『リゾスレ4周年突破記念 野良猫とリオンを操る少女』


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「この女か・・・例の組織に属していたのは・・・」
「はい、先日の敵対組織の殲滅作戦の折に捕獲しました。」

暗い牢屋の中に両手両足を鎖でつながれているひとりの女を見つめている女と男。
女はダークネスの最高幹部・中澤裕子。
先日、ダークネスに逆らう敵対組織殲滅における報告を部下からうけていたのだ。

「かなり苦労したみたいやな。捕獲したというのは実際には殺そうとしても返り討ちにあった。やから、仕方なく捕獲したんやろ?」
「はい・・・その通りです。」

実際、この女を捕まえるまでにダークネスの戦闘員の数百人が被害をうけていた。

「どうなさいますか?私の意見では危険すぎます、今のうちに始末したほうが・・・」
「いいや、うちに考えがある。報告によるとこの娘の能力には興味がある。」
「しかし・・・」

すると中澤は部下の制止を気にせず牢の中に入って行った。

「あんた、起きとるんやろう?寝た振りをしてこっちの様子をうかがっていたんやろう?」
「さすが、ダークネスの最高幹部・中澤裕子。」

中澤に言われると拘束されている少女は勝気な表情を浮かべていた。
手足を拘束されているにも関わらず余裕たっぷりだ。

「ずいぶん、余裕やな。石田亜佑美。」
「それはそうですよ。なぜなら私は今でも自由の身なんですから。」

そういうと亜佑美の手足の鎖が取れ、中澤に攻撃を繰り出そうとしたが・・・

ガン!
「くっ!」

亜佑美は中澤によって地面に押さえつけられていた。
中澤には亜佑美の行動はお見通しだったようだ。

「殺したければ殺せ!」
「囚われてもうちに刃向かってきたその度胸と腕、気に入ったで。ちょっと話でもせぇへんか?」

それから数日後、リゾナンター・田中れいなは夜の街を歩いていた。
愛は急用で不在だ、れいなは自分なりに夜の見回りを兼ねて歩いていた。

「今日も異常なしやね。平和が一番と・・・」

リゾナンターになってれいなは変わっていた。
かつてのれいなは喧嘩に明け暮れていて、夜の街に繰り出すたびに喧嘩相手を探しまわっていた。
だが、今はその拳をむやみに使うことはしない。

「よし、今日は戻ると。うん?」

すると目の前にひとりの少女が現れた、亜佑美である。
れいなには目の前の少女が並々ならない殺気をだしている。

「あなた・・・田中れいなさん?リゾナンターの・・・」
!!

れいなに衝撃が走った。
自分をリゾナンターとして認識していることは相手がダークネスの可能性が高かったからである。
れいなはすぐさま警戒態勢をとった。

「あんた・・・ダークネスと?」
「当たらずも遠からずかな?」

グォーン!
ブン!

れいなは何もないところに拳を向けた。
だが、それを見て亜佑美は感心していた。

「さすがに勘は冴えているみたいですね。それでこそ倒しがいがある。」
「あんた、見たところ拳の勝負できそうやん。妙なまねをせんと正々堂々とかかってきたらどうったい!」
「それもいいですけど、私も自分の命をかけているので自分の持てる力は全力で使わせてもらいますよ。」

グォーン!
するとれいなの周りにまたもや異様な気配を感じた。
さきほどれいなが拳を向けたのはその気配が自分に襲いかかるような感覚に囚われたからだ。

「さぁ、リゾナンターの野良猫。私の獣たちに食い殺されるといいわ!」

「本当によろしいのですか?あの石田亜佑美を自由にさせて・・・」
「自由にさせたつもりはないで、ただあの子の力を試してみたいんや。」

中澤裕子は監視モニターで亜佑美とれいなの動きを観察していた。
中澤は亜佑美にリゾナンターの誰かを倒せば命を助けるばかりかダークネスの幹部にもする約束したのだ。

「私はあの娘は危険な存在のような気がしてなりません。」
「ええやんか、リゾナンターを倒すにはそれほどの人物のほうがええ。それにここで田中れいなを倒せば重要な戦力になるし、仮に倒されたとしてもそれだけやったと思って諦めもつくんやで。」

「はぁ・・はぁ・・・はぁ。」

れいなはさきほどから何もないところに拳と蹴りを繰り出している。
だが、確実にダメージを受けている。
それは亜佑美の放ったと思われる得体のしれない存在の仕業だ。

「あなたのような格闘戦が主体の人には私の力の前には手も足もでませんよ!」
「なめんじゃなか!」

そういうとれいなは急に亜佑美の懐に入るや否や、その背後にまわり亜佑美を羽交い絞めにした。
自分が優勢と思い、亜佑美は完全に油断していた。

「なんのつもりだ!」
「これならあの得体のしれない力は使えんやろう!れいなに使えばあんたもただでは済まん。」
「・・・しかし、私は死ぬのを覚悟で力を使ったらどうする!」
「だから、その前に!」

ガシッ!
「うっ!」
「あんたには気絶してもらうと・・・イタッ!こいつ案外石頭かもしれんと!」

れいなは背後かた頭突きで亜佑美を気絶させた。
しかし思いのほか、亜佑美の頭は固かった。

(ああ・・・私負けたのか・・・私、死ぬのね・・・まぁいいわ、ダークネスの連中に殺されるよりは楽に死ねるはず・・・)

ハッ!
亜佑美が目を開けると、そこには天井が見えていた。

「ここは!」
「ああ、起きたかいな。安心すると、ここはれいなの隠れ家やけん。まぁ、正確に言うとれいなを勝手にしたっている奴の隠れ家やけど。」

ここはさきほどふたりが戦ったところから近い位置にある古いビルだ。
かつてここにはれいなの弟子と称する少女がいたが、今はれいなの非常時の隠れ家となっている。

「どうして・・・」
「あんたを倒した途端にダークネスの連中がきたけん。あんたをおぶってここに隠れたと。」
「そうじゃなくて!なんで私を助けた!私はあなたを殺そうと・・・」
「なんでやろうと・・・たぶん、あんたもれいなたちとおんなじなんよ。」
「おんなじ?」

れいなは亜佑美から仲間と同じ共鳴を感じたのだ。
彼女は悪人ではなく自分たちと同じリゾナンターではないのかとそう感じたのだ。

ガタガタガタ!
急にビルの下の方が騒がしくなってきた。

「あいつら、ここを嗅ぎつけたっちゃね。れいなが囮になるけん、あんたは逃げるとよ!」
「そ、そんな・・・だって、あなたも無傷じゃ・・・」

確かにれいなの体には亜佑美に傷つけられた傷がたくさんある。
応急処置はしているが、とても万全とはいえなかった。

「なめんじゃなか、れいなはこんなことではくたばらん。それより、あんたはこの喫茶店に行くと。必ずあんたを助けてくれる人がおるけん。早く行くと!」

そういうとれいなは下に降りて行った。

「田中・・・さん・・・」

バキッ!ゴキッ!
れいなは襲いかかるダークネスの戦闘員を拳だけで倒していく。
どうやら亜佑美の力を恐れて、戦闘員の中でも上級の連中を差し向けてきたらしく、傷を負っているれいなは次第に苦戦を強いられるようになった。

(こりゃあ、まずいかも。でも、あの子が逃げられる時間がかせげればいい!)

グォーン!
「ぐわー!」

すると戦闘員たちを何かが吹き飛ばした。
れいなは瞬時に何が起きたかがわかった。

「あんた・・・何で逃げんと!」
「私が命の恩人を見捨てるほど愚かだと思わないでください。それに傷だらけのあなたよりも私は十分戦えます。」
「けっ、負けず嫌いや奴と・・・でも、れいなは気に入ったと。じゃあ、ふたりで蹴散らすと!」
「はい!」

そういってれいなと亜佑美は敵へと向かっていった。