「HELP!」


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【予告編】

「HELP!」(かなしみの人ver)


次回予告
       ここは共鳴遊園地 リゾナンコーヒーカップや超共鳴回転コースター『ウエエ・オエエ』
      など楽しいアトラクションがいっぱい!!さゆの首はコースターで早くもガクガクだ!w



           さゆみと絵里は極度に怖いと有名なお化け屋敷『ヘル・ミ~』に挑戦!
         5分後 さゆえりは恐怖のあまり 前にも後ろにも動けなくなってしまうのだった
     中々出口に現れない2人に メンバー達は心配な様子 そこで里沙が2人を探しに行く事に

    その頃 屋敷の中間地点では さゆえりがトンデモナイお化け攻略法を実行しようとしていた
     それは絵里がさゆみと自分の体にチカラを使い 風のフォルムを纏わせ 触れたお化けを
吹き飛ばそうという方法だった!そのフォルムはまさに亀の甲羅の様であった 恐るべし風チカラ!!!
    • その姿を目撃してしまった里沙は お化けの身の危険を案じると 彼らにマインドコントロールを掛ける



             「お化けは(あの2人に)触れない約束になっている」と・・・
  この事で死傷者は0に抑えられ さらにさゆえり2人はスムーズに出口へと導かれて行くのだった
 -しかし 抑えられたお化け職人の 客を驚かせたいという欲求が爆発!そのはけ口は全て里沙へ-
     さて・・・亀と兎を助けに来ました~!と 2人に近づこうとする里沙の周りにお化けが集結
死ぬ程の恐怖を味わった彼女は出口を抜けると 先に出て来ていた2人に思わず抱きついてしまう・・・

          その瞬間 風の必殺モード『亀砂嵐』が発動 里沙は吹っ飛ばされて
       なんということか遥か彼方の観覧車のポールへと引っかかってしまうのだった



                 「リーサァアアアアアアーーーーーッ!!」


次回かなしみ戦隊リゾナンターミラクルズ「HELP!!」

           ここは遊園地……あちらこちらに愉快なピエロやマスコット達が
            歩く楽しい空間 しかしふたりは感情をおさえきれなかった…
          さゆえりは叫んだガキさんの名を!リサは流した悲しみの涙を!



【本編】

『かなしみをゆく』(RとRの人ver)



「亀砂嵐というものを、御存知ですか?」

コーヒーに垂らしたミルクの渦を見つめながら、エリソン・P・カーメイ氏は頬にあるかなしかの微笑を浮かべた。
「亀砂嵐」という名前だけは私にも聞き覚えはあるが、具体的にどのようなものか素人の私にはよく分からない。
己の無知を恥じるよりはむしろ、高名な亀井絵里研究家であるカーメイ氏の解説を伺える幸運を喜びとするべきだろうか。

「詳しくは存じ上げませんが、確か…風を用いた亀井絵里の能力ですね」
「その発動方法を私なりに考察してみたのですが」

そう言って、カーメイ氏はテーブルの上に両手を突き出し、肘を内側にひねりながら流暢な日本語で解説して下さった。

「こうやって両腕をひじの関節ごと回転させて回転圧力をかけているのではないかと思われます」
「回転が拳の間に真空状態を生み出しているのですか?」
「勿論亀井絵里の風を操る能力があったればこそ可能なのですが」

カーメイ氏の試算によると――所々専門的な用語が使用され私にもよく意味が汲み取れなかったのだが、
その破壊力はまさに歯車的砂嵐の小宇宙に匹敵するという。とにかく凄いらしい。
私のコーヒーカップを持つ手が、いつの間にか震えていた。

「少し、意外でしたでしょうか?」

その様子を察してか、カーメイ氏がそう言って気遣って下さった。
確かに、意外な話ではある。
あの温厚な人柄で知られる亀井絵里にそれ程の破壊力を秘めた能力が備わっていたというのだから。
しかし私には、それとは別の所から生まれた疑問がどうしても気にかかった。

「これは、素人意見として聞き流していただきたいのですが…」
「歴史の真実を追い求める者に素人も玄人もありません」
「そんなに凄い能力を何故、亀井絵里はもっと使わなかったのでしょう?そうすればダークネスとの――」

不意に、カーメイ氏の哲学的な容貌が陰を帯びたのを見て、私は言葉を止めた。

「亀砂嵐の第一の、いや唯一のと言い換えていいでしょう。被害者は誰だと思います?」
「ダークネスではないのですか?」
「新垣里沙なのです」
「新垣里沙とは、あの新垣里沙の事ですか?」
「ええ、彼女が亀砂嵐唯一の被害者なのです」

私は言葉を失った。
亀井絵里と同じくリゾナンターとして数奇な人生を生きたあの新垣里沙。
お嫁さんにしたい歴史上の人物ナンバー1の座を8年連続キープし続けているあの新垣里沙が亀砂嵐の被害者だったとは……

「まさか…それで彼女は命を…」
「いえ、無事だったようです」
「無事だったのですか?」
「資料には吹っ飛ばされて観覧車のポールに引っかかったという記述はありますが、それによって負傷したとはありませんから」
「そうですかそれは…今観覧車のポールと仰いましたか?」

私はどうしても、胸の奥から湧き出でた疑問をカーメイ氏にぶつけずにはいられなかった。

「新垣里沙はその時、スカートを穿いていましたか?」

もしその時、新垣里沙がスカート姿だったら、下から丸見えであっただろう。
当時の技術力では短時間の内に観覧車のポールから彼女を救出するのは不可能であった筈だ。
となれば長時間丸見えという事になる。お団子が揺れるどころの騒ぎではない。
お嫁さんにしたいどころかお嫁にいけない体になっていた可能性だってあるのだ。

私のそういった諸々の心配とは裏腹に、カーメイ氏の私を見る目は何やら凄く残念そうな感じであった。
恐らく国民性の違いというものであろう。そう思う事にした。

「ここからが本題なのですが」

軽く咳払いをして、カーメイ氏は言葉を続けた。

「この亀砂嵐が登場する資料が何か、御存知だと思いますが」
「かなしみ文書ですね?」
「その通り」

――かなしみ文書
今さら説明の必要をあまり感じないが、リゾナン史を現代に伝える資料としては最も有名な物の一つだろう。
かなしみ戦隊リゾナンターと呼ばれる9人の戦士の生き様を「予告編」という形で記した物で、
その特徴として一話あたりの分量が短く簡潔に纏められている(当時の単位で1レスというらしい)というものがある。

「かなしみ文書は資料的価値だけでなく、当時の文化を伝える芸術的な価値も非常に高いのですが」
「専門の研究家もいるようですしね」
「ただ一つ…リゾナン史家泣かせの点がありまして」
「何です?それは」
「あまりにも簡潔に纏められているため、詳細な状況が良く分からなかったりするのです」

1レス分と呼ばれる当時の単位(恐らく32行程であろうか)で起承転結が纏められているため、
本筋に関係ない状況、例えば上記の新垣里沙がスカートを穿いていたかどうか等が綺麗にそぎ落とされているのだ。
本筋からだけではなく、一見無関係に思われる微細な描写からも当時の様子を伺い知らねばならない研究者は、
かなしみ文書の簡潔さに頭を悩ませる事が多少なりともあるそうだ。

「しかし…かなしみ文書にこれ以上の期待をするのは」
「学者の欲張り過ぎだと?」
「そこまでは申しませんが」
「歴史の真実を追求する者には、多少のわがままが許されるのですよ」

カーメイ氏は熱心な学者らしくやや興奮を帯びたような口調で続けた。

「実は、最近になって、当時の記録者がかなしみ文書を下敷きにして記したと思われる資料が発見されたのです」
「本当ですか!?」
「勿論かなしみ文書の全てを網羅している訳ではありませんが、これでリゾナン史の世界も一層輝きを増す事でしょう」
「その資料の名前は何というのですか」
「かなしみ戦隊トリビュートアルバム、と呼ぶのが適当でしょうな」
「例えばどのような話が書かれたのです?」
「まだまだ時間はたっぷりあるのです。ゆっくりいきましょう」

すっかり舞い上がってしまった私をなだめながら、カーメイ氏はコーヒーのおかわりを注文した。




【解説】
かなしみ戦隊シリーズといえば、モーニング娘。を主体とするハロープロジェクトの楽曲のタイトルや歌詞を織り込んだ構成で知られているが、もう一つ忘れてはならない要素がある。
それは単行本が全100巻を越えた人気コミック“ジョジョの奇妙な冒険”シリーズである。 “スタンド”という独自の能力発現形態や個性的な登場人物、スタイリッシュな絵柄で知られる同シリーズの要素を織り込んだ作品が、かなしみシリーズには幾つも他見される。
その中でももっともジョジョ色の強い作品がリゾスレの第39話に投下された「HELP」である。
“ジョジョの奇妙な冒険”シリーズの第2部に登場した柱の男たちの一人ワムウ。 
その高潔な精神は敵であるにもかかわらず主人公ジョセフ・ジョースターをして、誇り高き戦士と敬意を払わせたワムウの必殺技“神砂嵐”。
この必殺技を同じ風の戦士である亀井絵里に“亀砂嵐”として継承させた「HELP」をカバーしたのは、かなしみの人に引けを取らないほどのジョジョ好き作家、RとRの人だった。
但しストレートにカバーするのではなくて、作中のオリジナルキャラの口から「HELP」で描かれた物語が、歴史上現実に起きたこととして語らせるというRとRの人らしからぬ捻った構成になっている。
これは「かなしみをゆく」という作品を、かなしみ戦隊トリビュートのイントロダクションとして機能させるための意図があったからだろうと思われる。
亀井絵里研究家 エリック・カーメイ氏、リゾナン史、かなしみ文書。
RとRの人が、かなしみ戦隊トリビュート開幕を知らせる鐘を鳴らした。




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