『VariableBlade 第四話「卒業試験と音速の剣」』


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「誰ぁれが焼豚じゃーーーーーーーーーーーーーー!!!」

”焼豚”その一言で私の中で何かがプチっ、とキレた
持っていた”箱”を片手に持ち大きく振りかぶり、漏電ウルフマンに狙いを定める
リゾナント町内会ソフトボール選抜ピッチャーの強肩とコントロール、とくと味わえ!!!

ぶんっ!・・・ガコンっ!

鈍い音が響く
私の手から放たれた”箱”は鋭いスライダーの軌道を描いてウルフマンの頭をもろに直撃した

「ぐあぁああああっ!痛ってーーーーーーーーーー!!!テメェぶっ殺す!!!」

ジュラルミン製の”箱”の角が当たったらしく頭からピューと血を噴出しながらウルフマンが吼える
バチバチバチバチ・・・ウルフマンの全身に青い電流が今まで以上に激しく走り始めた。ヤバっ!

ウルフマンに背を向けて走る
丁度、サヤシが剣を構えてこっちに走りだしたところ
ヤバいヤバい、これは間に合わないかも
背後からはバリバリと電流のチャージ音
足元は雪、思ったように上手く走れない

「食らえっ!」

ウルフマンの咆哮
ゴロゴロゴロ、真上から雷の音!落ちてくる!

ビシャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!

オワタ・・・雷鳴の音に私は頭を抱えて座り込んだ
焼豚は嫌だぁ!むしろ最後に焼豚食べたいっ!

ゴロゴロゴロ・・・
雷が落ちた後の余韻の音

ん?確かに今雷落ちたよね?
でも何ともない・・・どこに落ちたの?
ほけーと考えていると背後から絶叫が聞こえた

「うわぁあああっ!何だコレはぁ!電気が止まんねぇ・・・うおっ!?」

振り返るとそこには悶絶するウルフマンの姿
ウルフマンの全身を走っていた青い光、帯電していた電気が
ある一点に向けて放たれて・・・いや、吸収されてるというべき?

ウルフマンの電気は全てそのある一点・・・”箱”に向けて漏れ出していた
まさに漏電ウルフマン?いやいや!これはどういうこと?

「止めろーーーーー!」

遠くから声が響く。お頭?

「早くそれを止めろ!そいつにエネルギーを与えるな!」

結果的には助かった・・・助かったけど何かマズいことが起きているらしい

「魔力のコアは胸の中央ですっ!そこを貫いて!」

イイクボさんの甲高い声に反応して、サヤシが立ち止り剣を水平に構えた

「伸びろっ!」

紅の刃がウルフマンの胸に向かって真っ直ぐに伸びていく
しかし、その刃はウルフマンには届くことはなかった

「くぅえあぁ、嫌だぁ!お、俺はまだ・・・誰か・・・止めてく・・・キャ、キャイ・・・」

ウルフマンの身体がどんどんと痩せ細り、まるで乾物のように干からびていく
そしてあっという間に干物になった身体はひび割れて、ボロボロと崩壊してしまった
サヤシが伸ばした紅い刃はウルフマンの身体が風化した後を空振りの形で通過していく

 >Charge Complete

「クソっ!間に合わなかった!」
「コアを、魔晶石を処分しないと!」

お頭、そしてイイクボさんが慌てた様子で滑り降りてきた
よくわからないけど二人ともなんで焦ってるの?結果オーライじゃん

「お前!一体何を企んでいる!?」

お頭が箱に向かって話しかけている
その一方でイイクボさんは崩壊したウルフマンの残りカスをガサガサと漁る

「何ねコイツら?寒さでアタマおかしくなったと?」

お前には言われたくないだろ・・・けど二人のいきなりな奇妙な行動
これは後で詳しく話を聞くべきなんだろうね

「かのんちゃん!」

サヤシが駆け寄ってきた。
膝に手をついて前屈みにハァハァと息を切らせながらじーっと私を見つめている
明らかな疲労の色・・・
獣人達との戦い、ダーイシとの真剣勝負、雷を避けて全力ダッシュ
そりゃ疲れて当然だろうね

「サヤシ、大丈夫?」
「私は大丈夫。かのんちゃん・・・」
「ん?」
「アリガト・・・」
「あったー!コアありましたぁ!」

サヤシが聞こえるか聞こえないかぐらいの小さな声で発した言葉は
イイクボさんの甲高い声に掻き消された

イイクボさんの手には真っ黒な大粒のダイヤモンド・・・アレがコア?

「とうっ!」

いきなりイイクボさんがその黒ダイヤを宙に放り投げた
そしてブツブツと呪文を詠唱しながらまるでイナバウアーのような奇妙ポーズ
イイクボさんの拳に渦を巻いた茶・・・いや、チョコレート色のエネルギーが集束していく

「ふぉおおおっ!神秘の波紋!茶色の波紋疾走(ChocolateOverDrive)っ!」

そっくり返った奇妙な体勢から放ったイイクボさんの拳は落下してきた黒ダイヤを精確に捉えた
チョコレート色のエネルギーが弾け、パリーンという音と共に砕け散る黒ダイヤ
砕けたダイヤからは真っ黒なエネルギーが吹き出し、霧散していく
へ?何今の?私達はただただその様子をぽかーんと見つめていていることしか出来なかった
暫しの間の後、KYが口を開いた

「・・・茶色なのかチョコレート色なのかハッキリした方がよかよ」

ツッコミどころはそこかい!そうじゃねぇだろう!

「カッコの付いてる英訳が読み方なのでチョコレート色ですっ!」

そんなことはどうでもいい!今の行動は一体何だ!

「何とか言えよこんにゃろ!オラぁ!」

”箱”を叩いたり蹴飛ばしたりしているお頭を放置して私はまずイイクボさんから事情聴取を始めることにした

「今いったい何が起こったの?どうして漏電ウルフは死んだの?」
「ええっと、あの箱の事はよくわかりませんけどどうやら魔晶石の魔力が暴走したようですね」
「暴走の原因は?」
「それはあの箱が関係してるんじゃないかと・・・ただ強大過ぎる魔晶石は制御不能になっても不思議ではありません」
「魔晶石って何?」
「高位の魔導師だけが作成できる魔力をエンチャントした石です。恐らく作ったのはヘケートでしょう」

魔力?エンチャント?よくわからないけど魔法というものは確かに存在してそれを操る者が居ることは事実なんだろうね

「ヘケートって何者?」
「1000年以上前に私達の世界で魔法大戦を引き起こした暗黒の魔女です。9人の光の勇者に破れて行方不明になっていましたが・・・」
「さっきからこっちの世界とか私達の世界とか言ってるけどイイクボさんは一体どこから来たの?」
「皆さんの世界の海と大地の間にある世界、エルダーアインから来ました」

海と大地の間の世界・・・う~ん、どっかで聞いたおとぎ話のような
にわかには信じ難いけど現実に魔法を見せられちゃ信じざるを得ないかもしれんね

「ところで卒業試験がどうこう言ってたけど」
「あ!そうなんです!実は卒業試験の課題がですねぇ、そのヘケートを倒すことなんですよ!」

そ、そうなんですか・・・いや、倒すことなんですよと言われましても・・・
えっ、ちょ!突然イイクボさんが手揉みをしながらスリスリと身体を寄せてきた

「いや~、しかし皆さんお強い。こちらの世界に皆さんのような勇者が居るとは思いませんでした」

何か嫌な予感がするんだけどこれって

「そんな皆さんにお願いなのですが私の卒業試験をですねぇ・・・」

「何ダークネス出すと?額によっては引き受けちゃる」

急にKYが話に割り込んできた。お前、また金かい!

「こちらの世界の通貨は持ち合わせておりませんがこれを・・・」

イイクボさんが重そうな茶色い袋をKYに渡す
すぐさま袋を開けるKY・・・ジャラっと音が鳴る

「こ、これは・・・全部金貨!!!」

KYの目が¥マークになった

「契約成立っちゃ!魔女だか何だか知らんけど大船に乗った気持ちでよかとよ!」
「有難うございますぅ~、これはこの世界の武器ですか?カッコいい!いやぁ実に頼もしい!」

まぁ元々金で動くハンター、KYともこれでお別れかな・・・
魔女がどうこうとか私達には関係ないし仕方がないんだろうね

「かのん!りほ!魔女狩りっちゃよ!」

ハァ???
私とサヤシは全く同じタイミングでズコーっ!とコケた
何で私達が?しかも呼び捨て???

「サヤシさぁん、ヘケートってすっごく悪い奴なんですよぉ。放っておくとこの世界が闇に包まれちゃいますよぉ」

私達の様子を見てサッ、と素早くイイクボさんがサヤシに擦り寄った
この女・・・この短時間でそれぞれの性格を見抜いてる!?ただの変な魔法使いと思ってたけど侮れない!

「光の勇者・・・って言ってたよね?」
「はいぃ、私達の世界の伝説の勇者なんですよぉ!」

サっ、サヤシが話に乗ってる!これはヤバい!

「その9人って光を操ったり傷を癒したり獣に変身したりするの?」
「えっ!サヤシさん何で知ってるんですか?前に私達の世界の人間に会ってるんですか?」

 ・・・光の戦士。確かに私達の世界にもそんなおとぎ話はあるけど

「光のタカーシャイ、傀儡使いのニーガッキー、風のエリン、癒しのサユーミン、預言者ミッツ、雷鳴のコハルーン・・・」

イイクボさんが光の勇者達について語り始めた
似てる・・・私達の世界の光の戦士になんか似てる

「緑炎のリンコ、神獣のジェイジェイ・・・そして共鳴のレイナード。これが私達の世界の光の勇者です」

どういうこと?偶然にしてはあまりに私達の世界の伝承と似過ぎてる
もしかして・・・みんな同一人物?

「わかりました」

ずっと黙って聞いていたサヤシが口を開いた
へ?わかりましたって何がさ!?

「恐らく私はその魔女と戦う宿命。光の戦士を継ぐ者として」
「ちょ!サヤシ何言って・・・」
「そうです!私達は光の勇者が成し得なかったことを果たす宿命を負ってるんです!」

ど、どこまで調子がいいんだこの女!!!
そうだ!お頭!何とか言ってやってよ・・・ってオイ!
後ろを振り向いた私は重大な事実に気付いた

「ず、ずびばぜんでじだ・・・もう追及じまぜん・・」

お頭が身体のあちこちからプスプスと煙をあげて倒れている!
その足元にはビリビリと帯電してる”箱”!
私は慌ててお頭を抱き起こす

「一体何があったの!?」
「ぎをづけろ・・・ごいづの正体は・・・」

ガクッ、と項垂れてお頭は気を失ってしまった
箱・・・明らかに何らかの意思を持った存在。世界を変える力の正体って一体・・・

「あらあら大変!皆さんお寒いでしょうしコテージ用意しますね」

イイクボさんが懐から小さな家の模型を取り出した
いや、そんなオモチャを用意されても・・・って!?
ボンっ!
イイクボさんが模型を地面に投げつけると煙と共に突然目の前に木製の小屋が現れた!
なんじゃこりゃあ!
サヤシもKYもさすがにポカーン、としている
これも魔法?あまりにもご都合主義のインチキじゃないか!

「ちょっと!これ何よ!?」
「はい?魔法のコテージですが何か?1個3000ギルで道具屋に売ってる」

何かじゃねぇ!しかもどっかで聞いたような通貨だし完全にパクりじゃないのか!

「とりあえずダーイシ達が戻ってくるまで中でゆっくりしましょう。お話はそこで」

確かに・・・寒い。それは間違いない
色々納得いかないしインチキ臭いけど中でゆっくりするのは賛成だ
しかしダーイシ達はいつ戻ってくるんだろうね・・・







「ちょ!私の服~!」

ひらひらと谷底に舞い落ちていく私の服・・・な、何してくれとるんじゃ~!

「ブフォ、スマンのぅ」
「スマンのぅじゃない!早く取って来い!」
「マサキ、行ってくるのじゃ」
「了解っ!ぴょこぴょこ~、ジャーンプ!」

何で子供に取りに行かせる・・・その翼は飾りかお前ら

「飾りじゃ」
「!?」

なん・・・だと?コイツ、まさか・・・

「随分と生真面目なんじゃのぅお前さんは。だが果たしてお前さんの友はそんなことを望んでおったのかどうか・・・」
「うるさいっ!勝手に私の中に踏む込むな!」
「ブフォ、余計なお節介だったかのぅ。ただ、『後ヲタノムダ』の意味はもう一度だけ考えたほうがよいぞ」
「貴様ぁ!!!」

ブンっ!放った銀牙の一撃は虚しく宙を切った。当然か、”読まれている”のだから
お前に何がわかる・・・私とアイツの何が・・・

「どーん!ただいまっ!」

ぐはっ!背後からの衝撃・・・またやられた!

「はいっ!取ってきたよいっちょうら!」

別に一張羅じゃない!・・・だが大切なものだ。この服を着てアイツの望みをせめて果たしてやることがせめてもの私なりの償い。
あの日あの時アイツを止めなかった・・・いや、くだらない掟に縛られてアイツを助けてやらなかったことへの

ふむ、やはりしっくりくる。やはりこの服でないとな。

「ね~だーいし、なんかその服ダボダボじゃない?」
「うるさい!服はある程度余裕があったほうがいいだろう」
「特にむねのあたりとか・・・」

あああっ!聞こえないっ!何も聞こえないぞっ!
それ以上言ったら子供とはいえ容赦しないからな!

ケーン!ケーンケーンケーンケーンケーンケーンケーンケーンケーンケーンケーンケーンケーンケーンケーンケーンケーンケーンケーンケーンケーンケーン

ん?鳥の声?山々に響いて鳥の声がいつまでもこだましている
しかし・・・最初の声は近かったが
一瞬、私達の上を影が横切る。鳥・・・鳥なのかか?
鳥にしては影が大き過ぎる!まさか!

「ケーン!やっと見つけたぞ天狗の一族!その青のお陰でようやくわかったぜ!」

陽光をバックに羽ばたいているのは半分鳥、半分人間の異形の姿・・・汚れし血の獣人っ!

「ブフォフォフォフォフォ、わざわざ御苦労なことだのぅ。魔女とやらには『断る』と伝えておくのじゃ」

”ちち”が腕を組んで高笑いしている・・・獣人の心を読んだのか

「なっ・・・テメェ人が要件言う前に答えを出すんじゃねー!」
「やめておいたほうがいいべ。ウチらと戦ったらアンタ晩御飯の焼き鳥になるべさ」
「ケーン!それはどうかな?」
「!?」

鳥獣人が空中を旋回して突撃してきた・・・速いっ!

「ぬうっ!」

バッと鮮血が飛び散る。”ちち”の肩口から赤いしたたり・・・やられたのか!

「ちちうえー!」
「ヒャッハー!”読めた”から何だ?ヘケート様配下最速のこの俺様の攻撃を避わせるわけがねぇ!」

隼、の獣人か。確かに最速、狙いも精確だろう。
私の剣速を持ってしてもマトモには掠らせることも難しいかもしれない
あの手の輩を倒すにはそれなりの覚悟が要りそうだ。自然と銀牙と月光を持つ手に力が入る

「お前達、下がっていろ。奴の相手は私がする」
「ブフォ、小娘・・・無茶をするでないぞ」

チッ、また”読んだ”のか・・・悪趣味な父上殿だな
だがこの私があんなモブ獣人に負けるはずがない!

「ケーン!お前、噂の蒼の剣士か?調子に乗ってんじゃねーぞド貧乳が!」

カチーン

お前は今、最も言ってはならない一言を言ってしまった
絶対に・・・絶対に生かしてはおかん!!!

「熱くなるでない!怒りに任せて倒せるほど容易い相手ではないぞ!」
「うるさいっ!無様にやられた貴様がわかった風な口を利くな!」

再び鳥獣人が旋回し、突撃の構えを見せる
ヒットアンドアウェーが奴の戦法
ならば下手に避けようとせず正面から爪の一撃を受ける覚悟で相討ち狙いだ!

「ケーン!・・・行くぜっ!」

さぁ来いっ!掠らせることさえできれば銀牙月光の力でお前の身体は消滅する
獣人から少しも目を逸らさず、意識を集中する・・・来たっ!
もう少し・・・もう少し・・・来いっ!・・・ってオイ!

「やっぱやーめた。テメェ何か企んでるだろ?」

私の目の前直前で鳥獣人は方向を変え、再び飛び去っていく・・・読まれた?

「ブフォ、お前さんは顔に出過ぎじゃ。”悟り”の力が無くともそれじゃバレバレじゃわい」

うるさいっ!戦い方はこれだけじゃない!
逃げる奴が相手なら逃げる相手なりの戦い方がある!
銀牙と月光の柄を連結、変形させ・・・投げるっ!
私に背を向けた貴様の負けだっ!

放った一撃は鳥獣人の背中を捉えた・・・かに見えた
しかし獣人はその寸前で突然急降下した

「おおっと!だが風を切る音でバレバレだぜそれはヒャッハー!」

旋回した鳥獣人が羽ばたきながら中指を立てる
ほぼ同時に宙を切り、虚しく戻ってきた銀牙月光を片手で受け止める
 ・・・これはマズい。このままでは長期戦になってしまう
こんなモブ獣人との戦いでこれ以上紙面を割くわけにはいかない!
銀牙と月光を分離させ、交差させる

「吼えろ!銀牙!月光!」

共鳴剣・・・音速の一撃なら奴も回避できないはず
周囲を銀牙と月光の気高い咆哮が満たす・・・山彦の反響効果でいつも以上の威力が発揮できそうだ

「おおっとコイツは何かヤバそうな雰囲気だな!ずらからせてもらうぜヒャッハー!」

バカめ!発動までの間に突っ込んでくればお前にも勝機があったものを
だがお前がすぐに背中を見せる臆病者であることまで折り込み済みだっ!

「共・鳴・剣!HowlingBlade!!!」

クロスさせた銀牙と月光を同時に振り抜く
放たれた衝撃波が地を抉り、宙を音速の速さで切り裂く
銀牙と月光の間で共鳴した音を集束させ衝撃波を放つ最大の奥義
これで葬ってもらえるなんて光栄に思え!

「ケ、ケェーン!な、何だコレ・・・うわぁああああああっ!」

衝撃波が逃げようとする鳥獣人の背中を捉えた
遠くの方で羽が舞い、四散するのが見える
恐らく粉々になって骨すら残るまい・・・

「たーまやー!」

後ろでマサキが緊張感のない歓声を上げる
汚ねぇ花火だ・・・

「あらぁ!晩御飯のオカズが粉々になっちゃったべさぁ!」

 ・・・いや、ホントに食う気だったのか?
コイツら一体何者だ?天狗の一族、とかさっきのモブは言ってたが

「貴様ら、一体なぜ獣人に・・・」
「ブフォ、おやおや、今日は千客万来じゃのぅ」

!?風を切る音・・・この音は!

ビシュッ!寸前で反応した私の頬を風が掠める
直後、ピッと頬が裂け生暖かい血が私の頬を染めた

風裂剣・・・この技は

「やっと見つけた。久し振りダーイシ!」

お前か・・・ドロシーの番犬、いや番狐