『かくれんぼ』


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今日は珍しくリゾナントは休みである。
店の中には誰もいないはずである。

「亀井さんみーつけた。」
「ああ、見つかった。」
「植物の影なんて隠れてないですよ。これでジュンジュンさん、道重さん、田中さん、高橋さんは見つけました。」

今日は香音を含めてリゾナンター全員でリゾナント内においてかくれんぼをしていた。
特別ルールとしてリゾナント内どこにでも移動してよいというもの。
しかし香音は非物質化の力でリゾナントのあちこちにふいに現れるのですでに4人も見つかっている。

「これからが手強くなりそう。」
残っているのはスパイ経験のある里沙、念写能力のある小春、予知能力のある愛佳、刃千吏として熟練の戦士のリンリン。

「さーて、捜索再開!」
笑顔のまま香音は壁の中に消えた。

その頃、二階の魅惑の水さんルームでは・・・
「香音ちゃん、張り切っとると!」
「絵里が見つかったから5人なの。それにしても愛ちゃんがすぐに見つかるなんてね。」
「だって、かくれんぼ下手なんやもん。」
「誰かバナナくれ、ジュンジュン限界だ。」
「ここにはないよ。香音ちゃんが全員を見つけるまでここにいないといけないんだから。」

すでに空腹でジュンジュンは暴れる寸前だった。
するとドアからバナナを持った手が出てきた。

「ジュンジュンさん、バナナお持ちしました。」
「おお、バナナ!香音ちゃんありがとう。」

ジュンジュンはバナナを受け取るやいなやすぐに食べ始めた。
「あの、ジュンジュンさん。リンリンさんはどこにいるんですか?」
「ああ、このタカハシさんのベッドの下だ。」
「「「「あー!!!!」」」」

ジュンジュンの突然の告白にほかの4人が絶叫した。
香音はすぐにベッドの下を覗いた。

「あ、リンリンさんみっけ!」

ベッド下からリンリンが出てきた。
「ジュンジュン、いっちゃ駄目でーす。」

リンリンの抗議もむなしくジュンジュンはバナナを食べることに夢中になっている。
「じゃあ、リンリンさんもこの部屋でじっとしていてください。」
「はーい、わかりました。」

香音はまた壁の向こうに消えていった。
「あの子、意外と恐ろしいの。」

香音はトレーニングルームに入った。
そこには・・・

「久住さん、みっけ!」

シュン。
香音は小春の体に触れようとしたが、手はすり抜けた。

「あれ?幻覚だ。どこにいるんだろう。」

その頃、小春は・・・
(もう、早く他のところに行ってよ。小春、限界なんだけど・・・)

実はトレーニングルームの天井に小春は張り付いているのだ。しかしいくら小春でも、ずっと天井に張り付いているわけにはいかない。すでに手が震えている。
小春はとにかく香音に早く他の部屋にいってほしいのだが・・・

「あー、疲れた。」

なんと香音は部屋で横になり始めた。
(何やってるのよ!もう、駄目!)


小春の手が天井から離れた。
ドン!

小春は天井から落ちた。
それを見た香音は笑顔で言った。
「久住さん、みっけ。」

魅惑の水さんルームにて・・・
「クスミ、バナナ食うか?」
「いらないよ、そんなもの・・・」
「なんだと、ふざけるな!」

ジュンジュンと小春の喧嘩が始まった。

「後は里沙ちゃんと愛佳のみか。」

その頃、里沙は地下の更衣室内・シャワー室のドア裏にいたのだ。
(ふふふ、人間はドアの裏までには注意はいかないわ。後は香音ちゃんがドアを開けるタイミングに気をつければ。)

ニョキッ!
香音が顔をドアからすり抜けさせた。
「新垣さん、私の力のこと忘れてません?」
「そうだった・・・」

里沙は今まで気配を消して香音から逃れていたので、すっかり香音の能力の事を忘れていた。元スパイとしてやってはいけない凡ミスである。


魅惑の水さんルーム
「ガキさん、なまったんじゃないんですか?うへへ。」
「さきに見つかったあんたに言われたくないわよ!」
「でも、意外だなみっついが見つからないなんて。」
「そうなんだよね、意外な才能があるのかも。」

その頃・・・
(うふふふ、愛佳の計画は完璧や。ほかの人には悪いですけど、このかくれんぼ愛佳の勝ちやで。)

実は愛佳がリゾナンター全員を香音が発見できるようにわざと物音を起こして、香音に調べさせていたのだ。

(愛佳には予知能力があるんや。ほかの人の行動もお見通しや。そろそろ次の予知をしないと・・・)

その時、愛佳の背後に・・・
「光井さん、みっけ!」

なぜか後ろに香音がいた。
「香音ちゃん、どうして・・・」
「いや、どうしてかわかりませんけど、上を調べ終わってから下に降りたら光井さんが目の前にいたんです。」
(なんでや、愛佳は今まで予知で見つかるのを回避してたはずや・・・)

実はこの近所で・・・

「キャハハハハ、飲み過ぎたぜ!」
矢口が昨夜、いいことがあったみたいで飲み過ぎて、能力を構わず使用していたのだ。
それがあのタイミングで愛佳の予知を阻害したのだ。

「そんなあほな・・・」
愛佳のかくれんぼ完全勝利の夢は不幸な偶然でもろくも崩れ去ったのである。