『リゾスレ4周年突破記念 稲妻Girlと透化少女』


※上記の広告は60日以上更新のないWIKIに表示されています。更新することで広告が下部へ移動します。



「よし、そのまま歩け。」

ひとりの少女が怪しい男たちにうながされるまま富士の樹海の中を歩かされている。
少女はひどい仕打ちをうけたらしくからだのあちこちに傷が見受けられる。

「いいか、妙なまねをするなよ。」
「わかった。言うとおりにするよ。」

少女の名前は鈴木香音。
愛知で家族とともに平穏な時間を過ごしていたごく普通の少女だ。
しかし彼女の生まれ持ったある能力のために怪しい男たちに拉致されて、この樹海に香音だけ連れてこられたのだ。

今はなぜか香音だけを先頭に歩かせて、男たちは少し離れたところから香音の後についていく。
香音の手にはある場所を示した地図が持たされているだけであった。

カチッ!
香音が地面を踏むと、何やらスイッチが入ったような音がした。
それを聞いて、男たちは身を伏せた。

ビー!
するとどこからかレーザーが飛んできて、香音の体を貫いた。

「ボス、よかったですね。あの娘を手にいれられて・・・」
「ああ、あの娘がいなければこの任務成功しなかった。」

男たちが後ろで話している間、香音は自分の胸を手で触っている。
さきほどレーザーが体を貫いたはずだったのにまったく怪我ひとつしていない。

「あぶなかった・・・反応が遅かったら今頃あの世行きだよ。」

香音の力は透過能力である。
香音は自分の体を物質が通り抜けられるように体を変異できるのだ。
実はこの男たちはダークネスの刺客でリゾナンターの支援者のひとりである保田圭の研究所を襲撃しようとしているのだ。
しかし富士の樹海の研究所まではダークネス用の様々な罠を張り巡らせており、それを突破するために刺客たちは香音の力に目をつけたのだ。

「おい、まだ研究所は遠い。こんなところで死んでもらったら困るんだぞ。とっとと歩け!」

助けてくれる人がいない以上、香音は従うしかなく樹海の中をまた進んでいった。
そしてそれを見つめるひとつの影があった。

「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」
「どうした、早く歩け!」
「待ってよ、さすがに疲れてきた!休ませて!」
「なんだと、何さまのつもりだ!」

ダークネスの刺客たちは憤慨した。
いくら計画のためとはいえ、このまだ若い少女に指図されているようで腹がたったのだ。

「疲れていると、力が十分使えないよ。まだ先は遠いんでしょ?無事に着きたいんだったら少しは休ませて。」
「仕方がない・・・少し休憩だ。」

一団はやむ追えず、休息をとることになった。
香音は少しずつ休みをとることで時間を稼ごうとしていた。
あれだけの罠を張っているのだ、時間をかければ研究所側もこちらの動きに気づくだろうという考えのうえであった。
できれば休みの間に隙を見て、逃げ出したいが、休みと言っても香音の周りには見張りがついていて下手なことができない。
香音は何か手がないかと目を閉じて考えた。

すると・・・
(そのまま進んで・・・電気が見えたら、自分の力を使って。)

ハッ!
香音は一瞬のうちに瞼を開けた。
(なんだったの・・・今のはまぶたに文字見たいのが浮かんだ。)

「おい、休憩は終了だ。早く歩け!」

ダークネスの刺客に促されて、香音はまた歩き始めた。
すると・・・

「おい、人がいるぞ!」

ダークネスのひとりが森の中で人影を目撃した。
こんな樹海の中には自殺者でもなければ人はめったにこない。
当然、警戒するはずだ。

香音も周りをきょろきょろ見渡した。
そして・・・

バシバシ!
正面に電気のようなものが見えた。
 ・・・電気が見えたら、自分の力を使って・・・
香音の脳裏にまぶたにでてきた文字がよみがえり、すぐさま能力を発動した。

ビューン!
「ぎゃあ!」
すると何か小さな鉄の塊が香音の体を通過して、ダークネスのひとりに命中した。

「なんだ、どうした!」
「早く逃げろ!」

塊が飛んできた方角から、女の声が聞こえてきた。
香音はとっさに物陰に隠れた。

「おい、貴様!」

ダークネスが香音を追いかけようとすると・・・

バシバシ!
あたりを稲妻が襲いかかった。

「ぐわっ!」
「ぎょえー!」

ダークネスの刺客たちが瞬く間に電撃の餌食と化した。
香音はその一瞬出来事を物陰からのぞいており、呆然としていた。
すると気絶しているダークネスたちの一団の真ん中にひとりの少女が現れた。

髪は茶髪のショートヘアにしており、背の高いモデルのような姿であった。
香音はその少女のことを知っていた。
そう彼女はテレビの有名人だからだ。

(あの人、月島きらりちゃんだ!髪が短くてぱっと見わからなかったけど間違いない!でも、どうしてこんなところに?)

そこにいたのはリゾナンター・久住小春であった。
ある用事で保田の研究所を訪ねていたのだ。

「ねぇ、もう悪い奴らは小春がやっつけたからでてきていいよ。」

すると気絶しているはずのダークネスの一団のボスが小春に銃を向けている。
小春はそれに気付いていない。
香音はそれを見て、飛び出した。

「危ない!」

香音は男にかぶさり、力を発動して男ごと地面に沈んでいった。
小春がそれに気付いて、急いで地面を掘ろうとした。

「早く助けないと!」
「落ち着きなさい!今、空間転移装置でその子だけ拾い上げるから。」

小春の耳のイヤホンから研究所にいる保田の声が聞こえてきた。
すると小春の背後にうつぶせ状態の香音が地面に転送されてきた。

「大丈夫?ありがとう、おかげで助かったよ。」
「いえ、こちらこそありがとうございました。」
「まぁね・・・でも、よかったよ。正直不安だったんだ、小春の念写した文字があなたの瞼にちゃんと映っているか半信半疑だったから。」

小春は香音と連絡をとるために念写で文字を香音の瞼に一時的に写したのだ。
何か新しいことができないかと小春なりに訓練して編み出したのだ。

「それにしてもあなたのガッツ、小春気に入ったよ。急な話だけどさ・・・あなた正義の味方に興味ない?」
「えっ?」
「まぁ、急に言われても混乱するよね。体を休めるためにいったん研究所にいこうか。」
「はい。」

小春は香音の勇気・・・そして香音の胸の内の助けを感じた小春は今後の自分たちの蒼い正義を受け継いでくれる少女に出会ったと確信したのであった。