ破き無我夢中でスケッチ、決死のエンジン
枯れ果てる前に 彼は照る陽を見た
“さらばだ、海抜0km”

深海にて進化営む新発見の生態系
まるで素人童貞が知ろうと憧憬した性体験のような衝撃に興奮し思わず船体蹴るが、
昨日と今日で決した急いた意見がそれを潰す

研究家は底に命は無いと主張
権威の前に無視されたナイトスコープ
やっと捉えた映像すら「無理ある」と黙殺
特撮か何かだと押さえつけられたリアル。

ならばもう一度、とまた持続し書く「語の海」に着水、窒息死覚悟の潜水艇
カラッカラの脳内にペン突いて滴り出した血を詞に変え、

不浄なる淀みから再び浮上。




Lyric by 文鳥
Track by DAREI
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