(57) 543 名無しホゼナント(しちがつなのか)


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七月七日。
しちがつなのか。
それももう終わりを迎えようとしている。

特に思う事はない。
世間が「七夕の日」だと銘打った日だから何だと言うのか。
彦星と織姫が一日だけ会える日なんて興味も無い。
それで祝いたいヤツは祝えばいい。
それで笹に願いごとを書きたい奴は書けばいい。

叶う訳ないのに。
願ってほしいと思う事なんて、叶った試しも無いのに。
今日は雨だった。天の川なんてものも見れなかった。

なのに私の目の前には笹に連なる短冊の群れ。
これ自体がまるで流星のように見える、なんてことを詩人は言うだろうか。
くだらない。くだらない。

見た事も無い人の恋を羨ましがり、願わないのが判ってる願いを思い。
それでも、それでもなお思うのは何故?

 「だって想うだけなら、誰でも出来るじゃない。
 たった1日だけでもさ、懸命に必死に、何かを想う日があってもいいでしょ?
 頼りなくてもさ、叶わなくてもさ、うん、それだけ大切だって想える」

少女マンガの見過ぎですよって言ったら、マンガとかいつぶりだろうって。
女性はふにゃりとした笑顔で笑う。
屋上で、二人は見上げる。

しちがつなのか。
今日は終わっても、私は終わらない。終われなくなってしまった。
星の輝かない空は静かに、静かに漂う。そしてやがて―――。




Resonanted... 『――― Erina』