赤と青 - 無責任 Part.X

赤と青

学校の帰り道　まだ明るい秋の初め
近道を探して　遠回りな自分
道が空と同化して　自転車も降りて
鍵もなくしたら　帰ろうともしない

誰かを知った日に　目を覚ました自分
白とでこぼこで描く月は見えて
痛々しい風を首で受け止める
溜まった静電気　ばちばち痛いから

痛いんじゃないから
だけど持って来いよ　手編みのグッズ

覚えたからもういらないものじゃない
年をとって忘れた　幼い動画編集
よっぽど良質なものしか残ってないや
容量いっぱいより　いいだろう

雨を降らせ　水に濡れて
余計が漏れて　水圧になった
痛みを覚えて　すぐに忘れて
むしろ良質なのは心の傷で
そんなのばっかりで飽きてきた
赤と青の空　見上げる日々
仲良くなれるといいな
赤く染みた　青く染まった　傷口と

真っ黒になるまで　たまにはいいと思って
そういえばもう終電で　走り出す街道
力になったのは　変わっていく友達
昨日見た君が　今日違う君で

雨を降らせた　水にも濡れた
傘を忘れた　終電の荷物台
眠ってしまった女の子の
忘れ物のシュシュばかり見ていた

好きになったのかなぁ
一目惚れの法則　皆顔に出さないだけ

青い空　白い雲　光る太陽
よくある背景に　よくある自分
高い高いビルを　一つでも付け足せば
大きな街にも見えるかな

今　僕の目が赤くなっているのなら
涙ではない全部　僕に流させて
何が出てくるかわかるかい
寒くて青くなった血みたいなもの
夜空の向こうの星を見たい
そんな幸せが僕の視力に
みなぎってこないかなぁ
名前のついたあの星目指して

赤く染まった過去　次々と
青く変えていく　昼と夜の逆再生
傘も鍵もなくしたままで
未来が止まったままだけど
自転車は動く　電車も走る
僕も走れる　もっと遠くへ
色んな友達と一緒に　未来探すんだ
いつも忘れていた　君を見つけるんだ

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