『Missing You』


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【前編】


大阪某所、コリアンパブ「華阪神」
夜更けに差し掛かった頃。疲れた表情の男が、店のドアを開いた。

「アラ!牛島サン、イラッシャイ」
「こんばんは…。ティファニーちゃんは?」
「アラ!アノ子昨日辞メチャッタヨ」
「えっ!?」



――それから数ヶ月後、東京・新大久保

「あ~ポッサム美味しかった~。愛ちゃんいいお店知ってるね~」
「やろ?里沙ちゃん次はホットク食べにいこ!ホットク!」
「いいね~行こ行こ…」

(!)
(!)

すれ違った一人の女性を目で追う2人。そして顔を見合わせる。

「愛ちゃん…」
「うん、今の人やよね。ホットク買ったらすぐ追っかけよ!」
「ホットクはいつでも買いに来れるでしょーが!すぐ追っかける!」
「え~」
「えーじゃない!」



ハァ、ハァ、ハァ…
その女は、狭い路地を小走りで駆けていた。
後をつけられている事に気付いたのか、時折後ろを気にしながら。
やがて適当な物陰に身を隠し、しばらく辺りを伺う。

「フゥ…」

人の気配はしない。どうやらやり過ごせたようだ。
物陰から出て、冷静になって気付いた。
ここ、どこ…?
無我夢中で逃げているうちに、知らない場所に来てしまっていた。
どこ…?どこ…?
携帯を取り出し、GPSで現在地を調べながら歩く。その時――

ドンッ

「ア、ゴメンナサイ…」

携帯の画面を見ていて、歩いていた男にぶつかってしまった。頭を下げて立ち去ろうとしたが、肩を掴まれた。

「なあ姉ちゃん。痛えんだけど」
「エ…」
「痛えっつってんの」
「ゴメンナサイ。スミマセン。ゴメンナサイ」
「なんだこいつ、日本人じゃねえの」
「でも結構かわいくね?」
「そうだな。じゃあちょっとお詫びしてもらわねぇとな!」
「イヤ…ヤメテ…!イヤーーーーーーーーッ!!!」


          *          *          *


毒男の死にたくなる思い出のスレ

608 :名無しさん :05/09 22:34
無茶しやがって・・・

609 :名無しさん :05/09 22:36
俺なんて女に200万円持ち逃げされたぜ

610 :名無しさん :05/09 22:37
kwsk

611 :名無しさん :05/09 22:40
歌手になりたいっていうホステスに入れあげててさ
歌手になれるかもしれないチャンスが来た、資金が必要なんだって頼まれて貸したんだよ
次に店に行ったら辞めてた どこに行ったかは誰も知らないって

612 :名無しさん :05/09 22:41
イ㌔

613 :名無しさん :05/09 22:42
…まあ、あれだ。あまり落ち込むな

614 :名無しさん :05/09 22:44
プロポーズしようと思って指輪持って店行ったらいなくなってたんだ
指輪も200万の借金のカタに取られたし
まあいい勉強になったよ

615 :名無しさん :05/09 22:48
とりあえずお茶飲め  つ 旦


          *          *          *


「――次のニュースです。昨夜、新宿区内の路上で、男性3人が倒れているのを近所の住民が見つけ、病院に搬送されました。男性3人はいずれも意識不明の重体です。」
「昨夜7時過ぎ、新宿区百人町付近の路上で、男性3人が血を流して倒れているのを近所に住む女性が見つけ、警察と消防に通報し病院に搬送されました。」
「警察の調べによりますと、男性3人はいずれも全身に鈍器のようなもので強く殴られたような痕があり、全身打撲で現在も意識不明の重体です。」
「警察は傷害事件と見て捜査を進めています。また、男性らが発見される少し前に現場付近で女性の悲鳴のような声を聞いたという証言もあり、関連がないか調べを進めています――」


東京・歌舞伎町、とある雑居ビルの一室――

ギィ

ドアを開け、1人の女が入ってくる。その表情は、暗い。

「…オ疲レ様デス」
「ティファニー」
「ハイ?」
「勝手な行動はするなと言ったはずだ」
「デモ…」
「お前は我々の指示にあった人間だけを始末するんだ、何度も言っているだろう」
「…ハイ」
「他にも、お前の事を嗅ぎ回っている奴らがいるようだからな。目立つような行動は慎め」
「…」



「ね、愛ちゃん。今のニュース見た?」
「うん見た。あん時のだよね」
「絶対そう。あの子を探さなきゃ」
「今日は行ける?」
「夕方からなら」
「よし、じゃああそこでね」