『幾千光年の孤独』


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子供の頃描いた向日葵が、部屋の隅で埃を被っている。
青空の下で太陽に照らされる向日葵が、部屋の隅で埃を被っている。
咲き誇ったまま枯れることなく、部屋の隅で埃を被っている。

建ち並ぶビルの底、絵画の向日葵のように無邪気な俺が埃を被っている。
光も届かぬビルの底、絵画の向日葵のように一輪だけでいる俺が埃を被っている。

まるで幾千光年も先にあるようなビルのてっぺん。
その更に幾千光年も先にあるような太陽。

人類が平等だとか。愛してるとか。

平等ならば、埃を被っていただけ思い通りにさせろ。
愛してるなんて感情は、いつのことか忘れてしまった。

憂鬱を叫べ。何処で何をしてやろうか。
孤独を叫べ。誰に何をしてやろうか。


部屋の隅で鈍く光を放つ箱。
キーボードを叩く音だけが響く。

この世界では俺が光に照らされる。
絵画の向日葵のように光に照らされる。
この世界では俺は無敵だ。
絵画の向日葵を描いた幼稚な頃のように無敵だ。

ビルの底のモノクロームの世界から、ある時それは見えた。
埃を被ったモノクロームの世界から、ある時それは見えた。

温かい光に包まれたカフェ。
温かい声が洩れ聞こえるカフェ。

人類が平等だとか。愛してるとか。

俺は無敵だ。

憂鬱を叫べ。此処で何をしてやろうか。
孤独を叫べ。誰に何をしてやろうか。