『お花見』


※上記の広告は60日以上更新のないWIKIに表示されています。更新することで広告が下部へ移動します。


「久しぶりの休みだ。リゾナントで飯でも食べるか。」

近所の男性が会社が休みなのでリゾナントに寄ってみると店の前で女性がひとり、何か持って立っている。

「どうかしましたか?」
「あっ、あのこの喫茶店の方ですか?」
「いえ、僕はこの店の常連ですけど・・・あなたは?」
「私、このたび向かいのマンションに引っ越してきました譜久村聖と申します。引っ越しのごあいさつにと来たんですけど、今日は休みのようで・・・」
「えっ、リゾナントが休み?」

男はリゾナントの玄関を見ると確かに張り紙には「本日、休業」と書いてあった。

「どうしよう、引っ越し作業が忙しいから今日中にでも挨拶回りは終わらせないといけないんですけど・・・」
「うーん、この時期で休みとなると・・・まさか!」

その頃、桜が満開のある場所では・・・

「あっひゃー!みんな、飲むんやざ!」

お花見で盛り上がり、酒で酔っ払っている愛は未成年メンバー以外に酒を振る舞っていた。

「愛ちゃん、酔っ払ってどこかに飛んで行かないでよ!」
「大丈夫やざ、飛んでいかんやざ。里沙ちゃんも飲むやよ!」
「いや、やめとく。誰かひとりでも正常な心でいないと。危ないからね。」

里沙は愛を含めた成人メンバーに目を向けた。
ここでもしも能力なんて使ったらせっかくのお花見が台無しになりかねない。
現にジュンジュンの体が時折パンダになっている。

「ジュンジュン、ちゃんと体を制御してよ!」
「うん?ニイガキ、何か言ったか?」
「勘弁してよね・・・」

ツンツン!
あきれている里沙の肩を誰かがついた。

「衣梨奈ちゃん、どうしたの?」
「あの道重さんのことなんですけど?」

このお花見には最近、リゾナントにやってきた鈴木香音、生田衣梨奈、鞘師里保の3人も招かれた。
里保は柄にあわないと言って拒否したのだが、香音と衣梨奈に楽しまないと損するよと言われて無理やり連れてこられたのだ。

「道重さんにお酒飲ませてないみたいですけど・・・」
「ああ、あれはね・・・」

里沙がさゆみに酒を飲ませない理由を答えようとすると・・・

「なんで、さゆみにだけお酒は駄目なの!」
「だって、さゆがお酒飲むとピンクの悪魔になるよ。」
「何よ、ピンクの悪魔って!」
「れいなたちがひどい目にあったことを忘れたとは言わせんと!」
「だから、覚えてないんだってば!」
「新垣さん、ピンクの悪魔って・・・」

簡単に説明するとピンクの悪魔とは泥酔したさゆみがキス魔と化して、リゾナンター全員の唇を奪ったことでついたあだ名のことである。

「あ、あの道重さんがキス魔・・・」

衣梨奈だけでなく、今はさゆみの家に世話になっている里保も唖然としている。
「里保も気をつけた方がいいわね。」

衣梨奈は一応、里保に注意を促した。

「そうね、気をつけておく。」

愛が用意した大量の料理を香音とリンリンが食べている。
「ふー、いっぱい食べましたネ。そろそろ体を動かしますカ。香音ちゃんもどうです?」
「いいですね、軽くひとっ走りしましょう。」

そう言って、リンリンと香音はどこかへと走り去っていった。

「久住さん、いい加減サングラスとったらどうですか?」
「えっ、でもこんなに大勢の人がいるところで小春がいることがわかったら大騒ぎになるよ。」

小春はお花見に来てからずっとサングラスをかけていた。
芸能人である以上、大衆の目を気にしてしまうのだ。
そんな小春の姿を見て、愛佳が小春のサングラスを外した。

「あ、みっつい何してるのさ!」
「大丈夫ですよ、みんな自分の大切な人たちと過ごすことに夢中になってますから。」

愛佳に言われて、小春が周りを見るとお花見に来ている人達はみんな、笑顔で過ごしていた。
大切な人たちとほんのひと時を過ごすことにみんな幸せを感じているのだ。

「そうだよね、小春、顔を隠して何してるんだろう。」
「そうですよ、楽しみましょう。」

するとリンリンと香音が戻ってきた。お客を連れて・・・

「みなさーん!お客様でーす!」
「お客?」

完全に酔っ払っている愛はリンリンが紹介する客に目をやった。

「はじめまして、私喫茶リゾナントの向かいに引っ越してきました譜久村聖と申します。これつまらないものですが・・・」
「おお、そうですか。これはご丁寧に・・・でも、なんであーしらがここにいることを?」
「それはこの方がここにいるだろうと教えてくれまして・・・」

聖が紹介した男をれいなが見ると・・・

「あー、あんたか!」
「俺が案内役で悪いか、猫娘!」

その男はかつてれいながダークネスのスパイじゃないかと疑い、喧嘩ばかりしていた常連客だった。

「こら、れいな喧嘩しないの。聖ちゃん、ついでやからお花見一緒にやらんか?」
「はい、喜んで。」

御花見の輪に聖が加わった。
愛はお酒を飲ませようとするが、聖は拒否する。

「なんで、お酒弱い?」
「いや、私まだ14歳ですから。」
「えっ!あんた、14歳かいな!」
「はい、周りからは大人っぽいとよく言われますけど・・・」
「そうか、そうかごめんね。あひゃあひゃあひゃ!」

新しいメンバーを加えて、リゾナントのお花見は笑顔であふれていた。