『──Trick or Trap?──』後編


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ドゴーン!

床板を破り土を撒き散らしながら飛び出す

「はるなん!」
「はるなん!?」
「2人とも無事ですか!?」

譜久村さんは大丈夫そう
くどぅーは、椅子に縛られて倒れてる

「すぐに助けてあげるね!」

くどぅーの側に行こうと脚を前に出す

ヒュン パシ!

足元にムチの先が当たった
思わず立ち止まる

「飯窪春菜、土ヲ操ル能力者」
「え?」

振り返るとローブを纏っている人がムチを持っていた
2人が心配で気付かなかった
この人が2人を?

「土ノ中ヲ移動シテキタノカ。そいるきねしすニソンナ使イ方ガアッタトハナ」
「能力に詳しいんですね」
「能力者トシテ当然ダ」
「私の事は知られていないと思ってましたが。譜久村さんとくどぅーを拐って、一体何を企んでるんですか?」


ヒュン!

ムチが迫る

「答えるつもりはないんですね!」

──土念動力──ウォール

ゴゴゴゴ!

地面からチョコレート色の土壁を出した

パシ!

土壁でムチを弾いた

「確カニ土ノ壁ハ防御ニ有効ダナ。ダガ」

ビュン!
バゴン!

「ええっ!?」

ムチが土壁を壊した

ビュン! バシ!

「きゃっ!」
「譜久村さん!」

ムチが譜久村さんの手に巻き付いた


「譜久村さんを離して下さい!」

床に手を付ける

──土念動力──クレイ

地面からハニー色の粘土が飛び出し、ローブの人に巻き付く

「コレハ!?」
「硬い土は砕かれても、粘りがあれば砕けない!」
「……飯窪ノ能力、ココマデ進化シテイタカ」

ローブの人がムチをもう1本取り出す

ググッ ブチ!

ムチが粘土に巻き付き、絞る様に切った

「……手強いですね」
「成ル程。譜久村・飯窪ノ情報ハ更新スル必要ガアルナ。工藤ハ変ワラズ透視ダケノ様ダガ」
「なんだよ! ハルだって、ハルだって……」
「同イ年ノ佐藤ハ、既ニ新シイ能力ニ目覚メテイルノニナ」
「うるさい!」
「……本当ノ自分ヲ認メナケレバ、成長シ無イ」
「くっ……黙れ!」
「どぅーにヒドい事言わないで!」
「それ以上は許しませんよ!」
「……マタ会オウ」


ローブの人が消えた

逃げた?
劣勢でもないのに、それはないか
〝情報の更新〟って言ってたから、調査だったのかも

「どぅー、大丈夫?」

譜久村さんがくどぅーの拘束を解く

「大丈夫……です」

なんか、くどぅーの様子が変?

ガバ!

「ふ、譜久村さん!?」

譜久村さんがくどぅーに抱き付いた

「良かった……無事で」
「譜久村さ
「おかえり、どぅー」
「……譜久村さん?」
「どぅーが心から叫んだ〝リゾナントじゃなきゃダメなんだ〟って声が、聖を精神干渉から解放してくれた。ありがとう」
「譜久村さん……」
「すぐに助けてあげられなくてゴメンね」
「いえ。ハルの方こそ、ご迷惑をおかけしました」
「何があっても、リゾナントに帰って来なきゃ、ダメなんだから」
「え?」


「どぅーは、聖達の大切な仲間だから」
「……はい」
「これまでも、これからも、ずっと一緒だよ」

くどぅーが涙を流す

「……はい」

やばい、もらい泣きしちゃった
ダメダメ!
サブリーダーにもなったんだし、お姉さんなんだからしっかりしなきゃ!

こっそり涙を拭う

「そうそう。私達は、心で繋がってる仲間なんだよ」
「はるなん……」
「言いたい事とか悩みとかあったら、遠慮なく言いに来て良いんだからね。良かったら私の胸も貸すよ? あ、無い胸で良ければだけど」
「ぷっ! なんだよそれ!」

くどぅーが笑った

「あー、やっぱり譜久村さんの方が良いかー、そりゃーマシュマロプリンセスだもんねー」
「ちょっとはるなん! なにそれ意味わかんないからー!」
「「アハハハ!」」

くどぅー、ちょっとは元気が出たかな
やっぱり、くどぅーには笑っててもらわないとね

「譜久村さん、はるなん」

くどぅーが立ち上がる


「ごめんなさい……元気出ました。ありがと、譜久村さん、はるなん」
「「どういたしまして」」

譜久村さんも立ち上がり、2人でくどぅーの頭を撫でる

気が付けば、出会ってから随分大きくなったよね
手の位置が凄く高くなってる
身体は成長してるんだから、いつか心も成長するよ

あ、そうだ

「譜久村さん。精神干渉の事ですけど、あのローブの人が?」
「うん、多分」
「精神干渉とムチを使う能力者。何者なんでしょうか?」
「私達に詳しくて、強い人……か」

みんなで腕を組み考える

あのローブの人に全く歯が立たなかった
これからも強い相手が現れるかもしれない

「私達、もっと強くならないといけませんね」
「うん。真面目にやる。聖にはそれしか出来ない。でも、それだけはやる」
「私も頑張ります!」
「ハルも、みんなのために……」
「みんなで頑張ろうね!」
「「はい!!」」
「さあ、いこうか。私達の帰る場所へ」





投稿日:2013/11/21(木) 22:24:44.88 0