「女子かしまし物語2」


※上記の広告は60日以上更新のないWIKIに表示されています。更新することで広告が下部へ移動します。

「女子かしまし物語2」(かなしみの人ver)
予告編

         ♡さゆみは20歳になり酒を嗜むようになる・・・さゆは酒乱だった!♡
      ピンクの悪魔に変身したさゆみ 隣にいた絵里が第1の犠牲者になってしまう
     残った気力を振り絞り 残りのリゾナンターをキス魔から守る為 阿久博士に連絡
博士からガイノイドペッパー警部に緊急出動命令が!スクランブル発進!私達が必ず護り抜く!!




    しかしピンクの悪魔の動きは予想以上に素早く 次々にメンバー達が襲われていく



    「アンノウン捕捉 これはさゆ・・?いや・・もうあなたではないのね 止まりなさい!!」
     「うぅ 私達の攻撃をすべて裂けていくなんて!1歩先を読んで行動している!?」
       「さすが予知能力者ね それにしても・・・これは酷い」「なんてことなの・・・」
 全身隅々までキス跡が残るれいなが痙攣し その隣では虚ろな瞳で宙を見上げている愛佳が・・
 「容赦なくこんな少女にまで・・おのれピンクの悪魔め許さん しかしこれ以上の被害はマズイぞ」

一先ずメンバーをリゾナントへ避難させる事に 避難無事完了 が突然店内の照明が落とされてしまう



            「バカな!!すでにリゾナント内へ侵入しているだと!?」
       隣で悲鳴が!なんと愛が泡を吹き倒れている 呼吸器官を塞がれていたようだ
更に悲鳴が続きジュンジュンリンリンが・・ 惨劇を目撃し恐ろしくなった里沙と小春が出口へと走る!
   扉の前で里沙の動きが止まる 小春が隣を振り向くとそこには里沙に吸い付く悪魔がいた
   恐怖のあまりお団子を掴む小春!!その手にピンク色のくちびるがゆっくりと近づき・・・・
                   小春の意識はそこで途絶えた



   「みんなを護れなかった・・・ヤツを止められなかった・・・」ペッパー達は悲愴感に包まれる
    「!? 目標まだ移動しています!!・・・ま・さ・か・・・私達もターゲットなんじゃあ・・・」


次回かなしみ戦隊リゾナンターミラクルズ「女子かしまし物語2」



              -♥本当のチュウ♡(2)の物語はこれからだ♥-




【本編】
「女子かしまし物語2」(禍刻の人ver)
「ほらさゆぅ、飲め飲めぇ。さゆもとっくにハタチなんだからさぁ~」
「は~い、さゆみいっちゃいま~す」
「コラ、カメ!さゆ!そういう無茶な飲み方はしないの!お店の人にもメイワクでしょうが!」

なかなか休みが合わず、一週間遅れで行なわれているれいなの20歳の誕生日パーティー。
貸切にしてもらった店内は喧騒に包まれている。

「ちょっと愛ちゃんからもなんとか言ってよ!」
「んー……」
「何もう寝そうになってんの!」

里沙に肩を叩かれ、力ない笑みを早くも赤く染まり始めた頬に浮かべる愛。
グラスを差し出すさゆみに、鮮やかなピンクのロゼワインを危なっかしい手つきで注ぐ絵里。
食べ物を取り合ってケンカをしている小春とジュンジュン。
オレンジジュースを手に、オトナたちの騒ぎを苦笑で見守る愛佳とリンリン。
自分が主役のはずなのに、どこか影が薄く淋しげなれいな。

多少賑やかさが割増しされてはいるものの、いつもと変わりない平和な光景がそこにはあった。


そして、誰もが思っていた。

この平和はずっと続くのだと―――

「何!?ちょっとや……んっ!んーーーーー!!!」

突然店内に響いた声にならない絶叫に、リゾナンターたちは一斉に先ほどまでの緩んだ表情を瞬時に捨て去り、戦士の顔となって声の方へと鋭い視線を向けた。

「なっ……!」
「そんなっ!!」
「うそ…やろ……?」

瞬時に臨戦体勢に入っていたリゾナンターたちの表情が、驚愕に支配される。
その視線の先にあったのは、力なくぐったりと倒れ臥した絵里の姿と、そして―――

「さゆ……?どうして……!」

テーブルの上に仁王立ちとなり、これまで見たこともないような恍惚の表情を浮かべたさゆみの姿だった。

「予想どおり絵里の唇はなじむ。なじむ、実に!なじむぞ!ヒィーーハーー!!!最高に『ハイ!』ってやつなのオオオオオオ♡♡♡」

「み、道重サン!?どうしたデスか!」
「絵里っ!絵里しっかりせんね!大丈夫っちゃん!?」
「こらー!テーブルは立つところじゃないの!」
「ヒーハーって……」
「…………」

さゆみの豹変に驚愕する者。
絵里を心配する者。
小姑のように小言を垂れるもの。
ドン引きする者。
絶句する者。

反応は様々であったが、事の重大さをまだまったく理解していないという点では同じであったと言えるだろう。
いち早く被害者となった一人を除いては……

   ◇   ◇   ◇

「阿久…博士……助け……この…ままじゃ…みん…な……早……」
「絵里君…!絵里君!?……ダメか!」

絵里からの通話が途切れたことを知り、阿久博士は急いで緊急回線を繋いだ。

「アイ!聞こえるか?アイ!」
「はい、どうしたんですか?博士」
「ガイノイド・ペッパー警部、全員で緊急出動だ!速やかに対象を捕捉し、リゾナンター達を護るんだ!」
「リゾナンターを!?それで博士、対象とは――?」
「え?あ、アンノウン(やべーそういや未確認)だ!とにかく頼んだぞ!今から現場に転送する」
「了解しました!リゾナンターの皆さんは私達が必ず護り抜きます!」
「よし、健闘を祈る。転送!」

   ◇   ◇   ◇

「これは…すでに被害が……!」

現場に転送されると同時に、倒れ臥す絵里を視界に収め、ガイノイド・ペッパー達は即座に臨戦態勢に入った。
続いてアイの瞳が対象の姿を捉える。

「アンノウン捕捉。これはさゆ…?いや…もうあなたではないのね」

対象がリゾナンターの一員、さゆみであることに少なからぬ衝撃を覚えたアイであったが、すぐさま感情を切り捨てる。
ガイノイド故の冷静な対処というよりも、ぶっちゃけそんな躊躇いを覚えていられないほどに、目の前のさゆみはアブナイ目つきをしていた。

「さゆ!目ぇ覚まさんね!」
「―――!れいなさん!いけない!」

だが、ガイノイド達ほど感情の切り替えが即座にできない……というよりおそらく事態をまだ把握できていないれいなが、静止よりも早くさゆみの方へと足を踏み出した。
刹那―――

「なっ!?さゅ………んっ…んんぅっ……んふぅ……あっ…そんな…やめ……あっ…あ……あ…いや……(以下規制)」

「…迅い!これが人間の速度なの!?」
「ちょちょちょ!い、いいの!?このスレであんなことまでしていいわけぇ!?」

あっという間に捕まったれいなが全身キス責めで悶絶するのを目の当たりにしたペッパー達は、それぞれの驚愕に包まれた。
ようやくキスから解放されたれいなは、全身隅々までキス跡が残る体を痙攣させて横たわっている。

「ごちそう様でした。れいなも慣れてない感じがなかなか悪くなかったの♡」

そう言いながらも、さゆみの視線が次なる獲物を狙っているのをいち早く察知したアイが叫ぶ。

「止まりなさい!!」

同時に、数人が捕獲用の麻酔弾を発射した。
だが、さゆみはそれを嘲笑うかのように軽々とすべて回避する。

「うぅ、私達の攻撃をすべて避けていくなんて!1歩先を読んで行動している!?」
「さすが予知能力者ね」

愕然とするペッパー達を尻目に、さゆみはふわりと愛佳の前に降り立ち、恐怖に引き攣るその両頬をしっかりと挟んだ。

「ひっ……は……んんふぅぅぅぅ………う………」

とても描写など及ばない音を立て、唇よりもおそらくもっと奥まで吸われた愛佳は、虚ろな表情となってガクリと腰を落とした。

「これは酷い」
「なんてことなの……」

魂ごと吸い出されたかのような虚ろな瞳で宙を見上げる愛佳の姿に、アイの表情は怒りの色を帯びた。

「容赦なくこんな少女にまで…。おのれピンクの悪魔め許さん!しかしこれ以上の被害はマズイぞ」

言葉遣いさえ見失ったアイに対し、里沙もまたおそらくは怒りのために顔を火照らせ瞳を潤ませながら提言する。

「アイちゃん、いったんリゾナンターの皆さんを喫茶リゾナントに避難させよう!このままじゃ鼻血…その……被害!そう、被害が拡大する一方だよ!」
「そ、そやの!それがさいろう…最良やの!」
「訛った上噛んでる場合じゃないって!早く!ここは私達が食い止めるからアイちゃんはリゾナンターの皆さんを!」
「分かったリサちゃん。皆さん!急いでください!」

ことここに至っては、さすがに事態の深刻さと身の危険を認めざるをえなくなっていたリゾナンターたちは、アイの誘導に従って必死に店を飛び出した。

「しゅ、酒乱にもほどがあんでしょーがっ…」
「小春、もう道重さんには絶対逆らわないよ……絶対……」
「カメイサン……タナカ……ミツイ……見捨てテ…すまナイ……でも……あれは無理ダ……」

これまで感じたことのないほどのレベルの恐怖に追われるように、残った5人はアイを最後尾に喫茶リゾナントへと全力で走った。
やがて辿り着いた店のドアをもどかしく開き、店内になだれ込んで息をつく。

「ひとまず危機は去りました。でもさゆみさんを…対象を捕獲しない限りは終わりません」

重々しくそう言うアイに、5人は青ざめた顔で頷きを返す。

そのとき―――

ガチャリと入り口が開いた音に、全員が床から50センチばかり飛び上がった。


「アイちゃん!リゾナンターの皆さんは無事?」
「リ、リサちゃん……。うん、無事だよ。そっちは?」

入ってきたのはピンクの悪魔ではなく、リサ達ガイノイド・ペッパーだった。

「うん、こっちも無事は無事なんだけどさ、対象を見失っちゃって…」

申し訳なさそうにリサがそういった瞬間、突然照明が落ち、店内は闇に閉ざされた。
停電―――!?そう思った刹那、アイの思考回路を人間でいうところのゾワッとした何かが突き抜ける。

「バカな!!すでにリゾナント内へ侵入しているだと!?」

その意味するところを弾き出したアイが再び言葉遣いを見失うのと同時に、すぐ隣で悲鳴にならない悲鳴が響いた。
慌ててコハルに照明を灯させると、視界に飛び込んできたのは泡を吹き倒れている愛の姿。
何らかで呼吸器官を塞がれていたことは明らかだった。

「対象はどこに……!?」

焦って周囲を見回すペッパー達の目は、ようやくその姿を捉えた。
だがそのときにはすでにジュンジュンとリンリンが床に崩れ落ち、微かに痙攣していた。

「怖いよにーがきさん!小春怖いよ!助けてよ!」
「わ、わたしだって…!ひ…!」
「あ、にーがきさん!待って!置いてかないでくださいよ!」
「早く!小春早くっ!私から離れないで!」

目の前の惨劇にガタガタと震えていた里沙と小春は、悪魔の視線が自分達の方を向いたのを見て取り、手を取り合うようにして出口へと走る。
里沙の手が扉の取っ手へと伸び……そしてビクリと一瞬震えて静止した。

「にーがきさん?はやく……ひっ…!」

返事がないことを不審に思い、隣を振り向いた小春が見たのは……里沙の唇に吸い付く悪魔の姿。

「あ、あ、あ………」

かつてない恐怖の中、小春は無意識に里沙のお団子を握り締めていた。
それだけが、もはや小春にとっての支えだった。
だが、残念なことにそれは悪魔を追い払うことのできるほどの力を備えては……いなかった。

「ひぁっ…」

里沙のお団子を掴んでいた小春の手を、温かく、柔らかく、しっとりとした感触が這い上がってくる。
ピンク色の……悪魔の唇が……その手を…腕を這い上がり……

「………………ァァッッ!!!」

小春の精神は、それ以上の恐怖を受け止めることはできずに闇へと滑り落ちた。

「リゾナンター…全滅……?」
「嘘……」
「そんな……こんなことが……」

意識を手放した小春の唇をも容赦なく蹂躙する悪魔の姿が映し出されたのを最後に、店内は再び闇に沈んだ。

「みんなを護れなかった…ヤツを止められなかった…」

自分たちの目の前で行われた惨劇に対して、何もできなかったペッパー達は無力感と悲愴感に包まれていた。

だが……彼女らもまた、この時点でも尚、事態の重大さへの認識があまりにも不十分であったと言わざるをえない。

「!? 目標まだ移動しています!!」
「何……!?」


だが、その次の瞬間、ようやく自分たちの置かれた状況がペッパー達の思考回路に染み渡る。

「…ま・さ・か…私達もターゲットなんじゃあ…」


そして―――


ガイノイド・ペッパー達は確かに聴いた。


血液が流れていないはずの自分たちの中で、サーッと音を立てて血の気が引いていく音を。


暗闇の中、ピンクの悪魔が舌なめずりをする音を。


終わらない恐怖の物語のページがまた一枚めくられる音を――――



【解説】
登場人物への深い愛情から生まれた度の強い悪ふざけが、かなしみ戦隊シリーズの持ち味であることは周知の事実であるが、その要素が最も強い予告編の一つが今回のトリビュート企画で既に取り上げられている「いいことある記念の瞬間」である。
喫茶リゾナントを襲った危機に立ち向うべく、“たったひとつの理性を捨てて崩れかかった四十路の体”に鞭打ち戦ったオヤジ達の姿に笑い転げた人間も少なくないだろうが、それと双璧を為す悪ふざけ度の強い予告編が存在する。
「女子かしまし物語2」及び「女子かしまし物語3」の連作である。二十歳になり酒を嗜むようになったさゆみがピンクの悪魔へと変身して、リゾナンターばかりかガイノイドペッパー警部の唇を毒牙にかける姿は、シリアル展開の続くリゾナンターミラクルズの中で笑いのオアシスの役目を果たしている。
この怪作の本編化に挑んだのは、既に「Ambitious!野心的でいいじゃん」の本編化を見事に成し遂げた禍刻の人である。
禍刻シリーズとは対極に位置する「女子かしまし物語2」ではあるが、「Ambitious!野心的でいいじゃん」同様、原典を忠実に作品化することに成功している。
凄惨で禍々しい能力バトルの連作を作者名に用いられている禍刻の人であるが、禍刻シリーズは禍刻の人の一面でしかない。
リゾスレに創生期から関わってきた者として、実に多くの他の作者の作品を巻き込みながら描き続けている最終章。
軽妙な語り口で描かれるコメディなど、その作風の多様性はリゾスレに足跡を残した作家連の中でも特に目を引く存在であろう。

ちなみに女子かしまし物語2」ではかなしみの人に負けず劣らずのジョジョ好きの一面も披露している。