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---- **目次 ---- +[[連絡事項>#renraku]] +[[教科書>#text]] +[[成績評価方法>#seiseki]] +[[講義中の間違い>#errata]] +[[配布したプリント>#print]] +[[演習問題のヒント、略解等>#exercise]] +[[レポート問題のヒント等>#report]] +[[講義の進行状況>#joukyou]] ////+[[簡単なチェック項目>#check]] &aname(renraku) ---- **連絡事項 ---- ''レポートの締切日と提出場所を変更します.'' 提出場所は全学共通科目レポートボックスで、締め切りは2010年6月25日(金)17:00 です.(2010/06/25) ''レポートを提出してもらうことにしました.'' 問題はレポート問題(その1)の1番,2番,3番です. 締切は 2010年6月21日(月曜日)の授業の開始前です. 6月7日,6月14日は授業時間の開始前と終了後に提出を受け付けます. A4のレポート用紙で作成し,学生証番号と名前を明記した表紙を付けてください. 異なる問題の解答を同一のページに混在させないようにしてください. (2010/05/31) &aname(text) ---- **教科書 ---- [[難波誠「微分積分学」(裳華房)>>http://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-1408-8.htm]]を教科書に指定します。この微分積分学Aでの範囲はおよそ1章、2章、3章、6章に相当します。一応の注意をしておきますが、「教科書」ですが、高校までと違い本のとおりに進行するとは限りません。スキップするところもあれば、教科書に記述の無いことについても説明するときもあります。当然、試験は講義で扱ったことの中から問われます。 &aname(seiseki) ---- **成績評価方法 ---- 成績は主に期末試験によって決定しますが、適当なタイミングでレポートを提出してもらうつもりでいます。レポートは最終的な成績に30%程度反映させる予定です。期末試験の出来次第では提出しなくても単位を取れるし、いい評価を得ることも可能ですが(可能なように評価をします)、それが出来そうにない人ほど提出しないということになりがちですので、提出することを勧めます. 尚、たまに問題を解いてもらって、答案を提出してもらいます。提出された答案は,最終的な成績を付ける際にほんのちょっと参考にするときもありますが、試験で普通に点が取れる人にとっては何の意味もありません。また、質問の内容がいい人や、講義時間中に(講義のあとでもかまいませんが) 黒板の間違いを指摘してくれた人などは評価が上がる可能性があります. &aname(errata) ---- **講義中の間違い ---- 細かい間違いはいろいろあると思いますが,その場か講義終了後に指摘を受けて訂正されているハズ. &aname(print) ---- **配布したプリント ---- 配布したプリントの pdf file です.配布されていないものがある場合,それは正式なものではない(変更があり得る)と了解しておいてください. |CENTER: ''演習問題'' |CENTER: ''レポート問題'' | | &ref(微分積分学A 演習問題(その1).pdf) | &ref(微分積分学A レポート問題(その1).pdf) | |&ref(微分積分学A 演習問題(その2).pdf) | | &aname(exercise) ---- **演習問題とそのヒント、略解等 ---- &aname(report) ---- **レポート問題のヒント等 ---- 見る必要がない,見たら負け,とか思っている人も提出前には一度目を通しておいてください. #region(close,問題1) 問題1 sin(π/18)をある方法で数値的に求めてみましょうという問題. g(x) = x + 1/5 f(x) とした方が収束は速いのだが,途中の計算が簡単になることを優先してある. このような計算はちょっとした工夫で精度を飛躍的にあげることができる場合が多い. 余裕がある人は教科書のNewton法のところを参照してほしい. (1) 三倍角の公式と sin(π/6)=1/2 . (2) 幾つかの点での f の値と中間値の定理. (3) 0 < α < 1/2 を示せば十分.区間 [0,π/2] で sin が単調増加であることは知っているとしてよい. (4) 高校でやったように, 与えられた範囲で g(x) の最大値・最小値を求める. (5) (4)より 0 ≦ a&sub(){n} ≦ 1/5 (n=1,2,3,...) となっていること(正確には数学的帰納法でわかることだが)に注意する. この不等式から,lim&sub(){n→∞} a&sub(){n} = α がわかることは言うまでもない. (6) (5)の不等式より, a&sub(){n+1} とαとの差は, a&sub(){n} とαとの差の 1/5 以下である. | a&sub(){1}-α | の大きさを見積もって,必要な精度を得るには第何項まで計算する必要があるかを考える. 実際の計算は計算機にやらせればよい. #endregion #region(close,問題2) 問題2 授業時間中にやった問題とたいした違いは無い. (1) tan の加法定理を使う. (2) 実質的なことは(1)でほぼ終わっているが,確認しなければならないことがあった. #endregion #region(close,問題3) 問題3 講義において arctan x のTaylor展開を(Taylorの定理を使わないで)求めたが,ここではそれをTaylorの定理を使ってやってみましょうという問題.せっかくなので,問題2と併せて円周率も計算してみる. (1) n に関する数学的帰納法. (2) (1)のおかげでTaylorの定理を適用した際の剰余項(右辺の一番最後の項をこう呼ぶ)の大きさの評価が簡単にできる. (3) 誤差の評価については講義で説明したようにすれば手間はかからない. (4) これも(1)のおかげで難しくない.ただ,e&sup(){x} や sin x のようにすべての実数 x で収束するというようなことにはなっていない. #endregion &aname(joukyou) ---- **講義の進行状況 ---- こんな感じのことをやったという概略. #region(close,6月7日) 6月7日 -広義積分(の予定) #endregion #region(close,5月31日) 5月31日 -微分係数の値による極大極小の判定(Taylorの定理からの確認) -球の体積,球の表面積 -面積と微分の逆演算の関係 -積分の定義を教科書のように行うことの意義 -積分の基本性質から積分が微分の逆演算で計算できることが従うこと. #endregion #region(close,5月24日) 5月24日 -Taylorの定理を使って簡単な関数の(x=0 を中心とした)Taylor展開を求めた. やったのは &br() $$ e^x = \sum_{n=0}^\infty \frac{x^n}{n!} = 1+x+\frac{x^2}{2}+\frac{x^3}{6}+\cdots, $$ &br() $$ \sin x = \sum_{n=0}^\infty \frac{(-1)^n}{(2n+1)!}x^{2n+1} = x-\frac{x^3}{6}+\cdots $$ &br() だけ. こういうのを知っていれば, &br() $$ e^{x^2} = \sum_{n=0}^\infty \frac{x^{2n}}{n!} = 1+x^2+\frac{x^4}{2}+\frac{x^6}{6}+\cdots , $$ &br() $$ \frac{e^x+e^{-x}}{2} = \sum_{n=0}^\infty \frac{x^{2n}}{(2n)!} = 1+\frac{x^2}{2}+\frac{x^4}{24}+\cdots $$ などは,単なる代数計算であることを述べ,Taylorの定理を使って導くと(たいした手間ではないが)ちょっと大変であることを述べた.先週やった arctan x のTaylor展開をTaylorの定理を使って示そうとしたら,arctan の高階微分の値の大きさを見積もれる表示式を知らないと簡単にはできないことも述べた.いろいろと述べたりないことはあるがそれは級数のところでやるつもり. -Taylorの定理関連の問題をやってもらった. #endregion #region(close,5月17日) 5月17日 -多項式関数のTaylor展開の展開係数が微分で表示できること。 -arctan x の(x=0 を中心とした)Taylor展開.この場合のみの特殊な方法ではあるが初等的な方法(arctan の定義を除けば高校の数学の範囲内)で確認できることなので,話の導入として説明した.さらに,arctan x とそのTaylor展開を最初の何項かで打ち切った多項式との差がどのように評価できるかを述べ,これを用いて(精度を考慮した)円周率の計算ができるということを説明した.こんなことを一般の場合ではどのようにできるかということがこれからの話だということを述べた. -Cauchyの平均値の定理,平均値の定理からわかる重要な幾つかのこと(導関数の値がある区間で常に 0 のとき,もとの関数はその区間で一定の値をとる定数関数となることなど). -Cauchyの平均値の定理を使ってTaylorの定理を示した.いきなり定理の主張をみせると、わかりにくいと感じる学生がいるようなので,例年,多項式関数や arctan x の例を最初にやっている(多少なりとも効果はあると思っているのだがどうだろうか?). #endregion #region(close,5月10日) 5月10日 -arctan, arcsin, arccos で成立している関係式の幾つかを説明した。三角関数の関係式を反映したものであることを強調したつもり. -x の多項式を x-a の巾(べき)で展開するとき,その展開係数が微分で計算できるということを一つの具体的な多項式についてやってみた.で,この計算は一般の多項式でも同じ様にできるのはわかりますよねといってそこでやめた. -主に逆三角関数関連の問題をやってもらった. #endregion #region(close,4月26日) 4月26日 -漸化式で与えられた数列 a&sub(){n} に対して以下の不等式を作って極限を求める具体例を一つ. &br() $$ | \, a_{n+1} - \alpha \, | \leq k | \, a_n - \alpha \, | \quad \; (0 \leq k <1) $$ &br() この方法の利点の一つは極限値を数値的に求めようと思ったとき,n項目の値と極限値との差を評価しやすいところであることを述べた. -逆三角関数を導入する前に指数関数と対数関数の関係を確認.特に,指数関数の性質と対数関数の性質の対応について.指数関数についてよく知っているとしたら,それらからどのように対数関数の性質がわかるかについて. -arctan, arcsin, arccos の説明.それぞれ三角関数のグラフの一部分を直線 y=x に関して反転させたグラフをもつ関数と定義し, $$ \left\{ \begin{array}{l} \tan(\arctan a)=a \qquad (a \in {\rm \bf R}) \\ \arctan(\tan b)=b \quad (-\pi/2 \leq b \leq \pi/2) \end{array} \right. \; , $$ $$ \left\{ \begin{array}{l} \sin(\arcsin a)=a \qquad (-1 \leq a \leq 1) \\ \arcsin(\sin b)=b \quad (-\pi/2 \leq x \leq \pi/2) \end{array} \right. \; , $$ $$ \left\{ \begin{array}{l} \cos(\arccos a)=a \qquad (-1 \leq a \leq 1) \\ \arccos(\cos b)=b \qquad \; (0 \leq x \leq \pi) \end{array} \right. $$ などはグラフをみて値を追跡することでわかりますねということにした. 範囲の制限は,それぞれのケースで単に定義域の問題である場合(最初の式)と成立するために必要な条件である場合(二つ目の式)の二通りあって,何のための制限かの意味合いが違うということを述べた. 微分がどうなるかを計算してそこで終了. #endregion #region(close,4月19日) 4月19日 -まず,了解事項として何を使っていいのかを述べて,その上で自然数 k, 定数 a(>1) に対して, &br() $$ \lim_{n \rightarrow \infty} \frac{n^k}{a^n} = 0 \; , \; \; \lim_{n \rightarrow \infty} \frac{a^n}{n!} = 0 $$ &br() を示した. -有界単調数列が収束することを述べ,自然対数の底 e の定義を説明.2<e<3 も確認. -極限を求める問題を幾つかやってもらった. #endregion #region(close,4月12日) 4月12日 -成績評価をどうするかなどの前口上. -この科目で学ぶ主なことの概略. -極限の定義を述べて,この定義のもとで極限に関する性質(「数列の和の極限は数列の極限の和」や「はさみうちの原理」等)が定理として成立することを述べた.証明は実質的なことは何もしていない. -さらに,以下の極限等を認めた上で簡単な極限を求めてみた. &br() $$ \lim_{n \rightarrow \infty} \frac{1}{n^\alpha} = 0 \; , \; \; \; \lim_{n \rightarrow \infty} n^{\alpha} = +\infty \quad \; (\alpha > 0) \; . $$ &br() 求めるにあたって極限の性質をどう使っているのかを少々クドく述べた.それでは幾つかの自明でない具体的な極限を求めてみましょう,というところで終わり. #endregion ---- #right{by KOYAMA Yoshitaka}
---- **目次 ---- +[[連絡事項>#renraku]] +[[教科書>#text]] +[[成績評価方法>#seiseki]] +[[講義中の間違い>#errata]] +[[配布したプリント>#print]] +[[演習問題のヒント、略解等>#exercise]] +[[レポート問題のヒント等>#report]] +[[講義の進行状況>#joukyou]] ////+[[簡単なチェック項目>#check]] &aname(renraku) ---- **連絡事項 ---- ''レポートの締切日と提出場所を変更します.'' 提出場所は全学共通科目レポートボックスで、締め切りは2010年6月25日(金)17:00 です.(2010/06/25) ''レポートを提出してもらうことにしました.'' 問題はレポート問題(その1)の1番,2番,3番です. 締切は 2010年6月21日(月曜日)の授業の開始前です. 6月7日,6月14日は授業時間の開始前と終了後に提出を受け付けます. A4のレポート用紙で作成し,学生証番号と名前を明記した表紙を付けてください. 異なる問題の解答を同一のページに混在させないようにしてください. (2010/05/31) &aname(text) ---- **教科書 ---- [[難波誠「微分積分学」(裳華房)>>http://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-1408-8.htm]]を教科書に指定します。この微分積分学Aでの範囲はおよそ1章、2章、3章、6章に相当します。一応の注意をしておきますが、「教科書」ですが、高校までと違い本のとおりに進行するとは限りません。スキップするところもあれば、教科書に記述の無いことについても説明するときもあります。当然、試験は講義で扱ったことの中から問われます。 &aname(seiseki) ---- **成績評価方法 ---- 成績は主に期末試験によって決定しますが、適当なタイミングでレポートを提出してもらうつもりでいます。レポートは最終的な成績に30%程度反映させる予定です。期末試験の出来次第では提出しなくても単位を取れるし、いい評価を得ることも可能ですが(可能なように評価をします)、それが出来そうにない人ほど提出しないということになりがちですので、提出することを勧めます. 尚、たまに問題を解いてもらって、答案を提出してもらいます。提出された答案は,最終的な成績を付ける際にほんのちょっと参考にするときもありますが、試験で普通に点が取れる人にとっては何の意味もありません。また、質問の内容がいい人や、講義時間中に(講義のあとでもかまいませんが) 黒板の間違いを指摘してくれた人などは評価が上がる可能性があります. &aname(errata) ---- **講義中の間違い ---- 細かい間違いはいろいろあると思いますが,その場か講義終了後に指摘を受けて訂正されているハズ. &aname(print) ---- **配布したプリント ---- 配布したプリントの pdf file です.配布されていないものがある場合,それは正式なものではない(変更があり得る)と了解しておいてください. |CENTER: ''演習問題'' |CENTER: ''レポート問題'' | | &ref(微分積分学A 演習問題(その1).pdf) | &ref(微分積分学A レポート問題(その1).pdf) | |&ref(微分積分学A 演習問題(その2).pdf) | | &aname(exercise) ---- **演習問題とそのヒント、略解等 ---- &aname(report) ---- **レポート問題のヒント等 ---- 見る必要がない,見たら負け,とか思っている人も提出前には一度目を通しておいてください. #region(close,問題1) 問題1 sin(π/18)をある方法で数値的に求めてみましょうという問題. g(x) = x + 1/5 f(x) とした方が収束は速いのだが,途中の計算が簡単になることを優先してある. このような計算はちょっとした工夫で精度を飛躍的にあげることができる場合が多い. 余裕がある人は教科書のNewton法のところを参照してほしい. (1) 三倍角の公式と sin(π/6)=1/2 . (2) 幾つかの点での f の値と中間値の定理. (3) 0 < α < 1/2 を示せば十分.区間 [0,π/2] で sin が単調増加であることは知っているとしてよい. (4) 高校でやったように, 与えられた範囲で g(x) の最大値・最小値を求める. (5) (4)より 0 ≦ a&sub(){n} ≦ 1/5 (n=1,2,3,...) となっていること(正確には数学的帰納法でわかることだが)に注意する. この不等式から,lim&sub(){n→∞} a&sub(){n} = α がわかることは言うまでもない. (6) (5)の不等式より, a&sub(){n+1} とαとの差は, a&sub(){n} とαとの差の 1/5 以下である. | a&sub(){1}-α | の大きさを見積もって,必要な精度を得るには第何項まで計算する必要があるかを考える. 実際の計算は計算機にやらせればよい. #endregion #region(close,問題2) 問題2 授業時間中にやった問題とたいした違いは無い. (1) tan の加法定理を使う. (2) 実質的なことは(1)でほぼ終わっているが,確認しなければならないことがあった. #endregion #region(close,問題3) 問題3 講義において arctan x のTaylor展開を(Taylorの定理を使わないで)求めたが,ここではそれをTaylorの定理を使ってやってみましょうという問題.せっかくなので,問題2と併せて円周率も計算してみる. (1) n に関する数学的帰納法. (2) (1)のおかげでTaylorの定理を適用した際の剰余項(右辺の一番最後の項をこう呼ぶ)の大きさの評価が簡単にできる. (3) 誤差の評価については講義で説明したようにすれば手間はかからない. (4) これも(1)のおかげで難しくない.ただ,e&sup(){x} や sin x のようにすべての実数 x で収束するというようなことにはなっていない. #endregion &aname(joukyou) ---- **講義の進行状況 ---- こんな感じのことをやったという概略. //#region(close,6月28日) //6月28日 //-スターリングの公式,その他(予定) // //#endregion #region(close,6月21日) 6月21日 -スターリングの公式,その他(予定) #endregion #region(close,6月14日) 6月14日 -広義積分(続き) #endregion #region(close,6月7日) 6月7日 -広義積分(の予定) #endregion #region(close,5月31日) 5月31日 -微分係数の値による極大極小の判定(Taylorの定理からの確認) -球の体積,球の表面積 -面積と微分の逆演算の関係 -積分の定義を教科書のように行うことの意義 -積分の基本性質から積分が微分の逆演算で計算できることが従うこと. #endregion #region(close,5月24日) 5月24日 -Taylorの定理を使って簡単な関数の(x=0 を中心とした)Taylor展開を求めた. やったのは &br() $$ e^x = \sum_{n=0}^\infty \frac{x^n}{n!} = 1+x+\frac{x^2}{2}+\frac{x^3}{6}+\cdots, $$ &br() $$ \sin x = \sum_{n=0}^\infty \frac{(-1)^n}{(2n+1)!}x^{2n+1} = x-\frac{x^3}{6}+\cdots $$ &br() だけ. こういうのを知っていれば, &br() $$ e^{x^2} = \sum_{n=0}^\infty \frac{x^{2n}}{n!} = 1+x^2+\frac{x^4}{2}+\frac{x^6}{6}+\cdots , $$ &br() $$ \frac{e^x+e^{-x}}{2} = \sum_{n=0}^\infty \frac{x^{2n}}{(2n)!} = 1+\frac{x^2}{2}+\frac{x^4}{24}+\cdots $$ などは,単なる代数計算であることを述べ,Taylorの定理を使って導くと(たいした手間ではないが)ちょっと大変であることを述べた.先週やった arctan x のTaylor展開をTaylorの定理を使って示そうとしたら,arctan の高階微分の値の大きさを見積もれる表示式を知らないと簡単にはできないことも述べた.いろいろと述べたりないことはあるがそれは級数のところでやるつもり. -Taylorの定理関連の問題をやってもらった. #endregion #region(close,5月17日) 5月17日 -多項式関数のTaylor展開の展開係数が微分で表示できること。 -arctan x の(x=0 を中心とした)Taylor展開.この場合のみの特殊な方法ではあるが初等的な方法(arctan の定義を除けば高校の数学の範囲内)で確認できることなので,話の導入として説明した.さらに,arctan x とそのTaylor展開を最初の何項かで打ち切った多項式との差がどのように評価できるかを述べ,これを用いて(精度を考慮した)円周率の計算ができるということを説明した.こんなことを一般の場合ではどのようにできるかということがこれからの話だということを述べた. -Cauchyの平均値の定理,平均値の定理からわかる重要な幾つかのこと(導関数の値がある区間で常に 0 のとき,もとの関数はその区間で一定の値をとる定数関数となることなど). -Cauchyの平均値の定理を使ってTaylorの定理を示した.いきなり定理の主張をみせると、わかりにくいと感じる学生がいるようなので,例年,多項式関数や arctan x の例を最初にやっている(多少なりとも効果はあると思っているのだがどうだろうか?). #endregion #region(close,5月10日) 5月10日 -arctan, arcsin, arccos で成立している関係式の幾つかを説明した。三角関数の関係式を反映したものであることを強調したつもり. -x の多項式を x-a の巾(べき)で展開するとき,その展開係数が微分で計算できるということを一つの具体的な多項式についてやってみた.で,この計算は一般の多項式でも同じ様にできるのはわかりますよねといってそこでやめた. -主に逆三角関数関連の問題をやってもらった. #endregion #region(close,4月26日) 4月26日 -漸化式で与えられた数列 a&sub(){n} に対して以下の不等式を作って極限を求める具体例を一つ. &br() $$ | \, a_{n+1} - \alpha \, | \leq k | \, a_n - \alpha \, | \quad \; (0 \leq k <1) $$ &br() この方法の利点の一つは極限値を数値的に求めようと思ったとき,n項目の値と極限値との差を評価しやすいところであることを述べた. -逆三角関数を導入する前に指数関数と対数関数の関係を確認.特に,指数関数の性質と対数関数の性質の対応について.指数関数についてよく知っているとしたら,それらからどのように対数関数の性質がわかるかについて. -arctan, arcsin, arccos の説明.それぞれ三角関数のグラフの一部分を直線 y=x に関して反転させたグラフをもつ関数と定義し, $$ \left\{ \begin{array}{l} \tan(\arctan a)=a \qquad (a \in {\rm \bf R}) \\ \arctan(\tan b)=b \quad (-\pi/2 \leq b \leq \pi/2) \end{array} \right. \; , $$ $$ \left\{ \begin{array}{l} \sin(\arcsin a)=a \qquad (-1 \leq a \leq 1) \\ \arcsin(\sin b)=b \quad (-\pi/2 \leq x \leq \pi/2) \end{array} \right. \; , $$ $$ \left\{ \begin{array}{l} \cos(\arccos a)=a \qquad (-1 \leq a \leq 1) \\ \arccos(\cos b)=b \qquad \; (0 \leq x \leq \pi) \end{array} \right. $$ などはグラフをみて値を追跡することでわかりますねということにした. 範囲の制限は,それぞれのケースで単に定義域の問題である場合(最初の式)と成立するために必要な条件である場合(二つ目の式)の二通りあって,何のための制限かの意味合いが違うということを述べた. 微分がどうなるかを計算してそこで終了. #endregion #region(close,4月19日) 4月19日 -まず,了解事項として何を使っていいのかを述べて,その上で自然数 k, 定数 a(>1) に対して, &br() $$ \lim_{n \rightarrow \infty} \frac{n^k}{a^n} = 0 \; , \; \; \lim_{n \rightarrow \infty} \frac{a^n}{n!} = 0 $$ &br() を示した. -有界単調数列が収束することを述べ,自然対数の底 e の定義を説明.2<e<3 も確認. -極限を求める問題を幾つかやってもらった. #endregion #region(close,4月12日) 4月12日 -成績評価をどうするかなどの前口上. -この科目で学ぶ主なことの概略. -極限の定義を述べて,この定義のもとで極限に関する性質(「数列の和の極限は数列の極限の和」や「はさみうちの原理」等)が定理として成立することを述べた.証明は実質的なことは何もしていない. -さらに,以下の極限等を認めた上で簡単な極限を求めてみた. &br() $$ \lim_{n \rightarrow \infty} \frac{1}{n^\alpha} = 0 \; , \; \; \; \lim_{n \rightarrow \infty} n^{\alpha} = +\infty \quad \; (\alpha > 0) \; . $$ &br() 求めるにあたって極限の性質をどう使っているのかを少々クドく述べた.それでは幾つかの自明でない具体的な極限を求めてみましょう,というところで終わり. #endregion ---- #right{by KOYAMA Yoshitaka}

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