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とある荒野を一台のド派手にして凶悪にスタイリッシュな外観の車が走っている。
右ハンドルの運転席に座るのは車の外見とは裏腹にピシリとスーツを着込んだ男だ。なぜか赤紫色のここだけド派手なサングラスをかけている。
速度計はもうずいぶん長いこと400オーバー。公道では出したくても出せないその速度で走れるのは彼が一国の藩王であることも少なからず関係しているのかもしれない。
男の名を玄霧という。あまり表に出たがらないが、にゃんにゃん共和国において1、2を争うと噂される策士である。時々パピ○ンやちゅ○やさんっぽくなっているのは仕様である。
「あと・・・3時間ですか」
憂鬱そうな、それでいて喜びを多分に含んだ呟きが漏れる。彼は速さと同じ、いやそれ以上に大事に思っている結城火焔のことを考えていた。前回会ったときは餓死寸前という緊急事態であったためろくに会話が出来なかったのである。それだけに今回は気合が入っていた。ハイパーモードに覚醒しかねないほどの明鏡止水の心でありながら気力、士気ともに最高であった。
「火焔、今日はどんな顔を見せてくれるのかな・・・」
もう既に心は小笠原に飛んで言ってしまっているがハンドル操作はまったく誤らないのは流石である。この男伊達や酔狂で最速を名乗ってはいない。
アクセルをさらに踏み込む。450、460、470・・・エンジンが金切り声を上げタイヤのゴムが焼けてもまだ止まらない。否、なお加速していた。
「最速こそがさが、最高にして、最強なのだ・・・行くぞ彼女のところまで最速で!」
一個の流星が、小笠原に進路を取る。漢の名は玄霧。アイドレス最速の男である。
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