『リゾスレ4周年突破記念作品 神獣を守る炎と水の戦士』


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『みんな、ありがとう!』

ここは中国のテレビ局のスタジオ。
そこのステージには制服に身を包み、歓喜の涙を流しているジュンジュンの姿があった。
そしてそれをスタジオの端で見守るリンリンの姿もあった。

(ジュンジュン、よかったよ。この結果は刃千吏だけではありえなかったよ。)

そう今日はジュンジュンの参加したオーディション番組の人気投票の結果発表の日であった。
刃千吏構成員による組織票はあったものもジュンジュンは大勢のメンバーの中でトップに輝いたのだ。
リンリンもその結果を見届けるためにやってきていた。

シュン!
(うん?今、何か気配を・・・)

一瞬、スタジオ内を横切った気配にリンリンは気付いたが、それからは何も感じないので気のせいだと思っていた。

「なぁ、祝勝会はバナナいっぱいあるのか?」
「それはもちろん!刃千吏総動員でバナナを用意して待っているよ!」

番組も終わり、ふたりはその足で刃千吏本部へと向かっていた。
本部は中国都市中心部にはなく、奥地の山の中にある。
そのため、途中まで刃千吏の用意した車で山の手前までいってからは少し山の中を歩かないとならなかった。

「リンリン・・・思うんだが、刃千吏本部までの道のり険しすぎないか?」
「我慢してください。ジュンジュンの体力ならこれくらい問題ないはずでーす!」

刃千吏本部は天然の要害に守られている。
刃千里は神獣を守るための組織だ、いざとなれば神獣を守るために本部は要塞としての機能を果たすのだ。

「ジュンジュン、バナナをどうぞ。少し休んでいてください。水を汲んできまーす!」

リンリンはジュンジュンを休ませて、その場を離れた。
だが、離れたのは水を汲むためではなかった。
リンリンが目指したのはふたりをさきほどからつけている怪しい影であった。

「待て!やはり気のせいではなかったな。テレビ局から後をつけていたな。」

影は木に隠れて動かない。
リンリンはすでに手に緑の炎を燃やしている。

「狙いは私か・・・それともジュンジュンか・・・でてこないならこっちから!」

シュン!
すると影は走り出した。
リンリンは影に向けて炎を放った。
影はあるところに向かっていた。

(確か・・・あの先は滝が・・・)

リンリンの考え通り、影は山の中にある大きな滝へと向かっていた。

「とまれ!この距離なら外さないぞ!」

リンリンと影の距離は大してない。
リンリンの腕なら外すことはない。
だが、影は手を滝の方にかざしていた。

(これは何か企んでいる。)

スッ!
すると影は両手を上にあげた。
リンリンは嫌な予感がした。

「発火!」

リンリンは素早く炎を放った。
だが、一瞬のうちに大量の水蒸気が舞った。

「これは!」
「炎と相対するもの・・・それは水。」

水蒸気が晴れたのち、そこにあったのはひとりの少女であった。

「オマエ、何者だ?」
「私は鞘師里保。」
「今の水念動力といい、ただものではないな。ダークネスか?」
「いや、私はあなたがたを見守っていただけ。」
「何?」

ダーン!
銃声が山の中に響いた。

「まさか!ジュンジュン!」

リンリンはジュンジュンの身が心配で急いでジュンジュンのもとに戻っていった。
それを里保は静かにみているだけであった。

グゥー!
リンリンが戻ると獣化しているジュンジュンの上に別の獣がのしかかっている。
数々の戦いの経験を積んできたジュンジュンが押されるなんて珍しい。

リンリンがその様子を怪しんでいるとジュンジュンの片腕に大きな銃創があり、大量の血が流れている。

「あれは確か刃千吏でも危険視されていた対獣人用ライフルの跡!あんなもので撃たれていたら普段の戦闘能力はだせない!」

リンリンがジュンジュンを救おうと前にでようとしたが・・・
ダン!
リンリンのいたところを対獣人用ライフルの弾丸は襲い、地面をえぐった。

(スナイパーがいる!はやくしないとジュンジュンが!)

シュン!
「うわっ!」

するとリンリンの頭上を弾丸のような勢いで水が飛んでいき、スナイパーを貫いた。
そこには里保がいた。

「水軍流の前ではどこに隠れてもわかりますよ。」
「君は・・・」
「さぁ、早くあの人を助けにいってあげてください。」
「ありがとう!」

リンリンは里保の援護をうけて、ジュンジュンのもとに駆け寄った。

「発火!」

リンリンの放った炎がジュンジュンを襲う獣を焼き始めた。

グワー!
獣が苦しんでいるところをジュンジュンが立ち上がり、片腕だけで獣をばらばらにした。
ジュンジュンは肩で息をしながら元の姿に戻った。

「はぁ、はぁ、はぁ。」
「ジュンジュン、大丈夫ですか?」
「遅いぞ!危うく死ぬところだった!」
「リンリンが離れたばかりに・・・すぐに手当をするから。」

リンリンはすぐに大けがを負っているジュンジュンの片腕の手当に入った。
いざというときのために応急手当の手段もリンリンは心得ていた。

「よし、これでバッチリデ―ス!あ、そうだ。あの子に礼を言わないと!」
「いないぞ。」
「えっ?」

ジュンジュンに言われて、リンリンが振り返るとすでに里保の姿がなかった。

「まるで私たちと同じような感じに思えた。また会えるのだろうか・・・」

一方、里保は山の別の場所からジュンジュンとリンリンを見守っていた。

(高橋さん・・・おふたりは守りました。)