『■ スクールエントランス -鈴木香音- ■』


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                                 ■■シリーズindex


■ スクールエントランス -鈴木香音- ■


「やだやだやだやだー!やなの!やなの!やなの!!!」
道重さんがじたばたしながら必死に異議申し立てしている。
「もーさゆー。あんたも一回納得したでしょーが?」
「でもっでもっ」
「でもじゃなーい。あんまりわがまま言うと入学式連れて行かないよっ。」
「うーっ…」
「鞘ちゃあああああああん!」
「うわっ。道重さん。」
「鞘ちゃんだってやでしょ?寮なんかよりさゆんちの方がいいよね?ね?」

あーあー…、大変だなぁコリャw
ずっき…鈴木香音はニコニコと二人の珍コントを見物していた。

この春、鈴木と鞘師はそろって私立凰卵女学院中等部へ入学した。
この冬はとても勉強どころでは無かったし(鈴木「てっかもともとアタシばかだけどwww」)
学校どころではないって思っていたのに。
ある日、高橋さんが願書を持ってきてくれた。
「受けてみ?『きっと受かるから』」

「大丈夫ですよ。ずっきもいっしょだし…それに。女子寮、リゾナントへは道重さんちより近いです。」
「でもっでもっ!さゆいなかったら鞘ちゃんのシャンプーとかご飯あーんしてあげる係とかっそれからそれからっ…」
「大丈夫です…自分で出来ます…。」
「てゆうかアンタいままで鞘師にそんなことやってたんかい」
新垣さんのツッコミ。
「ひゃひゃひゃさゆは鞘師がホント好きなんやねー」
「笑い事じゃないよ愛ちゃん!ほんとにもー」
「それよっか皆さん。はよせんと時間時間!」
「うわっ!ちょっいつの間にこんな時間!鈴木っ鞘師っ!もーいくよ!」

勢いよく開いたドアから駆け出す。
春の風が頬をなでる。

わー幸せだなぁアタシ…

香音は空を見上げる。

お父さんっ、アタシねっ!今日から中学生になったよっ!


■ ミッションエントランス -鞘師里保- ■


「おうらん…女学院ですか?」
「そうやよ。そこへ潜入してもらいたいんやよ。」

走りながら鞘師は高橋さんの言葉を思い出していた。

「今回の任務…教師や職員という立場ではなく、学生という立場でなければならんの。」

「形の上では入試を受けてもらうことになるが…」

無邪気に前を走る鈴木に目を向ける。

「わかってんのかなぁ…もう」

高橋さんが掴んだ情報。

凰卵学園で能力者による事件が起こる。
確実に。
そしてその犠牲者もまた ―能力者―