濫読者の羅針盤 @ ウィキ
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nhoshi
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#017 Stories from the Diary of a Doctor / L.T.Meade & Dr. Clifford Halifax
ある医師の日記からの物語 / L・T・ミード & クリフォード・ハリファクス博士
- My First Patient
- My Hypnotic Patient
- Very Far West
- The Heir of Chartelpool
- A Death Certificate
- The Wrong Prescription
- The Horror of Studley Grange / スタッドリー荘園の恐怖
- Ten Year's Oblivion
- An Oak Coffin
- Without Witnesses
- Trapped
- The Ponsonby Diamonds
EQに掲載されたクイーンの定員の解説記事には、この本のことはほんの少ししか触れられていない。というか、この本は名前が載ってるだけで、クイーンは別の本のことしか書いていない。(こーゆーひどい扱いの本は他にもたくさんあるが。)L・T・ミードは本名を Elizabeth Thomasina Meade Smith といい、この時代に主に少女向けの作家として活躍した女性である。なんせ12歳で物語を書き始め、作家活動は40年に及ぶというから多作であるのもある意味当然。そしてクイーンの定員には合作という形で2冊の短篇集が含まれている。その1つ目が、クリフォード・ハリファクス博士との共著である本短篇集である。
ディック・ドノヴァンの多くの作品と同様、これもクリフォード・ハリファクス博士による実話録の形態をとっている。ハリファクス博士については一部で「実在するか不明」との記載も見たし、L・T・ミードが登場人物の一人を共作者として(言葉は悪いが)でっちあげたんだろうと思っていたのだが、、、実在する。名前は Edgar Beaumont. 実際に医学者であり、医学的見地からミードの作品を支えたということらしい。
つまりこの本は、本名は Elizabeth Thomasina Meade Smith & Edgar Beaumont であり、ペンネームは L.T.Meade & Dr. Clifford Halifax という2人による、Dr. Clifford Halifax を主人公とした短篇集、というわけ。ストランドマガジン(ホームズと同じ)に1983年6月から掲載された12編をまとめたもの。
この本は邦訳されたことがない。多分。
7のみ『シャーロック・ホームズのライヴァルたち 1』(絶版)に収録されているのだが、それ以外の作品については邦訳の記録を見つけられなかった。7 を読む限りでは個人的には面白いと思うんだけどなぁ。
7のみ『シャーロック・ホームズのライヴァルたち 1』(絶版)に収録されているのだが、それ以外の作品については邦訳の記録を見つけられなかった。7 を読む限りでは個人的には面白いと思うんだけどなぁ。
なお、ストランドマガジンの連載は 1895年1月から第二シーズンが始まり、86年にはこれをまとめた Stories from the Diary of a Doctor -second series- が発行されている。こちらの収録作は以下の通り。
- Creating a mind
- The seventh step
- The silent tongue
- The hooded death
- The red bracelet
- Little Sir Noel
- A doctor's dilemma
- On a charge of forgery
- The strange case of Captain Gascoigne
- With the eternal fires
- The small house on Steven's Heath
- To everyone his own fear